今回から遂に最終章です。今まで千冬たちと関わった皆が変身!
それではどうぞ!
道を切り開くのはだれか?
あの戦いから約一週間。俺は今冬木総合病院にいる。俺の怪我は大したことはなかった。グラビティメモリの力で骨と骨を無理矢理引っ付けたから。でも大怪我をしたのは姐さんの方だ。
「・・・・・いつになったら起きるんだよ」
いつもの姐さんなら『またこの天井か』なんて呟きながら起きてくるのに。もう一週間も目を覚ましていない。最悪の結果が頭をよぎるがすぐに振り払う。
「・・・・・俺がしっかりしなくちゃ」
マドカと姉ちゃんはあの戦いの後行方が分からなくなっていた。蛮野を倒すために探しているのかもしれない。左さんたちも一端自分の町に戻っていった。今この冬木に仮面ライダーは俺しかいない。だったら俺が何とかしないと。
「剛!大変よ!」
「どうした凛」
「ロイミュード!外に無茶苦茶ロイミュードが!」
病室に飛び込んできた凛の一言。それは今の状況では最悪の出来事だ。
◇
「なんだよこの数」
病院の外には無数のロイミュード。よく見るとそのロイミュードにはナンバーが無かった。つまり蛮野が複製した量産型のロイミュード。
「これがテメエの言ってた世界か?蛮野ぉ!!」
『ライダー!マッハ!!』
マッハに変身しロイミュードを蹴散らしていく。一体一体はかなり雑魚だが数が多い。しかもまだ増えてきている。負けるのは時間の問題だな。
「消えろ!」
『ヒッサツ!フルスロットル!!マッハ!!!』
超高速でロイミュード達の懐にゼンリンシューターを叩きつけていく。なんとか病院周辺のロイミュードは片付けた。でもこの分だと他の場所にもロイミュードがいるかもしれない。
あの戦いで俺達を助けるために命を散らしたロイミュードを、今度は俺が始末していくなんて。こんなことあってたまるかよ。
「何処にいやがる!蛮野ぉ!!出てこい!俺はここにいるぞぉ!!!」
叫んでも蛮野は現れない。当然の事だが叫ばずにはいられない。クソッタレ!あいつの潜伏場所さえわかればこっちから攻めてやるのに!
「場所さえ分かればいつでも乗り込むぞ、って顔しているぞ剛」
「っ!マドカ!お前今まで何処に!」
「私は世界でただ一人の警察の妹だ。警察が足で稼がなくてどうする」
「それじゃあ!」
「ああ、分かっている」
「それじゃ早く教えろ!今すぐ乗り込んで」
「まて剛。その前にお姉ちゃんに会わせろ」
◇
マドカを姐さんの所に連れていくと、マドカは静かに「行ってきます」と一言。それはただの挨拶にも見えたし、別れの挨拶にも見えた。つまりこれは死ぬかもしれない最後の戦いか。
「お前は誰かに会わなくていいのか」
「大丈夫だ。これを最後にするつもりはないからな」
「なるほどな・・・・・お前は強いな」
「??」
マドカの一言はよくわからなかった。何故俺が強い?俺はむしろ弱い方だ。それなのに何で、
「これは本当に死ぬかもしれない、死ぬ確率の方が高いのに。お前は『生き残る』ことだけを考えているだろ?」
「当たり前だ。こんなとこで死ねるかよ。チェイス達が必死で繋いでくれたこの命、生き残る可能性が1%でもあるなら、俺は死なない」
「だからお前は強いんだ。そんな意志を強く持っているからな。私はどちらかと言うとネガティブ思考でな。ついついバッドエンドを考えてしまう」
突然のマドカの告白に吹き出して笑ってしまう。マドカは顔を真っ赤にして驚いている。
「な、何故笑う!」
「いやだってさ、それがついこの間まで敵だった奴の台詞かよ。しかも殺しにかかってきてたくせに」
「た、確かにそうだが」
「まあネガティブに考えちまうなら簡単だ。今から全部ポジティブに考えてろ!そうすりゃ少しは楽になるぜ」
そうだよな。ポジティブに考えよう。皆のハッピーエンドに繋ぐために。姐さんや凛や姉ちゃんたちとまた笑って過ごす世界を作るために。
「やっぱ箒にはメールしとくか」
「・・・・・やはりお前はシスコンだな」
◇
病院の外にはネクストライドロンにもたれている凛がいた。なんでも最終決戦なら全財産使いきるらしい。凛もヤル気満々だな。
「さーて、さっさと終わらせて姐さんをビックリさせてやろうぜ!」
「千冬はずっと戦ってきた。今回ぐらい私たちに任せなさい!」
「よし、行くぞ!」
それぞれのマシンのアクセルを全開にして一つの場所を目指す。それは蛮野の潜伏場所=冬木センタービル。冬木総合病院は深山町にある。ここからとばして約20分位か。
「!ロイミュード!!」
当然蛮野の資格である量産型ロイミュードが道を塞ぐ。しかし突然の爆発で吹き飛んでいくロイミュード。吹き飛ばしたのは黒い仮面ライダー。俗に言う『平成仮面ライダー』の初代。
「仮面ライダークウガ!?しかもアメイジングマイティだと?」
「そう驚かないの。門矢士って人に頼んだのよ。出来るだけ戦力を集めてきてって。そしたら『それがこの世界のやるべきことだったのか』とか言って集めてくれたのよ」
こればっかりは凛のおかげだな。まあ集めたのは門矢さんだけど。
他にも仮面ライダーが来てくれている。
アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、ガタック、電王、キバ、ディケイド、W、アクセル、オーズ、フォーゼ、ウィザード、鎧武、バロン、龍玄、斬月。総勢20人。俺達の道を開くために、世界を守るために仮面ライダーが集結したのだ!
「ここまでしてもらったんだ。負けれるかよ」
再び覚悟を決め橋に差し掛かる。センタービルまでもう少し、蛮野との決戦ももうまもなくだ。
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同時刻 久留間運転免許試験場
量産型ロイミュードの魔の手は特状課にも迫っていた。しかしそこに立ちふさがる三人。特状課課長の本願寺純、警視庁の一条薫、そして天才の篠ノ之束。更に三人の腰にはベルトが巻かれていた。束が急遽製作した『1回限定ドライブドライバー』だ。
「いや~こんな変身ベルトをつけて戦うなんて、夢にも思ってませんでしたよ~」
「本当ですね。これには束君に感謝だね」
「そんな感謝だなんて~。終わったらデートしてください!」
三人の手に収まる三台のシフトカー。蛮野にタイヤ交換用のシフトカーは全て奪われたが、変身用のシフトカーは今だ健在だ。
「「変身!!」」
「あ、変身!変身!へ~ん身!!」
変身と同時に束が製作した『簡易タイヤ射出機』からタイヤが発射される。
『ドライブ!タイプフォーミュラ!!』
『ドライブ!タイプワイルド!!』
『ドライブ!タイプテクニック!!』
そしてここに三人のドライブが並び立つ。束はタイプフォーミュラ、薫はタイプワイルド、本願寺課長はタイプテクニックに。
「さあ、私の部下に手を出したんです。どうなるかわかってますよね」
「これでも元コンビだ。黙ってないよ」
「さあ、ひとっ走り付き合ってもらうよー!!」『フォーミュラ砲!』
(さあいっくんも頑張ってね!それにもう一つのドライバーを盗んだ君もね)
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同時刻 穂群原学園
学園にも量産型ロイミュードの魔の手が迫っていた。その数は他の場所よりは少ないが、それでもかなりの数だ。今現在この学園には仮面ライダーがいない。『今現在は』の話だが。
「はぁ・・・・・ふぅ」
ロイミュードの目の前に一人の生徒。織斑一夏だ。その腰には同じく束製作のドライブドライバー。そしてその手にはオレンジ色のシフトカー=シフトフルーツが握られている。
「俺が・・・・・俺がやらなきゃいけないんだ。俺が皆を!」
しかし一夏の手は震えている。ムリもない。ただの高校生が今から戦わなくてはいけないのだから。
「覚悟決めろ俺!今戦えるのは俺だけなんだぞ!」
「一夏さん!」
「っ!セシリア!?避難場にいるはずじゃ」
「一夏さんを探して三千里ですわ。まあ三千里も歩いておりませんが」
「そんなことより何でここにいるんだよ!ここは危険だ!早く逃げろ!」
「嫌です!一夏さんを置いていくなど!」
しかしそんな二人の時間を破壊するロイミュードの攻撃。とっさに一夏がセシリアを庇ったが、
「セシリア!おいセシリア!」
セシリアは気を失ってしまった。しかしこれが一夏の闘志に火をつけることになった。
「よくもやってくれたな。お前らは絶対に許さない!」
『ドライブ!タイプフルーツ!!オンステージ!』
大切な人を傷つけられた。たったそれだけでも一夏にとっては覚悟を決めるのには充分だった。空から飛んできたフルーツタイヤを装着し、両手で二刀を構える。
「ここからは俺のひとっ走りだ!!」
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同時刻 新都
盗まれたドライブドライバーは一人の女の手の中だった。突き進んで行く彼女の目の前には無数のロイミュード。しかもそれと戦っている仮面ライダーが二人。金色の鎧を纏った仮面ライダーと二色の仮面ライダー。
「無駄に数が多いな。嫌になるぜ」
「はいはい、無駄口叩かずに手を動かしましょうね」
「いまだに傷が癒えておらぬのに我を動かせるとは」
三人とも無駄口を叩きながらも手は休めていない。それぞれの武器でロイミュードの数を着実に減らしていく。そしてここに新たに加わるもう一人の仮面ライダー。
「・・・・・力を貸してくれ、千冬!」
『ドライブ!タイプメモリー!!』
変身したのは礼子。ドライブ タイプメモリーに変身する。しかしその姿は千冬の時とは異なり半分白、半分黒のタイプメモリーだ。一回シフトレバーを倒し右手首から白い刃=アームファングを具現化し襲いかかってきたロイミュードを切り伏せる。まるでずっとその姿で戦っていたかのように。
「遅かったなオータム。いや今は礼子でよいか」
「ああ、それでいい。オータムはアラクネと戦死した。でも私はここにいる。眞神礼子、仮面ライダードライブとして!」
更に多くのロイミュードが飛びかかるが、全てがバラバラに切り伏せられた。
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「ようやくたどり着いたぜ蛮野」
最上階の会議室の扉を蹴破る。そこには窓の外を見ている蛮野、いやゴルドドライブがいた。
「私の城にしてはいささか無骨だが、まあこの町全てを城にするならば、ここも捨てたものではないな」
「城?おいおい墓場の間違いだろ?」
「いいやこいつに墓場は必要あるまい。この世からの完全抹消がこいつのゴールだ」
「完全抹消か・・・・・フハハハハハハハ馬鹿なことをいう馬鹿者だ!いや馬鹿者だから馬鹿なことを言うのか!」
これ以上の会話は不要だな。それぞれ腰にベルトを装着し変身する。
「「「変身!!」」」
『ライダー!超!デッドヒート!!』
『ライダー!デッドヒート!!』
『ドライブ!タイプネクスト!!』
「覚悟しろ蛮野。俺はもう自分を抑えられない」
「フハハハハハハハ。馬鹿な餓鬼だ!力の差をもう一度知りたいなら教えてやろう!」
そして、遂に俺達の最後の戦いが始まった。
最終決戦スタートです。しかし決戦には一人足りない。そう我らが千冬!次回は登場するのか?え、するの?しないの?
では次回もひとっ走り付き合ってください!