聖ジャスミン学園物語―女子と共に甲子園へ―   作:パワプロ大好き男

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イップスを克服した少年はかつての調子を取り戻した。
寒かった冬も終わりに近づき、雪もとけ、グラウンドが使えるようになった。
2月には、高橋みなみ先輩率いる3年生との引退試合が始まった。


第8章 高橋先輩たちと引退試合

「いよいよ引退試合ですね、高城先輩。」

 

「そうだね、楽しみだ。」

 

俺達1年生と2年生はこの日を待っていた。

なぜなら、お世話になった3年生の先輩方を送り出す絶好の機会だからだ。

俺はとても楽しみだった。

 

「さぁ整列するよ!」

 

「オー!!」

 

高城先輩の掛け声に合わせて叫んだ。

ついに引退試合が始まる。

が、なぜか3年生は若干、機嫌が悪いように感じた。

 

「あの~先輩、今日は凄く機嫌が悪いように見えますが……」

 

俺が言うと、3年生のムードメーカーの指原莉乃先輩が言った。

 

「あったりメェだ!オメェら秋季大会では決勝に負けたんだろ?なのに、なんだその緩っぷりは!たるみ過ぎだぞ!!」

 

当然、皆はビックリした。

 

(こりゃ怖いでやんす~)

 

(ヒェ~)

 

「まぁまぁ、さすがに、さっしー、言い過ぎだぞ。1年生がビビっちゃうだろ?でも、そんな、あなたたちが相手でも気は緩めないからね。本気でかかってきなさい。」

 

さすがキャプテンだった。

大人の対応していた。

とはいえ、3年生はいろんな人がいすぎて、さすがに怖かった。

――――――――――――――――――――――

1,2年生のスタメンは以下の通り

 

1番 (中) 有安杏果

2番 (二) 玉井詩織

3番 (一) 佐々木彩夏

4番 (捕) 高城れに

5番 (投) 百田夏菜子

6番 (三) 大空美代子

7番 (遊) 小山雅

8番 (右) 矢部明雄

9番 (左) オレ

 

3年生のスタメンは以下の通り

 

1番 (中) 柏木由紀

2番 (二) 篠田麻里子

3番 (遊) 大島優子

4番 (捕) 高橋みなみ

5番 (一) 小嶋陽菜

6番 (右) 指原莉乃

7番 (左) 渡辺麻友

8番 (三) 板野友美

9番 (投) 川栄李奈

――――――――――――――――――――――

試合は1回裏にいきなり先制点を許し、1ー0。

3回表、ツーアウトランナーいない場面で打席にはオレが入った。

 

「川栄李奈先輩と戦えるのはこの試合だけ、なんとしても良いところをアピールしないと。」

 

川栄李奈先輩が投げた。

 

シュ、スパーン

 

150㎞/hのストレートがインコースの低めに来た。

速いと感じた。

 

シュ、スパーン

 

今度は100㎞/hのカーブがアウトコースの高めに来た。

もう追い込まれた。

でも俺は分かっていた。

川栄先輩は追い込んだあと何を投げるかは決まっていた。

 

シュ、カキーン

 

やっぱりと思った。

必ずストレートが来ると予想してた。

引っ張ってレフト方向に打球が飛び、そのままスタンドイン。

ソロホームランで同点に追い付いた。

1ー1のまま4回裏、3年生の攻撃だが、ここでピッチャーが百田先輩と交代。

レフト守っていたオレがピッチャー、空いたレフトには美藤千尋が入った。

俺は3イニング投げ、無失点で切り抜けた。

そして、試合は9回裏にサヨナラホームランを打たれ、2ー1で3年生のサヨナラ勝利で幕を閉じた。

――――――――――――――――――――――

グラウンド整備していると、俺の憧れのエース川栄先輩が声をかけてくれた。

 

「土屋君、ナイスピッチよ。土屋君ならどんな状況にいても絶対乗り越えられるよ。エースになってね。土屋君と対戦出来て本当に楽しかった。ありがとね。私、土屋君のこと大好き!!」

 

それを聞いて俺は超嬉しかった。

もう、この人と結婚したいと思った。

 

「土屋君、もしよかったら私のこと、りっちゃんって呼んでもいいわよwwwww」

 

オイオイ、さすがに3年生相手に『りっちゃん』はアカンやろと思った。

でもなまら嬉しかった。

 

「よかったな土屋君、りっちゃんから褒められるなんて凄いことよ。まぁ私も土屋君のこと大好き!!」

 

キャプテンにも言われ、今にも股間が勃起しそうだ。

高橋先輩も結婚したいと思った。

 

「もう、みなみったら、土屋君は私のものよ。」

 

「えぇ~私だって土屋君と結婚したいもん。」

 

「ダメよ~ダメダメ!私と結婚するの。」

 

「りっちゃんたら~」

 

やっぱり取り合いは相変わらずだった。

――――――――――――――――――――――

「皆、練習は嘘をつかない!勝負の世界ではどちらかが勝つか負けるかの2つしかないわけだ。そのような状況にいても、練習をしっかりやって来たチームはきっとその努力は報われるときが来る。頑張ってね。」

 

高橋先輩から暖かいメッセージを残してくれた。

 

「負けるなよ1、2年生」

 

こうして、3年生は俺達に期待を寄せて姿を消したのであった。

俺達は夏の大会に向けて一生懸命取り組もうと思った。

必ず甲子園に行くと………。




長くなって、大変申し訳ありません。
ご愛読ありがとうございました。
不定期に更新していきます。
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