それは、やがて伝説に繋がる物語   作:豚汁

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では、後編になります。

もし宜しければ、読んで頂けると嬉しいです!





2話 織部正也という少年は(後編)

 

 ここ、東京都千代田区に位置する音ノ木坂中学校は、日本の昨今(さっこん)における社会問題のうちの二つである少子化と、都心のドーナツ化現象の煽りを受け、その生徒数は徐々に減少の一途を辿っていた。

 

 そして、減少する生徒数に対応するかのように部活に所属する生徒数も減少し、昔は多種多様な部活が存在したこの学校だが、今は野球部やサッカー部や陸上部といったメジャーな部を残すのみとなっていた。

 

 しかし、例外は存在する。

 そのメジャーな部活名のリストの中に異彩を放つ部活名が一つ、―――その名も

 

 『二次元文化歴史研究部(にじげんぶんかれきしけんきゅうぶ)

 

 ―――ぶっちゃけ“オタク部”と言えばわかりやすいだろうか、あの有名な秋葉原に近いという音ノ木坂中学校の立地条件も相まって、消えていく奇抜な文科系の部活の中でその部活のみは部員数もある程度確保し、メジャーな部活の中で生き残っていた。

 

 今では音ノ木坂中学の古き遺産である、文化部専用の部活棟を使用する唯一の部活動でもある。

 

 構成員は男子のみ、好きなアニメやゲームのポスターやフィギュア、そしてアニメキャラのコスプレ写真が、部活棟の中でも一番広い部屋の一室に、所狭しと飾られているその場所は、まさに男の園と呼ぶにふさわしいだろう。

 

 

 しかし、そんな男の園に珍しい()()の来客が三人。

 

 

 一人はオレンジに近い色をした茶髪をストレートに伸ばして、マスクを付けた少女。

 

 もう一人は髪を隠すようにニット帽を目深に被った少女。

 

 そして最後の1人は、少し青みがかった色の黒髪をポニーテールにまとめ、眼鏡をかけた少女。

 

 

 部室内の入り口付近に立っているその珍しい三人の来客達に、部長らしき男がニヤつきながら話しかけている。

 その手には写真が一枚握られていた。

 

 

「さぁ……そろそろ覚悟を決めていただけましたかなぁ……?」

 

 

 写真をこれ見よがしにヒラヒラさせながら一層そのニヤつき度合いを高める部長らしき男は、その自前のロン毛をうざったるそうに写真を持っていない手の方で軽く払った。

 

 

「もう……! いいからその写真返してよ! その写真があったらこの子が……」

 

 

 そう言ってロン毛の男に強い口調で言い返すマスクをかけた少女は、隣りにいるニット帽をかぶった少女の肩に手を置く。

 

 

「麗しい友情ですねぇ……でもそんな事言ってもこんな写真があるんじゃあ、善良な一般市民である私としては、しかるべきところに届けるしかない訳で……」

 

 

 そのロン毛の男は非常に心苦しいと言いたげに目を閉じて首を振る。

 

 

 

 その手に持つ写真には、どこかのお店屋さんらしい所で、お土産用の箱詰めされたお菓子を万引きするニット帽の少女の姿が映っていた。

 

 

 

「……あれは出来心だったんです! だからその写真を渡して下さいお願いします……!」

 

 

 そう言ってニット帽を被った少女はロン毛の男に頭を下げる。

 

 

「……どうしてもとお願いするというのなら……そっちもそれなりの誠意というものをですねぇ……」

 

 

 ロン毛の男は指をパチンと鳴らすと、後ろに控える他の部員に何やら服のようなものを持ってこさせる。

 

 眼鏡をかけた小太りの男が、ニヤつきながら持ってきたアニメっぽいカラフルなその服は、やけに布地面積が少なく、とても女子中学生が着るものではないレベルの過激なものだった。

 

 

「だから! そんなことはしないって言ってるでしょ! なんでそんな服をきてこの子が写真撮られないといけないの!?」

 

「おやおや、この写真を返して欲しいんじゃないですかぁ……? 何も我々は()()()()とは言ってないんですよ? ただ写真を撮らせて頂ければいいんです……ああ! なんと私たちは優しいのかっ!」

 

 

 ロン毛の男は、やけに芝居がかった口調で両手を広げてそう言うと、その後ろにいる部員たちが「流石部長!」「お優しい!」とロン毛の男に同調する。

 

 

「うう………はい、わかりました……」

 

 

 ニット帽を被った少女は、苦渋の決断をするかのようにそう言って頷いた。

 

 

「え……!? ダメだよ!そんな事しちゃ!」

 

「ふふふふふっ……話の分かるお方で助かります……」

 

 

 ロン毛の男は上機嫌でそう言いながらニット帽の少女に歩み寄り、その布地面積が少ない衣装を手渡した。

 

 

「――――いつもこんな風に女性の弱みを握り、逆らえなくした上で自分達の要求を通す……それがこの部のやり方ですか」

 

 

 その時、今まで一言も喋らなかった黒髪のポニーテールの少女が堪え切れない怒りを(あら)わにしながらそう呟いた。

 

 

「はぁ? 何を言っているのですかあなたは……?」

 

 

 そう言って心底不思議そうな顔でそう聞き返すロン毛の男に、ポニーテールの少女はこう続けた。

 

 

「―――遊沢(ゆうざわ) 果歩(かほ)という女子生徒の名に、聞き覚えはありますか?」

 

「は? 急に何を言っ………ああ……あの子ですか!

 いやぁ……あの子はいい人でしたねぇ……こちらが()()()するだけで我々が用意するどんな衣装も着てくれて……しかも三次元(リアル)の女にしてはなかなかの顔で……我々のコレクションも増えましたよ!

 ―――もしお友達なのでしたら是非、感謝していたと伝えておいてください」

 

 

 ロン毛の男はそこまで言って、ポニーテールの少女に(うやうや)しくお辞儀をした。

 

 

「どこがお願いですか……脅迫と言い直してはどうですか?」

 

 

 そのロン毛の男のふざけたような態度により一層その怒りを強めた少女は、拳を握りしめながらそう言った。 

 

 

「脅迫ぅ……? 訳が分かりませんな、せめて正当な取引と言って頂きたいものです……!

 こちらは貴方たちに、得た情報に関する一切の黙秘を約束します。

 ――ただ、そちらは我々に()()()()()()()()()を提供して頂ければ良いのですよ!」

 

「それが………果歩が学校に来なくなった理由ですかっ!!」

 

 

 まさに己こそが正しいと言わんばかりに、力強くそう主張するロン毛の男に対し、激昂(げっこう)するポニーテールの少女。

 

 

五月蠅(うるさ)いですねぇ……これだから三次元(リアル)の女は―――いいですか? 生JCの露出度の高いコスプレ写真はとても表では売れませんが、秋葉原(アキバ)の裏では高く売れるんですよぉ!

 幸い私はそっち方面にも友人は沢山いましてねぇ……“市場”の確保には苦労しないんです……!

 大体、こちらだって手段はどうあれ、きちんと撮影の許可はとっているのですよ……?

 ―――それをただこちらが、撮影した写真の“用途に関する説明”を省いただけで、『こんなの聞いてない!』とか『酷い!』だとか散々な言われよう……! 酷くねぇか?

 我々の二次元(りそう)の女神に劣る全ての三次元(クズ)の女は、黙って女神に捧げる俺達の供物(カネ)になってればいいのによぉ!!」

 

 

 丁寧な口調を乱して、荒々しくそう宣言するロン毛の男。

 

 その言動からは、自分が同意していないのにも関わらす、自らの恥ずかしい写真が不特定多数の者の目に晒されるという、若干15歳にも満たない女の子が受ける心理的ダメージに関する考慮は全くされていなった。

 

 ―――否、考慮はしているのだろう。

 

 この男はそれを()()()()()()()()()平然と写真を売りに出しているのだ。

 

 まさにこのロン毛の男の、生ゴミを汚水で煮込んだかのような(クズ)の性格がハッキリと表れていた。

 

 

「そうだっ! リアルの女はゴミ同然!」

 

「我々に仇なす全ての三次元の女に鉄槌を!」

 

 

 そんなロン毛の男―――部長の言葉に感化されたのか、口々にそんなことを叫ぶ他の部員達。

  

 

「このっ……!」

 

 

 ポニーテールの少女はそんな男達を、まるで怨敵を見るかのように睨みつける。

 

 

「さぁてぇ……無駄話が過ぎましたな……では、楽しい撮影会の時間といきましょうかっ!」

 

 

 そう言うとロン毛の男は、さっきの話を聞いてすっかり怯えてしまっているニット帽の少女の腕を無理やり引っ掴んだ。

 

 

「い……いやっ!」

 

「なにするの!? さっきの話を聞いたからには、写真を撮らせるわけにはいかないよ!」

 

 

 マスクの少女はニット帽の少女の手を掴むロン毛の男の手を引き剥がしにかかろうとした。

 

 

()()()()――さっきの話を聞いてしまったからには、()()絶対撮らせて頂きますよぉ……!

今日聞いた話を誰にも話せなくなるぐらいの恥っずかしい写真をねぇ! ほらほら、お友達がどうなってもいいんですかぁ……?」

 

「ううう………!」

 

「なんて……卑劣な……!」

 

 

 ロン毛の男は自分の言葉に何も言い返せなくなった二人の少女を見て、嗜虐心(しぎゃくしん)に満ちた笑みを浮かべる。

 

 

「何やっているのですか!全員総動員! まずはこの三人の服をひん剥きましょう……!!

 さぁ……イッツ……ショォーーータァァァァーーーーィム!!!」

 

 

 ロン毛の男の号令に、下卑(げひ)た笑いを浮かべながら一斉に動き出す部員たち。

 

 

 部室の中では悪意に満ちた撮影会が今にも始まろうとしていた……

 

 

 

 

 ■ ■ ■ ■ ■

 

 

 

 

 正也が教室を出てしばらくした後、花陽と凛は生徒会室の戸締りをして鍵を職員室に返却し、そして花陽は陸上部が休みだと言う凛と共に、学校から下校していた。

 

 

「かーよちん、正也先輩はどうだった?」

 

 

 そんな中、凛が花陽に正也の印象について尋ねる。

 

 

「うん……本当に凛ちゃんの言う通り、頼りになる先輩だったよ」

 

 

 花陽はそう言うと、先程の自信に満ち溢れた正也の姿を思い出す。

 確かに凛ちゃんがあの先輩に懐く気持ちも分からなくもないかも―――と、花陽はそんな気持ちになっていた。

 

 

「うんうん、かよちんがそう言うなら良かったにゃ!」

 

 

 そう言って先輩が褒められた事を、まるで自分が褒められたようにニッコリ笑って喜ぶ凛。

 そんな凛を見て、花陽は少しからかうような笑顔を凛に向けると

 

 

「―――さすが、凛ちゃんが好きになった人だね」

 

 

 爆弾発言を投下した。

 

 その発言を聞いた凛の反応は顕著

 

 顔を瞬時に真っ赤に染め上げ、慌てた様子で凛は言い返す。

 

 

「……にゃあっ!!?? ちちちちち違うよ、かよちんっ!! 正也先輩はそんなんじゃないにゃ!!」

 

「ふふっ……可愛いよ、凛ちゃん」

 

「うううう……フシャーーーッッ!!」

 

 

 ニコニコ笑いながら可愛いと言う花陽に対し、凛はついに頭がオーバーヒートしてしまったのか、猫の威嚇するような声をあげて花陽に抗議する。

 

 

「ふふふっ……ごめんね凛ちゃん、からかっちゃって」

 

「……も~やめてよ、かよち~ん……」

 

 

 疲れ切ったように、まだ赤さが残る顔で花陽にそう言う凛。

 少しからかい過ぎたかもしれない――そう思って少し反省してしまう花陽だが、先程の凛の可愛らしい反応は、そう簡単には忘れられそうになかった。

 

 

 

「……でも、本当に先輩は大丈夫なのかな?」

 

 

 

 ―――しかし、凛とこうやって楽しく話していても、その一方で花陽は不安になる気持ちを抑えてはおけなかった。

 

 

「かよちん、急にどうしたの?」

 

 

 花陽の不安そうな声に反応して、花陽の方を向く凛。

 

 

「ごめんね凛ちゃん……なんだか……急に不安になっちゃって……」

 

 

 花陽は嫌な予感を感じていた。

 

 もしかしたら自分の持ち込んだ依頼の所為で、今とんでもないことが起きようとしているような……そんな気がしていたのだ。

 

 

 

「――正也先輩なら大丈夫だよ、かよちん」

 

 

 

 そんな不安そうな花陽に対して、まるでそれが当然の事のようにそう言い切る凛。

 

 正也を大丈夫だと言い切る凛の表情には、何か確信めいたものがあった。

 

 

「……な、なんでそんな事言いきれるの凛ちゃん……?もしかしたら先輩……私が考えているよりずっと大変なことに巻き込まれてるかもしれないのに……」

 

 

 花陽はそんな根拠のない凛の言葉に、何故かそれで納得してしまいそうになった自分に戸惑いつつ、凛にその根拠を尋ねた。

 

 そんな花陽の言葉に、凛は力強く宣言する。

 

 

 

「だって正也先輩は、人の“期待”は絶対に裏切らない、『カッコいい』先輩だって――凛は信じてるからだにゃ!」

 

 

 

 

 

 ■ ■ ■ ■ ■

 

 

 

 

 

 

 部室の中では悪意に満ちた撮影会が今にも始まろうとしていた――――その時。

 

 

 

 

 

「その汚ねぇ手をさっさとどけやがれ! この下種(ゲス)野郎がぁぁぁぁーーーー!!!」

 

 

 

 

 

 その速さはまさしく疾風(しっぷう)

 

 部室のドアを開け、勢いよく飛び込んだ正也は、飛び込むと同時にニット帽の少女の手を掴むロン毛の男の顔面に跳び蹴りを放った。

 

 

「ゴッフゥ!!」

 

 

「「「「「ぶ、部長っ!?」」」」」

 

 

 正也の飛び蹴りを顔面にモロにくらったロン毛の男は、そのまま後ろにいる他の部員の所までぶっ飛んだ。

 

 

「はぁ……はぁ……せっかく決め台詞を生徒会室で考えてきたのに、全部頭から飛んじゃったじゃねぇかよ……」

 

 

 正也はそう言いながら、怒りの籠った表情でロン毛の男を睨みつける。

 そんな正也を、ロン毛の男は鼻血を流しながら信じられないと言った表情で見る。

 

 

「生徒会長っ……!? ば……馬鹿な何故こんな所にっ!? 我々の隠ぺい工作は完璧だったはずっ!!」

 

 

 そんな鼻血を流した男にその答えを示すかのように、正也の元に集う三人の少女。

 

 先程までの絶望した様子がまるで演技だったかのようにテキパキ動く少女たちの姿に、男は悟る。

 

 

(しまった……()()()()っ!!)

 

 

「目先の獲物に目がくらんで、得た脅しの材料の信頼性を確かめなかったのが仇になったな!

 “おとり捜査”成功……ちなみに、さっきまでの会話は全部聞かせて貰ったぞ!」

 

 

 そう言って正也は胸ポケットから携帯を取り出す。

 同時に、ニコッと微笑みながらニット帽の少女はポケットの中から自分の携帯を取り出した。

 

 その両方の画面に表示されているのは“通話中”の文字。

 

 

「……っ! では我々が運営しているサイトのホームページにアップされたこの写真はっ……!」

 

 

 ロン毛の男は自らの手にある写真を握りしめながら、今から思えばわかりやすい餌にまんまと引っかかってしまった自分を悔いるように、絞り出すような声でそう言う。

 

 

「残念でした! 私の家、和菓子屋『穂むら』全面協力の力作だよ!」

 

 

 悔しそうな様子のロン毛の男を見て、マスクの少女は自信満々に“ヤラセ写真”の種明かしをする。

 

 

 

「くそっ!なんなんですかお前らは!」

 

 

 半ばヤケクソのように叫ぶロン毛の男。

 

 

 その言葉をキッカケに、三人の少女は自らの()()を解く

 

 

 そして名乗る、自らの名を

 

 

 それは、正義を執行する者達の前口上(まえこうじょう)

 

 

 

 ―――――ニット帽を脱ぎ、長いベージュの髪が露わになる少女。その頭のてっぺんに、ちょこんと跳ねる可愛らしい鳥のトサカのようなクセっ毛は彼女のトレードマーク

 

 

「生徒会会計、(みなみ) ことり!」

 

 

 

 ―――――自らの髪をポニーテールに縛るゴムを勢いよく取り去り、眼鏡を外す少女。するとそこには黒髪ロングの大和撫子(やまとなでしこ)が降臨する。

 

 

「生徒会書記、園田(そのだ) 海未(うみ)!」

 

 

 

 ―――――ストレートの髪をスカートのポッケの中にあるゴムでサイドポニーに縛り、マスクを取り払う少女。その表情に浮かぶのは、見る者を不思議と笑顔にさせてしまうような得意げな笑顔。

 

 

「生徒会副会長、高坂(こうさか) 穂乃果(ほのか)!」

 

 

 

 

 そして揃った四人は声も、一人称も、口調も全て揃えて、自らの存在を目の前の悪党に示す。

 

 

 

「「「「我ら! 音ノ木坂中学生徒会執行部っ!」」」」

 

 

 

「この部に出入りする遊沢果歩の目撃情報、そして自らの犯行の自供と動かぬ犯行現場の証拠!

 ―――以上の3点よりお前らを黒と断定!

 よってこれよりこの生徒会長、織部(おりべ)正也(しょうや)の名において依頼に(もと)づきお前らを取り()まる!覚悟しろ!」

 

 

 正也は最後にそう締めくくってビシッとロン毛の男を指差す。

 

 

 そんな四人の息の合った一連の前口上(まえこうじょう)は、まさにこれ以上ないと言った程に完璧に決まっていた。

 

 

 

 それを聞いたロン毛の男はワナワナと震え、そして後ろの部員たちに完全に冷静さを欠いた荒々しい口調で指示を飛ばす。

 

 

「お前らぁ!! やれ! やっちまえ! 全員の口を封じろぉ!!!!」

 

 

 

 その声は戦闘開始の合図。

 

 

 

「「「「「「「「「「う、うおおおおっっ!!」」」」」」」」」」

 

 

 ドスドスドスと足音を立てながら正也達に駆け込む部員たち。その数は約10人。

 

 

「対団体戦の基本は……まずは面倒な奴からぶっ倒すこと……っ!」

 

 

 そんな部員達に向かって一人飛び出した正也は、走りこんでくる部員たちの中で一番目立つ大きい男の鳩尾(みぞおち)に肘鉄を叩きこむ。

 

 

 肘鉄をくらい白目を剥く男を見ながら、正也は自分の隣でなにかズバンッ!と、人が背中から地面に叩き付けられるような音を聞こえたのを感じた。

 

 

 

「―――正也、助太刀(すけだち)します!」

 

 

 

 正也が隣に目を向けると、そこには自分より大きな男を投げ飛ばしても息の一つも切らさない海未の姿があった。

 

 正也はそんな海未に対して、慌てた表情で言う。

 

 

「海未! 俺1人で大丈夫だから下がっててくれ!」

 

「ふふふっ……その言葉を聞くのももう何度目になるかもわかりませんね、そろそろ諦めたらどうですか?」

 

「いや……確かになんだかんだでいつも頼りになっちゃってるけどさ! やっぱり男としては女の子にこういう場面を任せるのは危険っていうか、危ないっていつも思ってるんだよね……!」

 

「それを言うのは今更ですね、そしてそんなセリフは私との試合での勝率がせめて3割を超えてから言ってください」

 

「ううっ……つ、次は勝つ! 次は勝つから今は一旦下がらない!?」

 

「嫌です―――それに、もう下がることも出来ませんし」

 

 

 正也と海未が会話を交わす間に、二人を警戒した部員たちが二人の周りを取り囲んでいた。

 

 

「はいはい、わかりました……」

 

 

 正也はそんな部員たちを見まわしながら、そしてこうなることが最初から予想出来ていたかのような諦め顔でそう言ってため息をつく。

 

 

 

 そして二人は、慣れた様子で互いを背にして立ち、自分達を取り囲む部員たちをしっかり睨みつける。

 

 そして紡ぐ会話は互いを鼓舞する定型文。

 

 

 

「任せてよ海未……俺が(まも)るから」

「なら……そんな貴方(あなた)を私が護ります」

 

 

 

 その会話を合図に二人はお互いを背にして構えをとる。

 

 背中合わせに構える二人の瞳に灯るは、目の前の敵に対する強い闘志。

 

 

「かっ……かかれぇ!」

 

 

 そんな二人の気迫に一瞬気圧(けお)された部員の一人が、震えながらそう言うと、一斉に二人に殴りかかる部員たち。

 

 

「させるか! どっけぇぇぇーーーー!!」

 

「ぐおっ……!」

 

 

 正也は手近な部員にタックルをかましてぶっ倒し、そのままの勢いで海未と共に部員たちの包囲網を抜ける。

 

 

「くそっ! コイツ!」

 

 

 正也にタックルをかまされた部員が反撃に拳を振り上げ、勢いよく正也に殴りかかる。

 

 

「そうは……いきません!」

 

 

 海未は正也の陰から素早く飛び出し、正也に迫る拳を手で払いのけると、部員が拳を繰り出した方の足元に踏み込み、そのまま部員の足に自身の足をひっかけバランスを崩させ、その顎に掌底を当てると、そのまま押し込んで勢いよくその部員を床にぶっ倒す。

 

 

「くそったれ! よくも!」

 

 

 仲間が倒されたのを見て、反撃に海未に掴みかかろうとする小太りの男。

 

 

「――――遅いですよ」

 

 

 しかし、その手は彼女に触れることすら叶わない。

 

 海未は瞬時に小太りの男の懐に潜り込むと、そのまま自分を掴もうとしたその手を掴むと、その勢いのまま小太りの男をズバンッ!と背負い投げた。

 

 その海未の一連の動作は、瞬きする間の一瞬の出来事

 

 

「ごはっ!?」

 

 

 一瞬で背中から床に叩き付けられ、堪らずノックダウンする小太りの男。

 

 

(わぁ……それにしても今日の海未は気迫(きはく)が違うな……相当キレてるぞこれは)

 

 

 正也は部員相手に、崩し技と投げ技のみで無双する海未の姿を見て、しみじみとそう思った。

 

 

 

 ―――ここで、正也の幼馴染のうちの一人である園田 海未という少女について紹介しておこう。

 

 海未は、武道家の父と舞踊家の母の間に生まれた“園田(そのだ)道場”の一人娘で、幼いころから父より弓道、剣道、古武道などの様々な武道の稽古を受け、その上さらに、母より日舞の稽古を受ける努力家である。

 

 そんな彼女の凛然とした立ち振る舞いは、まさに強さと美しさと正義感を兼ね備えた大和撫子。

 

 そして正也にとって小学生の頃、強くなろうと互いに誓いあったライバル……それが、園田海未という少女である。

 

 

 ……しかし、そんな彼女にも弱点はある。

 

 

「うらぁ!」

 

「動くなぁ!」

 

 

 海未の両脇から部員たちが二人同時に掴みかかろうとする。

 

 

「くっ……!」

 

 

 そんな攻撃に対応が遅れ、苦い顔をする海未。

 

 そう、彼女のその弱点というのは、幼いころから“試合形式”で武道を磨いてきたが故に、こういった乱戦にまだ不慣れだというところである。

 

 

「させるかっ!」 

 

 

 しかし、そんな彼女の弱点も、正也と共に戦っている今は無いに等しい。

 

 

「「ぐおっ!」」

 

 

 海未の前に飛び込んだ正也は、二人の部員を巻き込むように豪快に体当たりをする。

 そして二人の部員を弾き飛ばし、海未を庇うように部員達の前に立つと

 

 

「お前ら……女の子相手に大勢で寄ってたかってとか恥ずかしくねぇの?

 流石根っからの陰湿思考……汚い手がずいぶん好きなんだなお前らはホントに……よっぽど俺が怖いのかよ?」

 

 

 部員たちに向かって、正也はニヤリと笑いながら挑発をした。

 

 

「くっそ……黙れリア充がぁ……!」

 

「ムカつくコイツ……言わせておけば……!」

 

 

 その効果は上々のようで、部員たちの敵意が自分に向かうのを正也は確かに感じた。

 

 このように威勢よく啖呵を切ったはいいが、正也という少年は確かに腕っぷしに関して言えば、彼の親友のうちの二人である武司と海未に比べれば確かに劣る。

 

 しかし、それが二人と肩を並べて戦えない理由にならないのは、正也自身が一番理解していた。

 

 海未にだって、武司にだって弱い所がある。ならば、それを補う事が出来るのが自分だと、その信念を正也はいつも胸に抱えている。

 

 

 ―――漫画やアニメや特撮物の主人公のように、一人でなんでも出来るようなカッコいい存在とは程遠いが、それでもいつだって自らの親友たちの為なら、それがどんな無茶でも全力で頑張ることが出来る……それがこの正也という少年の強みだと言えるだろう。

 

 

 正也は、何発か痛い一撃をもらう覚悟を固めた後、未だ数が残る部員たちに向かって走りだす。

 

 残りの部員もそんな正也に応戦するように走り出した。

 

 

 

(全く、正也は私の為にまたそんな無茶をするんですね……本当に仕方がない人です。これでは私が護られてばかりみたいじゃないですか)

 

 

 海未はそんな正也の自らに対する献身(けんしん)を見て、少し顔を赤らめて微笑みながらそう思った。

 

 

(でも、貴方がそうやっていつも隣で頑張っているから私だって前に進めるんです。

 ―――だって貴方は私の“ライバル”なんですから)

 

 

 海未はそこまで思ってから、自分の為に立ち向かってくれた正也の援護の為に、乱戦の渦に身を投じた。

 

 そして海未は正也の献身に応えるかのように、たった一人で多人数の部員を相手どる正也が闘いやすいように、広いスペースを確保できるように気を使いながら、でも確実に一人ずつ部員を無力化していく。

 

 正也と海未―――互いの事をフォローし合いながら戦う二人は、まさに阿吽(あうん)の呼吸。

 部員たちはそんな二人に誰も手も足も出なかった。

 

 

「お前で……ラストォォ!!」

 

「せいっ!!」

 

 

 正也と海未は同時に残った二人の部員にトドメを刺す。

 

 

 そしてついに、残る部員は部長であるロン毛の男のみになった。

 

 

「なんですかこれ……あれだけ人数が居て、なんでたった二人にここまでやられるんですか……?」

 

 

「―――サンキュー海未。また助けられちゃったよ」

「―――こちらこそ、助かりましたよ正也」

 

 

 信じられないといった風なロン毛の男に、勝利宣言をするかのように互いに礼を言い合う正也と海未。

 その勝利の光景は、まるで最初から決まっていたかのように美しいものだった。

 

 

 正也と海未……互いが互いを護り合う二人は揃って無敵。

 

 そんな二人の事を音ノ木坂の不良達は、恐れと畏敬の念と……そして、ほんの少しのからかいの意味を込めてこう呼ぶ。

 

 

 

 生徒会の正義を貫く二振りの(つるぎ)

 

 ――――『音ノ木坂の干将(かんしょう)莫耶(ばくや)』 と

 

 

 

「……我々が何をしましたか? 我々はただ悪さを働いた三次元(クズ)の女を痛い目に遭わせて金を得ているだけ……むしろどちらかと言えば、正しい事をしているのではないのですか……?」

 

 

 ロン毛の男は憎々しげに正也達を見ながらそう呟く。

 

 

「……お前らのそれは正しい事じゃねえよ。

 それに、間違いを犯さない人間なんていない。俺たちはその犯してしまった間違いから何かを学んで反省して……そして成長が出来る生き物なんだ。

 だからそんな人の間違いを食い物にするお前らは(まぎ)れもない悪党だ、反省しろ」

 

 

 正也は、自らがその昔犯してしまった過ちを―――自分が小学生の頃、勝手に英雄視して過度の期待をしてしまった故に、泣かせてしまった幼いオレンジ髪の親友の姿を、苦々しく思い出しながらロン毛の男にそう言った。

 

 

「くくくくっ………反省ですか?何を反省しろというのやら……?」

 

 

 しかし、ロン毛の男にそんな正也の言葉は届かない。

 

 

「……往生際が悪いようですね……」

 

 

 海未はそんなロン毛の男をキツく睨みつける。

 

 しかし、そんな臨戦態勢の彼女の迫力に物怖じせずに笑ってロン毛の男は叫ぶ

 

 

「だって……我々はまだ負けていないのですからっ!!」

 

 

 その声を合図に、さっきまで倒れていたはずの部員たちが次々に立ち上がる。

 

 

「「なっ…!?」」

 

「残念でしたね……我々は確かに喧嘩の腕には自信はありませんが、二次元文化の素晴らしさがわからない三次元(クズ)の人間からの、いわれのない迫害や暴力に耐え続けて鍛えた“忍耐力”にだけは自信があるんですよ!」

 

 

 そして部員たちの包囲網がまた完成する。

 

 

「今度は逃がさねえぞ……」

 

「しっかり脇を固めろ!今度こそコイツらを袋叩きにしてやる!」

 

 

 そしてまた状況は、正也にとって避けたいものである“海未に攻撃が集中してしまう状況”になってしまう。

 

 

 しかし、そんな絶体絶命の状況にも関わらず、正也と海未は余裕の表情を浮かべていた。

 

 

「……どうしたんですか? そんな余裕でいていいんですかねぇ……? 私はさっきまでの闘いを観察させて頂きましたが、どうやら会長様方はこうされるのがお嫌いなようで……」

 

 

 その二人の余裕を虚勢(きょせい)ととったのか、ロン毛の男はニヤつきながらそう言う。

 

 

「まぁ……確かにそのしぶとさには少し驚きはしたけど、それは関係ない。ただ――アンタらがマヌケで良かったなって思ってさ」

 

 

 そんなロン毛の男に正也は、してやったりの笑顔を浮かべる。

 

 

「なに……? どういう事ですか……?」

 

 

 ロン毛の男は正也の言葉に、急に何か大切な何かを見落としているような予感がして、正也にそう問いかけた。

 

 

「いや……お前、なんか忘れてねぇかな~?」

 

 

 正也はそう言って部室の入り口の方に目を向ける。

 

 ロン毛の男は焦って正也が見た方を見るが……そこには誰も居ない。いや、それは当然のことのようにロン毛の男は一瞬思えてしまったが、そうではなかった。

 

 

 

 ()()()()()()()()という事こそが一番の問題なのだ。

 

 

 

「ま……まさかっ……!」

 

 

 ロン毛の男がそのことに気づいた時にはもう遅い。

 正也達の逆転の一手は既に準備が完了していた。

 

 

 ガラッと部室の扉が開く

 

 

 

(しょう)ちゃん! 海未ちゃん! お待たせーー!」

 

「風紀委員さんと先生達を連れてきたよ!」

 

 

 

 真打ち登場! とばかりに、正也達が戦っている間にこっそりと部室から抜け出していた穂乃果とことりが援軍を連れてやってくる。

 

 

「風紀委員だ! 大人しくしろお前ら!」

 

「大丈夫かい!? 織部君! 園田さん!」

 

 

 開いた扉から沢山の風紀委員の生徒や刺又(さすまた)を持った先生たちがなだれ込む。

 

 その光景を見ながらロン毛の男は静かに自らの負けを悟った。

 

 

「―――最初からここまで計画していたとは……いやはや……参りましたなぁ……」

 

 

 そう思える程に完璧だった。

 生徒会の抱える最大戦力(正也と海未)で特攻し、混乱する自分達の隙を突き脱出を成功させ、そして援軍を呼ぶ……思い返すほどに完璧な詰み将棋。

 

 そんな、おとり捜査から自分たちの捕縛までの用意周到に練られた計画に、ロン毛の男も流石に降参せざるを得なかった。

 

 ―――しかし、そんなロン毛の男の言葉に、ポカンとした様子で正也が言う。

 

 

「……いや、ゴメン……確かにおとり捜査の計画自体はしっかりしてたけど、まさか俺がここに到着した時に、いきなりあんな一触即発の現場になってるとは思わなかったからさ、これは正直打ち合わせ無しのぶっつけ本番なんだよね……」

 

 

「……は? ちょっと待って下さいよ……ぶっつけ本番って……なんだよそれ……」

 

 

 ロン毛の男はそっちの方が恐ろしいとでもいうような絶望的な表情をする。

 

 それもそのはず。何故ならこの四人はこの部室に揃ってから二手に分かれるまで、()()()()()()会話を交わしていないのだ。

 

 それなのに、ここまでの連携が取れるこの四人組を、ロン毛の男は理解出来ずに恐怖すら覚えた。

 

 しかし、ロン毛の男には理解できなくとも、それはこの四人にとって当たり前の事。

 

 

「そ、そんなに大したことはしてないよ……私は、きっと正ちゃんと海未ちゃんなら真っ先に飛び出しそうかな……って思って、だったら助けを呼ばなくちゃって思ったから……」

 

「あ、やっぱりことりちゃんも?穂乃果もそれ同じ事考えてたよ!」

 

「二人には私と正也の事がお見通しのようですね……ですが私も、ここで相手を引きつけていたら、きっと二人が助けを呼んでくれると思っていましたよ」

 

「まぁ、俺も海未と同感ってことで……信じてたよ、穂乃果、ことり」

 

 

 そう言って楽しげにお互いのチームプレーを褒め合う四人。

 

 そう、幼稚園の時からの幼馴染であり、かつ親友であるこの四人は、互いが互いの一番の理解者であると同時に、言葉には出さなくともお互いに通じ合う絆があった。

 

 時に支え合い、そして時にお互いの足りない部分を補い合うその絆こそが、この四人にとっての一番の強みである。

 

 

「――ははっ……以心伝心って訳ですか……全く、漫画の中だけでやってろよそういうのは……」

 

 

 ロン毛の男は最後に脱力したようにそう吐き捨てると、そのまま両膝を床に落として両手を上にあげ降参の姿勢をとる。他の部員もロン毛の男のように降参の姿勢をとった。

 

 

「よっし! これにて依頼達成(アンド)取り締まり完了!」

 

 

 部員たちのそんな姿を見て、正也は満足したように勝利宣言を堂々と言い放つ。

 

 

 

 ――さて、そろそろここで今回の事件の最後の締めくくりとして、この物語の主人公である彼、織部(おりべ) 正也(しょうや)という少年について説明しておこう。

 

 

 『頼りになる生徒会長』『ノリが良くて気の良い奴』『カッコいい先輩』など、彼の事を知る音ノ木坂中学の生徒は、口々に正也の事をそう言って褒める。

 

 しかし、彼の事を一番よく知る穂乃果、海未、ことり、武司の四人の幼馴染達に彼の事を尋ねると、みんなそれぞれ表現のニュアンスは違えど、全員彼の事をこう評する。

 

 

 『重度のカッコつけたがり屋』

 

 

 そう、彼は気が付けばいつも誰かから頼りにされる自分であろうとし

 

 そして、親友や友達の為ならどんな無茶でも無謀でも困難でも彼は全力で頑張る。

 

 

 そこまで彼が頑張るのには理由があった。

 

 

 それはまだ――彼が泣いてばかりいた小学生の頃、黄昏(たそがれ)色に染まる木の上で、大切な友達を前に誓った、かつての想い。

 

 

 ――――そして今は泣き虫な僕だけど……きっとこれから強くなって……みんなの友達でいて恥ずかしくないような『カッコいい男』になるんだ!

 

 

 その誓いを今も胸に抱き、中学三年生になった今でも彼は日々努力を続けている。

 

 そんな彼の目標は、今も昔も変わらず

 

 

 

  志望

 

 『カッコいい男』

 

 

 

 その信念を強く胸に抱える少年―――それが織部正也である。

 

 

 

「これにて一件落着っ! みんな、家に帰るぞ!」

 

 

 

 勝利宣言をビシッと決めて、その場から立ち去る為に悠然と歩き出す正也。

 

 

 その姿には、大仕事を終えた立派な生徒会長さながらのカッコよさが―――

 

 

 

「正也、まだ先生方に事情を説明する必要があるので帰らないで下さい」

 

「正ちゃん、まだ終わってないよー……」

 

「正ちゃん!まだ帰っちゃダメだよ!」

 

 

 

 ―――正也はその場でずっこけた。

 

 

 

「――で、ですよね~……はぁ、やっぱり俺ってカッコよく締める事出来ないなぁ……」

 

 

 

 結局、その後彼らは事件の後処理や、先生たちへの事情説明に三時間以上費やされたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

 

 ―――この物語は、そんなカッコつけたがりな少年である、織部正也の物語。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 おまけ『生徒会のある日の議題』

 

 

正也「生徒会にはやっぱり決め台詞って大事だと思うんだよね!ってな訳で……考えてきました!」

 

(ホワイトボード)

 我ら!音ノ木坂中学生徒会執行部!!

 

穂乃果「おお~!いいね、かっこいい!」

 

正也「だろ?下手にひねらないこのシンプルな感じが一番だよな!」

 

ことり「正ちゃんと穂乃果ちゃんが良いなら、ことりもそれで良いな~」

 

海未「な、何故ですか!?私はそんな恥ずかしい事、絶対やりませんからね!」

 

正也「良いじゃん、生徒会だからこそ、時にはカッコよくビシッと決める必要があるんだって!」

 

海未「そんな必要ありません!私は絶対やりませんからね!絶対です!」

 

 

~半年後

 

 

海未「我ら!音ノ木坂中学生徒会執行部!」

 

正也「慣れって……怖いな」

 

 

(おまけ 完)

 

 




 
長くなってしまいましたが、ここまで読んで頂き、誠にありがとうございます。
最初は前編後編で分けずに、ここまで一話で投稿するつもりでしたが、流石に文字数が多すぎたのでこの形に。

こんな始まりの1章ですが、もし良ければこれから是非ともよろしくお願いしますです!

 では最後になりますが、誤字脱字、意見や感想などがございましたら是非お気軽に感想欄にお願いします。




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