聖ジャスミン学園物語―女子と共に甲子園へ―   作:パワプロ大好き男

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準決勝の第二試合、文武高校が稲城実業高校を下し、決勝進出を決めた。
寮に戻った聖ジャスミン学園高校野球部は決勝戦に向けて作戦会議をしていた。
神高龍が好調の理由は何なのか?
そして、なぜ稲城実業高校は負けてしまったのか?


第31章 文武が稲城を下す

準決勝の第二試合が終わり、聖ジャスミン学園は球場をあとにしようとした。

 

「稲城実業高校が負けてしまったでやんす。」

 

矢部君が言った。

 

「あぁ、文武高校は強かったな。」

 

俺が言った。

文武高校は本当に強かった。

稲城実業高校を下すほど強いとは誰も考えていなかった。

色々と考え事しながら、俺達はバスに乗り込んだ。

――――――――――――――――――――――

寮に戻った俺達は、決勝に向けて作戦会議をしていた。

 

「神高龍君は150㎞/hのストレートを軸に変化球を織り混ぜてくるから、気を付けるニャ。」

 

猫塚かりんちゃんが言った。

確かに神高龍はエースとして申し分ないピッチングをしていたから気をつけないとなと思った。

 

「武秀英君は元々はキャッチャーだったんだけど、膝を壊してしまい、ファーストへコンバートされたニャ、でも彼はホームランを打つバッターだから、低めに投げていくニャ。」

 

猫塚かりんちゃんが言った。

武秀英は太っているが、意外と体の身のこなしは良かった。

 

「鎌刈善二君は足も速いしバントも上手いから、絶対出さないようにするニャ。」

 

猫塚かりんちゃんが言った。

鎌刈善二は常にマスクを着けているヤツだ。

なぜマスクを着けているのか分からなかった。

 

「古長衛士君はバッティングが上手いから、低めに投げていくことを心がけていくニャ。」

 

猫塚かりんちゃんが言った。

古長衛士は眼鏡をかけている三塁手だが、彼のパワーは凄かった。

 

「そして、最後は矢部吾一雄君、彼は足が速く、盗塁も出来るから気を付けるニャ。」

 

猫塚かりんちゃんが言った。

ただ、コイツは何となく矢部君にそっくりだった。

矢部君も足が速いし、盗塁も出来るからである。

――――――――――――――――――――――

作戦会議は終わったが、3年生の数名は稲城と文武の試合をもう一度振り返った。

 

「何度見ても成宮が首を降り続けた理由は分からないわ。」

 

太刀川が言った。

 

「そうね、難しいわ。」

 

小鷹が言った。

 

「キャッチャーとサインが合ってないッス。」

 

川星が言った。

 

「アタシならキャッチャーの言うこと聞くけどな。」

 

夏野が言った。

 

「敵ながら成宮君かわいそうです。」

 

大空が言った。

 

「そうね、神高君が成宮君を打ったんだもんね。」

 

小山が言った。

 

「本当に成宮ってワガママだよね、キャッチャーのこと信用していないのかしら。」

 

美藤が言った。

 

「決勝戦は負けられないニャ。」

 

猫塚が言った。

 

「成宮が打たれた原因は何でやんすか?」

 

矢部が言った。

 

「自滅だよ、こんなの!」

 

俺が言った。

 

「確かに神高龍のバッティングも素晴らしいが、成宮は明らかにストレートで押そうとした、でも神高はストレートにはめっぽう強かった、普通ならキャッチャーの多田野の考え方なら低めのチェンジアップかフォークで打ち取るはずだった、しかしヤツは拒否した、結局ストレートを打たれたから、成宮の自業自得としか言いようがないな。」

 

俺が言うと、皆が、なるほど、と言った。

 

「俺がキャッチャーならヤツのワガママをさせないけどな、まぁそんなことはどうでもいい、決勝戦は恐らく総力戦になると思う、最後まで気を引き締めて戦っていくぞ。」

 

「オーーー!!」

 

俺の掛け声に皆、答えてくれた。

決勝戦は絶対に勝つ、俺達はそう誓った。




長くなってしまい、申し訳ありません。
ここまでのご愛読ありがとうございました。
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