ストライクウィッチーズ 〜異世界へ渡った彼〜 作:SNAKEA
それでは、どうぞ
広也「ここは?」
長い間意識を失っていた彼は、現在地がどこかを尋ねた。
??「分かりません、GPSが使用不能になっています。」
本来なら、機械なのだから喋るわけはないのだがこれには自律機動AIが積まれている。話すこともできれば
広也「そうか、エネ、操縦をこちらへ。」
エネ「了解しました、マスター。」
このように操縦者に変わってMCSの操縦もできる。
広也「しかし、ここは一体何処なんだ。俺はさっきまで陸地にいたと思ったのだが。しかも機体も無傷だ」
そう、彼は先ほどまで陸にいたはずだった。しかしここは洋上、つまり海の上。しかも彼はIICBMを破壊した時の爆発に巻き込まれたはずだった。例え生きていたとしても機体まで無傷であるはずがない。
しかし彼女なら何か知っているだろうとエネに問いかけた。
広也「エネ、おれが気を失ってから一体どれくらい経った。なぜ機体が無傷なんだ。」
この問いに彼女は
エネ「不明」
広也「はぁ?」
この答えに彼は目を剥いた。
広也「どういうことだ。」
AIなのだから非合理的な回答はしない。そう悟った彼は、すぐさま質問した。
エネ「先程答えたように不明です。私、自律機動AI エネはマスターが覚醒する一時間前に再起動したばかりです。ゆえにマスターがどれほどの間昏睡していたか答えることができません。またわたしが再起動する前に起こったデータまでは把握できません。」
広也「そうか。」
そういうと彼はとりあえず陸を目指した。とりあえず本部まで戻ればなんとかなるだろうと踏んだからだ。
そうして彼は、スラスターを吹かせ当てもなく飛び始めた。
数十分後
広也「これは・・・」
かれは、突然の来訪者に驚きを禁じ得なかった。いや偶然出会ったのだから来訪者というよりは通りすがりの機体だが。
広也「でかいな。」
そういう感想を抱くの無理もない。なぜならこの黒い機体の全長は100メートルを優に超えているからだ。
広也「こんな航空機見たことないがとりあえず、通信してみよう、こちら日本国国防軍 第00小隊隊長 コールサインデスサイズ00だ。貴官の所属を問う!」
彼は、自分の所属を名乗るがその回答は。
広也「なっ、ビーム兵器だと!!しかもかなりの出力だ!!」
ビームによって帰ってきた。攻撃してきたということはつまり敵。落とすのに躊躇いはない。彼は直ぐさま。
広也「エネ、エンゲージだ。これより敵の新型飛行物体を撃墜する。」
エネ「了解、デュアルアトミックコア起動、ビーム兵器の使用制限は解除されました。」
広也「よし、 ビームマシンガン展開。」
彼は二丁のビームマシンガンを展開すると攻撃を開始した。
広也「落ちろ!!」
そういいかれはエンジンと思われるところに集中砲火した。一マガジン分を空にしたところでエンジン部分は脱落した。
広也「よしっ、これで落ち・・・なんだと!!」
彼は再び驚愕した、安全性を重視した旅客機とは違い軍用機は一機でもエンジンが無くなればバランスを崩し、墜落するはずなのにあの機体は落ちもせずに、こちらへの攻撃を続けた。そして驚くべきは。
広也「なんだと、あいつ再生するのか。」
今破壊したはずのエンジン部分が再生しかかっていたのだ。しかも驚愕の事実が舞い込む。
エネ「マスター、報告です。只今、敵の内部にスキャンをしたのですが人間の反応がありません。」
広也「なんだと!?あれは無人機なのか!」
あのサイズの無人機など聞いたことがなかったからだ。しかしAIが嘘をつくメリットはない。そしてエネは言葉を続ける。
エネ「現在、敵内部に高エネルギー反応があります。おそらくそれを潰せば、敵の再生は止まるはずです。」
それは、敵の倒し方がわからない彼にとってはとてもいい知らせだった。
広也「何、それはどこだ!」
彼は即座に聞き出した。この状況を打開できる唯一の手段を見つけたのだから。
エネ「航空機の後部、尾翼の付け根です。」
それを聞いた彼はスラスターを吹かせ、敵の猛攻を避けながら敵の弱点と思われる部分へとたどり着いた。
広也「一気に行くぞ、ビームカノンチャージ!!」
そう言うと数分もせず彼の肩にある砲口から光が漏れ出した。チャージ完了の合図だ。
広也「エネ、この距離ならお前の照準補正はいらないよな。」
そう問うと
エネ「えぇ、この距離でマスターが外す可能性は99%ありません。」
当然だ、彼とこの機体との距離は10メートルもない。エネはさもとうぜんのように言い放つと。
広也「そうか、ビームカノン照準ロックオン!発射!!」
その瞬間高密度に圧縮されたビームが敵の装甲を穿ち、そのまま敵の弱点と思われる、赤い宝石のようなものが砕け散る。その瞬間。
広也「なんだこれは、結晶化か?」
敵の黒かった機体は白くなりそのまま崩壊したのだ。
エネ「先程の高エネルギー反応は無くなりました。敵機体は撃破したと思われます。」
その報告を聞き、安心した矢先
エネ「マスター、新たにこちらに近づいている機影が6です。」
広也「何、またか!」
そう言うと再び武器を持ち直した。
エネ「いえ、これはかなり小さいです。おそらく人間サイズです。」
広也「何だと。」
無理もない、エネが言っていることはつまり、人間が生身で飛んでいると言っているようなものだからだ。
しかし・・・
エネ「間も無く、会敵します。」
広也「なんだあれは!!」
彼は最早何度目の驚きか忘れてしまったが、恐らくその中で一番の驚きだろう。何故なら。
広也「女の子が、飛んでいるだと。」
そう、女の子が飛んでいたからだ。足に変な機体をつけ、手には機関銃を携えていたからだ。そして極め付けは・・・
広也「どういうことだ、おい。」
パンツ丸出しで飛んでいたからだ。
エネ「分かりません、恐らくこういう文化形態なのでしょう。そしてあの足につけているものが飛んでいる秘密なのでしょう。」
そういった瞬間
広也「なに!?散開した!」
散開、つまりこちらを敵と判断した瞬間だった。
広也「なぜだ、なぜこちらを攻撃しようとする。」
彼には謎だった、普通攻撃するにあたってもせめて所属を聞くぐらいはするが彼女らはそれすらせずに攻撃を始めたのだ。
エネ「推測、恐らくこのカラーリングが原因かと。」
広也「何だと、どういうことだ。」
何が原因なのか、分からなかったかれは即座に聞き直した。
エネ「先程落としたあの機体、彼女は恐らくそれを狙ってたのでしょう、そしてあの機体のカラーリング、そしてこの機体のカラーリング、酷似していると思いませんか?」
答えは簡単だった、確かにあの機体のカラーリングとこの機体のカラーリングは似ているし、先程彼は、所属を名乗るように言ったが言わなかった。つまり言うだけ無駄、恐らく彼女達はあの機体を落とすエキスパートなんだろう。だから、聞かなかった、聞く必要がなかったからだ。
広也「くそ、勘違いにもほどがある。」
そう、人間、しかも勘違いしている彼女達に攻撃をする気にはなれなかった。そこで彼は彼女達の武器が弾切れになるまで避け続けることにした。
しばらくして
エネ「攻撃が止みました。恐らく今が好機でしょう、増援が呼ばれる前にこの誤解を解いてしまいましょう。」
そう、これを逃したら基地にいるであろう増援が呼ばれる、それはとても厄介なことである。そこで彼は攻撃を避けながら彼女達が使っている無線機の周波数を探し当て、傍受した。今無線機で慌ただしく騒いでいる様子が聞こえた。無理もない自分達の攻撃が一切当たらないあちらにとっては新型出現とでも思って、基地にスクランブルをかけているのだろう。
広也「さて、やりますか。あっあー、聞こえますか。」
しかし、そんなことはさせないとばかりにかれは無線に割り込む。
???「誰ですか、この無線は軍の無線回線ですよ。」
広也「そいつは重々承知だ。」
???「ならなぜですか、軍の関係者なら所属を答えなさい。」
彼女は少し驚きながらも直ぐに彼へ所属を聞いた。
広也「あんたの目に前にいるやつだ、所属は日本国国防軍、第00小隊隊長、コールサインデスサイズ00だ。出来ればこのまま攻撃をやめて、増援も呼ばないでくれ、俺に攻撃の意思はない。」
??????「ミーナ、危険だ。奴はそういって私達を騙そうとしてるんだ。」
飛んでいる女の子1人がこういった。
広也「(分かっていたが、面倒だ。やはりそういう人間はどこの世界にもいる。)」
そう軍規こそ全て、といういわゆる堅物である。そこで彼はカードを切った。
広也「言っておくが増援を読んでも意味はない。あんたらも見ただろうあんたらの使っているそれでは俺に追いつくことはおろか攻撃を当てることすら不可能だ、たとえ当たったとしてもそんな機関銃ではこの機体の装甲に傷をつけることなど叶わない。言っておくがこれはある意味では警告だ、俺には攻撃の意思はないがあんたらがその気ならこっちにだって手はある。」
広也「(我ながら、悪役みたいな台詞だ。)」
そう言い、彼は右手にビームアサルトライフル、左手には6連装グレネードランチャーを展開した。
???「くっ、どうすれば。」
??????「それならやられる前にこっちが、ずおりゃぁぁぁ!!!」
彼は正直もううんざりした。あれ程警告したのにそれでもなお攻撃を使用することに。
???「待ちなさい!バルクホルン大尉!!」
広也「仕方ない、エネ、ビームアサルトライフルの出力を非殺傷レベルまで落として。」
エネ「了解。」
彼女がマシンガンのストックの部分で殴りにかかろうとするのを紙一重に避けて2、3発彼女に当てる。
彼女は意識を失ったようで段々高度が下がっていった。
広也「仕方がない、ドラグーンビット射出。」
そういうとビットが一基彼女の方へ向かう。しかしそれを見た彼女たちはまるで今落ちていった彼女にトドメをさすように見えたのか。
????「この、堅物から離れろ!!」
そう言い機関銃を撃つが。
広也「遅い、そんな攻撃が当たるものか。」
彼は危なげなく避け、彼女をビットの上に乗せると彼女達の方へ飛ばした。
広也「もう一度いう、これは警告だ。今の攻撃は非殺傷レベルまで威力を落としているがその気になればあんたらを落とすことは容易い。」
そうして彼はビットをしまうと武器を持ち直した。
???「あなたは、何が目的なの!?」
彼女の質問に彼の答えは決まっていた。
広也「こちらとしては攻撃さえしなければあんた達の指示に従おう。目的なんてものはない。」
???「そう、分かったわ。みんな武器を下ろしてちょうだい。」
そうして隊長らしき少女は部下へ武装解除を命じた。
????「いいのか、ミーナ中佐。相手はあの堅物を簡単に落とした相手だぞ。」
????「そうですわ、相手はあのバルクホルン大尉を容易く落とした相手、そう簡単に信用してよろしいのでしょうか?」
不満がでるのも無理はない、しかし隊長らしき少女は。
???「それが本当なら、今頃私達は海の底よ。それにその時はその時よ。」
広也「協力感謝する。それで俺はどうすればいい。」
???「まずは、私達の基地に来てもらうわ。」
広也「そうか。」
これが、異世界へ渡った彼と魔女との少々荒っぽい邂逅である。
どうでしたか、正直結構疲れました。ですが楽しんでいただけると幸いです。
それではまたか次話で会いましょう。
誤字脱字がありましたら報告をしていただけると幸いです。