ダンジョンにアイツが現れたそうですよ? 作:ヤマダ タロウⅡ世
アイズ達を倒し、武器を奪ったギルガメッシュは次なる敵を待っていたのだが...
一週間経っても誰もこない。
流石にコレは可笑しいと思ったギルガメッシュが、部屋から出て探しに行こうとしたら
「この装備なら勝てるぜ!」
「そうだな、これでヤツの装備は全部いただきだ!」
ガシャガシャと重装備の六人組のパーティーがこの隠し部屋に向かってきているのがわかった。
そして何よりも目を惹かれたのが、
「おお!あれは!」
斧モードと剣モードのある武器、チャージアックスを装備する重装備の戦士。
「あの武器、高そうだな、へへへ、久々に腕がなるゼェ。」
使っている者の少ないチャージアックス使いに興奮気味のギルガメッシュはいても経ってもいられず、思わず声を上げてしま...う所だった。
そして、戦闘。
全員重装備とか、凄いな、と思いつつ手に持つ剣で前衛3人を薙ぎはらう。
しかし、僅かに後退するばかりで大したダメージは望めない。
「へっ!効かないぜ!」
「なら、コレはどうだ?」
異空間から取り出したのは巨大なハンマー。
4つの無骨なハンマーを二つの腕でそれぞれ持ち、相手の重装備軍団に地に降り注ぐ雨のごとく打ち込む。
3発4発喰らうとさすがに耐え切れず、盾はひび割れ砕け散った。
「うわぁああ!!!」
盾が破壊され己の身を守るものを無くした者が自暴自棄になって襲いかかってくる。
「ふんっ!」
その者をハンマーの一振りで吹き飛ばし、チャージアックスを回収する。
「いただくぜ〜?お前らの武器もなァ!」
それからその場に起こったのは、ただの蹂躙であった。
盾をなくした重装備の戦士など相手にならない。
甲羅のない亀同様に踏み潰されたのであった。
割れていない鎧甲冑、高そうな槍、チャージアックス、アックス、etc...かなりコレクションを補充した後、ギルガメッシュは最早パンツ一丁になった戦士達をダンジョン入り口まで担いで行き、出口に放り投げた。
武器を奪った後、いつもギルガメッシュはこうするのだ。
また、彼等が新たな装備を作って自分に挑みに来るのを願っているから。
勿論、ギルガメッシュも武人なので強い者と戦いたいという願望はあるのだ。
どれだけ素晴らしい装備を所持していたとしても、使い手が相応しくなければ十全にその武器の機能を発揮することはできない。
だから彼等は負けたのだ。
装備が弱いのではない。
技術がない、足りないのだ。
「そういや、あの嬢ちゃんはどうしてやがるかな?」
以前戦った、アイズという少女。
彼女の剣技は眼を見張るものがあった。
自分の剣を弾き、反撃すらしてくる。
そして、的確に自分の鎧の継ぎ目を攻撃してくる辺りからも分かる通り、数少ない自分とやりあえる好敵手てあることがわかる。
「街、行くか。」
この世界に飛ばされてから、モンスターが持っている剣等を奪っていたが、何せ武器を持ったモンスターが少ないこと少ないこと。
故に、この考えに至るのは必然ではあった。
そうと決まれば、すぐ行動。
人間だと思わせるため、二本腕にギルガメッシュチェーンジ!し、隠し部屋を、近くにあった大岩で塞ぎ、最上層へと登っていく。
「ム?あのミノタウロスを追いかけているのは!?」
金髪に自分が一度奪った剣を使う少女、アイズだった。
「ちょうど良い、もう一度奪ってやろう。」
サイテーである。
「ひぃいいいいい!!!」
白い兎の様な少年が悲鳴を上げているが知ったことではない、先ずはミノタウロスを頭を掴み、壁にめり込ませ、アイズの方へと向き直る。
「久しぶりだな。アイズ。もう一度その剣を貰うぜ。」
「これは...渡さない。」
敵意を露わにして、ギルガメッシュを睨むアイズ。
その横で置いてけぼりにされているベルはというと、
(こ、この叔父さん格好良い!!)
....。
さあ!アイズvs.ギルガメッシュです。
「今回はお前と同じ、2本の手で戦ってやろう。」
「使う武器は、コレだがな!」
異空間から取り出した其れは、
※ギルガメッシュはエクスカリバーだと思っています。
「そ、それで良いの?」
「?ああ、これで良い!」
アイズは、気付いているのに敢えてこれを使うのだろうと思い、自分も舐められたものだなと怒りすら覚えながら剣を構える。
「覚悟しろよ?アイズ、またその武器を奪ってやる!!」
先に攻撃を仕掛けたのはギルガメッシュ、鍛えられた筋肉に物を言わせた一振りを放つ。
当然、そんなものを受けきる必要はないのでアイズは躱す。
躱しざまに、鎧の継ぎ目に剣を突き立てる。
ダメージは然程通ったとは思えないが、無傷ではない。
ギルガメッシュは、再び剣を振り袈裟斬りにするが、これまた躱される。
しかし、今度は鎧の継ぎ目に剣を突き立てられながらも、左手でアイズの腹部を殴り反撃する。
見事、アイズにクリーンヒットするが、手応えが予想以上に少ない。
アイズに、拳を受ける前に後ろに引かれたのだろうと思い、さらに剣を振る。
腹部の鈍痛で避けられないアイズは、仕方なく剣で迎撃する。
すると、ピキッ...という音と共にエクスカリパーが折れる。
「なっ!?」
しばらくフリーズしているギルガメッシュを余所に、アイズが決定的な有効打となる攻撃を叩き込み、ギルガメッシュは倒れた。
「今度は、私の勝ちだね、ギルガメッシュ。」
「後で、強い武器貰うよ。」
その言葉を最後に、ギルガメッシュは気絶した。