暗殺教室 鶴久紅の事件ファイル   作:残月

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速水視点での話になります


班決めの時間side速水

 

 

 

テストも終わり、修学旅行が近付いてきた

 

 

修学旅行の班を決めなくてはならなくなり、中村、不和、千葉、岡島、三村と同じ班になった。

私は普段から話す倉橋や矢田がとは別の班になった。

最近、鶴久との事を弄られるからだ。

まして修学旅行ともなれば四六時中一緒になるので流石に気が滅入る。

 

鶴久とも最近話をしていないから班が別で助かると思ってたら千葉が鶴久を班に誘ってきた。

最近、千葉と鶴久は仲が良いので、この結果を予想するべきだったかもしれない。

 

かと言って班は変えられないので心の準備は済んでいないが鶴久と話をする決意を決めた。

思えば修学旅行なのだから話す機会はいつでも出来る。

ある意味では渡りに船だったのかも……と思っていたのに。

私と鶴久は気まずくなった。

中村と不和が弄りにきたのだ。

千葉と三村はフォローを入れてくれるが、あまり効果は無さそうだ。

 

鶴久は岡島と話をしていたようだが鶴久は岡島を肩に担ぐ体勢で何かの技を決めていた。

 

岡島がギブアップして解放されたが結局、まともな話が出来やしない。

なんて思ってたら今度はビッチ先生が前原達と騒いでいた。即座にビッチ先生のフォローに回る鶴久。

 

 

本当に鶴久とビッチ先生は仲が良い。まるで本当の姉弟みたいだ。

しかし……本っ当に今日は間が悪い。

 

話そうと決めた途端にこれだ。

そもそも、鶴久が私の所に来て話をすれば解決するようなもんなのに……

私は自然と鶴久をジッと見つめる。

なんやかんやで鶴久は周囲へのフォローが上手かったり、馴染むのが速い。

だからこそ話が出来ない状態に私はモヤモヤとしていた。

 

 

速く話がしたいと願えば願うほど遠のいていく感じがした。

その証拠に鶴久はビッチ先生と矢田に詰め寄られ、少し困った表情を浮かべたが楽しそうに話をしていた。

 

それを見た私は胸のモヤモヤが増したのか鶴久をキツく見据えてしまう。

 

結局、今日は鶴久と話が出来なかった。

班決めの後は烏間先生から修学旅行中の暗殺の話を聞いて。

その後、行き先を決めたのだが鶴久とはマトモに話が出来ず仕舞。

班行動は決まったが鶴久は学校が終わると直ぐに帰ってしまった。

放課後に話すチャンスすら失い、私は溜息を吐くと帰り支度をして教室を後にした。

 

 

「ちょっと待ちなさい凜香」

 

 

教室を後にした私だが校舎玄関でビッチ先生に呼び止められる。

 

 

「ちょーと、話があるのよ」

「え、ちょっとビッチ先生!?」

 

 

ビッチ先生は私の背中を押して校舎の隅に移動する。

 

 

「さ、座んなさい」

「あ、はい」

 

 

校舎の隅に設置されたベンチに座るビッチ先生。

私も隣に座るように促され、座る。

 

 

「で、紅と何かあったの?」

「へっ?」

 

 

予期せぬビッチ先生の質問に間抜けな声が出てしまう。

 

 

「私や桃香が紅と話してる時にあんだけ殺気放ってれば気付くわよ」

 

 

ビッチ先生は呆れた様子で告げる。私、自覚無かったけど殺気出してたんだ。

 

 

「まったく自覚無かったの?話してみなさい」

 

 

ビッチ先生はやれやれと言う仕草を見せた後、私を見据える。

話さないと駄目だと判断した私は今日の事をビッチ先生に話した。

 

 

「プ……クク……アハハハハハハハっ!」

 

 

全部話したらビッチ先生に笑われた。それも大爆笑で。

私は羞恥と怒りに顔を赤くしながらビッチ先生を睨むがビッチ先生は笑いすぎて目元に貯まった涙を指で拭うと私に向き合う。

 

 

「凜香、それは悪い事じゃないの。寧ろ良い傾向よ」

 

 

ビッチ先生は腕を組むと何故か納得した様子だ

 

 

「凜香は自分でも、その胸のモヤモヤが解らないんでしょう?」

 

 

ビッチ先生の言葉による私は頷くが私の胸の谷間を指で突くのは止めて欲しい

 

 

「だったら修学旅行中に紅と話をしなさい。どんな形でもいいから」

「でも、どんな話を……」

「なんでもいいのよ。機会があったら触れて話をするだけ。それだけで凜香の胸のモヤモヤは解消されるわよ」

 

 

戸惑う私にビッチ先生はこれ以上はアドバイスする気は無いわよと言うと私の頬を指で突く。

 

 

「可愛いわねー凜香は」

 

 

ニコニコとしながら、そんな事を言うビッチ先生。

何故だか本当にビッチ先生は凄く嬉しそうしている様に見える。

本当に鶴久と話をするだけで大丈夫なんだろうか。

 

 

ビッチ先生を疑うわけじゃないけど……

 

やっぱり私の胸の不安に包まれていた。

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