聖ジャスミン学園物語―女子と共に甲子園へ―   作:パワプロ大好き男

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駈杜高校を倒し、4回戦進出を果たした聖ジャスミン学園。
次の対戦相手は二子玉川学園高校を破った私立パワフル学園。
あまりの番狂わせに戸惑いつつ、4回戦に挑むのであった。


第26章 打倒、私立パワフル学園

寮に戻り、私立パワフル学園との対戦の前にビデオを見た。

 

「警戒すべき人物は猪狩兄弟だニャ。」

 

投手が兄・守、捕手が弟・進だった。

顔は凄く似ているが弟の方が優しい感じがした。

 

「お兄さんの方はピッチャーも出来、バッターも出来るニャ、しかし、コントロールはかなり悪いから、ストライクに来たところを打てば攻略できると思うニャ。」

 

かりんちゃんが言った。

 

「俺と同じエースで4番か………」

 

俺が言った。

 

「弟の方は長打はないものの、出塁したら必ず盗塁を仕掛けてくるニャ、絶対に出さないことニャ。」

 

かりんちゃんが言った。

 

「足ならオイラに任せるでやんす!」

 

矢部君が対抗した。

 

「とはいえ、二子玉川学園を破ったわけだから勢いはあると思う、気を付けないとな。」

 

俺が言った。

猪狩兄弟もそうだが、このショートとレフト守ってるヤツも気を付けないといけないと俺は感じた。

 

「ショートの佐久間君は走攻守バランスがとれているから、気をつけるニャ、レフト守ってる木崎彰君は元々はキャッチャーだったんだけど、肩の強さを買われて外野手にコンバートしたらしいニャ、バッティングもかなりのパワーがあるから高めには要注意ニャ。」

 

かりんちゃんが言った。

 

「4回戦は攻守にわたって気をつけて試合に臨もう!」

 

「はい!!」

 

期待と不安をもちながら4回戦に臨むのであった。

――――――――――――――――――――――

スタメンは3回戦と同じだが、守備位置が変わり、先発は太刀川広巳、三塁手は大空美代子、左翼手は俺となった。

 

試合は投手戦となり、1歩も引かない状況だった。

相手もコッチも、チャンスは作るものの、得点に結び付かないという、なんとも歯がゆい試合展開となった。

 

そんなとき、均衡を破ったのは、ラッキーセブンの7回裏、こちらの攻撃の時だった。

 

『7回の裏、聖ジャスミン学園高校の攻撃は、9番ファースト川星君』

 

「ほむほむー!何でもいいから出塁してー!!」

 

味方の声援に、川星はセーフティーバントで相手バッテリーを惑わせた。

さすがの相手も不意をつかれて驚いたのか、慌ててボールを拾ったが既に遅し。

川星はあっという間に一塁に到達した。

 

「ヨッシャアァー!!」

 

川星が吠え、ベンチは大盛り上がり。

 

「ほむほむが吠えた!」

 

夏野もビックリ。

 

続く、1番の小山のところで川星が盗塁した。

もちろん、彼女の足なら楽々セーフ。

猪狩兄弟も困惑した。

一方、小山も19球粘り、20球目でフォアボールとなり、出塁。

ノーアウト一、二塁の場面で夏野に打順が回ったが、胸に当たり、デッドボール。

満塁となった。

 

『3番センター矢部君』

 

「オイラ、だいぶ彼の球にあってきたでやんす。」

 

そう言って打席に入った。

 

シュ、スパーン

 

<ボール!>

 

シュ、スパーン

 

<ボール!>

 

シュ、スパーン

 

<ボール!>

 

なんとあの猪狩が3ボール。

これはいけると思った。

 

「ストレート、スライダー、カーブが来た…てことは…残っているのは…」

 

シュ

 

「やはり、フォークでやんす!!」

 

カキーン!!!

 

矢部君の読みが当たり、満塁ホームラン。

これが決勝点となり、4回戦は見事に勝利をおさめた。

――――――――――――――――――――――

試合を終え、ナインはバスに乗った。

 

「矢部っち凄いよ、満塁ホームランだなんて。」

 

小鷹が言った。

 

「嬉しいでやんす♪」

 

矢部君は上機嫌だった。

 

この調子でいけば甲子園が見えてくる。

そんな気がしたのであった。

そのとき、かりんちゃんから電話が来た。

 

「もしもし、かりんちゃん?」

 

『あっ、土屋君、準々決勝の相手が決まったニャ。』

 

「どことだい?」

 

『薬師高校と対戦することになったニャ。』

 

「了解、また後で合流しよう!」

 

準々決勝の相手は破壊力のある強豪、薬師高校。

必ず勝って見せる。




長くなってしまい、申し訳ありません。
ご愛読ありがとうございました。
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