今回でISの世界の物語は最後になります。束との決戦は一体どうなるのか?
ではどうぞ!
タッグトーナメント当日
戦いは既に始まっていた。第三アリーナに降り立つ二体の無人機。迎え撃つのは、
『break up!』
「無人機と戦うのは二回目ね。今度はあたしたち五人が相手よ」
「前の無人機とはまた別の形ですわね。まあどのような相手でしょうがこのセシリア・オルコットの前ではスクラップも同然ですわ」
「油断大敵だよセシリア。でも二体だけならなんとかなるかな」
「さっさと倒して一夏たちの援護に行くぞ」
「よし、行くか」
ISを身に纏った代表候補生のセシリア、鈴、シャルロット、ラウラ。そして魔進チェイサーに変身したチェイスの五人。
そして第二アリーナの四体の無人機と戦っているのは、
「そこだっ!!」
「斬る!!」
「てりゃあ!!」
「行くわよ簪ちゃん!」
「うん、お姉ちゃん!」
一夏、箒、剛、楯無、簪の五人。無人機の放つレーザーを交わしながら攻撃を仕掛けていく。
そして私は、
「予告通りか?まあ今度こそケリをつけるが」
「ヤル気だねちーちゃん。うんうんわざわざ束さんが出向いてきて正解だったよ」
第一アリーナで束と対峙していた。互いに既にマッハドライバーを腰に巻きシグナルバイクを握っている。これから始まるのは恐らくこの学園での最後の出来事。勝って帰るしかないよな。
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第三アリーナ
無人機の放つレーザーを交わしながら攻撃を叩き込んでいく。数ではこちらが上回っている。落ち着いて対処すれば驚異になる敵じゃないな。しかし、
「あの上に浮いている飛行機。アレも落としておかなくては」
無人機は上でずっと止まっている飛行機から射出され、アリーナに降り立った。つまりその飛行機も敵と捉えて間違いないだろうが何もアクションがない。劣勢に陥っているならこちらを攻撃してきてもいいはずだが。
「そらそら、遅いんじゃない?」
『ーーーーー!』
鈴の青竜刀=双天牙月が無人機の両腕を切り落とした。動きが一瞬止まる無人機の顔面にセシリアのライフル=スターライトとBT兵器=ブルーティアーズの収束レーザーが突き刺さる。その瞬間体がスパークし破ぜた。残るは一体。全員で攻撃を仕掛けようとしたとき、
「え?嘘でしょ・・・・」
上空の飛行機からもう一体の無人機が投下された。成る程な。アレは無人機を運搬する運び屋というわけか。つまり無人機は倒してもキリが無いということ。ならば運び屋を先に倒すまで!
「俺があの飛行機を落とす。お前達は足止めで構わない」
「確かに、倒すより足止めの方が体力は温存できるが。一人で大丈夫か?」
「大丈夫だ。俺は『仮面ライダー』だからな」『tune chaser bat!』
空を飛び飛行機の元へ向かう。相変わらず攻撃は無しか。なら一気に片付ける!
「はああっ!」
しかし俺の一撃は地上からの一撃に阻まれる。下を見ると二体の無人機はおらず、代わりに更にでかい一体が四人と戦っていた。飛行機はなにもしていないと見ると恐らく合体でもしたか。合体無人機の攻撃に阻まれ飛行機を取り逃がしてしまう。向かった先は・・・・
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第二アリーナ
一夏と箒、簪と楯無のコンビで無人機を一体ずつ迎え撃つ。俺?一人で二体相手してるよ!俺も相棒が欲しいよー!!
「ふっ!一夏ぁ!」
「任せろ!!零落白夜発動!!」
箒が無人機の腕を切り落とし一夏の一撃が無人機を両断す・・・できてねぇじゃねぇか!何で肝心なところで外してんだよ。あれ?これってもしかしてブーメラン発言?
「簪ちゃん!援護おねがい!」
「うん!」
楯無が攻撃の主軸となり簪が荷電粒子砲で援護する。中々いいコンビネーションだ。無人機は馬鹿みたいに翻弄されてる。さて俺も決めねぇとな。
「はあっ!てりゃあ!!」
『ーーーーー!』
伊達に馬鹿みたいに強いやつと戦ってない。メディックや3号、チェイスなんかと戦ってんだ。こんなところで負けられない。
「これで決まりだぁ・・・ってなんだよこれ」
倒そうとしたとき二体の無人機はバラバラのパーツに分裂し一体の無人機へと合体した。しかも箒達が戦っていた無人機も合体し新たな一体に変貌した。
「合体して変わんねぇぞ!」
両肩から発射されるレーザーを交わし、顔面にストレートキックを叩き込む。いや全然効いてねぇな。デッドヒートは姐さんが使ってるしな。さてさてどうしたものか。
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「ほらほら早く交わさないと灰になっちゃうよ?」
「くっ!クソッタレが!!」
束の放つレーザーをスピードの力でなんとか交わしていく。フォーミュラなら難なく交わせれるだろうが、無いものを考えてもダメだな。今はこの状況を何とかしなくては。
「もう終わりかな?」
「まだまだ終わりと思うなよ!」『タイヤコウカン!モエール!!』
両手から炎を発射する。手持ちのシフトカーがスピードとフレアしかない今、攻撃手段が限られてくる。責めて束の動きを止められれば勝機は見えてくる。が止められればの話だ。
「おー暖かい温かい♪暑くも熱くもないね」
「あーーーもうイライラする!!」
「まあそうイライラするなよ千冬」
イライラする私の横を一本の刀が飛んでいき束の頭に当たる。コツーンといい音がするなか更に刀が飛んでくる。うち一本は私の元に飛んできた。てかワザトだろ!!
「頼まれていたやつが完成したぞ」
「頼んでから一ヶ月も経ってるがな」
「まあそう文句を言うな。ここはそこの天災とは違うからな」
「それバカにしてるのかな~ちーちゃん?」
恐らく仮面の下では笑顔であろう束。それは同時に怒っているということだ。この世界でも束はその癖があるのだろう。
「で?使うのか?」
「・・・そうだな。かわりにチェイスのベルトを返してきてくれ、あとデッドヒートも剛に返してきてくれ」
「全く、私は便利屋じゃないぞ」
変身を解除しベルトとデッドヒートを渡す。そして新しいマッハドライバーを受けとる。剛と同じ青色のマッハドライバー。だがまあよく一ヶ月で完成させたものだ。
「頑張れよ」「死ぬなよ」
互いに言葉を掛け合う。千冬は走り、私は立ち向かう。
「あれ?ちーちゃんにアレを渡したら変身できなくない?」
「心配するな。切り札は常に私のもとに来るからな」
私はあるものを取り出す。それは黒い鍵。ドライブのマークが描かれた鍵。こいつが切り札の『トライドロンキー』。ベルトさんが『もしものためにとっておきたまえ』と渡してくれた。まあ簡単に言えばベルトさんの中にあるトライドロンキーを抜き取っただけだ。
「さあひとっ走り付き合って貰うぞ!」
『シグナルバイク シフトカー!ライダー!!』
「変身!!」
『超!デッドヒート!!』
トライドロンキーを使い『超デッドヒートドライブ』に変身する。その姿はドライブの顔に魔進チェイサーの紫の部分を赤くしたボディをしている。『マッハ』のベルトをつかい『チェイサー』の体をもつ『ドライブ』。まさに集大成だな!
『バースト!キュウニ!超!デッドヒート!!』
「はああああっ!!」
「良いね良いね♪いい感じだよちーちゃん!」
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第二アリーナと第三アリーナを繋ぐ道
千冬にベルトとシフトデッドヒートを託され走る。先にどっちに向かうか迷・・・・いや迷わなくていいみたいだ。三体の無人機相手に生徒と剛、チェイスが奮闘している。
「剛!チェイス!」
「姐さ・・ん?この世界の方か?」
「さっさと受け取れ!」
放り投げたマッハドライバーをチェイスが、シフトデッドヒートを剛がキャッチして変身する。
『ライダー!デッドヒート!!』
「追跡!撲滅!いずれも~マッハーーー!!仮面ライダー!マッハーーー!!!ってね。んじゃ行きますか!」
私は嘗めていたのかもしれない。仮面ライダーの戦いを。これ程にまで激しく痛みの伴う戦いだということなど。ISどうしの戦いはシールドエネルギーが切れると戦いは終わりだが、これはそんなことでは終わらない。本当の命のやり取り。
そう考えると私はなんて非力なのだろう。戦いを生徒だけに任せてしまい私達はただ指示を送るだけ。そんなことでいいのか?いいわけがない。だったらやることはひとつだ。
「篠ノ之!一本借りるぞ!」
「え?あ、はい!」
箒から『雨月』を借り無人機の腕を切り落とす。
「え?ちょ何やってんの!」
「生徒と部外者だけに戦わせられるか!本当なら我々大人が体を張らなければならないのに生徒に戦わせてしまっている。私はそんな『他人任せ』になりたくない。戦う手段があるうちは、私も戦う!」
「そうか・・・・なら責めて自分の身ぐらい何かを装備してきてくれ」
チェイスはマッハドライバーと紫色のシグナルバイクを渡してくれた。これを使って変身しろということだろうか?
「言っておくがそれは使えるかどうか分からないぞ。千冬も剛も使えなかったからな」
「使って見せるさ。何せ私はブリュンヒルデだからな!」
『シグナルバイク!ライダー!!』
「変・・・身!!」
『チェイサー!』
千冬にも剛にも変身出来なかった姿に変身できた。銀色の仮面ライダーに自分がなったのだ。目の前には無人機。最初で最後の仮面ライダーとして戦う。いいじゃないか、こういうの。
「ん?これは・・・・そうか千冬。俺ならこいつを使えるだろうと。確かにこのバイラルコアならアレを簡単に倒せるだろうな。早速使わせて貰うぞ」
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「なかなかやるねぇちーちゃん。束さんの最強のゴールドブレードを放り捨てるなんて」
「だろう?この姿もなかなか捨てたもんじゃない」
束の持っていた金色のバイラルコアをチェイスが(恐らく)いる方向に投げた。これで奴の装備はライフルのみ。まあこちらに装備はないが。
束はライフルで攻撃してくるが焦っているのか狙いが定まっていない。楽々と交わしながら打撃を叩き込んでいく。ついでにライフルを破壊して。
「ありゃりゃ。こりゃ不味いね」
「降参なんてさせないぞ♪」
「ちーちゃんが悪魔に見えてきた・・・・」
『ヒッサツ!バースト!フルスロットル!!』
『ヒッサツ!フルスロットル!!』
「さあ終わりだ!」
「うーんこういうのって、こっちが負けるフラグだよね?」
『超!デッドヒート!!』
『チェイス!マッハーー!!』
互いのキックが激突する。あんなこと言ったくせに全然負ける気ないじゃないか。だんだんとこっちが推されてきた。悪いがこっちも負ける気はないのでな!!
「はあああああっ!!」
「おりゃあああっ!!」
閃光一閃。次の瞬間には束のベルトにキックが命中していた。吹き飛びベルトが壊れ変身が解除される束。勝負あったな。こちらの勝ちだ。
「なーてね♪束さんはその程度じゃやられないのでした~」
「はははっ。イラッてきたな今♪」
「ごめんなさいごめんなさい・・・・」
「悪いがこんなバカしている暇はなくてな。これで失礼するぞ」
「それじゃ一ついいかな?そっちの世界は楽しい?」
いきなりそんな真面目に聞かれたら笑ってしまうだろ。まあ笑わんが。
「楽しいさ。ずっと楽しいかは分からないが」
「そっか」
一陣の風が吹いた瞬間、束は消えていた。あいつは忍者か?まあこの世界ではもう会わないだろう。次会うのは元の世界に戻ってからだ。
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『tune super chaser!!』
チェイスがブレイクガンナーに金色のバイラルコアを装填するとチェイスは金色の『超魔進チェイサー』に変身した。あれ?その肩のアーマーってサイ?
「伏せておけ。はああっ!!」
「ってあぶね!」
チェイスの横一閃。それは三体の無人機を両断した。ってかあぶねぇだろ!なんでそんな頭スレスレで攻撃すんだよ!
「あとはあれだけか」
見上げる先には無人機を投下していた飛行機。今度は無人機を投下する様子がない。それどころか変形してる?もしかしなくても自分が戦うってやつか。飛行機は変形しロボットになった。いやこいつも無人機ってところか。ともあれこいつがボスにちがいない。
「さあここが正念場だぜ!」
「欠講キツイな、仮面ライダーは」
「あと少しだぜ千冬姉!」
他のメンバーもやる気だな。よし!やるか!
『ヒッサツ!フルスロットル!!チェイサー!!!』
『ヒッサツ!バースト!フルスロットル!!デッドヒート!!!』
「零落白夜!発動!!」
俺たちが必殺技を放とうとすると無人機が攻撃してくる。だがそれも他の皆のお陰で難を逃れる。
ラウラが動きを止め、箒と鈴が腕を切り落とす。シャルロットのパイルバンカーと楯無の槍が腹に叩き込まれる。セシリアのBT兵器と簪のミサイルの嵐が更に無人機を襲う。明らかなオーバーキル。いやまだ倒せてないな。
「食らえ!!」
チェイスのパンチが無人機の顔面にめり込む。
「こんな感じか?行けっ!」
千冬のキックが無人機を吹き飛ばす。
「真偽無欠にして磐石・・・・鶴翼三連!!」
一夏の三連撃が無人機のボディを切り裂きコアを露にする。
「これで終わりだぁ!!」
そして俺のヒートキックマッハーがコアを貫く。そうこれが本当のオーバーキル。しっかしなんか呆気ないな。ほんとにこいつがボスなのか疑いたくなるぐらい。まあそんなボスもあっという間に倒してしまうぐらい強かったてことだな!!
「ん?なんだ終わったのか」
皆が終わったと安堵していると姐さんがきた。どうやら姐さんも戦いに勝ったみたいだ。いやーよかったよかった。
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女が屋上からさっきの戦いを見ていた。退屈そうに喋るその声は女の声ではなく男の声だった。
「ふん。この世界の天災もやはり『人』ということか。この世界ではあいつらは殺せないな。責めて織斑千冬だけでも消しておくべきだな」
女はそのまま指を鳴らす。すると背後にゲートが出来る。その中に入っていく。その後千冬たちに発見されるまでそのゲートはずっと開いていた。
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「やっと元の世界に帰れるのか。いやー長かった」
「そうだな。これでやっと私の顔を見なくてすむんだな」
『まったく何故君たちはいがみあうのかね?』
忘れ物がないかチェックしていたら危うくベルトさんを忘れそうになった。まあ今はそんなことよりこの世界の私と決着をつけられなくて残念だ。
「まあ色々と世話になったよ箒。ありがとなこんな兄貴に」
「仮にも私の兄ですから。別の世界だろうがなんだろうが貴方は私の兄です」
「へへっ、なんか照れ臭いな」
「高校生にデレないでくださいよ剛さん」
「デレてねーよ!まあ簪も姉ちゃんと仲良くな」
剛もあんな忙しい中で友達が出来たみたいだな。よかったよかった。お姐さんは嬉しいよ。
「一夏に言っておくが、お前の回りの女子はお前に惚れているぞ」
「ハハハッ。そんなわけないじゃないですか」
「「「「「この唐変木!!!」」」」」
「なんでさ!!」
チェイスもダチが出来たようだ。だが名残惜しいがここでお別れだな。
「お前と決着がつけられなくて残念だよ」
「そうだな。だがまあいずれつけられるだろ?」
「適当だな。勝ち逃げはさせたくないが、会うことはもうないだろうな」
「そうか。ならこれは選別だ」
渡されたのはストラップだ。私と剛とチェイスを可愛くしたラバーストラップだ。まさか千冬が作ったのか!?
「私の知り合いでこういうのが得意なのがいてな。作ってもらった。気に入らなかったか?」
「いいや。ありがとう。大事にするよ」
素直に感謝の言葉を述べると千冬は少し照れ臭そうにそっぽを向いた。おいおいお前のデレは可愛くないぞ?あれ?これブーメラン発言だコレー!
「ほらさっさと帰れ。ゲートが閉じるぞ」
「そうだな。剛、チェイス帰るぞ」
「では達者でな千冬」
「ああ。バイバイ千冬」
私と千冬が握手する。こういうのは二度とこないだろう。だからこそこの世界の出来事を忘れないためにしっかりと握る。あと負けた時の恨みも込めて。
ゲートを三人でくぐる。振り返りはしない。名残惜しくなるからな。そして目の前の光が晴れる。そして・・・・
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「いやーやっと帰ってこれた」
「そうだな。なんだか新鮮な気分だが・・・・剛、千冬はどこだ?」
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「なんでさ・・・・」
確かに私はISの世界を出た。だがここは私のいた世界じゃない。荒廃したビル群。分厚い雲が空に広がっている。
「私は一体いつになったら元の世界に帰れるんだ」
そして私一人がまた別の世界に飛ばされた。
千冬はまた別の世界へ。次はどんな世界なのか?
無人機の設定はウルトラマンコスモスのグローカーが元になってます。そして剛が製作したシグナルバイクはこの章の最後の話で。
次回はその世界の『仮面ライダー』と出会います!いったい誰なんだ?
では次回もひとっ走り付き合ってください。