コードギアス 反逆のルルーシュL.E.~贖罪のネームレス   作:餌屋

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BIRTH17: ノーディ ラビット

 

 

『来たか・・・ネームレス!』

 

そこにいたのは小型艦と蜃気楼に良く似たナイトメアだった。

 

「あれは・・・」

 

俺は後ろの小型艦に見覚えがあった。

 

ブリタニア連邦軍所属、小型特殊浮遊航空艦「ノーディ・ラビット」。

ブリタニアと新日本を行き来し、両国へ独自に開発・研究・支援を行っているチーム。

それを率いているのが・・・

 

「ロイドさん!まさかあなたが・・・」

「お久しぶりですぅ~扇首相~。ここまで来ちゃいましたぁ~」

「来ちゃいましたって・・・そのナイトメアはロイドさんが?」

「はい~大切な友人に頼まれましてねぇ~」

 

俺はこの状況でも様子の変わらないロイドさんに苦笑しながらも『聞きたい事を聞く』。

すると思った通りの返答が届いた。

なるほど・・・一枚噛んでたという訳か。

 

『・・・その機体、その武装。貴様が何故それを持っている!それはあの方だけの!ルルーシュ様だけの物!』

 

と、Cが怒りのまま吠える。

悪逆皇帝の信奉者なら、ルルーシュが使っていた機体と非常に良く似たものを使うのは我慢ならないのだろう。

それに対してネームレスは至って冷静に言葉を返す。

 

「C・・・何を勘違いしているのかは知らないが、特段この技術は彼の悪逆皇帝だけの物というわけではあるまい。ただ単に彼しか今まで使いこなせる者がいなかっただけのことだろう」

『ルルーシュ様を愚弄するかぁ!!』

 

Cは、突然伊邪那美のトリガーを引くとネームレスのナイトメアに向かってハドロン砲を照射する。

 

「やれやれ・・・まず話が通じないというのも困ったものだ」

 

ネームレスはそう言うとコンソールを操作する。

すると瞬く間に絶対守護領域が展開され、ハドロン砲は簡単に防がれた。

 

『何!』

「驚く事ほどでもないだろう。この影日向は蜃気楼の流れを汲むナイトメア。相転移砲があるなら守護領域だってあってもおかしくない。さて・・・今度はこちらの番だ」

 

ネームレスは再びコンソールを凄まじいスピードで操作し出す。

 

「うるさい地上のアリには巣に帰って貰おう」

 

ネームレスが最後にコンソールのエンターキーを押すと、轟音を立ててオオサカ地区が揺れはじめた。

 

『な!これは・・・』

 

Cの驚く声を尻目にオオサカ地区の地面が崩れていく。

これは・・・ブラックリベリオンの。

しかもネームレスは住居区画を避け、政庁周辺の軍事区画のみを崩落させている。

 

「そうか、住民が帰ってくる事も考えて!」

 

これで地味に面倒だった地上部隊の半分以上が沈黙した。

しかし残りに部隊を割かなければならない事に変わりは・・・

 

「残りは頼んだぞ」

「畏まりました!」

 

するとその残りの地上部隊にハドロン砲が照射され、辛くも回避した機体にはミサイルが発射される。

やったのは、突如現れた重装備のヴィンセント・ウォード2機。

 

「まさか・・・ジェレミアとアーニャか!?」

「久しいな・・・扇!」

 

俺達と何度もぶつかり、共闘した元ブリタニア騎士ジェレミア・ゴットバルトと、

 

「やっぱり・・・モルドレッドの方が使いやすい・・・」

 

元ナイトオブラウンズ、アーニャ・アールストレイムだった。

 

「どうして二人が!」

「いや何、あの方に協力を請われてな」

「折角・・・頼ってきたから・・・」

 

ふと思ったのだが、ネームレスといいジェレミア達といい、ルルーシュの正体を隠す気はないのだろうか。

事実、高天原ブリッジ内では小声ながらもネームレスの正体について疑問を抱いているスタッフが出てきているのだが・・・

 

 

これは後処理が面倒そうだ・・・

 

『ジェレミアぁ・・・貴様ルルーシュ様に忠誠を誓っていたのでは無いのか!!』

 

今まで混乱していたCが、ジェレミアに憎悪をむき出しで食ってかかる。

 

「狂犬よ・・・確かに私はルルーシュ様に忠誠を誓っている。それは今でも同じだ。」

『ならば!』

「だからこそ!貴様のような存在を野放しにはしておけない!・・・さあ我々は前線に向かうぞ、アーニャ」

「分かった・・・」

 

ジェレミアはそう言い切るとアーニャを連れて前線の戦闘に参加する。

重装備で鈍足かと思いきや、思った以上に最低限の機動力はあるようで少し驚いた。

 

『どいつもこいつも・・・何を馬鹿げた事を!』

 

Cの怒りはもはや頂点に達したようで、目を血走らせてコクピットの壁を殴りつけている。

そんなCに向けてネームレス・・・ルルーシュが宣告を下す。

 

「さぁ、戦力差は覆った。それにまだこちらには隠し球がある。丁度紅蓮の方に向かう所だ・・・ここまでだよ、C」

 

隠し球・・・そういえば彼はどこにいった?

 

そんなルルーシュの言葉にCは殴るのを止め、うつむく。

かと思いきや、突然肩を振るわせ大笑いを始めた。

 

『ひひゃはははははは!ネームレス!何を言うんだ!まだまだこれからだよ!』

「・・・遂に壊れたようだな」

 

 

 

『そちらにしか隠し球は無いと思ったか?』

 

 

 

 

そのCの言葉に反応する間もなく、突如海面が盛り上がった。

 

「何!」

「あれは・・・」

 

『ネームレス、扇・・・貴様らは裏の世界を少々甘く見すぎていたようだな・・・裏の世界は深く、広く、見えにくい。貴様らが見てきた物などあまりに極小さな側面に過ぎない。

 

 

表からはじき出される者はごく少数と思ったか?

 

この保有戦力におかしいと思わなかったか?

 

どこから金が出ているのだろうと思っていなかったのか?

 

 

 

どこまで技術者を取り込んでいると考えていた?』

 

海面からゆっくりと浮上してきたのは、途轍もなく巨大な浮遊航空艦だった。

 

「そうか・・・そういう事か・・・」

「一体あれは・・・」

 

ルルーシュは、悔しそうに声を出す。

 

「奴らの技術チームが元騎士団のメンバーだけと高をくくったのが間違いだったんだ・・・急に勢力を拡大したと考えた所からまず間違いだった!奴らは以前から、同じ世界の者達とのパイプが繋がっていた!元から奴らは巨大な勢力だったんだ!」

「なっ・・・じゃあまさか・・・」

 

「あぁ、その中には直接で無くとも繋がっていた奴がいただろうな・・・

 

 

トロモ機関の関係者と!」

 

 

 

『ご名答!これが長年の構想と開発を経て完成した裏社会の切り札・・・黄泉比良坂(よもつひらさか)だ!』

 




如何でしたでしょうか。
何とJ印のオレンジ農園の経営者はジェレミアでした!

そしてまさかのここでトロモ機関の名前が出てくるとは誰が予想したでしょうか。
そしてルルーシュの隠し球とは一体。
ヒントはいつの間にか見かけない人です。

次回「BIRTH18:黄泉 比良坂」にご期待ください。
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