とある夏の日。
聖杯戦争から三年がたち、ロンドンでの日々も遠坂に振り回されながらあっという間に過ぎている。
そんな俺達だが今は冬木市にいる。
もちろん藤ねえや桜たちに久々に顔を出す意味合いもあるが、目的はもう一つある。
それは何かというと…
「士郎、宝石剣作るわよ」
「はい?」
今日の講義も無事に終了し、家に帰って夕食の準備をしていたらいきなりこの発言である。
「冬木に帰ったらすぐさま取り組むわよ!」
何やら少し興奮気味におっしゃる遠坂さんだが、宝石剣というと…
「宝石剣って…あの
宝石剣キシュアゼルレッチシュバインオーグ。
並行世界へと路を繋げることが可能な奇跡の限定魔術礼装。
あの第二魔法の副産物である。
確か遠坂家には設計図があるとかなんとか。
「そう。これは遠坂家への宿題でもあるんだから」
これは遠坂の研究テーマでもあり目標の一つだろう
しかし…
「それは分かってるが、今までいい成果出てなかったよな?何か発見したのか?」
一応これまで宝石剣ではないが、何度か第二魔法に関する研究は行っている。
ただそう簡単にいくはずもなく、あまり目ぼしい成果は得られてないのだ。
そう聞くと遠坂は得意気にフフンと何やら“宝石らしきもの”を差し出してきた。
「宝石……だよな?」
色は紫紺で、大きさは手のひらより一回り小さいがそれでも大きい
それより……これは“何か感じる”
「分かる?これは通常のものより思念、怨念といったものが桁違いよ。」
遠坂は俺の表情を見て察したのかそう答える。
「大丈夫なのか?…」
「確かにこれは私もよく分からないものなのよね。危険な気もする。けど、試してみる価値はあるわ。こんな“宝石”は見たことない。まあ、流石に宝石剣とはいかなくても何かしらの手掛かりになればと思って。それで衛宮君……」
そこで言葉を区切る。
「手伝ってくれるかしら?」
真剣な表情でこちらに問う
ハァ、と溜め息一つ
そして自然と口元が緩む
「そんなの当たり前だろ?俺は遠坂の弟子で遠坂を信じていて付いていくと決めたんだがら」
素直にそう言った。
すると…
「ウッ」
「マッタクソノカオハハンソクデショ…」
何やら頬をを赤く染めてボソボソと言っている。
まあとりあえず、
「まだ先だが決まったことだし夕食にしよう。ところで遠坂…」
そして少し疑問に思ったので…
「ところでその宝石いくらしたんだ?」
と聞くと…
アハハハハハハーと笑いながらそんなのは別にいいでしょ~と何やらこちらに目を合わせず答えた。
本当桁違い過ぎでしょ遠坂…
通帳を見ながら嘆く俺だった…
次と合わせてまとめたかったができなかった…