暗殺教室 鶴久紅の事件ファイル   作:残月

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技説明の時間

 

 

渚と合流した俺はE組校舎を目指して歩いていた。途中で速水、倉橋、矢田が俺を待っていた。

 

 

「さっきはありがとう」

「助かったよ」

 

 

倉橋と矢田が俺に礼を言う。

渚が小首を傾げていたので先程のやり取りを説明したら、なるほどと納得してくれた。

そんな中、速水は俺をジッと見ていた。

 

 

「さっきのアレ、何をしたの?」

「さっきのアレ?ああ、空手部にした事?」

 

 

速水の言葉に一瞬何のことかと解らなかったが空手部にした事だと気付く。どうやら速水達は離れてから様子を見ていたらしい

 

 

「んじゃ、説明すっからE組校舎まで行こう。グラウンドで説明するよ」

 

 

俺が促すと速水達は付いてきてくれた。そしてグラウンドに到着した俺は先程、空手部の奴にした事の説明を始めた

 

 

 

「まずは……矢田、俺は反撃しないから先生用ナイフで俺を斬ってみ?」

「え?」

 

 

指で掛かってこいとジェスチャーをする俺。対して指名された矢田は一瞬惚けた顔になったが俺の意図を察したのか俺に向かってきた

 

 

「えいっ!」

「よっ」

 

 

矢田が掛け声と共にナイフを振るおうと振りかぶるがナイフは振り下ろされなかった。振りかぶった段階で俺が矢田の腕を抑えたからだ。矢田は再度斬りかかろうとするが今度は手首を抑える。その後も切り払ったり突こうとした矢田だが全ての攻撃を防いで見せた

 

 

「凄いよ鶴久君!」

「完璧に見切ってる!?」

 

 

倉橋と渚は驚いており、矢田は何をされたか解ってない様子だ。

 

 

「烏間先生の時とは……なんか違う感じがした……けど……」

 

 

矢田が息が上がった状態で尋ねてくる。うん、まずは息を整えてからにしよう。

矢田の呼吸が落ち着いた所で俺は先程した事の説明を始める。

 

 

「さっきのは簡単に言うと初動を抑えただけなんだわ」

「しょどう?」

 

 

倉橋が小首を傾げる。

 

 

「人が静止状態から動く時の事を初動って言うんだけど俺がしたのは初動→加速までの間の初動で止めた訳。加速が付くと力も早さも出しやすいけど出だしなら大した力は出ないからね」

 

 

俺は右手を動かすと同時に左手で右手首を抑える。

 

 

「後はタイミング。初動で加速する瞬間が相手の力を削ぎやすい。俺はまだ完璧には出来ないけど熟練者は数人の動きを封じる事が出来るんだってさ」

 

 

俺の説明に渚、倉橋、矢田、速水は納得半分、理解不能が半分って感じだ。確かに言うのは簡単だが実際にやるのは、かなり困難だ。俺だって店の客相手に喧嘩して、漸く会得したのだから

 

 

「因みに極めれば銃を持ってる相手にも使えるらしい」

「ふーん?」

 

 

俺の言葉に速水が反応を示す。

 

 

「なら、やってみる?」

「練習してくれるってか」 

 

 

速水がエアガンを取り出したので俺も身構える。流石の俺も銃の方は練習した事は無いが為になるだろう。速水が銃を構える仕草を見せたので俺は速水に急接近する。それに気付いた速水は慌てて銃を構えようとするが既に遅い。俺に照準を合わせていたが俺は速水の右手を左斜めに薙ぎ落とす。弾は地面を撃ち、再度速水が俺に照準を合わせるが俺は身を屈めて今度は右手を空に向かわせる

 

この後、何度も速水は俺を狙うが弾は一発も当たらなかった(それでも何発かは擦った)

 

 

「そっかナイフと違って銃なら射軸をズラせば当たらないんだ」

「それを差し引いても凄いわね鶴久君」

 

 

渚が感心し、矢田が俺を褒める。それに対し、速水は当たらない事にイラッときていたのか視線が少し鋭い。だがそれは付け入る隙が増えるだけだ。

 

 

「ほら、足元がお留守だ」

「っ!?」

 

 

俺は油断していた速水の足を払う。油断と完璧に決まった足払いに速水は体制を勢い良く崩す。危ないと思った俺は速水を支えようと手を伸ばした

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムニュン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の右手に柔らかい感触が伝わった。

 

 

 

 

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