今回からドライブの世界へ!前後編でお送りしたいと思います。でも前編は短い!一話ぐらい短い!
ではどうぞ!
歩けど歩けど廃墟ばかり。ビルは倒壊し人の気配は全くなし。車も無造作に放置されている。こんな状況なら世紀末漫画みたいに暴れている奴がいてもおかしくないが。
『しかしこの道・・・・何処かで?』
「少なくとも私は知らないがな」
剛とチェイスは元の世界に戻れたのだろうか。それともこの世界にいるのか。はたまたこことは別の世界にとばされてしまってたのか。不安ばかりだがマイナスに走ってはいけないな。
「せめてロイミュードでも出てくればな」
『縁起でもないこと言わないでくれ。君が言うことはだいたい当たるんだから』
そんなに当たらないと思うが。警察辞めたら占い師にでもなろうか。私の占いは当たる、とか言いながらな。しかし因果かな。耳に聞こえてくる銃声。やはり私の予想は当たって、そして私は面倒ごとに巻き込まれるんだ。私は銃声のした方へ走った。
「ここか」
たどり着いた先は久留間運転免許試験場。俗に言う免許センターか?銃声はなお響いている。場所的に試験場の方か。
「ビンゴだな」
『ん?彼女は・・・まさか』
試験場ではロイミュード三体と婦警が戦っている。いや戦っているというよりかは、防戦一方だが。婦警の銃弾が尽きたのか手持ちの銃からはトリガーを引く音しかしない。正にピンチじゃないか。
「ベルトさん。ちょっとくすぐったいぞ」
『あれはくすぐったいと言うよr』
ベルトさんからトライドロンキーを抜き取りマッハドライバーに装填する。
「変身!」
『ライダー!超!デッドヒート!!』
ドライブに変身し一体蹴り飛ばす。すると二体がおまけのように吹き飛んだ。その内に婦警を助けておく。
「泊・・・・さん?」
「悪いがちょっとこいつを持っておいてくれ」
ついでに動かないベルトさんを婦警に預けておく。既に三体は起き上がりこちらに向かってきていた。しかしチームワークがなっていないな。バラバラに攻撃してくるお陰で余裕で対処できる。まあロイミュードは個人主義の塊みたいなものだろ。ハート叱り、チェイス叱り。
『バースト!キュウニ!!超!デッドヒート!!』
ストレート、ボディブロー、ラリアットでロイミュードを撃破する。必殺技を使うまでもなかったな。安心して変身を解除しようとすると一台の白いバイクが走ってきた。私のいた世界でもよく見るバイク。
「姉ちゃん下がって!」
『ライダー!チェイサー!!』
「おいおいマジか・・・・」
変身したのは剛だった。姉ちゃんとは恐らく後ろの婦警のこと。つまりこの世界の剛というわけか。しかし変身したその姿は上半身がマッハ、下半身がチェイサーのつぎはぎの仮面ライダーだった。
「覚悟しやがれ!」
「まあ、向こうでも中々戦えなかったからな。今回だけだぞ?」
始まりはクロスカウンター。互いの顔にパンチを叩き込む。それから剛はシンゴウアックスとトレーラー砲を取り出し・・・・ってマジか!
「死ねぇ!」
「成程本気か」
普通のドライブならこの武装にも対処できるだろう。だが今は徒手空拳。リーチでは向こうが上。しかもマッハだからスピードもあるだろう。成程やはり本気だな。
「てりゃあ!!」
「うわっ!」
トレーラー砲の砲撃を間一髪でかわす。おいおい私のより威力も範囲も段違いじゃないか!
「交わさないでさっさと当たれ!」
「そんなもの当たったら死ぬだろうが!」
「殺すためにやってんだよロイミュード!」
ああーーそういうことか。確かに今の姿は魔進チェイサーとドライブを合わした姿だ。悪役にも見えるだろうな。私も多分間違える。しかしここで変身を解除しても信じてもらえそうにないな。『ロイミュードが人間になった』ととらえられシンゴウアックスで真っ二つだ。シャレにならないな。
「仕方ない。ちょっと大人しくしてもらうぞ!」『ヒッサツ!バースト!フルスロットル!!超!デッドヒート!!』
「言ってろ。死ぬのはお前だ」『ヒッサツ!フルスロットル!!チェイサー!!』
お互いの右足にエネルギーが溜まっていく。そして・・・
「「いくぞ!!」」
「ちょーーーと待って!!」
ライダーキックをするためにジャンプ・・・しかねた。そのせいで二人とも前につんのめり顔面を強打する。おいおい止めるならもう少し早くしてくれ。
「剛!あの人は私を助けてくれたの。だから敵じゃないわ」
「そうだったのか・・・てっきり姉ちゃんに襲いかってるロイミュードかと」
「まあこの姿なら仕方ないかもな」
互いに変身を解除して面と向かう。やはり剛に瓜二つだ。双子の域をこえてドッペルゲンガーの類いだな。私もそう見られていたのか?
「俺は詩島剛、仮面ライダーマッハだ」
「詩島霧子です」
「織斑千冬、仮面ライダードライブだ。まあ別の世界のドライブだがな」
「「別の世界?」」
「ああそうだ。おっとベルトさんを預かってもらってありがとうな」
自己紹介を終えトライドロンキーをベルトさんに戻す。
「全くいきなりトライドロンキーを抜くのはやめたまえ。私にも心の準備というものが・・ん?霧子?剛?」
「やはりクリムですか」
「クリム・・・・マジかよ、なんでここに」
「話が長くなる。話すなら何処か落ち着けるところはないか?」
「それなら特状課で。今は誰もいませんし」
こうして私達三人は特状課へと向かったのだ。
「つまりこのクリムは『この世界で死んだクリム』が『別の世界ドライブドライバーに意識を移した』存在ですか」
『いつの間にかね。そして千冬と一緒に仮面ライダードライブとして戦っている』
「信じにくいけど、これが現実か」
暗く埃っぽいその部屋は私達のいた世界の特状課と同じ作りだった。荷物も何もない殺風景な部屋。元の世界で私が座っている位置には一人の男の写真が置かれていた。
「さあこっちは話したんだ。聞かせてもらっていいか?この世界で何が起きているか」
「そう・・・だね。話しておくよ、この世界の事を」
「この世界はロイミュードとの戦いで荒廃しています。剛は仮面ライダーとしてこの世界で戦っているんです」
「ちょっとまて。この世界に仮面ライダーはお前だけなのか?」
「前はいたよ。でもほとんどが消息不明。まともに動けるのは俺だけなんだよ」
『チェイスもやられたのか・・・・』
「進兄さんが死んだあと俺とチェイスでロイミュードを殲滅していったけど、そのなかでチェイスが俺を庇って・・・・死んだんだ」
何やら思った以上にブラックな世界だな。仮面ライダーが殆ど居らずチェイスまでが死んでいる。仲間が自分の姉だけとなると辛いだろうな。
「でもまあそれも終わる。あとはハートと108だけなんだ・・・・別世界のあんたに頼むのもどうかと思うけど・・・・頼む!一緒に戦ってくれ!織斑さん!」
「織斑さんねぇ。まあそんなことはどうでもいいが、分かった。お前と一緒に戦おう。これが多分私のやるべきことだからな」
「・・・・ありがとう」
「となると、私には必要なものがある。分かるな?」
「トライドロンですね。ドライブピットにありますよ」
まさか特状課の地下にこんな秘密基地があるとはな。驚きだな。遠坂の家でも改造するか。でもあいつの家にも地下あったよな。ダンベルとかサンドバッグとかあったけど。それにしても久しぶりに見たなトライドロン。
「整備も万全です。シフトカーも全てあります。ただ・・・」
「ただ・・・なんだ?」
「燃料がなくて・・・・」
「燃料?燃料ぐらい・・・・ああそうか」
「ガソリンスタンドがこの近くにないんだよ。全部ぶっ壊れてるから」
確かにこのご時世ガソリンスタンドがなくておかしくないが。いやトライドロンを戦場に持っていく方法があるじゃないか。私は懐から一つのシフトカーを取り出す。そうトライドロンと合体できるあれを。
「こいつを使えば問題ない。このシフトトライドロンならな」
「おいおい凄いなこれ」
夜 明日の戦いに備えて寝ようとするとベルトさんにある場所に連れてこられた。そこは古いガレージだった。たくさんの車が置かれている。
『ようこそ!私お気に入りの秘密基地へ。ここは私がまだ人として生きていた頃に集めていたコレクションでね。気安くさわって壊さないでくれよ』
「なあハンドルがとれたぞ?あんがい脆いものだな」
『・・・・人の話を聞いていたかね?』
「聞いてたさ。お気に入りのガレージなんだろ?どれもこれも高そうな値段がつきそうなのは分かるぞ」
『売るのはやめてくれよ!集めるの大変だったんだから!』
「冗談だよ・・・・ん?あれは」
ガレージの隅っこに布が被さられている車がある。布をとるとそこにあった車は黒いトライドロンだった。
『これはトライドロンの原型のプロトトライドロンだよ』
「なんだかドライブみたいだな。黒い試作品から赤い完成品になるなんて」
『それならこの世界もだね。剛が一人で戦っていた暗い黒から千冬が来たことによって少し希望が見えて灰色になった』
「そして明日勝てば灰色から綺麗な白色か?成程な、だったら真っ白にするしかないよな」
この世界を救うことは私にはメリットなぞない。だが仮面ライダーとして戦う場所に元の世界も別の世界もない。ただ仮面ライダーとして世界を救う。
「明日は久しぶりのドライブだ。ひとっ走り付き合ってくれるか?」
『勿論さ。地獄の果てまで付き合おう』
何気ないガレージに誘ってくれたお陰で私とベルトさんの決意は更に強くなった。さあこの世界を救いにいくか。
特になし!シグナルマッハはぶっ壊れてるからチェイスのシグナルチェイサーを使ってます。勿論チェイスのことをダチと認めてます。
次回は長いはずです!戦いばかりだと思うけど。そしてサプライズなキャラが登場!更に千冬が白い鎧を纏う!
では次回もひとっ走り付き合ってください!