初戦闘とは口だけのような気がしますが...
正直言えばもう少し長く書きたかったのですが体育祭やらテストやらで体力が持たないのでこの程度にさせていただきました。
___レーダーに反応!
それは西へ走り出してから数分後の事だった。
変わらない海の景色に飽き飽きして考え事でもしようかとしていた瞬間頭の中にレーダー音が鳴り響いたのだった。
「距離は15km、数は4...小隊クラスだな」
レーダーから得た情報を確認し、呟いたはずなのだが声に出ていたらしい。
「? どうしました?」
「いや、こちらのレーダーに反応があったのだが近海に味方は?」
「え、いや、今日は輸送船はこの付近のルートを通らないからいないはずですけど...」
と、なると
「敵か?」
一番めんどうな事になりそうだ。
「おそらくは...そうですね」
はぁ、こちとら休みたいんだ。
「! こちらの電探でもとらえました!」
心の中で愚痴をこぼしていると吹雪が声を上げる。
「じゃあ、倒す必要があるのか?」
心底やる気がないであろうと自分でもわかる声で吹雪に問う。
「えぇ、遭難した味方もいないようですし」
あぁもう最悪だ、さっさとやってしまおう。
足に意識を集中させ速力を上げる。
「え、ちょっとどこ行くんですか!?」
吹雪が前に出て止めに入る。
「もちろんその敵を倒しにだよ、さっきの戦いであんたも含めて今はいないが小隊全員満身創痍だったじゃないか」
「そ、それはそうですけど...」
「じゃあやるしかないだろ」
そう告げるとまた速力を上げる。
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」
速度を上げた自分に吹雪も次いで速力を上げる
___あれか
レーダーに反応した敵を目視できる位置に捉える。
そしてそれは
「なんだあれ...気持ち悪い」
とても生き物とも何とも言えない禍々しいモノだった。
そこへ息を絶え絶えにしながら追いついてきた吹雪が口にする。
「あれは深海棲艦、いきなり現れてあっという間に制海権を取った化け物です」
言われてみれば確かに化け物と言う表現以外合わない。
肌色?は青ざめており黒い艤装のような無骨な物が体中に展開されている。
一見人型のようだがよく見れば小さい魚のようなものもいる。
「あんなのと戦ってるのか...心中察するぜ」
しかしこいつらを倒さなければ休むにも休めない。
「しかし...非常に厄介ですね」
「ん?何がだ?」
「あれは厄介な戦艦の中でもさらに上位のタ級、火力・装甲ともに通常とは比べものにならないんですよ」
つまり貧乏くじを引いてしまったということか。
「ここまで抜けてくるなんておそらく腕前も高いと思いますよ...」
あげく手練れときた。幸いにもこちらには気づいてないようだが。
「じゃあ、先手必勝と行きますかね...」
「? どうするんですか?」
「まあな、一応下がっておけ」
そう吹雪に忠告をすると左手に持っていたビームライフルを右手に持ちかえ左手でシールドを構え、タ級と呼ばれた怪物をロックオン、標準を絞る。
「背中を見せたが運の尽きと思えよ...」
完全に合わさった標準を見て小さく呟く。
そして
引き金を引き
眩しく輝くビームが虚空を駆け
青と黒の混じった化け物を貫く
それがこの世界で自分が放った最初の一撃。
ビームはタ級を紙とでも言わんばかりに貫き、雲の混じる青い空に消えていった。
遠くからでもわかる程の大穴がタ級の体に開き、そしてタ級は崩れるようにうつ伏せで倒れ海面とぶつかろうとする瞬間爆発四散する。
そして間髪入れずに止まったような時の流れを切り裂き残りの一体と二匹をビームライフルで撃ち抜く。
同じように撃ち抜かれた3体の深海棲艦は爆発四散、その残骸はすべてを呑みこむように海に呑まれた。
「レーダーに反応なし...敵の殲滅を確認」
敵がいなくなったことを確認し、一安心する。
だが、近くにいた吹雪はそうもいかないようだった。
「え...あ...」
初めて見るビーム兵器に動揺を隠せていない。
「おい、大丈夫か?」
吹雪の肩に手を置き体を揺さぶる。
「あ...は、はい、大丈夫です...」
流石に大丈夫なようには見えなかったので落ち着かせようと言葉を掛ける。
「大丈夫だ、あんたらと敵対する意思はない」
正直、これくらいしか落ち着かせる言葉は思い浮かばなかった
まあ、いきなり別世界の技術に触れたのだ。誰でもこうなる。
まあ別世界に送られたのは自分なのだが。
そして数分後落ち着きを取り戻した吹雪と共にH地点へ駆け出し、たどり着く。
その場で待っていたのは質問の嵐だった。
どうでしたか?やっぱり表現不足やら誤字やらなんやらあったかもしれませんがまた次回お会いしましょう。