奏でられる大地讃頌(シンフォギア×fate クロスSS)   作:222+KKK

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第21話 星が音楽となった日

「装者6名、エクスドライブ展開確認! エネルギー出力、安定しています!」

 

 二課仮設本部、その司令室では戦場の様子をモニタリングしていた。

 そのモニターに映るのは、大地を踏みしめた泥の野人と、エクスドライブを展開して空を舞う装者。

 モニターから観測されるエルキドゥの出力は莫大だが、だからといって今の装者達のエネルギー総量も負けてはいない。否、人類の祈りを束ねたその歌は、むしろエルキドゥを上回っているといえるだろう。

 

「これだけのエネルギー規模なら、エルキドゥを沈黙させることも……ッ!」

 

「ああ、不可能ではない。──エルキドゥが、今の出力が最大なら、だ」

 

 期待を口にする藤尭に、弦十郎はそう答える。その瞳は、モニターに映るエルキドゥの出力は、その数値こそ莫大だが基本的にフラットな出力を維持している。

 普通なら、それはエルキドゥが全力を常に出していると考えるべきなのかもしれない。人間ならともかく、エルキドゥは聖遺物。理性を捨てたからこそ、力の調整を行うとは思えない。

 しかし、それでも弦十郎は不安を抱く。何かを忘れているような漠然とした不安が、弦十郎の胸の内に溜まり続けていた。

 

 

 

 エルキドゥは理性を失ってはいたが、それは本能のままに行動するということではない。ある意味では本能のままにではあるが、その本能は動物と異なりプログラムに沿ってさえいれば複雑な行動を起こすことも出来る。

 手段を選ぶだけの知性はエルキドゥにはないが、だからと言って手段を取れない訳ではないのだ。

 

 今彼が対峙している装者達のエネルギーは、彼自身を上回りかねない。

 如何に無限の動力炉であるネフィリムの心臓を得ているからといって、それが無制限の出力を生み出せるわけではない。

 エネルギーが尽きないのと、無限のエネルギーを扱えることは別問題だということを、彼はプログラム的に理解している。

 

 だから、目的のために足りない力を他で補おうとすることはエルキドゥにとっては当然のことだった。

 

 エルキドゥの肉体から緑色の光が漏れる。放たれた光条はまるで雷のような軌跡を描き、大気中に黄金の波紋を作り出す。

 その波紋にエルキドゥはその巨大な腕を突き入れ、宝物庫から財宝を取り出さんとする。

 

「マズイッ! あいつ、また聖遺物を取り出すつもりだッ!」

 

 その光景を見たことのあるクリスは、相手が何をするつもりなのかを理解した。

 新たなる完全聖遺物を手に入れることで、より強大な力を発揮する。エルキドゥのとった選択肢は、単純明快で、だからこそ強力な手段となる。

 通常エルキドゥの聖遺物クラックによる励起は、自力で莫大な動力を獲得するネフィリムやデュランダルのような聖遺物でもない限りはクラッキング解除とともに基底状態へと移行する。

 そして、励起させ続ける限りにおいてエルキドゥは自身のエネルギーを聖遺物クラックに割り振る必要がある。だから、通常時に出力が劣っている相手と戦う場合ならば、この選択は悪手たり得た。

 だが、と翼は呟く。

 

「──ティーネは、無尽のエネルギー源足り得るネフィリムの心臓を持っている。つまり……」

 

 エルキドゥが宝物庫から取り出したのは、黄金に輝く牡牛の飾り。エルキドゥと比して尚巨大なその黄金細工は、天に煌く牡牛座が顕れたのかと錯覚させる。

 その飾りを、エルキドゥは起動させる。黄金の天牛は乱雲を纏い、雷を閃かせた生きた台風と化す。

 先ほどのエルキドゥは、大地を纏い牡牛を模倣した。だが、これは模倣とは全くの別物。天にありて天を駆ける、神罰そのものの具現化であった。

 

「完全聖遺物を……完全励起させるなんて……ッ!」

 

 マリアのギア、アガートラームにはエネルギーベクトルを変換するといった機能が備わっている。

 先ほどのように響だけでは不可能だった絶唱をまとめあげられたのも、その力によるものだ。

 だからこそ、マリアには判る。エルキドゥは、自身のエネルギーを損なわず新たに天の牡牛(グガランナ)を起動させたのだ。

 

「──────────ッ!」

 

 言葉にならない号令を合図に、天の牡牛が空を駆ける。エルキドゥの立てぬ天の領域を、グガランナは疾走する。

 牡牛の放つ嵐は、先ほどの衝撃波の比ではない。正しく世界を荒らす颶風そのもの。

 

「だとしてもッ! 私達が負ける道理なんてないッ! 負けていい理由も、ティーネちゃんを諦めていい理由もッ!」

 

 その光景を見てもなお、響は本心からそう言った。響は負けるつもりは微塵も持ってないし、負ける可能性なんてこれっぽっちも考えていなかった。

 ただ、友達を連れ戻す。そこに戦闘の勝敗なんて関係ないという響の思いに、その場の装者たちは笑みを浮かべる。

 

「こと、この場に至ってそんなことを言えるなんて……貴女の偽善って、芯まで貫いてるんだ。──なら、胸の歌を、信じなくっちゃ」

 

「──調ちゃん? 何か言わなかった?」

 

 調のつぶやきに、響がよく聞こえなかったのか聞き返す。何でもないとだけ告げた調に、どこかで聞いたような気がすると響は首を傾げた。

 そんな2人に、クリスは戦場でのんきなもんだと呆れる。

 

「おい、ぼさっとしてんなよ。──行くぜ、ブルファイトだッ!」

 

 天をひた走る黄金の牡牛を前に、クリスはその口角を吊り上げる。クリスの声に、装者たちも決意を顕に眼差しを向ける。

 

 天の牡牛は嵐を纏い、全てを蹂躙するために装者たちに迫る。神罰そのもたる吹き荒ぶ暴風は、彼女達を粉々に砕くためにと空を駆ける。

 

「行こうッ! 皆で、手を繋いでッ!」

 

 響の号令に、誰にともなく装者たちは手を取り合う。その全身が眩く輝き、束ねた祈りが星のように煌めく。

 装者たちは光の矢と成り、流星のように大地へと向かう。

 

「■■■■■■■■■ッ!」

 

 猛牛の嘶きと人類の歌がぶつかり、天の牡牛(グガランナ)はまるで紙細工のように撃ちぬかれた。

 嵐を束ねていた黄金細工が崩壊していく。その破片は装者達の光を乱反射させ、美しい万華鏡のような天の道を作り上げる。

 

 その光景に、エルキドゥは宝物庫からさらなる聖遺物を取り出す。

 黄金の波紋から顕れたのは、美しい花の彫刻をあしらったか極大の盾。それを己の身に取り込んだエルキドゥは、まるで花が咲くかのように開いた防御力場をその身に纏った。

 

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         Hum - Ba - Ba

 

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 七種七層の防御力場は、あらゆる攻撃を防ぎきる絶対無敵の神の鎧。森を守る守護者を象る、七枚の聖衣。

 嘗ての敵が纏うとされた七枚の衣、そのオリジナルは宝物庫には既に無い。類型の聖遺物を基に模倣したそれは、しかしオリジナルと遜色ない防御力を誇る。

 

 光の矢と、防御力場が衝突する。

 聖なる衣による防御力場は果たして、装者達の攻撃を完全に受け止めた。光の進撃は止まり、エルキドゥは止まった矢に手を伸ばす。

 

 だが、それでも光は失われていない。矢……否、必中の槍(ガングニール)は、その本分を全うするべく力を発揮する。

 

 意識が統一されているかのように、言葉を交わすこともなく装者たちは手を繋ぎ変える。

 立花響を先頭に、全てを貫く槍のように。

 

 響のアームドギアが変形する。今まで篭手だった立花響のガングニールが、まるで本来の槍のように一点を貫く形となる。

 

 絶対に手を届かせる、1つになった装者達のその思いが、聖遺物にさらなる力を与える。

 エクスドライブの出力によってその力を開放されたガングニールは、全員の光を束ねたかのように今までにないほどに光り輝いた。

 

 防御力場にヒビが入る。本来ならありえないことに、シンフォギアの輝きは神代の盾にその刃先を刺し込む。

 エルキドゥはどれほど力を込めようとも、その盾に本来の盾以上の力を発揮させることは出来ない。対し、装者たちは極小の欠片たる聖遺物の力を、今もフロンティア中で奏でられる歌によって何処までも増幅させる。

 

 罅が広がり、一枚、また一枚と衣が破壊されていくことを、エルキドゥは見届けることしか出来ず、愚直にその肉体を固め続ける。

 100%の力しか発揮できない聖遺物(エルキドゥ)には成し得ない意志(うた)の力は、エルキドゥが嘗て手に入れ、そして捨ててしまった可能性そのものだった。

 

 やがて最後の万物を防ぐ絶対の盾は、全てを貫く槍を前にその偽り無き偽りを証明する。

 その巨大な神代の泥の肉体を、抵抗などないかのように光の槍は貫いた。

 

 

「エルキドゥ、大幅にパワーダウン! どうやらネフィリムの心臓が破壊されたようです!」

 

 穴が空き、崩壊するエルキドゥから感知されるエネルギー量は先ほどのような無限の出力とは程遠い。

 当然エルキドゥ自体のエネルギーは未だ十分に上位完全聖遺物としての力を保持しているが、それもネフィリムの心臓による供給がある場合と比べればだいぶ劣る。

 そして、肉体を大きく損壊したエルキドゥは、自身のエネルギーの大半を修復……と言うより、現状維持に回すことで精々なのか、エネルギー放出量が一気に下がり、その肉体も崩れ落ちないように支えているだけでそれ以上動く気配がない。

 

「……感じた不安は、どうやら杞憂だったようだな。やれやれ、俺の勘も鈍ったもんだぜ」

 

「それ、司令の好きな映画だったらどんでん返しが来る予兆ですよ」

 

 弦十郎、皮肉交じりにがそう呟くと、それをからかうように藤尭が突っ込む。

 お前なあ、と言葉を返す前に、警報音が司令室に響く。

 慌ててモニターを見れば、アラートが表示された画面にフロンティアの現在のパラメータが映しだされる。

 

「どうした、何が起きているッ!?」

 

「これは──フロンティアが下降を始めていますッ! エルキドゥが、地表に向けてフロンティアを動かしているようですッ!」

 

「馬鹿なッ! 装者たちが飛行している以上、落ちるのは自分だけだぞッ!?」

 

 二課自慢の解析システムから伝えられた情報は、エルキドゥの賭けた最後の戦術。

 敵対者を誰も巻き込めないままに墜落する方舟は、そのまま海面へと向かって加速を続けた。

 

「落下予測地点は、フロンティアが埋没していた座標と一致しますッ! 海面に接触まで、あと60秒ッ!」

 

「──まさか、まだ何かを持っているというのか……ッ!?」

 

 何をするつもりなのかわからない、しかし確かに目的を持ったエルキドゥの行動に、自身の勘が当たってしまったのではないかと弦十郎は苦い表情を浮かべた。

 

 

 エルキドゥは、自身を維持しながらひたすらに計算を繰り返した。

 どうすれば、目的を達成できるのか。どうすれば、その願いを叶えられるのか。

 

 ネフィリムの心臓によるブーストは尽きた。完全聖遺物エルキドゥは単騎でも十二分に強力な完全聖遺物だが、エクスドライブの装者6人を相手にしては分が悪い。

 ましてやフロンティアの動きを制御しながら、崩壊した身体をこれ以上崩壊させないように維持することにエネルギーを費やしてしまえば、後は考えることしか出来なかった。

 

 装者たちが如何に努力しようとも、エルキドゥがエルキドゥである限りにおいてそこから変わることはない。

 エルキドゥを破壊するという可能性も当然あるが、装者達が「ティーネ・チェルク」という人格を取り戻すことを考えていることはシステム的にも把握している。

 だからこそ、エルキドゥは只々思考し続ける。次の行動、何を行えばいいのかをシステムに定義づける。

 

 そして、エルキドゥがとった選択は──最も自身の機能を活かせる場所へと出向くことだった。

 

 エルキドゥは、無機物と共鳴し環境を変化させる聖遺物。その力の範囲には大気や水といったものも含まれているが、しかし彼が最も力を振るえるのはその大地に在るときである。

 大地を求めたエルキドゥは、フロンティアを下降させ始めた。その目的座標は、フロンティアが封印されていた海域。

 フロンティアが元々存在していた地点ならば、着水しても尚大地が海面を下ることはない。ならば、そこを選ぶのが最も合理的だとエルキドゥは判断した。

 

 その浮遊する方舟は、自由落下よりなお速く水面へと空を駆ける。急に動き出したフロンティア、そしてエルキドゥの姿に装者たちは気を引き締める。

 

「まだやるってのかッ! あいつもいい加減夢から……ッ」

 

 クリスは同情半分に悪態をつく。夢を叶えられるという現実を望むことは決して悪いことではないのだと、クリスは今なら素直にそう思える。

 だが、それは大なり小なり自分が願う未来のためのものであるべきだとも考えている。少なくとも、今のエルキドゥは夢を叶えようとしているのではなく、夢に囚われているようにしか見えない。

 

「──覚めないのは、その夢を叶えられるという現実を見ているからではない。夢を叶えなければいけないという"(かこ)"に囚われているからだ」

 

「だから、鎖から解き放つ。それが、私達が友であるティーネの為に出来る事。友であるティーネの為に、私がやりたいこと」

 

 クリスの言葉を引き継ぐように、翼が、そしてマリアが語る。

 

「私だって、ティーネにいっぱい謝りたいんデスッ! だから、そのためにもティーネを連れて帰ってくるためにッ!」

 

「──未来を見ないシステムなんて、2振りの刃でバラバラにしてあげるんだ」

 

 切歌と調が、刃を掲げそう断言する。

 

「行こうッ! ティーネちゃんを起こすためにッ! 歌が好きだったティーネちゃんならきっと、歌が聞こえれば目を覚ましてくれるからッ!」

 

 響の手とマリアの手が繋がり、そこを起点に翼のように左右に装者が手をつなぐ。

 友の心に、今度こそ歌を届けてあげるために。装者たちは流れ星のように地上を目指した。

 

 

 エルキドゥはフロンティアを着水させる。海底を不用意に傷つけないよう、着水間際で減速したフロンティアは僅かな波を立てながら着底する。

 

「─────────────」

 

 エルキドゥの全身に走る幾何学模様が、フロンティア全体に広がっていく。

 やがてその力は海底へと、そしてそこを基準に地殻へと広がっていく。

 

 エルキドゥの本分は、無機物と共鳴する環境操作能力にこそある。無機物と共振し、環境のもつエネルギーを自在に操作する力。人の姿を保ったままでは、その全力は発揮できない。模倣に力を割いてしまうと、それだけエネルギーを集められる範囲が狭まってしまうからだ。

 

 エルキドゥの姿が、崩壊しかけた人型から更に溶けていく。最早何を模倣することもなく、最低限しか形の維持を行わない。

 その姿は、天に手を伸ばさんとする聖塔(ジッグラト)。星の力を集約する、只1本の槍。

 

 やがてエルキドゥの侵食は、地殻を超え、マントルを超え、その地軸にすら手を伸ばす。

 惑星が動くためのエネルギーは、極めて膨大である。だからこそ、エルキドゥはそれに目をつけた。

 

「─────────────」

 

 槍が三層に分離する。惑星の自転を、星核の対流を、大気の流動をエネルギーと変えて自身へと蓄積する。

 余剰分のエネルギーは、分離した槍の層の間から嵐のように吹き荒れ、周囲の海を巻き上げ、枯らしていく。

 

 既に顔もない彼が、空に仰ぎ見るは6本の尾を引く一筋の流星。

 人の歌を束ねた装者達に対するは、星の力を束ねた一撃でなければならないと、エルキドゥは本能的に把握していた。

 だからこそ、星の力を束ねた。星の表層に生きるものには影響のない程度でしかない、星にとってはほんの僅かなエネルギー。しかし、その力が一点に集約したそれは、天地を貫く槍と成る。

 

 

 

 その槍を、響達は地上に向かいながら見続けた。

 既に人型すら保たなくなった友人は、その全霊を賭して悪夢を見続けようとする。

 その槍に纏うは響達とは全く異なる、星を束ねた原初の音楽。人も、生物も、大地も無い始原の惑星を束ねた一撃は、まさしく星そのものの原始の歌なのだろう。

 

「それでも、負けるもんかッ! 歌は、自分の心を伝えるものなんだッ!何も伝えられないその歌に、負けるわけがないッ!」

 

 響のアームドギアであるその篭手が、四肢を覆うアーマーが分離し、黄金の腕を作り上げる。

 

「それでも、負けるものかッ! 友である貴女を連れ戻すために、貴女と未来(あした)を見るためにッ!」

 

 マリアのアームドギアであるその剣が、全身を纏うドレスが分離し、真銀の腕を作り上げる。

 響とマリアはその巨大な手を繋ぎ、全ての人の歌を1つに束ねる

 

 

「─────────────ッ!」

 

 エルキドゥの言葉にならぬ咆哮を以って、天地を貫く一撃は解き放たれた。

 

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           E - Nu - Ma E - Lis

 

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「いっ………けえええええッ!」

 

 装者達の心から放たれる叫びは、これ以上ない程に思いをぶつける歌となってその一撃に立ち向かいぶつかり合った。

 

 嘗てのカ・ディンギルすらも超えるその槍は、星を束ねた原始の力。惑星環境兵器たるエルキドゥの誇る最大の破壊。

 それとぶつかる金と銀の腕は、エネルギーの衝突に耐えかね罅が入る。徐々に外装が剥がれ砕けていくその腕は、しかし繋ぐことだけは絶対に止めない。

 

「友達だったあなたに、帰ってきて欲しいんだ……だからッ!」

 

 響は、否、装者たちは誰もがその破戒の奔流の中にあって尚、前を向いている。その思いの丈をぶつけている。

 エルキドゥはそれを見ない。目を失い、人の形すら失ったエルキドゥは、前を向くことも思いを持つことも出来ない。

 だから──彼が負けるのは最早必定であり。

 

「起、き、ろぉおおおおおおッ!」

 

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          V i t a l i z a t i o n

 

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 その腕は天地を貫く一撃を超え、繋いだ手を離すこともなく。

 これ以上無いほどに高まった歌と心を、エルキドゥに叩き込んだ。

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