異界変スピンオフ 東方幻想歌 ~Dark Fantasia~ 作:秋塚翔
本編そっちの気でスラスラ書けた(苦笑)だからその執筆力を本編に回せっての。何なのそのダークファンタジア推し?
大集合と言いつつ結構出せなかった……でも放仮ごさんやらから頂いたキャラを扱えたし良しとする!正直自信作だし♪
今回はそんな悪の組織、ダークファンタジアのとある一日をお送りする。上記の表現とは大分かけ離れた悪らしく無いこの組織のほのぼのとした日常をどうぞご鑑賞あれ……
縁理「麟姉っ!おはよーーーうっ♪」ガチャッ!
朝5時、ダークファンタジアの朝は早い。麟の部屋に縁理が元気良く入ってきて明るい挨拶を投げ掛ける。因みに部屋の扉は施錠されていたのだが縁理は
麟「……ああ、お早う縁理」
投げ掛けられた明るい挨拶に対して麟はベッドの中で眠たげな挨拶を返す。朝が弱い低血圧の麟は返した言葉に反してもう一寝入りしそうな身動ぎの無さである。それを解っている縁理はトコトコと麟の収まるベッドに歩み寄り、
縁理「それーーーっ♪」バサァッ!
麟「!」
効果音からして麟から掛け布団を剥いだ様に思えるが、実際は違い縁理はベッドに潜り込んだ。驚く麟に勢いのまま抱き付いた縁理はスリスリとまるで甘える猫の様に麟へ擦り付いた。
縁理「えへへへっ、麟姉の匂い~♪」
麟「もう、恥ずかしいから嗅がないの…………このまま一緒に寝る?」
縁理「うんっ!」
甘える縁理に麟は微笑む。そしてそう提案し縁理も同意すると二人はベッドに身を任せて再び眠りに堕ち───
アリス「させないわよ早く起きなさいアンタ達ーーーッ!」バァンッ!
ようとした所でアリスがすかさず参上。扉を勢い良く開けて眠ろうとする麟と縁理を叩き起こす。毎朝恒例の展開である。
アリス「縁理は毎度毎度麟を起こしに来て一緒に寝ないの!麟も寝ようとしないで起きる!朝食は皆で食べるって麟が決めたんだから二人共準備して早く食堂に来なさい!」
「「は~い……」」ショボン
朝はお母さんと化すアリスに怒られ麟と縁理はスゴスゴとベッドから出る。そうして着替えた麟は縁理、アリスと共に他のメンバーが待つ食堂へと向かうのであった───
~~~~~~~~~~
麟「───じゃあこの様に頼むわね。頑張って頂戴」
構成員「ハッ!では行って参ります!」ビシッ!
時間は経ち朝食後。この頃には朝が弱い麟もいつもの彼女に戻っていてダークファンタジアのリーダーとして努めている。麟はこれからある並行世界へ向かう構成員に作戦を簡単に説明して詳細を記した資料を渡す。応援の言葉を掛けられた構成員の隊長は麟に敬礼して転送部屋へと向かった。
アリス「麟、次は今後均衡を歪める世界についての会議よ」
麟「ええ解ったわ」
構成員らの見送りを終えた麟は次なる行動に移る。案外暇そうな印象はあるがそこはあらゆる並行世界に百は超える支部を抱えている組織の統括、本部の活動だけでも多忙だ。と言う事でスケジュール通り会議室へ向かおうとする麟達だったが……
───ドカアァァァァァンッ!
「「!?」」
突如鳴り響く轟音。驚いた麟とアリスがその音が聞こえてきた後方を振り向くと、
鮫牙「ハハハハハァッ!良いぜェ?もっと来いよ塩大福ッ!」
Dr.マリオ「チッ、調子に乗りやがって……!」
アリス「鮫牙とドクマリ?」
麟「珍しいわね。いつもあしらってるドクマリが喧嘩に乗ってるなんて」
向こうで暴れている鮫牙とDr.マリオの姿が。攻撃を仕掛ける鮫牙とそれをバックステップして捌くDr.マリオの構図は良く見られる光景の様で実はこうも交戦している二人はレアである。その戦いを遠目から眺めていると慌てた様子の秀飛が駆け寄ってきた。
秀飛「麟!アリス!」タタタッ!
アリス「秀飛、一体どうしたのあの二人?」
秀飛「それがいつも通り鮫牙がドクマリに喧嘩を吹っ掛けてたんだが、いい加減ウンザリしてたドクマリがその喧嘩を買って叩き潰してやろうとしてさ?それで今に至るんだ……止めようとしてるんだけど過熱し過ぎて手が付けられねぇんだよ」ハァ
麟「確かにあれは手の付け様が無いわね」
ドガァッ!ガキィンッ!ドドドドドォッ!ガッ!バゴォンッ!
見るからに巻き込まれれば只では済まなそうな激しい攻防を繰り広げる鮫牙とDr.マリオ。頑丈な造りになってはいるが、いずれ耐久を超えて基地に被害が出そうな勢いだ。それに見かねた麟は徐に懐からメモリを取り出すと腰に巻くベルトの10つあるメモリスロットの内一つへ挿し入れた。
《ボーダー》!
《マキシマムドライブ》!
鮫牙「さーて、そろそろ本気で行くか…………あれっ?」スカッ
Dr.マリオ「いい加減もう喧嘩を売り来ねぇ様に締めてやr……あァ?」スカッ
すると鮫牙とDr.マリオは互いに変身アイテムを取り出そうと手を後ろへ回す。しかしその手はお互い目的の物を掴めない。それを訝しんだ鮫牙とDr.マリオであったがその理由はすぐに解った。
麟「やめなさい貴方達。やり過ぎよ」
「「! 麟!」」
歩み寄り制止の言葉を掛ける麟。その両手にはデスソードライバーとブライメモリが収まっていた。どうやら
麟「喧嘩するのは構わないけど迷惑の掛からない所でね?関係無い構成員が巻き込まれて怪我したら貴方達を怒らないといけないわ」
Dr.マリオ「……悪かったな」
鮫牙「ハンッ!迷惑だ?それこそ関係無ぇな。俺はやりたい様にやるだk」
麟「ディメンションインストール『何でもひっくり返す程度の能力』」
グルンッ!
鮫牙「うおおおォッ!?」ドシャアッ!
麟「幾ら自由な組織でもエチケットは守らないと、ね?」ニコッ
鮫牙「…………わ、解った。以後気を付ける」
聞き分け無い鮫牙を正邪の能力をコピーし転倒させる事で制する麟。流石の鮫牙もそれでつい謝った。そうして喧嘩が収まり鮫牙はルーミアの元へ行きDr.マリオと秀飛は研究・開発エリアに戻り行く。
麟「じゃあ会議室に行きましょうか♪」
アリス「ええ」
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蜉蝣「よう麟、久し振りに来たぜ」
麟「あら蜉蝣に幽香。調子はどう?」
幽香「お陰様で『ダークディスペヤー』は絶好調よ。ココを参考にしてメンバーが結構集まったわ♪」
更に時は過ぎて昼過ぎの事。ダークファンタジアのメンバーにしてとある世界で独自に組織を形成している蜉蝣と幽香が言葉通り久し振りにやって来た。最近活動拠点としてる世界の幻想郷でザタンロストなる組織が悪行を働いており忙しいらしい。
蜉蝣「それにしても少し見ない間にまた仲間が増えたな?さっきドライブ系統のダークドライダーに変身するって奴と会ったぞ」
麟「バギーね?
幽香「本当に凄い人数ねぇ。私達もまだまだだわ」
麟「私の方こそ世界を敵に回すからにはまだまだよ?仮面幻想郷には悪魔の王が現れたし、せめて彼に敵う位はまだ戦力が欲しいわ」
蜉蝣「戦力が欲しいなら幾らでも力を貸すぜ?ガンダム分野でお前らを世界に通用する程の力を与えてやるよ」
麟「頼りにしてるけど今はソッチの事に集中して頂戴?弟の大切な世界を守ってあげないと♪」
蜉蝣「……まぁそうだな。頑張るとするか幽ちゃん」
幽香「ええ、蜉ちゃんとなら何処迄も♪」
言って仲睦まじく笑い合う蜉蝣と幽香に麟も釣られて微笑む。そうして話題に花を咲かせていると向こうから……
魔理夜「待ってくださいまし鬼巫女さん!お逃げにならないで!」
鬼巫女「だから嫌だって言ってんだろうがァァァァァッ!」
麟「! 魔理夜、鬼巫女……?」
珍しい喧嘩に続いて今度は珍しい組み合わせ(と言っても二人は特殊部隊『
鬼巫女「助けろ麟!アイツを止めろ!」
麟「どうしたの?」
魔理夜「鬼巫女さんったら自分勝手ですのよ?私の所へ来ていきなり『オシャレを教えてくれ』と言うので教えてあげてましたら急に『もう良い』と言って逃げるんですもの!」
幽香「貴女がオシャレを?凄い晴天の霹靂ね……」
鬼巫女「何だとこの花妖怪。私がオシャレ教えてもらって可笑しいか?」ギロッ
隠れながらも驚く幽香を睨み付ける鬼巫女。しかしながらその迫力は麟の背に隠れながらでは全く無い。そんな迫力の無い鬼巫女に麟は問い掛けた。
麟「急にどうしてオシャレを教わろうと思ったの?」
鬼巫女「それは……その、ブルー・ロックがな」
余り要領を得なそうな返答に麟はすぐ解する。ブルー・ロック(BR)とは鬼巫女や魔理夜と同じクレッシェンドダークの一員で鬼巫女とは恋仲の青年の事だ。つまり鬼巫女は彼氏の為に可愛くなろうと魔理夜にオシャレを教わろうとしていたと言う訳だろう。そしてそれを突然止めたのは……
鬼巫女「だけどさぁ、私なんかがいきなり可愛くなるなんて……可笑しいだろ?だから恥ずくてよォ……」モジモジ
と言う事である。『MUGEN』の世界においては自他共に認める強さを誇る鬼巫女だがその強さ故に色恋沙汰は疎い。なのでこうした面で乙女心が出てしまうのだ。麟の後ろに隠れて頬を紅く染めモジモジとする鬼巫女の様は普段とのギャップが凄い……そんなしおらしい鬼巫女に麟は見かねて助言を言い渡す。
麟「そんな事は無いわよ?確かに鬼巫女は可愛いと言うより格好良いだけど女の子なんだから可愛くして良いの。寧ろ可愛くなったらBRも喜ぶわよ?」
鬼巫女「……そうか?」
麟「そうよ♪だから恥ずかしいからって逃げない。貴女は戦いからは逃げないでしょう?オシャレして男の子の目を引くのは女の子の戦いなんだから、ね?」
背の鬼巫女へ柔らかな笑みを見せる麟。それに鬼巫女は少し黙り込み何やら内心で葛藤している様子を数秒繰り広げると観念した、決心した様に一つ溜め息を吐いた。
鬼巫女「…………お前がそう言うなら多分そうなんだろうな。悪かったよ魔理夜、もう一度教えてくれ」
魔理夜「勿論ですわ♪私の力で鬼巫女さんを可愛いして差し上げます!」
幽香「あ、良い機会だし私も習おうかな?蜉ちゃんが浮気しない位に可愛くなりたいし♪」
蜉蝣「おいおい幽ちゃん、そりゃ無いだろ。天地がひっくり返ろうとも浮気は有り得ねぇよ……まぁ更に可愛くなった幽ちゃんは見たいけどな」
麟「なら私も良いかしら?ご教授お願いね魔理夜先生♪」
魔理夜「はい、お任せくださいまし♪」
そう言って女子4人はオシャレ教室へ向かう。一人残された蜉蝣は幽香の可愛くなった姿を期待しつつ時間潰しに四阿の所へ遊びに行くかと歩を進めるのであった───
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縁理「むうぅー……」コシコシ
夜、夕飯を済ませた麟達は各々プライベートタイムに興じている。自室で麟は四阿と縁理とで雑談していたが午後9時を回って縁理は可愛らしく目を擦り出した。長い時を経て付喪神化したが中身は外見通りである縁理はそろそろ眠気が来た様だ。
麟「縁理、部屋に連れてこうか?」
縁理「まだ眠くないもん……」
麟「夜更かしは美容の敵よ?だからもう寝なさい」
縁理「…………うん」ウツラウツラ
それでも子供扱いされるのが嫌いな(言われるに限り)縁理に麟はそう説き伏せる。効果はあって眠気を受け入れた縁理が舟を漕いだのを見計らい麟は部屋へ連れていく為にベッドから立ち上がった。
四阿「……俺が連れてくよ。麟も今日は疲れてるだろうし早く休んでくれ」
麟「! そんな気を遣わなくて良いのに……でも、有り難う」
四阿「お安い御用……」
言う通り今日の麟は多忙から疲れ気味だ。それに気付いた四阿はもう夢の世界へ旅立った縁理を麟に代わって抱き上げ通路に通じる部屋の扉へ向かう。そして部屋を出る前に麟へ言葉を掛けた。
四阿「じゃあお休み、麟……ちゃんと寝てくれよ?」
麟「念を押さなくても寝てるわ。皆より遅く起きてきてるのが何よりの証拠でしょ?」
四阿「嘘は駄目……最近朝に弱いだけじゃなくて良く寝付けないから寝坊するのは解ってる」
麟「……!」
その指摘で麟は虚を突かれた様に目を見開く。実は麟、朝が弱いから遅れて食卓に着いているのでは無く最近は良く眠れないのでそうなのだ。それを見抜かた麟は前髪の間から覗く四阿の真剣と心配が入り交じる目を見て観念した様に言う。
麟「…………やっぱりバレちゃったか。そう……近頃ダークファンタジアに敵対する組織が動き出してるから心配でね。どうもグッスリできないのよ」
四阿「支部が幾つか潰されたって話……?」
麟「ええ、いずれその組織とぶつからないといけない……そうした時に私は貴方達を守れるのかって思ってね。まだそうならないにせよ私はこれからもダークファンタジアを守れるかなんて悩んでるのよ」
四阿「……」
言って苦笑しつつ麟は俯く。予測される悪の組織同士の抗争から自信を失い掛けている様子だ。いかに悪の組織を統括するリーダーとは言えど悪らしからずお人好しかつ仲間想いの彼女は仲間を脅威から守れるか悩んでいる。それを解して一瞬黙り込む四阿であったが、すぐに口を開いた。
四阿「…………麟は麟のままで居れば良いと思うよ」
麟「えっ?」
四阿「例えどんな奴が現れようと麟は今のままダークファンタジアのリーダーとして構えててくれたら良い。俺達がそんな悩ませない位に強くなれば良いんだ……だから麟、心配しないでくれ。麟は俺達が守るよ」
麟「……」
今度は麟が黙る。真っ直ぐな眼差しでそう言い返され麟はポカンとした……そうして紡ぐ言葉を見失っていると、
縁理「麟姉は、私が守るぅ……」
麟「!」
まるで四阿の言葉に続く様な形で眠りに落ちている縁理が寝言を口にする。話を夢見ながらに聞いていたのか丁度夢の内容がこの状況に適したものだったのか、舌足らずに発せられたそんな縁理の言葉に麟はまたポカン。それから数拍の間を置くと不意にフッと笑いを込み上がらせて微笑んだ。
麟「フフフフフッ♪……私は幸福者ね、こんな頼もしい仲間が居てくれるなんて。こんなにも頼もしい仲間が居るのに守れるか守れないかで悩んでるなんてバカらしいわ」クスクス
四阿「麟……」
麟「有り難う四阿、それに縁理。お陰で悩みが吹き飛んだ。私は私らしく貴方達仲間を頼ってこれからも悲願の為に悪の道を歩んでいくわ♪」
四阿「……ああ、それが良い♪」
言葉通り悩みは吹き飛んだ様に微笑んでいる麟に四阿も笑みを返す。すると麟は四阿へ歩み寄り……頬に唇をそっと当てた。
四阿「っっっ!?///」カァッ
麟「フフフッ、相変わらず初心な反応ね♪……それじゃあお休み四阿」
四阿「……お、お休み///」
挨拶を交わして四阿は麟の部屋を出る。励ましてくれた恋人の礼として麟はキスをしてくれたらしい……それに気恥ずかしさを感じつつも唇同士で無かった事にちょっと残念に思う。何はともあれ麟を元気付けられて一安心した四阿は縁理を彼女の寝室へ送ろうと歩み行くのであった───
麟「…………そもそも悩んでる暇があったら行動あるのみよね。明日、秀飛と"あの組織"に対抗できる策を練らないと……まぁ今日は四阿の言う通り休むとしましょうか♪」
縁理と鬼巫女が可愛いと思った人は手を挙げて(・▽・)ノ
然り気無く存在と名前が明かされるドライブ系統と昭和系統のライダー。いずれ本編で登場予定なのでお楽しみに!
一応言っておきますと麟の言う敵対する組織とはUHWさん所です。ただあちらでまだ明言してないので名称は控えました。