定期的に書きたくなる宇宙での戦闘。書きたいから書いた。それ以外になんともあらすじにしようがないのです

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宇宙戦闘機のある風景

 手順通りにプログラムは人物を覚醒へと導いた。脳インプラントにより電子制御できるようになった意識が自動で蘇り状況を端的に伝え理解させた。人物は二人いた。まるで球体そのもののような乗り物の中央付近にて、ドライバーとガンナーが起きたのだ。

 ここは宇宙。限りない暗黒の世界。宇宙はあまりに大きく、人間の起きている時間だけで戦闘を賄うには不足していた。

 操縦者はヘルメットの中でパチクリとしていたが、ため息を吐くと、操縦桿を握った。

 メインモニタに前左右上下後が映った。

 「オートプログラムにより作戦を受諾。認証は?」

 パイロットはレーダーに目を通しつつ、しかし動くことはしなかった。推進剤を無駄に使いたくなかったのだ。

 「CICよりアロー隊各機への通達確認した。暗号コード合致。攻撃許可認証」

「状況対宙戦闘。戦闘開始」

 「ラージャ。戦闘開始。母艦相対位置……母艦基準現在相対位置0°、水平、距離31マイル。敵探知開始………ビンゴ。母艦基準前方5°、下方45°、リンク開始………距離測定自機124マイル」

 124マイル。およそ200kmというのは宇宙においては至近距離にあたる。ミサイルが際限なく加速できてしまう真空では秒速10kmを超えることも珍しくない。燃料を使い切った時点で秒速10kmとすれば、200kmという距離は20秒足らずで到達する距離である。ビームやレーザー兵器ともなれば着弾までの時間は皆無に等しい。

 「アロー1、フオックス1」

 判断は早かった。ガンナーが小声で宣言しつつミサイルを放った。敵機がミサイルを放つ前に、先にミサイルを放つ。母艦からのデータリンクをもとにミサイルを発射。球体状の機体からゆっくりとミサイルが離れると、相対距離にして数十cmという空間を隔てたところで点火して飛び去った。音などない。ゆっくりと青い火を吐きつつ棒状の物体が飛び去っていく。

 ミサイルはレーダーを発し、また入力された位置座標をもとに、敵機へと接近していった。

 敵機がとった行動も早かった。すぐさまミサイルに対して逆方向へ減速噴射をかけると迎撃用レーザーを照射。ミサイルはレーザーにセンサーを焼かれ追尾機能を喪失。内臓された無数のベアリングを爆散することで敵機が逃げた方向目がけ投擲した。

 敵機に対し、近づく必要はなかった。むしろ母艦に接近して庇護を仰いだ方がいい。ドライバーは機体を母艦と同調させるべくパネルを操作した。

 「軸同調……よし」

 ガンナーからの報告が響く。ミサイルが外れたことを示す英文。

 「外した。2がミサイルを発射………着弾まで5、4、……迎撃された。ビーム兵装を確認。ランサーだ。スペクトル観測から重金属ビームと判明。新型のようです」

 敵はランサー。スペックデータがモニタに表示された。ミサイルなどではなくビーム兵装などに重点を置いた機体。対艦能力は低いが、対宙戦闘では強さを見せる。メインとなるスラスタの配置を集中することで圧倒的加速力を見せる一方で方向転換時に推進剤をバカ食いする欠点を持っている。

 ―-――ビーッ!

 OSが警告を発した。刹那、オートリアクションが作動して、機体各所のスラスタがしゅうしゅうと点滅した。機体が横滑りをした、次の瞬間、高温を帯びたビームがすぐそばを通過した。

 「第二射、来ます。分発約10。反撃します」

 「任せた。発射間隔が短いな。新式か。手動でやるぞ」

 「アロー1、フォックス1」

 再度ミサイルが放たれる。ミサイルはビーム射撃を見越してくねくねとランダムに駆動しながら迫っていった。

 一方、母機は敵のビーム砲撃の発射間隔と見越し射撃を更に見越すことで見出した安全地帯へとスラスタを吹かして回避運動に移っていた。

 敵機の機種で数度の閃光。機銃である。光より早く動くことのできない機銃は光の後にやってくる。自力で加速することもできないので等速直線運動である。そのため回避は容易いが、ビームと合わさることで、回避は困難であった。もし命中すれば減衰無しの弾が装甲にめり込むことになる。

 機銃の散布界とビームの見越し射撃がやってくる確率が高い領域が赤で表示され、安全と思われる領域は青で表示された。だが敵のビームは青に飛んできた。CPUが敵の癖や予想をパターン化しようと躍起になっていた。青が赤へ、そして黄色へ。手練れのようだった。ビームは六秒に一発の間隔で飛んでくる。つまり六秒ごとに敵の予測を上回ればよい。数秒ごとに機体はじぐざぐに機動した。

 「ちっ。しつこいな」

 ドライバーは舌打ちをしつつ両手の操縦桿で機体の向きと進むべき方向を指示しつつペダルでスラスタを操作していた。ドライバーの操作に合わせて球体の機体が目まぐるしく機動した。

 三次元レーダーマップ上ではアロー小隊各機が一斉にミサイルを放っていた。さらに母艦からの支援砲撃が一目散にかけていった。

 ガンナーが口を開いた。

 「飽和量です」

 ミサイルは一斉にベアリングとデブリを敵機体ランサーの移動先にばらまいた。それは高速で飛翔していくと、移動先を捻じ曲げようと必死にスラスタを吹かしていたランサーをずたずたに引き裂いた。後から母艦の砲撃がやってくると空間を埋め尽くす閃光を発した。

 モニタに撃墜の文字。

 さらにPropellantの文字と女性の声による警告が入った。

 


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