二期開始からあまりふざけられなくなりそうなのでこんなのが書きたくなった結果です。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
いよいよ日本に向けて発つ準備が整った。私達は先に日本に潜伏する事になった。メンバーは私と教授と切歌と調の四人がエアキャリアで日本に向かう。行き方は簡単で鳥之石楠船神モードの私が最近気付いたアイギスの障壁をハデスの兜のエネルギーと混ぜて作った物でエアキャリアを覆いそれと共に米国上空に跳躍し日本へ跳躍する方法である。アジトは奏にも話していない私の森の中にある家を利用する事になった。近くに湖とエアキャリアを置くスペースも十分でいい物件だった。
「あっという間に到着する。少し揺れるかもしれないからしっかりとイスに固定するように。」
調と切歌にマムを任せる。
「常識人のあたしに任せておけば大丈夫デス!」
「私も確認すれば完璧な二重チェックで安心安全。」
胸を張りながら拳を胸に当てて自信をアピールする切歌とピースを両手で顔の横に構える調。
どこか抜けてるところのある二人だけでは心配だ。
「一応教授も最終確認してくれ。これで完全無欠の三重チェックだ。」
「ええ、では移動は任せましたよ。」
ヘリに乗り込んだ三人を見届けた私はモードアイギスとなりエアキャリアを障壁で覆いハデスの兜のエネルギーを鎖を介して障壁のエネルギーと混ぜる。すると障壁の内側が透けて透明になりまるで何もないかのようになる。
さて、この障壁のエネルギーが尽きる前に終わらせる。モード鳥之石楠船神になり障壁と私を繋ぐ力で繋ぎ遥か上空へ跳躍する。そして日本上空へ跳躍し森の中にあるアジトへと跳躍する。世界一早い米から日への引越しだった。
モードアイギスとなり障壁に鎖を接続して余ったエネルギーを吸収した。吸収した鎖は透明になり私でないと見えなくなった。
ヘリの入り口が開き三人が出てくる。
「本当にあっという間だったデスよ!まるで魔法みたいデス。」
両手を大きく広げて凄さを表現する切歌。
「私も凄くびっくりした。このくらい?」
切歌を指差す調。二人ともそのぐらい驚いているみたいだ。
「それでは大和さん、家へ案内してください。森と湖のせいか少し冷えます。」
確かに少し冷えるかもしれない。私は教授の車椅子を軽く押しながら家を目指した。ヘリを置ける場所から100m程進むと二階建ての白い壁の洋風の家に到着した。二階には部屋が五つある。そしてこの家にも地下がありエアキャリアを7機は余裕を持って置けるくらい広い。
家に入る時に靴を脱ぐのは知っているようだった。
だが家に入る前に外にあった蛇口から水を出して左手から順番に右手を洗い左手に水を溜めて口をすすぎ手で隠しながら水を吐き出して左手を洗い蛇口に水をかけて水を止めた。
「これが本で読んだ日本の作法デス!さあ調もやるデスよ!」
調は小さなピンクのポーチからハンカチを取り出し切歌の口元を拭いてハンカチを手渡す。
「そんな事しないよ切ちゃん。するのは神社にお参りする時だよ。これでちゃんと手を拭いてね。」
切歌は自信満々だったが良いところを見せられなかったようだ。だがよく考えるとここを用意したのは神様だ。だとするとあながち間違いではないのか?まあ、神様はここには祀っていないのでしなくても問題ないだろう。
家の中は木の温もりが感じられる造りで私好みだ。切歌と調は先にリビングで寛いでもらって私は教授の車椅子のスペアを持ってきて教授を移し替えてリビングへ向かった。
そこにはソファーに寝そべりながら足をバタつかせる切歌とキッチンに心なしか目を輝かせている調がいた。
「スゴく広くてソファーもフカフカで包まれてるみたいで最高デス!」
私は教授に切歌を注意してくれと言い調の立っているキッチンに向かう。少し高く使い難そうである。
「何かでもう少し高くして使い易くする為にこの後買い物にでも行こうか。」
調は料理が好きなようでキッチンに立つと普段よりも少し饒舌になる。
「わかった。でもその前にお掃除しなきゃ今晩寝る時に困る。」
神様の用意した家は不思議と放置してても比較的綺麗なままで本当に神の社なのかもしれない。それでも多少はホコリも積もるようで掃除は必要だ。
ソファーの方から切歌の悲鳴とバタバタと騒がしい音が聞こえてきたが私と調は掃除の準備をした。
比較的綺麗なので私はそのままの格好だったが調はピンクのエプロン・三角巾・マスクに何故かピンクの伊達眼鏡を装備して切歌はそれらの色違いのグリーンを装備して黒と緑のショートパンツに履き替えていた。私と目が合うと俯きながら消え入りそうな声でデェスと零していた。
教授には地下室を見てもらって今後の事を考えてもらっている。
切歌がハタキでホコリを落とし私がそれを繋げる力で繋げ塊にする。叩けば叩く程大きくなるホコリに楽しくなった切歌は張り切り過ぎて滑って尻餅をついて痛がっていたがガングニールで痛みを和らげておいた。
調は水回りをすると言って浴室へ向かうが何故か闘志を燃え上がらせていた。メラメラと口に出していたからよく伝わってきた。
家の中のホコリを全て集めた私は家の外の何も燃え移らない湖の上でレーヴァテインの炎を最低出力で発動しホコリを空中で発火させた。
「汚ない花火デス!」
一度切歌の常識のバイブルを教えてもらおうと思った。家の中のから調が出てきてこちらに向かって何かをジェスチャーする。切歌は理解できるようだ。
「食器棚の上の段を見たいから助けてと調はお願いしてるデス。」
私にはピョコピョコとツインテールが跳ねてるようにしか見えなかった。家に入り調に食器棚の上の段を見たいから助けてと本当にお願いされた。リビングにはソファーしかない。イスは確かどこかの部屋にあった筈だ。
「イスを取ってくる。少し待ってってくれ。」
イスは直ぐに見つかった。台所には踏み台でも置こう。リビングに戻った私は調を切歌が肩車しているのを目撃した。切歌はとても幸せそうな顔をしていたがその所為か調がとても揺れていた。
「助けて大和、切ちゃんに肩車は早過ぎたみたい。」
「調が調でとっても調デェス!」
よく分からない事を言う切歌は放って置いて調の両脇に手を入れて持ち上げ切歌との肩車を解除する。すると切歌は現実に戻ってきたようで持ち上げられている調を見つけて指差す。
「ズルいデス調!あたしも高い高いされたいデス!」
持ち上げられたまま首だけ切歌に向けた調。
「じゃあ私が肩車で切ちゃんが高い高いでお願い大和。」
ずっとこちらを向いて見つめてくる調に負けた私は調を肩車する。
「切ちゃんご所望の高い高いだよ。早くこっちに来て。いい眺めだよ。」
いい眺めと聞いて目を輝かせる切歌はこちらに来て万歳をしながら跳ねる。眼鏡がズレているぞ。
「はやくするデス大和!私もいい眺めになりたいんデス!」
跳ねるな持ち上げ難い。跳ねる頭を手で押さえて静かになった切歌を先程のように持ち上げる。そんな時に教授がリビングへ入って来てこの光景を目撃する。
「仲の良い兄と妹達のようですね。これからも二人を宜しくお願いします。私はまた地下に向かいます。用があれば連絡してください。」
兄弟の居なかった私にはとても新鮮に感じた。これが兄弟との付き合い方なのか?
「大和お兄さん?何故だろうすごくピッタリ。」
確かに手のかかる妹のようだとは思っているが。
「マリアやセレナにマムも入れて………まあ最近のドクターなら親戚のおじさんでなら家族に入れてもいいデス!」
この子達は幼い頃にレセプターチルドレンとして連れて来られて長い間家族が居なかった。そんな彼女達が再び手にしたこの温かい関係を私は守りたい。棚の上を把握して満足した調とその間ずっと持ち上げているのも疲れるので降ろすと残念そうにする切歌。
「さて、街まで買い物に行こうか二人とも。」
買い物と聞いて機嫌を直す切歌と先程から機嫌の良い調。教授に留守を任せる。街までは結構距離はあるがこの家には車がある。前世では勿論普通免許を持っていた私は普通の車なら運転できる。そして、見た目は黒いSUVで聖遺物のエネルギーで走行する未来スペックな車に乗り込み見送ってくれる教授に手を振る二人。
「それでは二人を宜しくお願いします。こういった事は初めてでしょうから出来るだけ二人の我が儘に付き合ってあげてください。」
私は頷き車を操作する。初めてこの車を見つけて運転した時に手紙が置いてあり中には[私の加護で事故には絶対に遭いません。絶対の絶対にです。]と書かれていた。
助手席には調が乗っている。二人とも乗りたがっていたので行きは調で帰りは切歌にしたそうだ。車で向かうのはあの街の近くの街だ。彼女達二課対策には二人の眼鏡にヒントを得て試したら出来た聖遺物の反応が視える黒縁眼鏡。そして、身体を30歳ぐらいにすると声も少し低くなっている。
「窓の外を眺めていて行きたい場所があったら遠慮無く言ってくれ。教授からもそう頼まれている。」
二人は熱心に窓の外を見る。切歌は何かを見つけたようで声を上げる。
「あのデッカいのは何デスか!?いっぱい車が停まってるデスよ!」
それは大型ショッピングモールで次の信号を曲がると入れる。ここなら必要な物は揃えられるし昼食も済ませられるか。教授には事前に用意した牛肉のステーキがある。温野菜サラダも冷蔵庫に入れてある。
「それじゃあここで買い物を済ませるか。その前にこの中にある飲食店で何か食べるとしようか。」
切歌が飛び跳ねようとしているがシートベルトが邪魔で揺れているだけの光景をミラー越しに見た。調は先程よりもツインテールの揺れが大きくなっていた。そして注意すべきなのがこのショッピングモールの中によく知ったガングニールの反応がある事だった。
「到着デス!早くするデス調に大和、こうしている内に何か楽しい事を逃してしまうかもデスよ!」
待ちきれない切歌に急かさせて私と調は車から降りると手をひかれた。どうして聖遺物の反応へ最短で一直線に向かうのか?
「その前にお昼にしないか切歌?調もお腹が空いているだろう?」
調は先程からお腹が空いて切歌にされるがままになっていた。やっと止まった切歌は空腹を忘れていたみたいだ。
「早く御昼ご飯にしよう二人とも。私お腹が空いて力が抜けていく。」
「お腹が空いてもう歩けないデスよ大和………。」
二人は私の腕を支えに何とか立っている。
「何が食べたいんだ?」
すると二人は声を揃えてラーメンと答えた。二人の腕をひいてラーメンのある飲食店を探すとフードコートにラーメン屋があった。そして立花が居た。そんな事を知らない二人はラーメン屋を見つけてさっきまでのグロッキー状態から立ち直り私の腕を二人でラーメンと繰り返し呟きながら引っ張る。二人にひかれてラーメン屋の食券機に並ぶ。幸にも立花はこちらに気付いていないようで友人達と楽しそうにお喋りしていた。彼女の前にはラーメンと焼き飯にたこ焼きとメロンソーダにクレープがあった。
「あたしは醤油ラーメンデス!マムが醤油は世界で一番偉大な調味料だって言ってたデスし!」
今度から教授のステーキは醤油で味付けしてみよう。
「私は塩ラーメン。醤油やとんこつも捨て難いけれどもさっぱりとしたあの味が好き。」
私はよく食べていた味噌ラーメンを注文した。券を渡すと端末が三つ渡されそれぞれ受け取り三人で席を探した。彼女達の近くのテーブルに座る事になった。
話に夢中で彼女には気付かれていない。切歌はニコニコとラーメンを鼻歌を歌いながら待っている。その鼻歌のリズムに乗って調は身体を揺らしている。私は彼女に気付かれないか心配していた。調の端末が鳴りラーメンを取りに行く調。そして受け取り戻ってきた。そのタイミングで私と切歌の端末が鳴ったので二人で向かう。
「一緒に食べよう、だから私待ってる。」
切歌は少し早足で歩く。
「ラーメンは早く食べないと味が落ちるんデス!急ぐデスよ大和!」
先にラーメンを受け取った切歌は急いでテーブルに向おうとする。その様子を目で追うとタイミングの悪い事に立花と衝突する直前だ。
「南無三ッ!」
私は咄嗟に動き出すが切歌と立花は接触する。
「あわわ!?」「デェス!?」
宙へ放り出される立花の食べ終わり空になったラーメンどんぶりとトレー。切歌の出来立ての熱々の醤油ラーメンのどんぶり。このままでは切歌や立花が火傷を負う事になる!何より食べ物を粗末にはさせない! 私は人外の身体能力と武の極みの技術を発揮し一瞬にして唖然とする二人へと一歩で迫り宙に浮いている熱々の醤油ラーメンどんぶりを右手で掴み落下する醤油ラーメンを次々に器へ戻していく。その動作をしながら左手で立花の空のどんぶりをトレーを掴みどんぶりを膝のクッションを使いながら受ける。だがこのままでは醤油ラーメンは零れてしまう。醤油ラーメンどんぶりを落下する前に円を描き徐々に落ち着かせていく。そして少しだけ冷めてしまったかもしれない醤油ラーメンを切歌に返して調と先に食べてなさいと言うとデェスと何度も呟きながら調の待つテーブルへと向かった。
一瞬だったとはいえ立花にはバッチリ目撃された。周りは衝突して宙を舞うラーメンが一瞬にして知らない男性が腕を回して少女に返しているというよく分からない状態だろう。だがシンフォギア装者は見えていた筈だ。何事も無かったかのようにラーメンを受け取りに行こうとする。
「あの、ありがとうございます!おかげであの子も無事でした。私が余所見していたのがいけないんです。」
私は振り返る。
「いや、あの子は私の連れで確り前を見ていなかったから気にする事も無い。二人とも怪我が無くて良かった。それではあの子達を待たせているからこれで。」
そう言い残してラーメンを受け取りに向かい受け取る。席に向おうとラーメンを持って振り返ろうにも背後にピッタリと立花がくっついて振り返れ無い。
「………何か?」
「あの!私を鍛えて下さい!」
困惑する私とそれを聞いた周囲。取り敢えず彼女には待ってもらおう。私に気付いていないみたいであるし焦らなくても良さそうだ。
「ラーメンが伸びるから話は後でいいか?」
彼女は道を開けてくれたがやはり付いて来るようだ。席に着きまだ待ってくれていた二人に申し訳ないと思った。
「遅い。でも切ちゃんの不注意だから悪いのは切ちゃん。切ちゃんが怪我しなくて良かった。」
「あたしの不注意でごめんなさいデスよ大和。今度から気をつけますデス。」
心配していた調と落ち込む切歌。そんな二人にある約束をする。
「折角の美味しいラーメンは台無しだ。だからまた今度絶対に食べに来よう。今度はみんなで来ような?」
少しいつもの二人に戻った。調と切歌に新しいの頼むかと聞くが二人ともこれで良いという。調曰くこれも一つの思い出だそうだ。切歌はそれならとラーメン屋へ今度は慎重に向い小さいどんぶりを貰って来た。
「みんなで分け合えばきっと美味しいデスよ!」
私達はそれぞれのラーメンを分け合って楽しんだ。食べ終えるまで四人掛けのテーブルに一緒に座って涙を流していた立花を心配した友人達が集まってきた。
「すみません、うちの響がご迷惑をおかけしました。」
あの時の黒髪にリボンの彼女が謝ってくる。調と切歌はその他の友人達に可愛がられていた。
「大丈夫だ。それにしても私に鍛えて欲しいとはどういう事だ?」
立花は身を乗り出し興奮気味だ。
「あの身のこなしは只者じゃ無いですよ!私の師匠も凄いですけどさっきのは師匠に匹敵します!師匠のは流派は無くてでもあなたならきっと凄い流派の達人じゃ無いかと思ったんです。」
近い。段々顔が近づいて来る。背後で必死に立花を止めようと頑張るリボンの彼女。私が断ろうとした時に調と切歌はこちらの状況に気付いた。
「駄目デス!大和は誰にも渡さないんデス!」
「大和は私達の家族。だから渡さない。」
何かを勘違いした二人が立花の前に立ちはだかる。立花は戸惑い、リボンの彼女は立花が止まって一安心していた。そんな事より大和と言った事で立花がこちらをじっと見つめてくる。
「そういえば何処と無く大和さんに似ているような………?」
私は咄嗟に嘘の名前を言う。
「姓が大和田でそこからあだ名が大和なんだ。」
その嘘に調と切歌が何か言いかけるが口を抑えて予定があるからと二人の手をひいて退散する。
唖然とする立花達を置いて走り去る私達は車まで戻りショッピングモールを出た。車が捕捉されアジトが知られると面倒だと街の近くの森の中に入りステルス障壁で車をアジトまで跳躍させた。
アジトに帰った私達は教授に今日の出来事を伝えると少し頭を抱えた。
「何れは知られる事です。今回はアジトが二課に知られ無かったのでこれ以上は何も言いません。そろそろ夕飯にしましょうか。」
買い物が出来なかった私達の今夜の夕飯は備蓄していた缶詰め幾つかと白いご飯だった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
はじめは二課の話を書こうと思って進めているとF.I.S.組の事が次々に溢れて先にこちらが仕上がってしまいました。次回は二課の話の予定です。
次回もよろしくお願いします。