聖ジャスミン学園物語―女子と共に甲子園へ―   作:パワプロ大好き男

3 / 50
夏の大会が終わり、新体制が始まった。
キャプテンは2年生の高城れに先輩、副キャプテンは2年生の百田夏菜子(ももたかなこ)先輩になった。
秋季大会に向けて練習を始める一方、少年は夏の大会のあの出来事を引きずっていたのであった。


第3章 新体制指導、秋季大会始まる

「土屋君、今日も部活休んだのか…なんか心配だな…」

 

高城新キャプテンが言った。

百田新副キャプテンが言った。

 

「仕方ないよ、土屋君にとって辛い出来事なんだから、しばらくはそっとしておこう。」

 

「そうだね、あまりしつこくやるとストレス抱えちゃうしね。」

 

他の1年生は、やはり土屋のことを心配していた。

 

「土屋君、今日も休みなの?」と太刀川が言うと、

 

「そうなの、どうしたのかしら」と小鷹が言った。

 

「心配ッス」と川星が言った。

 

「土屋君、大丈夫かな…」と夏野が言った。

 

「鬱にならなきゃいいですけど…」と大空が言った。

 

「私たち練習してていいのでしょうか?」と小山が言った。

 

「矢部っち、土屋君を慰めにいってあげて。」と美藤が言った。

 

「了解でやんす~」と矢部が言った。

 

練習終了後、土屋のいる寮の部屋に入った。

ところが、土屋はいなかった。

 

「どこ行ったんでやんすか…」

 

すると、室内練習場から音が聞こえた。

行ってみると、そこに土屋がいた。

よく見るとピッチング練習していた。

汗がビシャビシャになっていた。

そのあと、バッティング練習していた。

物凄い勢いでフルスイングしていた。

自主練終わったあと、土屋はその場で倒れ混んだ。

疲労困憊(ひろうこんぱい)だった。

 

「土屋君」

 

「矢部君」

 

「どうしたんでやんすか、こんなに無理してまで練習して、皆寂しがってたでやんすよ、ちゃんと全体練習に参加するでやんすよ~」

 

「すまない矢部君…どうしても行きたくないんだ…怖いんだ…皆の反応が」

 

「どうしてでやんす?」

 

「3年生の夢である甲子園出場を俺が潰してしまった…それなのに…なにくわぬ顔で練習になんか参加したくないんだ…自分が悪いからこうなってしまった…だから…」

 

「土屋君、もう忘れようよ、皆そんなこともう気にしていないよ、皆土屋君が参加しないことに心配しているんだ、だから、練習に来てよ、心配でやんす~」

 

「そうか…皆心配してたのか…分かったよ。」

 

矢部君と共に寮の部屋に戻りました。

そこには高城先輩と百田先輩がいた。

 

「土屋君~」

 

高城先輩が俺に抱きついた。

なまら苦しかったが、それぐらいこの人は俺に対して好意的であった。

 

「苦しいです~」

 

「ちょっとれに、土屋君が苦しんでるじゃんwwwww」

 

「あっごめんね~」

 

「高城先輩、恐るべしでやんす~」

 

この寮は1部屋4人で暮らしている。

ちなみに俺の部屋には矢部君と高城先輩と百田先輩と住んでいる。

高城先輩は高橋先輩以上にしっかり者で、ムードメーカーである。

百田先輩は高城先輩の突っ込み役みたいな存在である。

ただ2人とも少し変態である。

 

「土屋君、辛い気持ちもあるけど、気持ち切り替えていこうよ~」

 

「そうだよ、秋季大会で優勝したら甲子園だよ~チャンスはいくらでもあるから大丈夫~」

 

「そうでやんす~オイラの代はまだ2年も出来るからチャンスはあるでやんす~」

 

高城先輩と百田先輩が心強かった、矢部君は本当に優しかった。

この人達に会えて本当によかった。

それから、俺はもう一度練習に参加しようと思いました。

 

次の日、俺は皆に迷惑をかけたことをしっかり謝罪した。

皆は暖かい拍手で出迎えてくれた。

全体練習にも積極的に参加するようになり、ムードは明るかった。

 

「やっぱり土屋君がいると、練習が楽しいですね~」と大空美代子が言うと、

 

「そうだね、やっぱり土屋君が来てくれて嬉しいです~」と小山雅が言った。

 

ピッチング練習では、俺はいつも以上に投げまくった。

 

シュッ、スパーン

 

「ヒャ~土屋君の球が速いな~」

 

高城キャプテンは驚きながらも、しっかり土屋の球を受け取った。

しかし、投げる度に右肩を回す癖が見受けられた。

 

(痛いのかな~)

 

高城先輩が土屋に駆け寄った。

 

「右肩痛いの?」

 

「はい、夏の大会が終わったあとから右肩痛むんです。」

 

「無理しない方がいいよ、今日は早めに上がりな」

 

「しかし…」

 

「ダメよ無理しちゃ、土屋君が怪我したら皆に迷惑かけちゃう!早めに切り上げることも大丈夫!」

 

高城先輩に言われ、土屋は早めに切り上げ、病院に行ったのである。

ところが、土屋の右肩は疲労骨折していた。

医師からそう診断され、しばらくは投げないようにとドクターストップが掛かった。

落ち込んでしまった土屋をチームメイトがかばってくれた。

 

「大丈夫だよ、皆は土屋君の味方だから気にするな。」

 

高城先輩が言った。

 

「そうだよ、私だって同じ経験したんだから、落ち込まなくてもいいよ。」

 

百田先輩が言った。

 

俺は本当にいい先輩に出会えて良かったと思った。

 

秋季大会1週間前、監督が言った。

 

「集合」

 

「はい」

 

「秋季大会が近づいてきたわけだから、早速メンバーを発表する。」

 

どうせ俺は選ばれないだろうと思った。

 

「背番号の若い順番から発表する。」

 

「はい」

 

「1番 百田、2番 高城、 3番 佐々木、4番 夏野、5番 大空、6番 玉井、7番 有安、8番 矢部、9番 美藤、10番 本田、11番 太刀川、12番 小鷹、13番 川星、14番 岩佐、15番 秋元、16番 小山、17番 北原、18番 峯岸、19番 大家、20番 土屋、以上。」

 

えっと思った。

怪我している俺が選ばれた。

なぜと思ったが、嬉しかった。

 

「秋はこのメンバーで挑む、土屋は精神的支柱として皆をフォローしてやれ、皆は土屋のために一生懸命戦え、分かったか!」

 

「はい!」

 

「スタメンは後で発表する、解散!」

 

「ありがとうございました。」

 

俺は監督に感謝した。

プレー出来ない分、裏方として支えようと思った。

 

――――――――――――――――――――――

秋季大会当日、ついに始まった。

ここで優勝すれば春の甲子園に出場することが出来る。

 

「それではスタメンを発表する。」

 

1(遊)玉井詩織(たまいしおり)

2(左)有安杏果(ありやすももか)

3(一)佐々木彩夏(ささきあやか)

4(捕)高城れに

5(投)百田夏菜子

6(三)大空美代子

7(右)美藤千尋

8(二)夏野向日葵

9(中)矢部明雄

 

1~5番は2年生、6~9番は1年生である。

 

「秋季大会は全力で戦え、分かったか!」

 

「はい!」

 

俺達の秋季大会が幕を開けた。




大変長くなってしまい、申し訳ありません。
ご愛読ありがとうございました。
不定期に更新しますが、ご理解とご協力をお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。