まだ艦娘出てこないけど
可愛いようせいさんでどうか勘弁を、、、
カ〇リーメイトとサプリメント
「一月当たりの予算はこれだ。厳しいようだができるだけ経費は削減しなくちゃあね。」
そういって渡された封筒を見てみると、名簿に書かれた人数を食べさせていくにはとてもではないが辛いものであった。
「米や調味料の備蓄はあるとはいえ、これではおやつはおろか軽いデザートだって月に一度出せるかどうかでしょう。雇っていただいたばかりで非常に申し訳ないのですがもう少し何とかならないでしょうか?」
少し前までただの大衆食堂の跡取り息子だった自分が、今この国を守るために戦っている海軍のお偉いさんに口を出すなんてとんでもないことだが、自分にも料理人としての誇りはある。
雑誌で見た彼女たちはまだ若い女の子たちだった、自分と同じくらいや、小中学生ではないかと思うような子もいた。
そんな彼女たちが日々命を懸けて戦っているのだからせめておいしいものを食べさせてあげたい
そう思うのは間違っているのだろうか?
「いきなり厳しいことを言うようで辛いんだが君は大きな勘違いをしていないか?」
?
「君は自動車のガソリンに味付けをするのかね?
あれらは人間ではなく兵器なんだ。海の上を滑り、人類の今までの武器では太刀打ちのできない化け物を倒し、どんな損傷をうけても完全に壊れてしまわないものであればまた動くまでに回復する。
見た目こそ人間に近いとはいえそれを自分と同類だと思うのか?
そんな甘い気持ちは隙を生み国民を危険にさらすことになる。」
そういって真剣な目をする提督さん
「私が君に依頼するのは低予算でできるだけたくさんのガソリンを作ることだ、君の親父さんの店はとても安くて量が多い。わたしも学生時代はずいぶんとお世話になったもんだ。期待しているよ。」
「……わかりました。」
柔らかく笑う提督に見送られて部屋を出る。
いったいどうしてこうなったのだろうか?
もともとこの鎮守府の近くで食堂を営んでいた父にきた召集令状、
父に食堂を続けてもらいたい一心で自分が代わりに引き受けると話は通した。
だがしかし、
新聞や雑誌で見て尊敬していた鎮守府の裏側がこうもドライなものだったなんて。
兵器…か……
「っと、ここが厨房か」
考えごとをしている間にずいぶんと歩いていたようだ。
これからの拠点を見渡す。
厨房は予想していたものよりずっと大きなものだった。
八台のコンロにそれぞれ備え付けられた大きなグリル
見たこともないような大きなオーブンが二台、
冷蔵庫が大きいことはもちろん米や野菜などを保管しておける暗室、それ自体がふつうの冷蔵庫ほどもある冷凍庫など、
かつてここが艦娘ではなく人間でにぎわった時代のことを感じさせる大きな作りだ。
「ここを一人で使うのか、」
見たこともない設備や見たこともないほど大きな設備に心が躍る一方で不安も感じる。
数十人の食事を一度に作るなんて今までにはなかった経験だ。
本当に定食屋で手伝いをしていただけの若輩につとまるのだろうか。
「あなたがしゅにんですか?」
ふと聞こえてきた声に驚いて下を向く、
と、そこにいたのは身長8センチぐらいの人?
が5人ほど。
「は、はい。あなたたちは?」
「こんにちはしゅにんさん、わたしたちはちょうりばたんとうのようせいです。
ここでしゅにんさんのてつだいをさせてもらうです。」
「わたしたちいがいとちからもちです。2りっとるぺっとぼとるぐらいならはこべるです。」
「ほうちょうはとくせいのほうちょうをふたりがかりでつかえるです。」
そういって指さされた方を見るとなるほど、両端に持ち手がついた包丁があった。確かにあれなら小さいからだでも二人がかりなら使えそうだ。
それにしても妖精か、噂には聞いていたけど本当にいたなんてな……
どちらにせよ強い味方を手に入れたらしい。
「こんにちは、妖精さん。今日からここの調理場を担当する蜜瀬葵といいます。未熟者ですがよろしくお願いします!」
「「「「「おねがいします」」」」」
「みなさんの名前は?」
「ないです。いちばん、にばんとでもよびわけてくださいです。あとけいごいらないです。」
「じゃあ右から、えっと、アン、にー、みー、スー、ウェンと勝手に呼ばせてもらいますね?一番とか二番なんてそんな呼び方悲しいじゃないですか。」
その場で考えたためペットのような名前になってしまったがそんなロボットのような呼び方よりずっといいと思う。
アン「おお!」
みー「このひとはいいひとです。もはやぎろんのよちはないです。」
スー「なまえとはいいものです。あったかいです」
どうやら気に入ってくれたようでなによりだ。
ここで気になっていたことを聞いてみる。
「提督さんから聞いたんですが、その、彼女たちは、本当に兵器なのでしょうか?」
それを聞いたとたん妖精さんたちの顔が暗くなる。
聞いてはいけないことだったのだろうか。
ウェン「たしかにかのじょたちはにんげんじゃないです。」
にー「でもちゃんとしたおんなのこです。」
アン「ここのていとくはつめたくて、みんなのこころはこわれかけです。
まえはここにまみやさんというかたがいたのですが、かのじょをつかうこすとをいやがってていとくがくびにしました。」
にー「それからはずっとみずとさぷりめんととか〇りーめいとだけです。まいにちそれです。
きっとこれからもにちようびはそうです。
しゅにんがやすみのひをうめるへるぷさんもやとってないのです。」
すー「ひつようなぶんだけしかちんじゅふにいさせようとしないので、しまいもいないひとがおおいです。
みんながわらってるかおをほとんどみないです。」
みー「やすみのひにまちにいくこともゆるされてないです。おきゅうきんもそれじゃあいみがないです。」
そういって下を向くみんな。
みんなが涙を浮かべている。
そっか、そうだよな。
よし!!
「ちょっとまってて。」
そういい残してここまできた道を戻り始めた。
ノックをする、そして大きく深呼吸をした。
「入れ。」
「失礼します。」
書類の手を止めてこっちを見る提督さん。
「どうしたのかね?不備でもあったかね、あったらすぐ直させるが?」
「いえ、すばらしい設備でした。それとは別にお願いがあって。」
そういうと「なにかな?」と快く返してくれる提督さんこの人は悪い人ではないのだ。
ただ価値観が徹底的に違うだけで。
「日曜日も働かせていただきたいのです。もちろん給料はいまのままでかまいません。そのかわりといってはなんですが、」
ここまでの感触は悪くない。勝負はこれからだ。
「まず、日曜日分の彼女たちの食事代の半分を、いただいた予算に加えてください。」
カ〇リーメイトとサプリメント、この半分でも栄養のある食事は作れるだろう。
あちらにとっても経費の削減になる。
「こちらにとっていい話ばかりなのだがほかには?」
「私の同伴なら艦娘の外出を認めてください。なにぶん大量の食品を仕入れるために人手が必要で。」
「ふむ、いままでは脱走の危険があるため外には出さなかったのだがなぁ、いいだろう。べつに損失があるわけでもない。ただししっかり見張っておいてくれよ?」
もちろんこれは建前、仕入れなら軽トラックを使えばいい。
同伴といってもどこかで時間をつぶして時間になったら集合して帰ればいいだろう。
こんな環境でも仕事を文句も言わずがんばっているんだ。
脱走の心配もないだろう。
ともかくこれで外出の許可は下りた。
後はどうやって自分の空き時間を確保するかだがこれは後々考えよう。
「そしてこれが一番の要求なのですが……
厨房に戻ると妖精さんたちが駆け寄ってきた
アン「いきなりていとくのへやにいってなにをしていたのですか!?」
にー「さっきのはなしでいやけがさしたんですか?」
すー「やめないでほしいです!」
さっきあったばかりなのに涙目でしがみついてくる妖精さんたちを愛おしく思い人差し指で頭をなでる。
「やめませんよ。それよりも知らせが三つあります。きいてくれますか?」
「まず一つ、日曜日もここで働くことになりました。」
にー「ありがとうです!!にちようびもぜんりょくでてつだうです!」
「二つ、私と同伴なら艦娘のみなさんも外出できるようになりました。」
スー「わたしもついていくです!たのしみです!!」
「そして、食堂の主任となりました!!」
ウェン「?」
「いままでは調理主任でした。でもこれからは食堂全体の主任!ここは僕たちの城です!つまり!!」
「「「「「つまり!?」」」」」
「ここでお茶会を開こうが!クリスマスパーティーをしようが!!大宴会を開こうが!!!予算はどうするかまだ見当もつきませんが!!!自由です!提督さんが彼女たちを兵器にするなら、ここで彼女たちを女の子にしようじゃありませんか!!」
アン「かんどうです!!やりましょうです!!!」
みー「しゅにんいけめんです!!あいしてます!!」
にー「もえてきました!」
口々に喜ぶ妖精さんたち
それをみながら備え付けのマイクを手に取りすべてのスイッチをオンに、音量は最大に!
やっぱり執務室だけはオフに!!
「全艦娘のみなさん、初めまして!蜜瀬葵ともうします!明日から朝昼晩みなさんの食事を担当します。朝は六時から八時、昼は十二時から一時、夜は七時から八時半の間に食事を食堂にて配ります!
ですが、
食堂にはいつ来てくださってもかまいません!!
おしゃべりや遊びなどなにをしても構いません!!!
明日から食堂は、みなさんを受け入れます!!!!」
「さて、まずは買い出しに出かけましょうみなさん!!」
「「「「「はい!!!!」」」」」
不安ばかりだけれど、まずは一歩!!
みー「あとけいごいらないです。」
もう妖精さんメインヒロインでいいんじゃないかな(白目
次回はちゃんと出ますので!!
感想下さい!涙しながら読みます!!