アトゥム・シラク准尉
主人公 配属が決まった小隊に希望をもっている
ジョシュア・ニグニット曹長
アトゥムとは裏腹に小隊には不満を抱いている
ハウシャール・カムル大尉
褐色スキンヘッドのゴリマッチョ 見かけの割りに気さくで優しいアトゥムたちの小隊の隊長 数多くの格闘技に精通している アメリカ人
エリー・トロイア曹長
ロングウェーブの髪の毛が印象的な大富豪の一人娘 プライドが高いがそれなりの常識力を兼ね備えている イギリス人
レイラ・コーガン伍長
小隊最年少の少女 明るく活発的だが兵士としては半人前 アホの子に見えるが筆記試験は優秀 ロシア人
シグ・ワット少尉
寡黙で長身の男性 状況を観察することを得意とするが自分に自信がないのか上手く相手に伝えられない コロニー生まれ
「おーいるいる~」
司令室に入るなりレイラは目を輝やせた。
そこにはすでに数十人の連邦兵が集まっていたのだ。
「いや、もう集合時間5分前だったいうのにこの人数は少なすぎないか?司令官もまだ来てないようだし」
ジョシュアは壁時計を見るなり苛立ちを口にした。さらにエリーが言葉を加えた。
「中隊だから後数百人は来ますわね。残り5分で来るとは思いませんが」
彼女も相当苛立っているようだ。
だが、その二人の疑問もアトゥムの一言で解決した。
「たぶんだけど、ここにいる人たちで全員だと思いますよ」
衝撃の言葉だった。ジョシュアとエリーだけでなく他のメンバーも目を丸くした。もちろんハウシャール隊長もだ。
「ば、馬鹿な冗談はよしなさい!」
エリーは苛立っていた気持ちをアトゥムにぶつけたが、アトゥムは苦笑いしながらひときわ人の多い壁を指さした。
「よく見えないですけどたぶんシラク曹長の言った通りですね」
ハウシャール隊の中で最も身長の高いシグが壁の前の集団を見下ろす感じで壁を見るなりそう言った。
壁には大きな紙が貼ってあり、そこにはこの中隊に配属された兵の氏名とこれから所属する小隊名が書かれていた。小隊長を任された人の名前が仮の小隊名になっていた。
「本当なのか…でもどうしてこの人数で…」
現実を受け入れるため、ジョシュアはこの中隊の意図を掴もうとしていた。
「ハッハッ!まさか本当に隊長だったとは」
ハウシャールが愉快そうに笑った。
「いやいや笑えませんよ。隊長じゃなかったかもしれなかったってなんですか!?」
耳を疑う言葉にシグは驚愕した。
「いやーすまんすまん、俺も現地集合は初めてだからな~…と話はここまでだ」
司令室の入口に目を向けるなり先ほどまで笑っていたハウシャールの顔が一変した。二人の男が司令室に入ってきたのだ。
「各小隊の隊長は隊員の確認を行い私に報告せよ!」
そう言うなり一人の男は司令官用の椅子の前に立った。その男の横にもう一人の男も立っていた。
「あの人たちが中隊長と副隊長かな?」
「そんなの見ればわかりますわ」
レイラはエリーに耳打ちしたがエリーはわかりきった事を言われ呆れていた。
全隊長の報告が終わり、司令室は静まり返った。
「よし全員揃っているな。アフリカ中隊基地へようこそ、私は中隊長のチャール・エルラインだ。そして私の横にいるのがライト大佐だ」
チャールは軽く挨拶をするなりすぐ横にいるライトを紹介した。
「副中隊長のライト・ウィル・ハンツです。よろしくお願いします」
ライトは無愛想に最低限の挨拶をするなり敬礼した。
「早速だが各小隊の兵科を発表したいと思う…ん、発言を許可しよう」
チャールが話し始めようとしたそのとき、一人の男性が挙手をしていた。列の先頭にいるからにして小隊長であろう。
「コロサス小隊小隊長のハルグント・コロサス中尉です。1つ質問なんですが、なぜこの部隊は中隊なのですか?人数からして小隊、いや小隊にも満たない数ですよ」
ハルグントがその質問をするなり周囲がざわついた。ジョシュアが疑問に思っていたことは他のメンバーも同じだったのだ。
コホン
ライトが咳払いをするなりざわめきは静まった。
「そういえばまだ伝わってなかったな。すまない。確かに歩兵部隊ならこの部隊は小隊以下、もう感のいいのは理解したかもいれないがこの部隊はMS隊なのだよ。だからこそ1小隊6人の8小隊、この人数なら中隊規模だ」
「しかし我々にはMSなんて支給されていません。ましてやMSの量産はまだ安定してないんじゃ…」
チャールの説明の少々納得がいかなかったのかハルグントは疑問をぶつけた
「コロサス中尉の言う通りMSの量産はまだ安定していない…だからオデッサ作戦にはMSの支給は間に合わないだろう。しかしだ、オデッサ作戦成功までが我々の目的ではないだろう。この部隊はオデッサ作戦後も継続されるそうだ。だからいずれは正真正銘のMS中隊になるのだ」
チャールは語り口調でそうなり、ある人物たちを除いて耳を疑うことを口にした
「それにもうMS小隊として活動してもらう小隊が1つ出来ている」
その言葉に再び司令室はざわついた。しかもそれは先ほどより大きかった。隣に確認する者、小隊長に尋ねる者、誰もがMS乗りの存在が気になった。
「なあ、これって俺たちの小隊ってことでいいんだよな?」
周囲のざわめきとは裏腹にアトゥムは気の抜けた声でジョシュアに尋ねた。
「多分そうだと思うんだがお前以外にMSが支給されてないのが気になるな…」
ジョシュアも冷静だった。
ゴホン
ライトがさっきより大きく咳払いをすると司令室はまた静まりかえった
「と言うわけだ。他に質問がある者はいるか?」
司令室は静まりかえったままで質問をする者はいなかった。
「では話に戻るとしよう。さっきも少し話してしまったが小隊の兵科を発表する」
「カムル隊、第1MS小隊及び第1強襲部隊」
「コロサス隊、第1防衛小隊」
「ランス隊、第2防衛小隊」
「マルクタ隊、第1遊撃部隊」
「ルフ隊、第2遊撃部隊」
「カンオン隊、第1偵察部隊」
「モータル隊、第2強襲部隊」
「ユミルス隊、第1補給部隊」
「以上8小隊で任務に就いてもらう。また小隊の他にも整備班、医務員2名、オペレーター2名がサポートに当たってくれる。あとで各自挨拶に行くように」
「私からは以上だ。質問等はあるか?」
今回も質問がないかのように見えたが一人の男性が挙手をした。
「第1防衛小隊のリアン・ナルク軍曹です。なぜ最初のMS小隊のメンバーがあれなんですか?納得がいかないです」
リアンは大層不服なようでアトゥムたちをあれ呼ばわりした。しかし、リアンだけではなかったようで彼の周りからも不満の声が聞こえてきた
「あー、その事については彼らの操縦技術を見てもらえればわかる。楽しみにしてたまえ。」
チャールはニヤリと笑った。しかし、その方向はリアンではなくMS小隊へ向けてだった。
アトゥムは小さく一礼した。
「他に質問は?…よしこれでブリーフィングを終わりにする。次の指示があるまで自由行動だ、別れ!」
こうしてチャール中隊は活動を開始した。
「あー!もう!なんなんですの、あの礼儀のなっていない軍曹は!あれとはなに!あれとは!」
司令室を出るなりエリーは怒りを爆発させた。先ほどのリアンの発言が非常に気に食わなかったようだ。
「まあまあ、落ち着いて下さいよ、皆さんMSに乗りたいんですから」
レイラがエリーをなだめている横でアトゥムが声を弾ませて言った
「まあ選ばれたんなら選ばれたなりの行動をしましょうよ。早速格納庫へ行きましょ」
「ああ、そうだな。俺のMSももう来てるかもしれないからな」
ハウシャールの言葉にジョシュアは空かさずに反応した。
「大尉はどのような機体に乗っているのですか?」
「今回はちょっとわけありでな、俺はここへ来る前まで宇宙用ジムのテストパイロットをやっていたのだが急きょここへ転属命令が来たもんでな。だから宇宙用ジムの陸戦実用テストって名目でそいをもってきたんだ。」
「宇宙用の陸戦実用って、戦闘中に不備があったりしたら大問題じゃないですか!」
ジョシュアの言う通り実用テストっていうぐらいだから上手くいく保障はない。しかも元々宇宙用に開発された機体だからなおさらだ。
「ハッハッハッ、俺がそんな無謀な人間に見えるか?」
「見えますわ」
「ちょっ、トロイア曹長」
エリーが間をいれずにツッコミをいれたのことにシグは動揺した。
「ワット、構わないさ。トロイアがそんなこと言っていられるのも今の内だけだ。聞いて驚くなよ、実用テストを行うにあたって陸戦型ガンダムの支給に成功したんだ!」
「陸戦型ガンダムってアジア地域にしか配備されてないあの」
ジョシュアの声が弾む
「そうだ。まだ激戦区の東南アジアにしか配備されてないガンダムタイプのMSだ」
ハウシャールはエリーの顔をちらりと伺った。
これにはエリーも驚きを隠せない様子だった。
「たいちょー、陸戦型ガンダムってなんですか?ガンダムと何が違うんですかぁ?」
ガンダムという言葉に期待を膨らませているメンバーをよそに、レイラはイマイチ陸戦型を理解していなかった。
「まあ簡単にいうとあれだ。宇宙にいけない以外はガンダムと同じ性能ってことだ」
若干ざっくりしているが分からない人に説明するには一番分かりやすい説明の仕方だ。
「えー!それって凄くないですか!」
「だからずっとそう言ってただろ…」
レイラのワンテンポ遅い反応にジョシュアは少々呆れ気味だった。
「あれって!まさか!」
格納庫へ着くなりアトゥムはある物を発見した。
「まさか本当に…」
ジョシュアたちもすぐに気がついた。そう、MS、陸戦型ジムだ。
「あのMSのパイロットは決まっている。もちろんシラク准尉お前だ」
「ええ!?本当ですか!ありがとうございます!」
「本当も何もお前がレビル司令から受け取ったんだろ」
ハウシャールは苦笑いした。
「そういえば隊長のMSが見当たりませんね」
シグがそういった時だった。
ガシャンガシャン
一機のMSが格納庫へ入ってきたのだ
「あれってまさか」
「ああ、あれが俺の宇宙用ジムだ 」
エリーの言葉にハウシャールは落ち着いた声で答えた
宇宙用ジムはアトゥムのジムの隣に来るなり制止した。そして、中から高身長なパイロットらしき人が出てきた。
「むっ、そこにいるのはもしかしてMS小隊の皆さんですか?」
「うむ、第1MS小隊隊長ハウシャール・カムルだ。」
「あなたがハウシャールさんですか。私は整備班班長のセバスチャン・ブロンズです。よろしくお願いします」
セバスチャンが敬礼に小隊メンバーも応じた。
「さっき宇宙用ジムを動かしていたようだが地上でも使えそうか?」
「先ほどのは輸送されてきたのをこちらに持ってきただけなのであまり詳しいことは解らないです。ただ歩行はできます」
「そうか、これは実戦で試すことになりそうだな… そうだ、陸戦型ガンダムの方はどうなっている?」
「東南アジアから運んでくるので明日か明後日になりそうですね」
「了解した。てことだ、分かったか」
「え、あ、はい!」
いきなり話題をふられて驚いたが、全員理解したそうだ。
「班長ーなにしているんですか…って、取り込み中失礼しました。」
レイラと同じぐらいの歳の少年がこちらに来るなりあたふたした。
「はは、別に構わないさ、ハウシャール・カムルだ、よろしく頼む」
「カイト・ナカハラと言います。整備班の副班長をやっています。よ、よろしくお願いします」
カイトのガチガチな挨拶にアトゥムが首を傾げた。
「カイトって…それにあの発音…ナカハラさん、もしかして日系の人ですか?」
「はい日本人ですが…もしかしてあなたも!」
同郷の人に会えたと思ったのかカイトは期待の眼差しをアトゥムに向けた
「ごめん、俺日本人じゃないんだよ。祖父が日本人でさ、父が祖父から日本語学んでたみたいでね。自分も少しかじってたんだ」
「へぇー、そうなんですか。でも日本語分かる人に会えて嬉しいです」
「なんか照れるな…はは」
盛り上がってる2人とは対照的に周りはポカーンとしていた。アトゥムとカイトの会話が日本語で行われていたからだ。
「あれ、いないのかな?」
格納庫を跡にして医務室の前に来たアトゥムたちだったが医務室には鍵が掛かっていた。
「街に買い出しにでも行ってんだろ。あとでまた来ればいいさ」
ハウシャールは次の目的地に向けて歩き出した。
しかし、シグがすぐにハウシャールを呼び止めた。
「すいません…トイレに行ってもよろしいですか…」
シグの顔はすっかり青ざめていた。よほど我慢していたのだろう。
「ああ、行ってこい。俺たちは司令塔にいるからそこへ来い」
シグは「承知しました」というなり通路を駆けて行った。
ハウシャールたちも司令塔へ向けて歩き出した。
「そういえばアトゥム先輩、さっき日本語で話してましたけど何ヵ国語話せるんですか?」
ハウシャールの後に続きながらレイラが質問した。
「んー、3か国かな。父が日本人とイタリア人のハーフで母がイギリス人だったから英語の他に日本語、イタリア語は少しいけるかも。コーガンさんはどれくらい話せる?」
「私ですか~、私は英語と母国語のロシア語ぐらいですね~」
宇宙世紀に突入した時に全世界の公用語は英語で統一されたがまだ1世紀も経っていないことからか親族や同郷の者と話す場合はその国の言葉で話すことが多い。
言語の話題で盛り上がり、他愛ない話を楽しんでいたアトゥムとレイラだったがそこにジョシュアが水を指した。
「コーガン伍長、先輩という言い方はいいとするが、出会って間もない相手をファーストネームで呼ぶのは失礼じゃないか?」
呼び方の指摘、上下関係を明確に区別するには名前の呼び方、言葉遣いが大事だとジョシュアは考えている。
「ジョシュ、別に俺は構わないけど名前でも」
アトゥムがそう言ったもののジョシュアは「ダメだ」と拒否をした。
「そうですよ~隊長も名前呼びでもいいですよね?」
どうしても名前で呼びたいのかレイラはハウシャールに救いを求めた。
「俺も別に問題はないがニグニット曹長が嫌なら曹長には名前呼びをしないことだな」
「そうですか~わかりました。ニグニット曹長はこの呼び方にします」
呼び方についてそうこうしている内に司令塔にたどり着いた。
ウィーン
「失礼しまーす」
司令塔の中に入ってまず目に入ったのは前面のガラス張りの奥に広がる砂漠地帯だった。そしてガラス張りの手前に通信席があり二人の女性が話をしているのが確認できた。
「私はあの人が好みかな~ってお客さん!?」
「先輩MS小隊の人たちですよ」
そうと分かると二人は立ち上がり敬礼をした。
「第1MS小隊だ、よろしく頼む」
ハウシャールたちも軽く敬礼を行ったが、小隊員たちの目線は女性たちに釘付けになっていた。
それもそのはずだ。一人の女性は長い足とボーイッシュな黒髪が特徴的なモデルのような人物に対し、もう一方の女性は黒髪の女性と頭2つ分ぐらいの身長差があり、その長い金髪からは幼さを感じさせる見た目だったからだ。
「何ジロジロ見てるのよ」
小隊員たちの視線が気になったらしく金髪の女性が口を開いた。
「すまない、小学生が軍に入隊出来ると思ってなくてな」
ジョシュアは思ったことをそのままくちにした。
その瞬間金髪の女性はうつむいてしまった。
謎の沈黙が走る。
「……………君、歳はいくつ?」
「今年で19だけど」
沈黙後の意外な一声にジョシュアは戸惑いながら答えた。
「へぇー…そう…なら敬語を使ってもらおうかしら!」
「へっ?」
金髪の女性は顔を上げ、顔を真っ赤にしていたが、何のことだか理解が出来ずジョシュアは気力のない返事をしてしまった。
その返事が可笑しかったのか、エリーが笑い声を出すのを抑えていた。
「へっ?じゃないわよ!私はアリス・コットン少尉、27よ!」
「20…7!」
アトゥムとジョシュアは声を揃えて驚いた。
「しかも階級も上だと…」
「階級で偉い偉くないを判断するなんてまだまだね」
悔しがるジョシュアを尻目にアリスは何故か勝ち誇った。
「アリスって可愛い名前ですね」
「やめて!結構気にしてるんだから…」
レイラが素直にアリスを褒めたが彼女にとってはコンプレックスのようだ。
「あなたは自己紹介しなくてもよろしくて?」
エリーが黒髪の女性を見て言った。無愛想な言い方だが彼女なりの気配りだろう。
「それじゃあ自己紹介をさせて頂きます。私はマイ・ショウ伍長、20歳です。よろしくお願いします」
「よろしく頼む。遅れたが俺はハウシャール・カムル、大尉だ」
思い出したかのようにハウシャールが挨拶をした。
「ハウシャール…ハウ…シャール…ハウシャール!?」
アリスが急に声を荒げた。
「ハウシャールって…思い出したわ。あなた、イザラの彼氏のハウシャールでしょ!」
「何故イザラのことを!?」
イザラ、その言葉にハウシャールは動揺を隠せなかった。
「何故も何も…私とイザラは同期で友達だったのよ。あなたのことはよくノロケ話で聞かされたわ~でも7年ぐらい前に急に連絡が取れなくなったよね。あなたなら今イザラがどこにいるかわかるわよね?」
「………すまん、実はイザラと別れて俺も全然連絡取ってないんだよ」
ハウシャールは明るいいつも通りの口調でそう言ったが、先ほどの動揺の仕方と会話の時の謎の間、その場の者たちには失恋のショックに見えていたのだが、ただ一人アトゥム・シラクにだけはハウシャールのただならぬ思いに気づいていた。
「やっぱり別れてたか~なんかそん…」
「あれは!」
アリスの台詞を遮る大きな声でジョシュアが叫んだ。
「ジョシュどうし…あっ…」
ジョシュアの目線の先、ガラス張りから見渡せる砂漠の向こうに一機のシャトルが着陸しようとしていた。
その光景は司令塔にいる誰もを不安な気持ちに駆り立てさせると同時に自分たちは戦場にいる、と再認識させる恐怖を与えた。
「あそこにジオンの基地が…」
ジオン軍中央アフリカ基地
太陽が照りつける砂漠とは裏腹に基地のなかは薄暗く殺伐としていた。
そんな基地の格納庫で先ほどシャトルから降ろされた“試作MS”を眺めている青年と少女がいた。
「こいつの実戦テスト…いけそうか?」
機体を眺めながら青年が少女に問いかけた
「はい…確実にやり遂げます…」
「その意気だ」
少女の意気込みを褒めた青年の表情は狂気を感じさせるような笑顔だった。
終