コードギアス 反逆のルルーシュL.E.~贖罪のネームレス   作:餌屋

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BIRTH23: 紅の 想い

俺、ルルーシュはトウキョウ空港の待合ターミナル屋上で人を待っていた。

 

 

既にオオサカでの戦いから一週間経っている。

 

あの後、クロウが自殺を遂げた後・・・俺は頭の中で自問していた。

 

殺すつもりなんて毛頭なかった。

しかもまさか自殺を選ばせるなんて考えてもいない。

生前では考えられないが、俺はクロウに生きて罪を償わせようとしていた。

・・・あの男が聞いたら大笑いするかも知れないが。

 

もしかしたら、死んだ方がクロウにとって幸せだったかもしれない。

だが・・・俺の犠牲者でもあった奴には・・・

 

話を戻そう。

 

しかしその時の俺たちにはそんな事をいつまでも悩んでいる暇は無かった。

これから黄泉比良坂の完全制圧が待っている。その時兵に出会ってしまえば、事情を知らない者から追求を受けたり余計な衝突を招く可能性がある。なるべくそれらを避ける為、ナナリーを2人に託しステルス迷彩を施して一足先に戦線を離脱した。

 

その後トウキョウ地区まで帰ってきてすぐ、エナジー切れを起こし不時着。

・・・この時俺は迷彩能力があるのだから何故一度ロイド達の元へ戻らなかったのか後悔したのは言うまでもない。

 

恐らく、動揺していたのだろう。

だから正常な判断ができなかった。そう考えることにした。

 

・・・その後数日様子を見てからロイド達へ連絡を取り、影日向と俺を回収して貰った。

 

そして補給と調整を任せる間、C.C.と合流しある人物へ面会しに行くため、俺は民間機で秘密裏にブリタニア連邦へ飛ぶことになったのだ。

 

本当はロイド達に送って貰えるはずだったが、彼らが主導で黄泉比良坂の解析作業を行う事になり、急遽航空券を用意して貰った次第だった。

 

 

 

 

閑話休題。

 

 

飛行機の搭乗開始時間までまだ30分はある。

辺りには誰もいない。

いや、丁度待ち合わせをしていた相手がやってきた。

 

「お待たせ」

 

俺はその声に振り向く。

 

「ああ、カレン。まだ時間もあるし問題ない」

 

 

 

 

「・・・ってな訳で、復興作業も大分進んでる。追い出されていたオオサカ地区の人達も徐々に戻ってこれてるよ」

「そうか、良かった」

 

私はあの後すぐにオオサカを離れたルルーシュに作戦後の大体の流れと経緯、結果を伝えていた。

 

「扇さんが感謝してた。あんたがいなかったら最悪の事態になっていたかもしれないって」

「・・・そう、だな」

「・・・もしかして、まだ気にしてる?Cの事」

「・・・」

 

浮かない顔をするルルーシュにもしやと思い問いかける。

図星のようだ。

 

「あんたが気にすること無いでしょ・・・それとも何?あいつが自殺したのは自分のせいだと思ってるの?」

「それは・・・」

「はぁ・・・馬っ鹿じゃないの!?確かに後味は悪いわよ?でもあいつは自分でその選択をしたの!最後まで自分勝手にね!それを勝手に自分の枷にしてんじゃないわよ!」

「カレン・・・」

 

私は頭にきていた。

こいつは自分独りで何でもかんでも背負い込もうとする。

ずっとそうだった。

 

「・・・例えあんたに責任があったとしても、独りで抱え込むなんて許さない」

「カレン・・・?」

 

私は立ち上がり、ルルーシュに向かい合う。

 

今日、私がルルーシュに会いに来たのはただ報告をする為だけじゃ無かった。

 

 

「この際だからはっきり言うわ」

「お、おう」

 

すぅと息を吸い込み、ゆっくり長めに吐く。

 

「私はね、ルルーシュ・・・あなたの事がずっと好きだった」

 

私の告白に驚き目を開くルルーシュ。

 

「いつからかは分からない。でも気づいた時にはあなたを好きになっていた。愛していた。」

「カレン・・・」

「でも、あなたが黒の騎士団を利用していたって知って、とても悩んで苦しんだ。それでも、学園であなたと決別して、その時に全部気持ちを捨て去ったつもりだった。でも・・・あなたは私を騙していた」

「それは・・・」

「待って。謝るのは私の方・・・あの時、ナナリーが特区宣言をした時。落ち込んで薬に手を出そうとしていたあなたに『最後まで騙し通してよ』って言ったのはあたし・・・あなたは約束通り、最後まで騙し通しただけ・・・」

 

そして私はようやく彼に頭を下げる事ができた。

 

「ごめんなさい。辛い思いをさせて。独りにさせて・・・苦しい選択をさせて」

「・・・そんな、謝ってもらう事なんて」

「・・・だから!」

 

私はルルーシュの言葉を遮り、想いを伝えきる。

 

「だから今度こそ私はあなたを独りにさせない!たとえルルーシュじゃ無くなっても!名前が無いままでも!必ず愛するあなたの側に立ってみせる!辛い事も、悲しい事も全部一緒に背負ってみせる!」

「カレン・・・」

「だから・・・今すぐじゃなくて良い。いつか・・・さっきの告白の返事、聞かせて」

「・・・ああ、分かった」

 

突然の告白に最後笑顔を見せたルルーシュに突然、正面から抱きつく。

ルルーシュはまた少し驚いた顔を見せるが、微笑みを浮かべ優しく抱きしめてくる。

 

 

「また、会おう」

「・・・うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから約1時間後。

 

ルルーシュを乗せた飛行機は空へ飛び立っていった。

 

ルルーシュにとって一番大切な人と話をする為に。

 

 




如何でしたでしょうか。

カレンとの関係の行方は決して遠くない未来へ持ち越しとしました。
変に決め打つよりこっちの方が良いかなと思った結果です。

さて、遂にこの物語も終わりを迎えます。
ルルーシュが話をしに行った相手、もうおわかりですね。

次回、最終話「BIRTH24:C.S.」11月20日金曜日、午前0時更新。
どうぞお楽しみに。
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