今回は遂に6日目。いつもの短さです。ぶっちゃけこれくらいの方がいいのかも?
ではどうぞ!
「なあ?本当に出来るんだろうな?」
「任せなさいよ、何とかするから」
現在特状課にて。本当ならここに戻るつもりはなかったはずだ。昨日はトライドロンの中で夜を明かしたが、
『ちょっと特状課にいっていい?』
全ては凛の一言から始まった。勿論これにはマドカも大激怒。放送禁止用語のオンパレードだった。だがそれを何とか私と束が抑え現在ここに至る。
昨日から不眠不休で作業中の凛。コーヒー飲みながらの作業である。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・なあ」
「「・・・・・ん?」」
「喋れよお前ら」
「無茶ぶりにも程があるよお姉ちゃん」
「無茶ぶり・・・だけど、丁度いいかな」
改まった態度の束。何か話すことでも・・・ああ、あるな。
「ねぇ聞きたくない?あの日、あの時、何があったのか?」
「いやー別にいいわー」「いえ別に」「どっちでもいい」
「あれは雨の降っていた夜だったよ」
勝手に喋り始めた束。もう止められんか。しかしあんな態度をとってしまったわりにはちょっと気になるな。あの日、あの時、何があったのか。
「確かちーちゃんはマナちゃんの事全然覚えてないんだよね?」
「ああ、さっぱり」
「マナちゃんはね、私と同じ天才なんだよ」
いきなりブッ飛んでるな。まあお前と同じ天災じゃないだけまだマジか。
「マナちゃんはアンドロイドの研究、製作をしてたんだよ。時期は私のISと同じぐらい」
「まさかとは思うけどそのアンドロイドって、ロイミュードなの?」
「そうとも言えるね。元々ロイミュードは私の作ったISとマナちゃんのアンドロイドが『完全に融合』した存在の事なんだよ」
「完全に融合だと?」
どうやら私の予測はハズレてしまったようだな。しかしそうなるとマドカの言っていた『チェイスと同じ存在』っていうのは何なんだ?
「チェイスたちはどうなんだ?何か別の存在に思えるが」
「うん。チェイス君とマドちゃんは『アンドロイド』が『IS』の力を使って『ロイミュードに変身』してるんだよ」
「つまり?『普通のロイミュード』が『一つの完全に融合した存在』で『チェイス達』が『二つの別々の力を使っている存在』ってとこか?」
おお何となく分かるぞ!でも分からん。よく理解できない。とりあえず別物っていうのは分かる。
「まあ例外的にチェイス君とマドちゃんは共同製作してたんだけどね。それにしてもマナちゃんは凄いよ!アンドロイドに人の姿をコピーさせる能力まで付けちゃったんだから」
「なるほどな。どうせお前が私の写真か何かを見せてマドカに私の姿をコピーさせたんだろ?」
「まあね。チェイス君はマナちゃんの友達の狩野光一って人の姿を真似てるみたいだよ。マナちゃんの趣味だね!」
「ブレイクガンナーも二人で作ったわけ?」
「まあほとんどはマナちゃんが作ったんだけどね」
ISとドライブドライバー+シフトカーは束。ロイミュードとブレイクガンナーは愛歌。チェイスとマドカは二人の共同製作。この戦いに関わっているキーアイテム全てがたった二人の人間によって作られている。
そう考えるとやはり天災な二人だ。
「私達が聞きたいのはその後。あの時、何があったかだ。話してくれ」
「せっかちだねぇ。まあ結論から言うとね、『全部蛮野の仕業』なんだよ」
「そもそも蛮野って何なのよベルトさん」
『まあ簡潔に言うと、私の研究仲間で共にロイミュードを開発してたんだ。まあロイミュードの離反で蛮野は死んでしまったがね』
「あんたもロイミュードを作ってたのか。なんと言うか」
私の回りには黒幕だらけだ。しかしそう考えてみると蛮野は少なくともベルトさんより前に死んでるから、大分早くからこの世界にいることになるぞ?いや別におかしくない。もしかすると愛歌の天才ぶりは蛮野が乗り移ってるからかもしれん。そう考えると何となく納得できる。
「あの日突然マナちゃんが来てね、折角だから上がらせたのよ。そんでドライブドライバーを手にもってね」
「変身したのか?」
「最初は真似事だった。でも私がトイレから帰ってきたときには変身していた。金色のドライブにね。最初は驚かなかったよ。そういうものだからね。おかしいと思ったのは左腕を見てから。そこにはシフトブレスは無かったから。おかしいと思った時には既に周りは火の海。私はタブレットに封印されるし」
「そこでマドカ達が来たのか」
「ええ。最初は劣勢でしたけどその場にいたチェイスのおかげで何とか逃げれました。チェイスは敵に捕まりましたが」
成る程な。つまり『愛歌はその時点で既に蛮野に取り付かれており、束を襲ったのはドライブドライバーと束自身の知能を狙ったため。マドカは束を助け、束の技術力で仮面ライダーのチームを作り蛮野を迎え撃とうとした』か。
礼子の言っていた『経験値が必要』というのは蛮野を迎え撃つために仮面ライダーと『特訓』をしていたということか。殺されかけたが。
「はい!話終わり!質問あるかな?」
「蛮野はISのコアを全て持っていったのか?」
「そそ。そしてマナちゃんのアンドロイドに融合させることでロイミュードを作り出した。チェイス君は元からあのシステムで『完成』してるから無理だったみたいだけど。まあ洗脳されたけどね。それに万が一の為に1つのコアにはこちらの意思で色々と出来るようにプログラムしてたから。それがメディックちゃんで助かったよ」
メディックじゃなきゃ詰んでたのか。確かにメディックならチェイスを洗脳から解くことも簡単だろう。
「でもそれなら何でマドカ達は私達と協力しなかったのよ。協力したら蛮野だってもっと早く倒せたかもしれないし、何より怪我人だって出なかったはずよ」
「あ!そうだな、そうだったな・・・」
「ってそんなところまで千冬そっくり・・・」
マドカにその考えは無かったのか。ほぼ自分の事だからなんとも言えんな。是非もなし。
「そういえば何故束はドライブドライバーを作った?ISを作っているのに面倒だっただろ?」
「そりゃあねぇ。束さんが変身したかったからに決まってんじゃん!ついでにちーちゃんと凛ちゃんも変身させて戦隊でも作ろーかなーて」
「つまり3つ作ってたのか」
「まあ今はちーちゃんとマドちゃんとマナちゃんが使ってるけどね。でも大丈夫凛ちゃん!スペアのドライブドライバーも今制作中だから!」
「いや別にマッハドライバーあるからいいけど」
「・・・・・・・・・・」
しかしあれだな。本当私のベルトにベルトさんがついていてくれて助かったな。マドカだったら有無も言わせないだろうし、蛮野は最悪だ。私だからよかったんだな!
そんな確かな喜びを噛み締めながら、結局特状課で寝泊まりした。次の日にあんな激闘があるとも知らずに。
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「うーんなんとも言えない。機能が更に低下してる。私だけじゃなくハートもブレンも」
「そうか」
「わ、私もですか!?」
「やはりあの時の戦いの影響か」
場所は新都と深山町をつなぐ橋の下。あの戦い、仮面ライダーとロイミュードの総力戦の影響か3人の機能が大幅に低下している。これでは千冬と戦ってもフォーミュラでも負けてしまうだろう。
「どうするんだお前たち。俺は千冬達と合流して蛮野を倒すが」
「俺も手伝いたいところだが・・・少しキツいな」
「・・・・・フフッ」
「どうしたメディック。遂に壊れたか?」
「ほらそんなジョークまで言って。いつの間にか私より君の方が人間に近くなってる。オリムラチフユのおかげかな?」
俺が一番人間に近いか・・・・・やはり千冬や剛と一緒にいるからだろうか。車の免許書まで取ってしまったからな。俺は人間被れか。
「貴方は人間が好きなのですかチェイス。きっと織斑千冬やその周辺の人間以外からは異形の存在として嫌われているかも知れないのですよ?」
「周りが好きでなくてもいい。俺が人間が好きであるなら、俺は人間を守り続ける。それだけだ」
「「・・・・・・・ハハハハハハッ!」」
「何故笑う!俺は真面目にだな」
「いや、お前がそこまで人間を愛しているのだと思うと、なんとも微笑ましくてな」
微笑ましいか。複雑な気分だ。元々はロイミュードとほぼ同義の存在なのに、いつの間にか人間を愛しているとは。確かに笑えるな。
「君は君の行きたい道に行くといい。そこに私達がいなくても、正しいと思った道を行くんだ」
「俺達はお前の行く道の後押しをするだけだ」
「まあ私たちは貴方の味方ですよ。ずっとね」
「そういいながら俺達と戦ったのはどう言い訳する?」
「変なところで揚げ足をとらない!」
皆の笑い声がこだまする。俺もつられて笑う。蛮野を倒して皆で笑って過ごせればいいな。声には出さんが俺はそう思っているぞ。
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そして遂に激闘の1週間は最後の1日になる。その最後の1日が最後の別れになるとは、誰も知らない。
うむ!そろそろ矛盾とか発生しそうだ!まあ今さら気にしても仕方ないよね!と開き直ってみる。
次回で『激闘の1週間』シリーズは最後を迎えます。ゴルド・・・・・蛮野との戦い。てか7章長!
では次回もひとっ走り付き合ってください!