そんなこんなで着いたよ京都。殺せんせーが新幹線の外で壁と一体化したり、菅谷が殺せんせーの鼻を新しく作ったり、俺は新幹線に乗ってる間中に速水に睨まれてたけど。
ストレスで多少、胃をやられながらも到着した京都。
因みに宿に着いたら殺せんせーはグッタリしてた。乗り物酔いらしい。
「大丈夫、殺せんせー?」
「部屋で休んだら?」
岡野やら数人がグッタリしてる殺せんせーにナイフで襲い掛かる。心配されながら暗殺されるってかなりシュールだ。
「ご心配ありがとうございます。でも先生一度東京に帰ります。枕を忘れてしまったので」
「あんだけ大量の荷物持ってきてるのに忘れ物あるのかよ」
むしろ無駄な荷物の方が多そうなくらいに忘れ物があるって逆に凄い。呆れていたら神崎が何やら困り顔だった。
「どした?」
「うん、修学旅行のスケジュールを纏めたメモが見つからなくて」
神崎は個人的に修学旅行のしおりとは別にメモに纏めていたらしい、流石だ。
「大丈夫ですよ、神崎。この殺せんせー特別しおりが有れば万事解決」
フラフラな状態で広辞苑並にデカいしおりを差し出す殺せんせー
「「「それを持ち歩きたくないから纏めたメモ持ってんだよ!」」」
クラスの心が一つになった瞬間だった。
はてさて次の日になれば自由行動の時間となる。そうなれば殺せんせー暗殺の旅となるのだが………
「……………」
俺は速水に睨まれっぱなしだった。いや、前回と違って殺気はないがズッと見られてる感じ。
流石の俺も丸一日こうだと、かなりへこむ。
「ねぇ、凜香ちゃん。あっち行ってみようよ?」
「え、ちょっ倉橋!?」
なんて思ってたら倉橋が速水を連れ出して行った。正直助かったなんて思ってしまう。
「やっほー。へこんでるね」
「………殺し屋に狙われるターゲットの気分を味わったよ」
倉橋が速水を連れ出したら今度は矢田が顔を出す。
「アハハーゴメンね。凜香が」
「矢田が謝るこっちゃないだろ」
何故か俺に謝る矢田。
「なんて言うか友達としてって言うのと……焚き付けすぎた謝罪かな」
「あのカンペとかな」
「……あう」
俺の言葉に励まし来たはずなのに俺よりへこむ矢田。
「ま、お前なりに速水を気遣った結果なんだろ?俺への被害は兎も角」
「うん。凜香って素直になれない部分が多いから少しは良くなるかなーって」
矢田は矢田なりに速水を思っていたらしい。
「と、兎に角……凜香は鶴久君と話がしたいけど切欠が見付からないから睨んじゃってるの」
「俺に恨みがない事が解りゃ充分だよ。明日にでも速水と話してみるわ。んじゃ俺は風呂に行くわ」
「ラッキースケベに気を付けてね」
矢田から速水の話を聞き終えた俺は風呂に行くべく歩き出す。矢田からは意味不明な心配をされた?
「矢田」
「うん、何?」
その途中で俺は矢田に振り返る
「ありがとな」
「あ……うん」
矢田の額をトンと指で突いてから笑う。
矢田はデコを抑えて不思議がっていたが俺は風呂に向かった。
因みにラッキースケベは無かったからねマジで。