蘇る彼と聖遺物   作:はるひよる

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思ったように進ませられないはるひよるです。

主人公は次回必ず表に出ますので今回はお許しください。

ステルス状態がチートで未だ出番ほぼ無しのオリ主。存在感を増すのはもう少し先になりそうです。

それでは宜しければ最後まで読んでください。


歪みと意志と

昨日リディアンの地下深くにある二課へと潜入した私は今日も潜入する為にあのエレベーター付近で関係者が来るのを待っていた。おそらく今日にも立花の検査結果が出て二課へと向かうだろう。そして黒服の男がやって来てエレベーターに乗り込む時に便乗し、あの降下を再び体験した。

 

昨日の歓迎会会場のエントランスホールに着くとまた天井へと上がる。聖遺物を扱っているようであるから、他にどのような聖遺物を所有してあるのか把握する為に感知の力を発動させる。すると今までで一番大きな反応がここより更に地下深くにあった。そして反応が強い為かその特性も視える。

 

《不滅不朽》圧倒的エネルギー量を無尽に生み出す。

 

この聖遺物を励起状態にしてそのエネルギーをコントロール出来ればエネルギー問題が一気に解決するかもしれない代物だ。他にも小さな反応があるようないような弱々しいものばかりだった。

 

そしてエレベーターが開き立花が風鳴と一緒に二課へと到着した。何故かまた手錠をされていた。少しして司令と櫻井がスタッフ2名とともに現れる。どこかへ移動するようだ。その後を追いある部屋に入る。そこで立花は手錠を解かれて座り司令は向かいに座った。モニターが展開されるとそこには検査結果が映されているが私に内容はわからない。櫻井がモニターへと向かい説明を始める。

 

「それじゃあ先日の検査結果が出たから説明するわね。検査の結果身体の異常は出なかったから安心していいわよ。で、貴女が聞きたい事はこんな事じゃないわよね?」

 

「そうですよ、教えてください。一体あのチカラは何なんですか?」

 

司令は風鳴へと振り向き促すと彼女はネックレスを取り出し見せる。司令は向き直る。

 

「アレが第一号聖遺物《天羽々斬(あめのはばきり)》だ。といってもほんの小さな欠片だが。」

 

名前からして日本神話の聖遺物だろう。首を傾げながら聖遺物と繰り返す立花に櫻井が説明する。

 

「聖遺物とは神話や伝承に登場する今の技術では製造出来ない異端技術の結晶の事よ。でも相当古い物が多くって遺跡から発掘されてもただのガラクタが多いのよ。かつての機能が残ってるのが少なくって大変よ。そしてその貴重な聖遺物の小さな欠片に宿った力を増幅して解き放つには特定振幅の波動が必要何だけど何か分かるかしら?」

 

「え、えぇ〜っと………?」

 

「君が変身したきっかけは何だったか憶えているか。」

 

「たしかあの時………歌………そう、胸の奥から歌が浮かんだんです!」

 

櫻井は楽しそうにしながら説明を続ける。

 

「正解〜!歌の力で活性化した聖遺物を一度エネルギーに還元し鎧の形に再構成したものがシンフォギアよ。」

 

そこまで黙っていた風鳴が少し語気を荒げながら言い放つ。

 

「だが、誰の歌にも聖遺物を起動させる力があるわけでは無い!」

 

暫しの静寂が続く。司令が立ち上がり大袈裟に言う。

 

「そんな歌により聖遺物を起動出来る者を我々は適合者と呼んでいるのだ。」

 

櫻井も続く。

 

「これで貴女の持つ聖遺物の力について大体分かったかしら?どこか分からないところはない?」

 

立花は背筋を伸ばす。授業中問題を解けと指名された生徒みたいだ。

 

「あの、全然わかりません!でも凄い力だって事はわかりました。」

 

部屋にいたスタッフ2名もそうだと苦笑いである。

 

「それじゃあ、櫻井理論の提唱者がこの私、櫻井了子だという事だけは覚えておいてくださいね?」

 

そこで立花は疑問に思う。

 

「でもそれじゃあ何故私が聖遺物を起動できたんですか?私、聖遺物なんて持ってません。」

 

モニターを切り替えると胸部X線画像が映る。

 

「これが貴女の二年前の手術後の物でこの白い影は複雑に心臓部へ食い込んでいて取り出せなかった破片で………調査の結果、奏ちゃんの纏っていた第三号聖遺物《ガングニール》の砕けた破片だと判明しました。」

 

風鳴はその言葉を聞いた直後退室した。

 

そうだったのか。私は神様が直々に聖遺物の欠片を埋めたが彼女は偶然だったのか。もしかすると私のガングニールの持つ治癒の力と同じ物が備わっていてそれに助けられたのかもしれないな。立花が不安そうに立ち上がる。

 

「あの………?このチカラの事を誰かに言ってはやっぱりダメでしょうか?」

 

真剣な顔をした司令。

 

「もし、君の力が外部に知られると君はもちろんの事君の周囲の人間に危害が及ぶかもしれない。さらには命に関わるかもしれない。私達は機密を保持する組織だが本当に守りたいのは人の命だ。その為にもこの力の事は秘密にはしてもらえないだろうか?」

 

立花は俯き葛藤しているみたいだ。

 

「人類はノイズに対して余りにも無力だ。だが唯一の例外としてシンフォギアを纏った戦姫だけがノイズに対抗し得る。日本政府特異対策機動部二課として改めて協力を要請したい。立花 響君。君のその力を対ノイズ戦の為に役立ててはくれないだろうか?」

 

しばらく唸る立花。そして上げた顔の瞳には決意が見える。

 

「私のチカラが誰かの役に立つなら………。これからよろしくお願いします!」

 

二人は頷く。立花は部屋を走り去る。

 

そんな姿勢を見て私は自らを見つめ直す。私には立花のような強い意志が無い。神様にお願いされたとはいえそこまでの使命感も無い。修業は能力に対する好奇心や出来る事が増えた時の達成感を得る為にしているようなものだ。私はこの力をどうしたいのだろう?

私のしたい事は………わからない。それならその時に思ったままに行動してみよう。神様もそう言っていた記憶がある。その中で見つけていく事にしよう。取り敢えず、立花はどこか放って置けないというのがあったな。

 

その時、アラートが鳴り響く。

 

司令の後について行く。大きなモニターのある司令室では忙しそうに仕事をする二課のスタッフたちがノイズの出現を確認し出現場所も特定できたようだ。リディアンの近くと言っていたので感知の力を発動すると確かに近くにノイズの赤を感じた。風鳴が出撃しますと走り去る。それを見て意を決した様子の立花は後を追う。

 

「待ちたまえ!君はまだ———

 

その声に立ち止まり振り返る。

 

「このチカラが誰かの助けになるんですよね?シンフォギアでないとノイズに対抗出来ないんですよね?だったら私………行きます!!」

 

私は走り去る立花の後を追う。立花の言葉につい行かせてしまった司令は呟く。

 

「彼女もどこか歪だ。」

 

立花について行く。すると、大きなノイズの上を飛び越え着地しノイズに背を向けた状態の風鳴がいた。手の剣を大きな刃へと変化させ襲い来るノイズへ一太刀———かと思われた時に立花がノイズの側面を勢いをつけた飛び蹴りで蹴り飛ばす。それに眉を寄せる彼女がトドメの蒼い斬撃を放ち二つに別れたノイズが爆発した。その光景を見て動かない風鳴。翼さんと言いながら嬉しそうに駆け寄って行く立花。

 

「私、まだまだですけれども頑張ります。なので翼さん、一緒に戦って下さい!」

 

風鳴は振り返る。

 

———そうね。

 

その言葉に喜ぶ立花に

 

———私とあなた、闘いましょうか?

 

剣の切先を突き付けた。

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

オリ主の呼び方で書き始めましたので違和感があるとは思います。

あと、翼さんの台詞変えるのやっぱり難しいですね。なんとかしなきゃ。

次回はやっとオリ主が闘うお話です。

それでは次回もよろしくお願いします。
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