逃走
夜の森はとても静かだ。ヨルノズクがホーホーと鳴き、ヤミカラスの集団が木の上を静かに通って行った。そんな森の中に、突然高速の物体が木の間を通り抜けた。その勢いにより下を歩いていたオオタチが全速力で逃げ、木にぶら下がっていたミノムッチが吹き飛んだ。青い身体のそれはしばらく走ったのち、森の中の少し開けた所に音もなく降り立った。雲に隠れていた月が出てきてその身体が明るく、かつ暗さを持って姿を現した。青い身体に少し長めの赤いマフラー、カエルのような身体がを持つ彼の名はゲッコウガという。ポケモンでありながら忍者のような動きが出来るポケモンだ。特殊能力は『俊敏』。その速さは、光とほぼ同じ速さで動くことができるという。
そして、その後すぐに森の中から2匹のポケモンが姿を表した。1匹はエメラルドグリーンの髪を持ち、ふわふわと浮きながら表れた彼女の名はサーナイトという。特殊能力はパラメータを自在に上げることの出来る『超強化』。
もう1匹は水色の身体に黒いタテガミ、尻尾には星が付いたポケモン。高速で動くサーナイトの後ろをしっかりついてくる彼の名前はレントラー。特殊能力は『千里眼』。その名の通り、かなり遠くまで見通すことが出来る。
その数秒後、再び2匹のポケモンが開けた所に表れた。1匹は白い身体に赤い模様が入ったポケモン。もう1匹はふわふわとした白い胸元、青く手に棘があるポケモン。ザングースとルカリオだ。ザングースの特殊能力は『超聴覚』。全ての物音を拾うことが出来る。また、ザングースはこの5匹のリーダーでもある。ルカリオの特殊能力は『超腕力』。波動の力と組み合わせ、かなりのパワー出すことが出来る。この5匹のポケモンは自分の過去の記憶を何らかの事情で失った者たち。そして謎の特殊能力を得ている者たち。彼らは真実を知るために旅を続けている。
「早かったわね。ゲッコウガ」
メンバーの中で唯一のメスであるサーナイトが微笑みながらゲッコウガに問いかける。ゲッコウガは何も言わず採ってきたオボンの実をかじる。
「なあ。お前が無口でほとんど話さないのは知ってんだけどさ」
ザングースがこれまたオボンの実をかじりながら、ゲッコウガに言う。
「少しは答えてやったらどうなんだ?」
「・・・。」
やはりゲッコウガは何も言わない。そんな姿を見ていた他の三人はバレないように苦笑した。そんなとき。
「・・・!?」
全員が何者かの気配を感じ、立ち上がる。
「ルカリオ。」
ザングースが言うと、ルカリオは波動の力で辺りを探る。そのあいだにサーナイトがすぐ逃げられるよう、全員の素早さを上げる。レントラーが最適な逃げ道を超視覚で見つけた頃、ルカリオのサーチが終わった。
「いるのは5匹。例の奴らだ」
「ちっ・・・。めんどくさそうだ」
ザングースが舌打ちする。例の奴らとはザングースたち5人匹を追う政府の捕獲グループ『特殊ポケモン捕獲隊』である。政府の各部署のトップクラスのメンバーが集まっているグループとは、幾度となく戦ってきた。しかし、常に黒いローブを纏っているためポケモンの種類は分からない。そのため勝てる確率は限られているのでいつも逃げている。トップクラスといえど、特殊能力にたけた5匹には、追いつくことができない。
「さあ、仕方ない。いくぞ!」
ザングースがそういったと同時に5匹のポケモンが森の中を高速で移動して行った。
「・・・。」
「・・・逃がしました。いつもの手口で」
「・・・まあ、いい。まだチャンスはある」
「あの5匹は生かしておいてはいけない。記憶が戻る前に処分しなければ」
「・・・はい。」
「任せたぞ。捕獲隊」
「・・・御意。官房長官、ブースター殿」
To be continued・・・.
次回・・・未定
頑張ります。