彼とそのアイルーの名は・・・
「ふあぁ〜」
ユクモ村のハンター、アメリア・カズキは朝、あくびをしてからオトモアイルー、通称オトモを起こした。
「おーい、起きろ暁」
カズキのオトモ、暁のヒゲを引っ張って起こした。
「ん、ニャー!なんて起こし方をするんですかニャ〜!」
この話の主人公、カズキ。一年前からハンターをしていて始めは弱かったものの優しい上級ハンターが手を貸してくれて今ではリオレウス一式である。
「いつもわるいね、暁」
「朝飯位なら楽勝ニャ」
(流石に旦那さんに始めてあったときに振る舞ってくれた食事が壊滅的に不味かったのはもうこりごりニャ)
「さあ、朝一番で風呂にいこうぜ!」
この村、ユクモ村には上質な温泉が湧いていて温泉目当ての観光客がいるほどである
「朝飯食べてからが良いニャ・・・」
風呂から出ようとしたその時だった。風呂の石畳の横にポツリとアイルーがいた。
(あれ?こんなとこにアイルーがいたっけ?番台のアイルーがとは違うしなんだろう・・・)
「暁は風呂に先に入ってて」
「わかったニャ」
不思議そうな顔でアイルーを見ているとふとそのアイルーが声をあげた。
「ニャ?貴方はハンターさんですかニャ?」
不思議そうな顔でアイルーは訪ねてきた。
「まあね、僕はアメリア・カズキ。カズキでいいよ」
ハンターという単語を聞いた瞬間アイルーは目を丸くしていた
「これは失敬、私はしがないドリンク売りの見ての通りのアイルーだニャ」
「なら早速ドリンクを売ってくれないか?」
「残念ながら今は資源がなくモンスターが資源の輸入を妨害しているのニャ」
「ならそのモンスターを倒せば良いんだね?」
「引き受けてくれるのかニャ?」
「まあ、そこまで強いモンスターじゃないなら・・・」
なんて言うと暁が飛び出してきた。
「同じアイルー同士困っているアイルーを見逃すわけにはいかないニャ!明日にでもそいつを狩りにいくニャ!」
暁は胸を張って高々と宣言した
「いや、狩りにいくのかは俺が決めるんだけど・・・ちなみに敵は?」
「大型モンスター、ドスファンゴの狩猟だニャ〜」
俺と暁は目を合わせる
「ドスファンゴ位ならいこうか」
「ならば明日朝に行こうニャ〜」
「すまないニャ〜、恩に切るニャ〜」
「まあ、報酬金高いしドリンク飲めて一石二鳥だよね(ニャ)」
「じゃあ、明日午前8時にここで待ってるニャ〜」
「じゃあ、明日の準備をするよ、暁、僕はシビレ罠やペイントボールを買ってくるから暁は武器のメンテナンスお願い。」
「旦那さんの大剣研ぐの面倒だニャ〜(泣)」
「そう言う事言わない!」
こうして1日は終わりカズキと暁はベッドに入った「まあ、暁より、知り合いでも良いから女性ハンターが良いんだけどねー」
「じゃあ作るのやめるニャ」
「まって、今のなしなし」
そして朝飯を食べた後に少し外を歩くと村の北の方からざわめきが聞こえた。そして、北の方へ行くと全身緑・・・リオレイア一式のライトボウガンを背負ったハンターが来た。そしてさらに進むと彼女と目が合ってしまった彼女はカズキに話しかける
「貴方がユクモ村のハンターですか?」
「貴方は・・・」
「すみません、申し遅れました。私の名はクラウド・カナンと言います」
「こんにちは、アメリア・カズキです。クラウドさん、」
「名前で読んでください」
「いや、あの、」
「カナンで呼んでほしいです」
「いや、いきなり名前呼びというのは・・・」
恋人いない歴15年のカズキにとっては名前呼びは恥ずかしい事であった。
「なら、私から呼びますね、カズキ」
カズキと呼ばれてその瞬間カズキは顔を赤くしていた
「結構カズキさんは恥ずかしがりなのですね」
「か、からかわないでくださいよぉ」
なんて雰囲気の良い会話をしていると村の人が
「おーおー、暑いねー」
「あの彼女いない歴15年のカズキがついに恋人できたか〜」
「これは村長さんも驚くぞ〜」
村の人、マジでうるさいっす
「あ、そう言えば私、村長さんに頼まれて来たんですよ、村長さんはどこですか?」
「アカツキ〜?」
流石にカナンをエスコートするにはカズキには無理だと悟りアカツキに頼もうとした、が、
「〜♪」
アカツキは微笑みながら手を後ろで降っていた
(アカツキ、覚えてろよ・・・)
「アカツキって誰ですか?」
カナンが突然聞いてきた
「いや、何でもないよ・・・」
カズキは少し怒っていた
「カズキさん、村長さんに会わせてください」
「わかった、会いに行こう」
結局カズキがカナンをつれていくことになった・・・
「この人が村長さんですよ」
「あら、ついに来たのね、カナン」
「呼ばれて来ました、カナンと申します」
「じゃあ、僕はこれで、」
「待ちなさい、カズキにも話があります。」
「僕にですか?」
「カナンさんにはカズキさんと狩友、パートナーとなってもらいます。ちなみにカズキに拒否権は無いですよ」
「はぁぁぁぁぁ?」
「まあまあ、カズキ君の家は広いですし、」
「まあ、家は確かに若干広いですが・・・何故ですか?」
「カナンさんにはカズキ君の家に住んでもらいます。」
「えっ・・・」
「カズキ君も良いって言ったじゃない」
「言ってないです、そんなこと言うなら証拠見せてください。」
「ほら、」
「え・・・」
そこにあったのは村長が持っている一枚の紙だった。
「内容は・・・」
内容は主に女ハンターが村に来るから同じ家に住み込めというのが主な内容だった。しかも自分のサインもある。少しグチャグチャだが・・・
「な、なんで」
「いやぁ、前宴会あったじゃない。その時にここにサインしてって酔ってるカズキに言ったら内容も見ないでサインしちゃうんだもん、自業自得よ、」
「で、でもカナンさんが良いとは・・・」
「私はそれでも良いですよ?」
「ほら」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「嫌です」(カズキ)
するとカナンの目が泣き出しそうになった。ヤバい、むちゃくちゃ可愛い
「わかりました、でも流石に違う部屋ですよ」
そう言うとカナンはぱぁっと表情が明るくなった
「じゃあ、カナンをよろしくね〜、カズキ君、いくらカナンが可愛いくても間違いはしちゃダメよ?」
「しませんよ!、村長は僕の事をなんだと思ってるんですか?」
「村の人にも好かれている優しいハンターよ」
「そんな・・急に・・」
「カズキ君、家に行きましょう?」
「わかったよ」
そう言うと村長と別れて家に向かった、景色は夕暮れだった・・・
第1話はどうでしたか?これからもお願いします