戦隊ヒーロー:グリーンの憂鬱   作:ヒャッハー

1 / 1
プロローグ

20XX年。

科学技術の進歩により、環境問題、エネルギー問題などの人類が抱えていた過去からの負債が解消され、国連が主導となって、人類が宇宙進出を開始しようとした時代。

 

地球に対し、侵略者が攻めてきた。それも一つではなく3つも。

異世界人に地底人に宇宙人と、これ等3つの勢力が同時に攻めてきたのだ。三勢力の目的は同じく地球を支配すること。彼等は同盟を組んでいる訳ではなく、偶然、まったく同時に攻めてきたらしい。

 

侵略当初、地球は大混乱だったが、先進国各国が早期に対話の道を捨てて、武力抵抗に踏み切ったのが功を奏し、混乱は治まっていった。

 

三勢力同士をぶつけ合わせる等の妨害工作や宇宙人への躊躇無い戦略兵器の使用によってこれ等を撃退することに成功する。しかしその代償として、当初100億を超えていた人口も50億まで減少。

国連軍もほぼ壊滅となった。

 

三勢力の撃退後、国連は彼等が再び攻めてきた時のために、彼等が残して行った技術の解析を開始。各国でも、独自に研究が進められる。

それから20年の後、三勢力の技術を応用した特殊兵器の作成に成功する。

 

ただ、それらの特殊兵器には重大な欠点が存在した。

 

 

使用者が兵器を選ぶのでなく、兵器が使用者を選ぶのである。

 

 

より正確に言えば、特殊兵器一つ一つに個性が有り、使用者の生体DNAを解析し、その適合値よって出力が変わるのである。

適合値の低い者が使えば、豆鉄砲程度の威力しか出ないが、適合値の高い者が使えば理論上、戦略核兵器並の力を発揮し続けられるという。(そこまで適合値の高い人間なぞ、それこそ数百億人に一人らしいが)

 

この報告を研究機関から聞き、各国上層部は顔をしかめた。

特定の人物にしか扱えないということは、まともな訓練すら受けていない一般人を戦場に送り出す事になる可能性があるためである。

例え訓練を積ませても、平凡な日常を送っていた者にいきなり戦場で殺し合えと言うのも、人道的観点からどうかというのだ。

 

大量に生産すれば、軍人だけに行き渡らせる事も可能だろうが、一つ一つに掛かる費用が小国なら国が傾きかねない額なので、大量生産は事実上不可能である。

 

こういった兵器としての頼りなさから、特殊兵器はDefect&DisasterWeapon。通称D兵器と皮肉を込めて呼ばれる。

 

やむを得ず国は、一般人を含めた全国民への一斉適合検査を実地。

特殊兵器への適性が有った人物にコンタクトを取り、本人の了承を得ることで、その人達を国の特殊部隊員として雇う事にしたのだ。

ちなみに、未成年者だった場合は成人するまで訓練のみ。まともな判断も出来ない子供の場合は適性の事だけをご両親に報告するらしく、将来の就職先の一つとして検討だけしてもらうらしい。

こうした試みは日本だけでなく、世界各国のでも行われた。

まぁ後20~30年くらいすれば、適合値に関係無く使える兵器が出来るだろうから、それまでの繋ぎらしいが。

 

そして、この俺は見事この適性検査に合格した。

 

高校卒業後、大学受験に失敗し、来年また挑戦するか、諦めて職を探すかで悩んでいた時だった。

 

家に政府の役人がやって来て、適性検査の結果に合格した事を告げたのだ。

望むならばこのまま就職。危険な仕事の為、よく考えるようにといった事を言うと、役人はまた後日来ることを告げ、帰って行った。

 

丁度職を探していた俺は、これを承諾しようとしたが、両親は渋い顔だった。それでも最後には頷いてくれたが。

 

こうして俺は、日本の特殊兵器運用部隊の一員となるが、後に俺はこの選択を後悔する事になる。その理由はまた後で。

 

 

ここで皆さん疑問に思うだろう。

 

少数精鋭の部隊なんて、戦略的に意味あるの?と

 

それが、意味があるのだ。

これは俺の入隊の有無を確認しに来た役人さんに聞いた話なのだが、国連は三勢力全ての捕虜を捕っており、そいつらと少し話して分かった事があるのだとか。それは

 

 

 

あいつら皆、馬鹿なんだとか。

 

 

凄い技術力持ってんのに、馬鹿らしい。どのくらい馬鹿かっていうと、

 

 

Q.(地球)の戦力を削るにはどうする?

A.強い国を倒せば良い!

 

Q.一番優先する戦略は?

A.突撃!

 

Q.目の前の敵は?

A.必ず殺す!……捕虜?何それ?

 

Q.他の勢力の技術を手に入れ様とは思わないのか?

A.我々の技術こそが最強であり、それ以外は全て屑だ!

 

くらい馬鹿なのだ。しかも全勢力。多分、一部を除いて大体の奴がこんなんらしい。

…………こんなのに人類は半分以上殺られたのかと思うと、複雑な気持ちになる。

 

連中は馬鹿なので、とにかく人口の多い国を狙ってやって来る。しかも都合の良い事に、連中も少数精鋭で攻めて来るのだ。

 

なんでも連中にとっても地球まで来て戦うのは無茶苦茶金と物資が掛かるらしく、大規模な軍勢を送るのは暫く無理なのだとか。(同じ地球に住む地底人は、単に戦力不足らしい)

 

 

 

そして俺が所属する特殊部隊の活動内容についてだが、割りと雑である。

三勢力の敵が現れたら現場に急行し、敵を殲滅。その後帰投と、これだけなのだ。

 

これでも命懸けの仕事なので、年収は一千万円近い。強敵とぶつかると死にかけるが……。

 

俺達の戦う姿は一部編集され、TVで放送されている。これは収益を得ると同時に、D兵器の使用者があくまでも人類の味方であると、民衆に知らしめるめだとか。

この為、俺達は巷ではヒーロー扱いされている。といっても素顔は知られていないが。

分かりやすい例で言えば、TIGER&BUNNYのヒーロー達の様なモノだ。

 

 

さてここで、俺と一緒に戦う頼り甲斐の無い仲間達を紹介しよう。

 

 

赤城勇一(あかぎゆういち) 35才

普段はジムでインストラクターをしているオッサンだ。ムキムキの肉体を自慢しまくる暑苦しい人で、年中半袖半ズボンに角刈りヘアー。

とにかく熱血で、いつも根性論で乗りきろうとする生粋の馬鹿。

一応俺等のリーダー。

 

 

桝崎連哉《ますざきれんや》 25才

ニヒルな二枚目を気取る、厨二病。孤高と孤独を履き違えたボッチだ。

本人は一匹狼みたいな自分を格好いいと思っているらしいが、まったくそんなことは無い。

顔は良いのに残念な奴。早く卒業しろ。

 

 

安藤藤治(あんどうとうじ) 28才

見た目ぽっちゃりなのに身体能力は赤城さんに次ぐ、自他ともに認める、動けるデブ。

何処に入ってんの?てくらい無茶苦茶食うから、うちの部隊の予算の1/5はコイツの食費に消える。

大食いな所を除けば、多分一番まともな奴。普段は喫茶店で働いてるらしい。

 

 

河本優里(こうもとゆり) 24才

うちの部隊の紅一点……だけど超面倒臭ぇ。

いつもいつも、余計な物を買って来ては経費で落とそうとし、その度に司令に怒られている。いい加減自重しろよ。

普段はOLとして働いている。

よく駄目な男に騙されるので、周りからは駄目男センサーと呼ばれる事もしばしば。

 

以上の4名に俺を加えた計5名で全員だ。

 

 

ん?俺の自己紹介?

 

東雲修(しののめしゅう)21才 職業:戦隊ヒーローやってます。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。