僅かでも彼女の過去を良い方向へ変えたくて書いたお話です。ご都合主義の塊になってしまいました。こういうのは特に向いていない。
頑張って書いたのでよろしければ最後までご覧ください。
蒼の少女との出来事から彼女の反応を上空から探す事が日課となる。反応が見つかれば彼女の行動を監視した。合間には精神修業や能力修業もし、幾つか出来ることが増えた。
彼女は大抵がノイズを殲滅しているだけのようである。戦闘中に歌っていたがきっと意味があるのだろう。そういえばバイクを幾度か乗り捨てていた。あれもきっと意味があるのだろう。人類にとって良い行動のみしている事からこれ以上監視の必要は無いと判断。三ヶ月ほど続けた監視をする生活を終えた。
久々に普通に家を出る。監視をする生活でコンビニ弁当しか食べていなかった。スーパーがあれば把握しておきたい。とりあえず適当な方向へとゆっくりとした歩みで進む。
すると突然ガラスの割れた音が比較的近くからした。何事かと音の発生場所へ向かうと一軒の家があった。表札には
この家の裏の方から数名の中学生と思しき少女がいた。
「人殺し!」「出て行け!」「何故生きてる!」
彼女達は見過ごせない暴言をこの家へと吐きかけている。声の主まで近付き何故こんな事をするのか聞いてみる。最初彼女達は見知らぬ人物に話しかけられた事に驚いていた。もう一度理由を問うとその中の一人がこの家に住む少女は人を殺して生き延び、更に国からお金まで貰っている悪人だと主張する。
私が思っていた以上に酷い。ネットで騒いでるだけで現実では精々陰口を言われる程度と思っていた。私も生き残っていたらこうなっていたかも知れない。だがこれは些か過激だ。何か他に理由があるような気がする。
「それが事実だとしても裁くのは君達じゃない。こんな事をした本当の理由を教えてくれないか?」
そう言うと少女達は少し俯いた。彼女達は心の底からそう思っている訳では無いと見抜く。そこである案が浮かび彼女達に提案する。
「喫茶店かファミレスなどの座って話しやすい店を知らないか。好きな物を奢るから少し私の話を聞いてくれないか?」
そう言うと彼女達は少し話し合う。そして近くによく行くファミレスがあると了承してくれた。
目的地に到着しテーブル席に向かい合うように座った。遠慮せずに好きな物を頼むといいと告げるとそれぞれ決まっていたようで呼び出しボタンで店員を呼び注文を始める。しばらくして飲み物が全員分揃ったところで実は………と作り話を話した。
あのライブの日の会場にいた事。
そして地獄のような惨状。
怪我をして動けないでいた彼女を会場の外まで何とか連れ出した事。
脱出する時に誰も傷つけていない事。
彼女以外を私が救えなかった事。
それらを説明していくにつれ彼女達は俯き黙る。
話し終えて理由を今一度問う。
少女達の内の1人が話す。あのライブで死んでしまった男子が好きだった。なのに生き残ったのはあの少女でどうしてもあの少女が生きている事にその時は納得がいかなくて、何故生きているのかと叫んでしまった。心の中にある憤りを様々な場所で彼女にぶつけていたら引っ込みがつかなくなってしまった。本当は彼女が悪くないことも分かっている。私の話を聞いて罪悪感に押し潰されそうだと泣きながら本心を吐露した。彼女達は皆強い罪悪感を感じているらしい。
「まずは彼女に誠心誠意謝る事。そして、それは必ず学校の人前でする事。そうする事で少なくとも彼女への学校での風当たりは和らぐ筈。今世間では生存者へのバッシングが過激だ。こればかりは終息するまで耐えるしかない。」
彼女達は涙ながらに頷く。
しばらくして落ち着いた彼女達に解散を告げ支払いを済ませる。別れ際にお礼を言われ早速明日謝りますと言って彼女達は去って行った。
我ながらよくもまあ偉そうにと今更ながら思う。精神年齢がこの17歳の肉体と合っていない。どうしても前世の名残りが影響していた。しかし、これで立花家の少女が少しでも救われれば良い。心根は優しい少女達であるから他のクラスメイトも世の中の状況に流されていたのだろう。彼女達が変われば自ずと周りも変わる筈だ。私と家も近いようだしここまで関わったからには気になってしまう。時々様子を見ておこう。そんな事を考えながら近くに見えたスーパーへと買い物へ向かった。
数日後、再びあの時の少女達に出会った。立花家の前で塀の落書きなどを一生懸命綺麗にしていた。
なんでもあの後、学校で彼女達が少女に謝ったところ少女は戸惑っていたが何度も謝ると許してくれた。その後、少女に対する嫌がらせは無くなったそうだ。
しかし、少女にしてしまった事をどうにかして償いたいと出来るだけ償っているそうだ。そしてこれもその一環らしい。これなら少女はおそらく大丈夫だろう。後は世間のバッシングが終息するのを待つだけか。
私は迷惑にならないようにと彼女達に告げてこの前見つけたスーパーへと買い物へ向かった。
それからまた数日経ったある日の夕方の事。
最近妙に何かに引き寄せられるというか私の中のガングニールが何かを訴えている感じがする。何かの聖遺物が関係しているのかと思いモード鳥之石楠船神に変身する。
不可視になりこの街の上空から感知を発動する。するとある反応が動いている。少し濃い青の反応という事は聖遺物だろう。基底状態で励起状態にはまだまだ足りないので起動する心配はほぼないと見える。
ゆっくりとその反応へ向かう。
反応との距離が近くなるにつれガングニールが強く反応する。
そして反応の場所へ着く。そこには黒い髪に大きな白いリボンの少女とオレンジに近い茶髪で癖っ毛の強い髪の少女が歩いていた。どうやらオレンジの少女に原因があるみたいだ。しばらく上空から彼女達を尾行する。黒髪の少女と別れてからオレンジの少女が歩く方向は丁度私の家の方だ。少女が着いたのはあの立花の家だった。あの家の少女に一体何が?
私はしばらく様子を見守る事にした。
———約二年後、彼女がその胸の歌を歌う事で世界が大きく動き始める。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
シリアス描写は本当に難しい。ですが、ビッキーに少しでも救済が欲しかった私の自己満足です。
彼女達が素直な理由は主人公の雰囲気(アイギスの邪悪を祓う効果)で悪しき感情を薄めるという裏設定を発動しました。主人公は無意識に発動させています。ほんの僅かでも一般人には十分です。
結局苦しい設定ですね。
あと、立花家を時々見守っているのに響を見ていないのは偶然です。
修業の合間に本当に時々。悪意ある人間が来ないか見守っていただけです。
次回はこのまま一期へと進むか響サイドを入れるかで迷っています。
それではまた次回もよろしくお願いします。