神様死すべし慈悲はない   作:トメィト
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本当に話が進まない。
そろそろボスに出張してもらうしかないかな……。


第九話

さて、新たに加わったギルバートさんとおでんパンパーティーを繰り広げお互いに友情を深め合ったブラッド(ジュリウス隊長以外)。

本当はもっと親睦を深め合いたかったんだが、唯一アラガミを倒せる神機使いにそんな時間はなく、フランさんから直々に任務がありますと報告された。

 

 

今更ながらすげぇブラックだよな、フェンリル。

世界観が世紀末だからしかないのかもしれないけど。

 

 

で、フランさんの話を聞いて、ロビーに行ってみれば別の支部から援軍が来ていてそれと合流するための任務らしい。

援軍なんて必要なほど切羽詰まっていたかな?と疑問に思いつつも任務を受注し、ついさっき友情を深め合ったギルバートさんとロミオ先輩を引き連れて指定された場所へと向かう。

 

 

この内容だと何となく遊びの待ち合わせのような感じだが、神機使いの任務がそんな平和的なもので終わるわけもなく、案の定進路上に無数のアラガミが出現する。

 

 

「今日は珍しく戦わずに終わるかと思ったのに……」

 

 

「いや、それはないでしょ」

 

 

ロミオ先輩と軽口をたたきながら目の前に生えてきたナイトホロウの目玉を一突きにし、その後刺した状態のままで捕食をする。

捕食したことによりバースト状態となった俺は、即座に走り出し近くで固まっていたドレットパイクを纏めて薙ぎ払った。

 

 

「…なかなかやるじゃねえか。確かお前さん、つい最近神機使いになったんだろ?」

 

 

「そうですよ、大体一か月くらい前ですね。神機使いになったのは」

 

 

そう考えると頭おかしいと思う。

成人していない子どもをたったの一か月で戦場に出すなんて、正気の沙汰とは思えないよね。

慣れちゃった俺もあれだけどさ。

 

 

「そうなんだよね。こいつが神機使いになったのってホントに最近なんだけど……受けていた訓練がアレだったからさ。本人もこの短期間でアレな感じに……」

 

 

「解せぬ」

 

 

今さっき自分で認めたけどさぁ。

他人に言われるとこう、なんというか……心に来るよね。

 

 

「最近ではアラガミに神機とかブン投げたんでしょ?」

 

 

「……神機使い歴はそこそこ長いが、神機投げる奴は初めて聞いたな」

 

 

まぁ、普通だったらアラガミに唯一対抗できる武器である神機を投擲する奴なんていないだろう。しかし、あの時はナナを助けるために仕方なかったし、なによりロミオ先輩が言った通り受けた訓練が普通じゃなかったからなぁ。

こうでもしないと生き残ることができなかったんだよ……だから、俺は悪くねぇ!

 

 

「ま、まぁ。この話は一旦隅に置いておこう。ほら!今は一応戦闘中だからさ」

 

 

「もう終わりましたけど?」

 

 

「えっ」

 

 

「えっ」

 

 

「なにそれこわい」

 

 

グルンと頭だけでこちらの方を向いたロミオ先輩が言う。

俺的には先輩の方が怖いんですけど、ゾンビみたいで。

 

 

「いったい、いつの間に……」

 

 

「こう、話している途中銃形態でばーっと」

 

 

無意識のうちにアラガミを殺せるようにジュリウス隊長の訓練で仕込まれている俺に隙はなかった。

やっぱり、ジュリウス隊長は部下思いだぜ!(白目)

 

 

 

「……おいロミオ、こいつ本当に新人か?」

 

 

「そうだよ。……多分な」

 

 

「信じられないんだが……」

 

 

「言うな、言ってはダメだ。ギル」

 

 

俺が軽くトリップしている間にロミオ先輩とギルバートさんはこそこそと小声で話し合っていた。

仲が良くて何よりです。

 

 

と、色々とあったが無事に合流地点へとたどり着いた。

けれどもここで問題発生。

いくら周囲を見渡してみても援軍どころか人っ子一人いやしなかった。アラガミなら結構いたけど。

仕方ない、困ったときのフランさんだ。

 

 

「すいません。フランさん、合流地点に来ましたが援軍どころか人っ子一人見当たりません。……相も変わらずアラガミならその辺でお食事パーティーを繰り広げていますが」

 

 

『…それはおかしいですね。少々お待ちください』

 

 

左耳につけている通信機からカタカタとフランさんが、援軍について調べている音が聞こえ、何もつけていない右耳からはダッダッダとアラガミの足音が聞こえてきた。この音は……また、オウガテイルか。しかも二体分。

……空気読めよ。そこは普通に返事を聞くパターンでしょうが。

 

 

「ロミオ先輩、ギルさん。処理お願いできますか?」

 

 

「まかせろ」

 

 

「おっけー!」

 

 

神機を構え、オウガテイルに二人が向かった瞬間フランさんから通信が来た。

 

 

『……仁慈さん。どうやら援軍は先に護送班と合流したそうで、既にフライアに向かっているそうです』

 

 

「なんですと?」

 

 

それが事実なら俺らがここに来る意味が全くないじゃないか。

て言うか、先に護送班と合流してフライアに向かうなんて大丈夫なのか?援軍として。

 

 

「フランさん。その人援軍じゃなくて迷子とかじゃないんですか?」

 

 

『……それは私にはわかりかねますね。上の方からも詳しい話は伺ておりません。しかし、神機使いたちの最前線である極東支部からの援護とのことなので、実力は申し分ないと思われます。なんにせよ、もうその場にいる理由はなくなりました。軽く周囲のアラガミを駆逐したのち、フライアに帰還してください』

 

 

その言葉を最後にフランさんとの通信が切れる。

それと同時に、ロミオ先輩が相手をしているオウガテイルの尾から発射された棘が流れ弾としてなぜか俺の方に飛んできた。

なので、たまたま近くで捕食をしていたドレットパイクを捕食形態で捕まえ、飛来してきた棘の盾にする。

そして、仕上げに苦しんでいるドレットパイクのコアを捕食した。

 

 

「ロミオ先輩、ギルバートさん。援軍の方、先にフライアに行っちゃったみたいなのでさっさとこいつ等倒して帰りましょう」

 

 

「さっきのアクションに対して何の反応もないのか…」

 

 

「ギル、ついさっき学習しただろ。コイツに常識は通用しないんだよ」

 

 

ジュリウス隊長の訓練に常識は通用しねぇ。

まともに相手をしたらあっという間に圧死endを向かえるからな。

 

 

「まぁ、そんなことはどうだっていいんです。重要なことじゃない。今はさっさとアラガミを駆逐して、先にフライアへ行ってしまった援軍(仮)の顔を確認しに行きましょうよ」

 

 

「……そうだな」

 

 

「何事も諦めが肝心だよな!」

 

 

なんか変な妥協のされ方をされた気もするがそこは気にせず、この後無茶苦茶アラガミを駆逐した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フライアよ、私は帰ってきた!

 

 

……はい、と言うわけで帰ってきました。

ロミオ先輩は何やら用事があるとのことなどで途中で別れ今はギルバートさんと歩いている最中です。

 

 

「ギルバートさん、今度チャージスピアの使い方教えてくれませんか?」

 

 

「ギルでいいぞ。別にかまわないが……お前はお前で独自の道を爆走してるからな……。教えるのは構わないが、参考程度にしろ。無理矢理使い方を変えるとかえって悪くなることがあるからな」

 

 

「やっぱり、そうなりますよねぇ」

 

 

普通であれば、一か月かそこらで戦闘スタイルの確立なんてできるわけがないからそのままギルさんの教えを元に戦闘スタイルを作っていけばいいんだけど……俺のは訓練が濃密すぎてすでに戦闘スタイルが確立しているんだよねぇ。

本来の刀身もヴァリアントサイズだし。

 

 

あーでもないこーでもないと色々話し合っていると、

 

 

「君たちが、噂のブラッドかな」

 

 

目の前に貴族のような恰好をした金髪の青年が現れた。

 

 

どうする?

 

 

 

>そっとしておこう

 

 

 

「まてまてまてまて待ちたまえ!君たちに言っているんだよ!」

 

 

しかし にげられなかった!

 

 

ちっ、なんかめんどくさそうだったからスルーしようと思ったんだがダメか。

仕方がないので、渋々と言った感じで反応を返す。

 

 

「はぁ、そうですか。……それで、貴方はいったいどちら様です?」

 

 

「おっと、これは失礼した。僕はエミール……栄えある極東支部第一部隊所属!エミール・フォン・シュトラスブルクだッ!!」

 

 

「お、おう」

 

 

「……そうか、よろしくな」

 

 

勢いのよい自己紹介に戸惑い気味と言うか、若干引いている様子のギルさん。

そうなる気持ちはよくわかる。

 

 

「このフライアは趣があっていい船だね。しかし――――――」

 

 

エミールさんは俺たちが返事を返した後、勝手に自分のことを話し始めた。

なんか、色々大袈裟だったけれど要約するなら、フライアの周りにアラガミが来たから助けに来たぜ!という事らしい。

本当かどうかは知らんが。

 

 

彼は最後に我々の勝利は約束されているー!と言い残し去っていった。

 

 

「……ややこしいのが増えたな」

 

 

帽子のつばをいじりながらぼそりと呟くギルさん。

確かに、あのキャラはいろいろ濃すぎる。変な問題を起こさなきゃいいけど。

もし、何かあったときはおでんパンでも突っ込んどけばいいか。

 








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