思ったより長くなっちゃいました・・・。
アレンside
目を開けると白衣を着たお爺さんとオレンジの帽子を被った男の人がいた。夢に出てきた人・・・名前はエースさんというらしい。
「エースさんが僕を・・・?」
「おう!なんかカリントウ?とかいうやつだって声が聞こえたぞ!!」
横に座っていた白衣を着たお爺さんが「カリプソ―じゃ!!ばかもんが!!!」と怒鳴った。そうだったと笑って僕の手を掴んだ。
「アレン。親父に起きたら連れて来いって言われてんだ!行こうぜ!!」
親父って言うことはエースさんの父親だろうか・・・。
「あの・・・エースさんの父親もこの船の船員なんですか??」
尋ねるとエースさんは急に吹き出し爆笑し始めた。それをお爺さんが頭を叩いて止めた。
「親父はこの船の船長のことじゃ。白ひげと呼ばれる男、エドワード・ニューゲードは1600人いる船員を息子と呼び船員たちもまた父と呼んでいるんじゃ。皆、家族なんじゃよ。まぁ儂は昔からの付き合いじゃから違うがの。・・・おっと!自己紹介がまだじゃったな。船医をやっているジェロじゃ。」
「(家族・・・・・か。)よろしくお願いします、ジェロさん。あのエースさん。その船長さんに会います。僕の事を話さなければ・・・。」
僕の事。つまり父と母の事。そしてカリプソ―の事を・・・。
アレンside fin~
「あまり無理してはいかんぞ。酷い傷だったんzy「よし!!なら行こうぜ!!」「いてっ。はっはい!」腕をひっぱるなー!!馬鹿もん!!!!」ゴンッッ
言ったそばから腕を引っ張ったエースにまた頭に拳骨を食らわせる。長年白ひげの船医を務めるジェロはあまり戦えはしないが、能力者も多いため若い頃に覇気を習得したためこうして自然系のエースにも攻撃できるのだ。2個に増えたたんこぶを見て苦笑するアレンにジェロは「ゆっくりこのバカに気を付けて行くんじゃぞ!」と言われエースと共に医務室を出た。彼女が目にしたのはあの戦争の中ではゆっくりと見ることの出来なかった海だった。真昼の空には雲一つなく、太陽の光が海の水面をきらきらと光らせていた。エースと船長の元へ歩いている間は船員の話などをしてくれた。大きな扉の前に来ると、中から沢山の人の気配がした。ずっと長い間聖戦で戦っていた為か昔に比べると人の気配に敏感になっていた。
「皆もいるみてぇーだな。大丈夫だぞ!顔は怖ぇ奴らばっかだけどいい奴らだし。」
「僕なら大丈夫ですよ。」
アレンは優しく微笑んだ。
そう。僕なら大丈夫。今までだってずっと一人でなんとかなった。それにエースさんやジェロさんを見ればいい人なんだと分かる。大丈夫。
「んじゃぁ開けるぞ?親父ぃー連れてきた!!」
入れと言う低い声の後エースは目の前の扉を開けた。中には船員達が少しだが警戒したような雰囲気で左右にズラーッと立っていた。そして目の前には髭を生やした大きな男が座っていた。アレンは目の前までエースと歩いていき貴族のように片膝を床につけ片手を自身の鎖骨あたりに置きお辞儀をした。エースは隣で突然そんな行動をしたアレンに目を見開くほど驚いた。周りの船員も優雅なその姿と美麗な顔に見惚れた。
「助けて頂いてありがとうございました。それに傷の治療までして頂き・・・」
アレンの言葉を大きな笑い声が遮った。
「グラララララッ海賊相手にそんな貴族みてぇな事をするとはなぁ。」
「助けて頂いたうえに目上の方ですから。」
アレンは微笑み返した。
「んな堅苦しくしなくていい。名前を聞いてなかったな。」
「アレンです。」
「いい名前じゃねぇか。アレン、俺はお前ぇにいくつか聞きたいことがある。」
「はい。答えれる範囲でよろしければ。」
そう言うと白髭は楽にしろといいその場に座らせる。エースは横に並んでいる船員達のところへ行き、空けてもらった場所に着くと周りの船員達もバラバラと床に座り、エースも座った。
「なら聞く。・・・お前は海か?」
ほとんどの船員達は何のことか全くわからなかった。しかし隊長達、特にアレンが現れた時その場を見たエース・マルコ・サッチは何のことを聞いたかいち早く分かった。
「・・・はい。僕は海です。」
白髭は少し悲しげな顔で言ったアレンを見て、似たような人間が頭をよぎった。昔・・・まだ自分がこの海賊団を作ったばかりの頃、家族が欲しいと言っても笑わずにその夢を応援してくれた友人たちだ。海の上にぽつんと立っていて、敵かと思ったら勝手に船に乗ってきたヘラヘラと笑う紳士男。海賊や海軍にすら追われそれでも海を愛し、また海を愛する者を愛していた重い定めを持った女。二人の行方は分からないが白髭にとってはかけがえのない友だった。目の前に居る少女は間違いなく2人の子だと確信した。
「俺はお前に似た顔の女と同じような話し方や雰囲気のする男を知っている。・・・お前はネアとフレアの子か・・・・・??」
「!!・・・はい。覚えていてくださったんですね。父と母の事を・・・・・。」
「当たり前だ。あいつらは俺の親友だからなぁ。・・・あいつらはどうしてる・・・?」
「・・・・・二人は僕が生まれてすぐに、亡くなりました。」
「!・・・・・そうか・・・。先に逝ってたか。グラララララ・・・馬鹿野郎共だ。」
力なく笑った白髭の目から涙があふれ出た。船員達は黙って見守っていたが、内心では白髭の泣く姿を見て慌てる者や驚くものばかりだった。アレンは白髭の姿をじっと見ていた。そして涙がこぼれそうになるのをぐっと堪えていた。
僕以外にこんなにも二人を想ってくれてた人がいたんだ。二人を想って涙を流してくれる人がいたんだ。
アレンは嬉しかった。ノアであり裏切り者であった父の事は教団側にもノア側にも知られてはいけないことだった。母の事など知っている人すら存在しなかった。自分だけしか二人を想えない。ずっとそう思っていたのだ。しかし目の前に座るこの人は二人の為に涙を流し二人の死を悲しんでくれているのだ。だからアレンは話そうと思った。父の正体を。母の存在と力を。二人から預かった伝言を・・・。
「白ひげ様。聞いて頂けますか・・・??貴方が知らない父と母のことを。」
カリプソ―は母が愛した青い海を見た。そして二人を想ってくれる友を知った。そして涙を流す友にカリプソ―は、友が知らない二人の事を知ってほしいと心から思った。
次話では息子たち登場しないかもです。
アレンが語りまくります。