東方狐答録   作:佐藤秋

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静葉「どうも、読者のみなさん。そっちだと日付は神無月の二十八日、もうすっかり秋みたいね」

穣子「ぽかぽか暖かい小春日和な秋の日だけど、読者のみんなは今日が何の日か知ってるかしら? ……そう。実は今日、真の誕生日っていう設定なのよね。知らなかった人は六十八話を読み返してみればいいと思うわ」

静葉「真の誕生日だからなんだって話だけど、せっかくだから今日も番外編を投稿することにしたみたい。たいした話じゃないけど、まぁ読めばいいんじゃない? そして感想欄に『秋姉妹をもっと出せよ』って書けばいいと思う」

穣子「……私たちの出番、ここだけだもんね…… んんっ、気を取り直して、本編へどうぞ! 本編っていうか番外編だけど」

静葉「はい、どうぞー」



第百十四話 寝るときに

 

 ~もしも○○が真と一緒の布団で寝たら~

 

 

・霊夢の場合

 

霊夢「……真。あ、あの……」

 

真「ん。どした?」

 

霊夢「う、腕枕を……」

 

真「ああ、いいぞ」スッ

 

霊夢「……ありがと。 ……えへへ」

 

真「……」ポンポン

 

 『スタンダードかつ王道』

 

 

 

・魔理沙の場合

 

魔理沙「……真の腕、ゴツゴツしてて寝にくいぜ」

 

真「む……」

 

魔理沙「あ、そうだ。なら腕をさー、変化の術で枕に変えたらいいじゃん。柔らかいのにしてくれ」

 

真「えぇ……? 腕だけ枕って……」

 

魔理沙「まぁまぁ、いいからやってみろよ」

 

真「……えーと、こうか?」ボワン

 

魔理沙「……おー」

 

 『絵面がシュール』

 

 

 

・ルーミアの場合

 

ルーミア「真とお昼寝なのかー」

 

真「いや、もう夜だが…… まぁいいや、おいでー」

 

ルーミア「真~♪」

 

真「わー」ギュー

 

ルーミア「……ちょっと、あまり寝顔は見ないでほしいんだけど」

 

真「うお、いきなり大人モード。見るなもなにも、そもそも暗くて見えないが……」

 

ルーミア「月明かりとかでまだ明るいじゃない…… あっ、そうか。えい」

 

真「……わっ、真っ暗」

 

 『よく眠れそう』

 

 

 

・大ちゃんの場合

 

大妖精「……」チラッ

 

真「……」クー

 

大妖精「……」ドキドキ

 

真「……」クー

 

大妖精「……」ポスッ

 

真「……」クー

 

大妖精「……」

 

真「……」クー

 

大妖精「……」スピー

 

真「(……)」

 

 『真は寝たふり』

 

 

 

・チルノの場合

 

チルノ「手下のくせに、あたいの気を引くなんて100年早いわ! 積もりたての雪のようにふかふかで、真冬の池の氷のように冷たい布団を用意してから出直すことね!」

 

真「……」

 

 

 

チルノ「わ~ふかふかで冷たくて気持ちいい~♪」

 

真「(……変化の術、便利)」

 

 『即オチ2コマ』

 

 

 

・美鈴の場合

 

美鈴「……いやー、一緒に旅をしてたときのことを思い出しますね」

 

真「(……別に、あのときは一緒の布団で寝てないけどな)」

 

美鈴「……あれ、真さんもう寝てる? それでは私も…… おやすみなさい」

 

真「ああ、おやす……」

 

美鈴「zzz」スピー

 

真「早っ!」

 

 『お互い気にしない』

 

 

 

・咲夜の場合

 

咲夜「……ここはメイドとして、真様が眠れるように子守唄を」

 

真「やめてくれ」

 

咲夜「はい」

 

真「……」

 

咲夜「……」

 

真「……」

 

咲夜「……では快適な睡眠につけるよう、リラックス効果のあるお香を焚いて」

 

真「いらない」

 

咲夜「はい」

 

 『落ち着かない』

 

 

 

・パチュリーの場合

 

パチュリー「……っ! ごほごほっ!」

 

真「……あーあー、大丈夫か? ほら、ちゃんとあったかくして寝ないと喘息が悪化するから……」スッ

 

パチュリー「……ん」ギュッ

 

真「よしよし……」ナデナデ

 

 

 

パチュリー「……昨日の夜は、思い返してみたら私なんてことを……!」ジタバタ

 

 『黒歴史』

 

 

 

・フランの場合

 

フラン「えへへ~、真の腕枕~♪」

 

真「ん」

 

フラン「……しーん♪」ギュッ

 

真「……」ナデナデ

 

フラン「……」

 

真「……」

 

フラン「……」スヤァ

 

真「(かわいい)」

 

 『かわいい』

 

 

 

・橙の場合

 

真「……橙~、おいで~」

 

橙「んん……真さま……」ウトウト

 

真「よしよし……橙はかわいいなぁ」ギュー

 

橙「んう……あったかくてきもちいい……」

 

真「ふふ……猫みたいに丸まっちゃってまぁ……」

 

橙「……」スヤァ

 

 『夏場は多分逃げられる』

 

 

 

・藍の場合

 

藍「……私には尻尾があるからな、邪魔にならないようにするために真のほうに体を向ける必要が……」

 

真「ああ、まぁ、俺も尻尾があるからそれは分かるが……」

 

藍「……それと、今夜はかなり冷えこむらしい。限られた布団を最大限使い、また熱を逃さないよう、こうやってしっかり寄り添っておいたほうがいいと思われる」ピトッ

 

真「……えーと、藍?」

 

藍「また私は、酔った紫様に抱き着かれながら布団に連れ込まれることがよくあるのだが、これにはどうも慣れなくてな。せっかくの機会だしそれに慣れる練習をしておきたいところで……」

 

真「……んん? 悪い、何が言いたいのかよく分からないんだが……」

 

藍「……腕枕をしてほしい……」

 

真「最初からそう言えよ!」

 

 『なにかと理屈をこねてくる』

 

 

 

・紫の場合

 

紫「真……寝てる間もずっと手を握っててね……?」

 

真「ああ、分かった分かった」ギュッ

 

紫「……眠るまでは頭を撫でてて欲しいわ」

 

真「はいはい」スッ

 

紫「それと……おでこにおやすみのちゅーを……」

 

真「……。……これでいいか?」

 

紫「えへへ…… ん……」スゥ

 

真「……おやすみ、紫」

 

 『めっちゃ甘えてくる』

 

 

 

・妖夢の場合

 

妖夢「(ど、どうしましょう…… できるだけ離れて寝ようと思ったら真さんが布団を被せてくるし、そうなると私一人で布団を独占するわけにはいかないじゃないですか……)」

 

真「……」

 

妖夢「(……それで、枕は真さんに使ってもらおうと渡したら、代わりに腕枕してくるし…… 男の人の顔がこんな近くに……!)」ドキドキ

 

真「……んあ? ……どうした妖夢、寝つけないのか……?」

 

妖夢「(……こ、こうなったら奥の手です! えいっ!)」ヒュンッ

 

真「わっぷ。 ……なんだこれ」

 

 『半霊ガード』

 

 

 

・幽々子の場合

 

幽々子「……しーん、腕枕~」

 

真「ん、はいよ」スッ

 

幽々子「ありがと~♪ ……それとね、頭を……」

 

真「ん」ナデナデ

 

幽々子「~♪」

 

真「……」

 

幽々子「……あとね、寝るまでぎゅ~って抱き締めてほしい~」

 

真「はいはい」ギュー

 

幽々子「~♪」ギュー

 

真「(……紫の友達やってると、こういうところも似るんだろうか……)」

 

 『類は友を呼ぶ』

 

 

 

・てゐの場合

 

真「てゐ~♪」ギュー

 

てゐ「(ウサ…… まぁ真にぎゅーってされるのは不快じゃないからいいんだけど、見せつける相手がいないと楽しさは半減ウサ……)」

 

真「……」スゥ

 

てゐ「(……そうだ、真と一緒に寝たって分かる印でもつけとこ。明日これを見た周囲の反応が楽しみさね)」モゾモゾ

 

真「くふふ……てゐ、くすぐったいよ……」

 

てゐ「真~♪」チュー

 

真「……?」

 

 『あれ、首に(あざ)みたいのがたくさん残ってるんだけど』

 

 

 

・鈴仙の場合

 

真「……」クー

 

鈴仙「(真さん普通に眠ってる…… そりゃあ私は師匠に比べて身長とかいろいろ小さいですけど、一緒の布団で緊張とか無いんでしょうか……?)」チラリ

 

真「ん……鈴仙どした……?」パチリ

 

鈴仙「(え、真さん起きて……)」キュイン

 

真「あ……?」

 

鈴仙「(……ってしまった! 目があったら真さんが狂気に落ち……!)」

 

真「……」

 

鈴仙「……す、すみませ……」

 

真「……ふふ、鈴仙の目も、紅くて綺麗だな」ニコ

 

鈴仙「……!」ドキッ

 

真「……もう夜遅いしさっさと寝ろよー。おやすみ」ゴロン

 

鈴仙「は、はいおやすみなさい……」

 

鈴仙「……」

 

鈴仙「……///」ポー

 

鈴仙「(……はっ。 ……私のほうが正気を失ってどうするのよ……)」

 

 『狂気の微笑みwith真』

 

 

 

・永琳の場合

 

永琳「ふふ……真、こっちへ来て?」

 

真「……」モゾモゾ

 

永琳「……えいっ。捕まえた」ギュッ

 

真「(……捕まえたって、永琳が来るように言ったんじゃないか)」

 

永琳「もふもふしてていいわねぇ…… 毎日こうして寝たいくらい」ナデナデ

 

真「毎日はちょっと…… 今回だって、永琳じゃなかったらこんなことしないぞ……」

 

永琳「ふふ、ありがと♪」

 

真「……今度は永琳が小さくなる番だからな」

 

永琳「……えー? どうしようかしらねー?」

 

 『今回は小さい狐姿の真』

 

 

 

・輝夜の場合

 

輝夜「……真~」

 

真「……ん~?」

 

輝夜「……こっち向いて、腕枕して、ぎゅってして、頭撫でて、あと面白い話して~」

 

真「多いな!」

 

 『わがまま』

 

 

真「……で、逃げ場の無いスペルカードを作ったつもりだったのに、普通に上に逃げられてな……」ナデナデ ギュー

 

 『でもやる』

 

 

 

・妹紅の場合

 

妹紅「(……真は都にいたころ、こんな風に輝夜と何度も同じ布団で寝てたらしいな……)」

 

真「……」クー

 

妹紅「(そ、それなら私だって……! 輝夜に負けるわけにはいかないんだ……!)」モゾモゾ

 

真「ん…… どうした妹紅……寒いのか……?」

 

妹紅「え? あ、ああ、まぁ、そんな感じ……」

 

真「……じゃあほら、こっち来い。こっちのほうがあったかいぞ」ギュッ

 

妹紅「ん……あったかい……」ギュー

 

真「……よしよし」ナデナデ

 

妹紅「(……どうだ! 見たか輝夜!)」

 

 『多分妹紅の負け』

 

 

 

・萃香の場合

 

萃香「んん……」モゾモゾ

 

真「……ん?」

 

萃香「……んん~」ゴロゴロ

 

真「いてっいてっ」

 

 『角が邪魔』

 

 

 

・アリスの場合

 

上海「シャンハーイ」

 

真「シャンハーイ! ふふ、今日は一緒の布団でお昼寝だー!」

 

上海「シャンハーイ!」

 

真「大丈夫! 俺は寝相悪いほうじゃないからな、間違えて潰したりしないぞ!」

 

アリス「………………」

 

 『空気』

 

 

 

・幽香の場合

 

真「……」クー

 

幽香「(……どうして私、真と一緒に寝てるのかしら……? 真は気にせず普通に寝てるし……)」

 

真「ん……? どうした幽香……眠れないのか……?」

 

幽香「(そりゃまぁ現状意味分からないし)」

 

真「……ん」ギュッ

 

幽香「わっ!?」

 

真「大丈夫……幽香はもう十分強くなったから、悪い人間たちからこの花たちを守れるよ……」ナデナデ

 

幽香「(……いったいいつの話をしてるのかしら……? いまだに子ども扱いして……)」

 

真「……」ナデナデ

 

幽香「(……でも、悪い気はあんまりしないかも……)」ポスッ

 

真「……」ギュー

 

幽香「(……いい匂いがする。花たちが大好きなお日様の香り。それと……)」スンスン

 

 『かすかに香る真の匂い』

 

 

 

・小町の場合

 

真「……」クー

 

小町「(……せっかく真と一緒に寝てるんだし、また尻尾を布団にしてくれないかなぁ。あのモフモフをもう一度……)」

 

真「……」ゴロン

 

小町「(お、寝返り。打ったついでにこっから尻尾が出てきたいしないかねぇ)」サワ

 

真「(……ん?)」

 

小町「(んー出ない……)」サワサワ

 

真「(……どうして俺は、小町に尻を撫でられているんだろう……)」

 

 『この後ちゃんと説明して尻尾を出してもらいました』

 

 

 

・映姫の場合

 

映姫「……」チラッ

 

真「……」クー

 

映姫「……」ギュッ

 

真「(……お? 映姫が手を握ってきた?)」

 

映姫「……」ススー

 

真「(そんで俺の手を持ち上げて……)」

 

映姫「……」ポスッ

 

真「(そのまま映姫の頭に置いた……)」

 

映姫「……///」テレテレ

 

真「……」

 

真「(……よしよし)」ナデナデ

 

映姫「!」

 

 『頑張ってる人ほど実は誉められたい』

 

 

 

・レティの場合

 

レティ「真~、抱き枕~」

 

真「……なんだ抱き枕って。言っとくが俺はもうあんな(小さい)姿になるつもりは二度と無い……」

 

レティ「今のままでいいから~、後ろ向いて~?」

 

真「後ろ……?」ゴロン

 

レティ「……え~い♪」ギュー

 

真「わっ」

 

レティ「~♪」スリスリ

 

真「(……なるほど、抱き枕ってこういう…… まぁ小さい姿になるよりかは全然マシだが……)」

 

レティ「~♪」ギュー

 

真「(……せ、背中に二つ、なにやら柔らかい感触が……!)」

 

 『雪見大福』

 

 

 

・椛の場合

 

真「ん…… いつも通り、椛の髪はモフモフしてるな~」ナデナデ

 

椛「(はわわ……腕枕されてる上になでなでも……! それに、距離が近いから真様の匂いが……///)」ピョコピョコ

 

真「はは、耳が動いてかわいらしい」ナデナデ

 

椛「(……恥ずかしいけど、撫でるのが気持ちいいから動けない…… 真様、どうしてこんなに上手なの……?)」

 

真「(……と、『答えを出す程度の能力』で、『椛が不快に思わない撫で方』を検索検索ぅ、ってね)」

 

椛「(ふわぁ……次に撫でてほしい所を的確に……///)」

 

 『なでなでが上手い裏事情』

 

 

 

・文の場合

 

文「えへへ~真さんの腕枕~♪ 頭を置く場所が根元すぎて、腕枕というよりこれはもう胸枕ですね~♪」

 

真「……はいはい。しゃべってないでもう寝るぞ」

 

文「はーい。それじゃあ真さん、寝る前のなでなでぎゅーをもう一回……」

 

真「ん」ナデナデ ギュー

 

文「~♪ それと最後に、寝る前のキスを……なんて」

 

真「はいはい」チュッ

 

文「……!?」ボッ

 

真「……じゃ、いい子で寝るんだぞ」

 

文「(あ、あやややややや///)」プシュー

 

真「(お、静かになった。"最後に"って言葉は本当だったんだな)」

 

 『人前じゃなければ結構いろいろしてくれる』

 

 

 

・早苗の場合

 

早苗「(……腕枕されてるのはいいとして、この状況はどうなんでしょう…… 年の離れたお兄さんが、単に子ども扱いしてるだけのような気が……)」

 

真「……」クー

 

早苗「(本人は寝てるし…… こうなったら私のほうから色々と……)」モゾモゾ

 

真「……こら、何しようとしてる」

 

早苗「わっ。真さん起きてたんですか」

 

真「基本的に眠りが浅いから、気配がしたら起きるんだよ」

 

早苗「(さすがもと野生動物)」

 

真「……」ガシッ

 

早苗「あっ」

 

真「こうしてれば、変なことはできないだろ」

 

早苗「(……あ、こうして足を足で挟まれるの結構好きかも)」

 

 『子どもって足挟まれるの好きなイメージ』

 

 

 

・諏訪子の場合

 

諏訪子「……」モゾモゾ

 

真「……? ってあ、おいこら諏訪子」

 

諏訪子「……ぷはぁっ」

 

真「……人の着物の中に入り込んで何してる」

 

諏訪子「……えーと、二人羽織?」

 

真「そんな疑問系で答えられても…… いやまぁ別にいいんだけど、寝にくくないか?」

 

諏訪子「全然」ギュー

 

真「……ならいいが」

 

諏訪子「……あててんのよ」

 

真「……何の話だ?」

 

諏訪子「……べっつにー?」

 

真「(……これはあれだな、ど根性ガエルみたいだ)」

 

 『服に入ったペラペラのカエル的な意味で』

 

 

 

・キスメの場合

 

キスメ「ふー、この季節はお布団が恋しいねー」モゾモゾ

 

真「(桶から出ることできたんかい)」

 

キスメ「真はもうちょっとこっち来てよ。狭いとこのほうが落ち着くから」グイグイ

 

真「あ、ああ……」ギュー

 

キスメ「お、いいね! いい感じに落ち着ける~♪」

 

真「(……それはいいとして、キスメの下半身(下半分)ってどうなってんだろ? これは気になる……)」チラッ

 

キスメ「~♪」ギュー

 

真「(頭が邪魔でうまく見えない…… それともわざと? わざとなのか?)」

 

キスメ「……」ニヤッ

 

 『見せられないよ!』

 

 

 

・ヤマメの場合

 

ヤマメ「よいしょ、よいしょ」セッセッ

 

真「……あの、ヤマメ? どうして俺は、糸で布団に張り付けられてるんだ?」

 

ヤマメ「え。そりゃあ真が私に変なことをしないように」

 

真「……変なことて」

 

ヤマメ「……ねえ知ってる? 人は寝てる間に蜘蛛を食べちゃうらしいよ」

 

真「……だからなに!?」

 

ヤマメ「私も真に食べられないようにしないと……」

 

真「食べないし、その例だと蜘蛛は自分の過失で食べられてると思うんだが……」

 

ヤマメ「……じゃあ寝るよー。真、腕借りるね」ポスッ

 

真「(……ああ、なるほど、腕を横に固定した理由はそれか……)」

 

ヤマメ「~♪」アイムーハングリースパイダー♪

 

真「(何その曲)」

 

 『むしろ真が食べられる側っぽい』

 

 

 

・パルスィの場合

 

パルスィ「(……一緒に寝ることになって、『距離が近いわよ!』とか『こっち向いたまま寝ないでくれる!?』とか『気安く触ろうとしないでちょうだい!』とか言ってやろうと思ったのに……)」

 

真「……」クー

 

パルスィ「(後ろを向いて離れて寝るとか、どれだけ私に配慮してるのよ妬ましい……)」パルパル

 

真「……」クー

 

パルスィ「(離れてるせいでちゃんと布団被れてないじゃない。ずっと体を向こう側にしてたら寝返り打てなくて大変じゃない。枕だって私にくれちゃって……)」パルパル

 

真『俺はパルスィの嫌がることは絶対しない』

 

パルスィ「(とか言ってんじゃないわよ。それで自分が貧乏くじ引いてたら世話ないわね。まったく何を考えてんだか……)」

 

真「……」クー

 

パルスィ「……」

 

真「……」クー

 

パルスィ「……」チョコン

 

真「ん……?」

 

パルスィ「その……もうちょっとこっちに来なさいよ、冷えるじゃない。それに枕は一緒に使いましょ。別に私は……嫌とかじゃないし……」

 

真「……」

 

パルスィ「体もこっちに向ければいいじゃ…… な、なによ……」

 

真「……別に。やっぱりパルスィは優しいな」ニコ

 

パルスィ「! し、知らない!」パルパルパルパル

 

 『このあと滅茶苦茶パルパルした』

 

 

 

・勇儀の場合

 

真「……zzz」スピー

 

勇儀「(……ついにこの機会がやってきた…… いつもは寝てても隙を見せない真が無防備になる、酒をたくさん飲んだ日の夜……!)」ゴクリ

 

真「……zzz」グーグー

 

勇儀「(真の布団には入り込んだ…… こうなったらもう行けるところまで行くしかない……!)」ドキドキ

 

真「……zzz」ムニャムニャ

 

勇儀「(……そ、それじゃあ失礼して……)」ギュッ

 

真「ん……」zzz

 

勇儀「(……真の手、私より大きくてあったかい……)」ニギニギ

 

真「……zzz」グースカ

 

勇儀「……え、えへへ///」マンゾク

 

 『やることがショボい』

 

 

 

・さとりの場合

 

さとり「……」ウトウト

 

真「(小さくてかわいい…… ぎゅーってしたい……)」

 

さとり「(あ、真さんぎゅーってしたいって思ってる…… 私もぎゅーってしてほしい……)」スッ

 

真「……?」

 

さとり「……どうぞ、ぎゅーってしてください……」

 

真「……ああ」ギュー

 

さとり「……」ギュッ

 

真「(……さとりは優しいなぁ、たまにこうしてぎゅーってさせてくれる)」

 

さとり「(真さんのぎゅーは優しいから好きです)」

 

 『優しい世界』

 

 

 

・こいしの場合

 

真「……zzz」スピー

 

こいし「……わふー。真のお腹ー」ボスッ

 

真「おふっ……。……zzz」スピー

 

こいし「えへへー、真のほっぺぐにゅぐにゅー」モニュモニュ

 

真「うーん……うーん……」ムニャムニャ

 

こいし「あははー変な顔ー」モニュモニュ

 

こいし「……」モニュ……

 

こいし「……」

 

こいし「起きないなー」フッ

 

真「んん……こいし……? まだ寝てないのか……?」

 

こいし「!」

 

真「ってお前どこに乗って……」

 

こいし「……えへへー、しーん」ギュー

 

真「……?」

 

 『気付いてほしいときには気付く男』

 

 

 

・お燐の場合

 

真「……お燐ー、おいでー」

 

お燐「……やれやれ、今のあたいは人型なのに扱いは変わらないねぇ…… ま、行くんだけどねー♪」モゾモゾ

 

真「……へへー、おりーん♪」ギュー ゴロン

 

お燐「わあっ。 ……この姿でお腹に乗っても大丈夫?」

 

真「全然平気。 ……ふふ、お燐掛け布団」

 

お燐「……じゃああたいは真敷き布団。寝心地は悪い」

 

真「……!」ガーン

 

お燐「冗談だよ。 ……えへへ、真」ヌッ

 

真「お?」

 

お燐「おやすみー♪」ピトッ

 

真「……ああ、おやすみ」ピトッ

 

 『猫の鼻キスは親愛の印』

 

 

 

・お空の場合

 

お空「……真~」スリスリ

 

真「おー? どうしたお空」

 

お空「……」スリスリ

 

真「……?」

 

お空「……もう! 私がこうしてるってことは、よしよししてほしいってことだよ! なんで分からないの!」

 

真「えぇ……? 今までそんな決まり無かったじゃん……」

 

お空「さっき私の中で決まったの! ……あ~あ、さとり様ならいつでも分かってくれるのにな~。真は私がしてほしいこと分からないんだ……」

 

真「……む」ギラリ

 

 

 

真「……ほらお空、これでいいだろー」ナーデナデ

 

お空「うん♪」

 

真「次はぎゅ~、か? ほーら、ぎゅ~」ギュー

 

お空「えへへ~、あったかぁい♪ 真、好き~♪」 

 

真「……ふ」

 

 『負けず嫌い』

 

 

 

・ぬえの場合

 

ぬえ「……えへへ~、真と一緒にお昼寝~♪」

 

真「(……俺と寝てなにが楽しいのかは知らんが、まぁ喜んでるなら悪い気はしないな……)」

 

ぬえ「……あれっ。今日の真は尻尾を出してないんだね」

 

真「ん。ああ、寝るときとかは邪魔だから仕舞ってるんだ。他に、地上にいるときとかも出さないようにしてる」

 

ぬえ「へぇ~……人間っぽい!」

 

真「……ふふ。ぬえも地上に出るときは羽を隠したほうがいいかもな」

 

ぬえ「そうだねー。地上に行くの楽しみ! えーと、私たちは何するんだっけ」

 

真「まずは人里でやることを済ませてだな……」

 

 『星蓮船はもうちょっと待ってください』

 

 

 

・一人の場合

 

真「……」クー

 

 

永琳『かわいい侵入者さんね。二尾の狐なんて珍しい』

 

 

諏訪子『アンタ、さっき私のこと見てたでしょ?』

 

 

神奈子『……なんだお前は。何が目的でここに来た』

 

 

勇儀『狐だぁ? 私は狐みたいな嘘吐きの妖怪は嫌いでねぇ』

 

萃香『その狐が私たちに話しかけて、いったい何が目的だい?』

 

 

輝夜『……そこにいるのはだぁれ?』

 

 

ルーミア『ねぇ……貴方たちは食べてもいい人間……?』

 

 

椛『そこの人間ども! ここは我らが天狗の山、即刻ここから立ち去るがいい!』

 

 

パルスィ『……ふん。妖怪の狐ごときが妬ましいわね』

 

 

霊夢『……お賽銭! 貴方がお賽銭を入れてくれたの?』

 

 

真「……ふふ」

 

真「……zzz」スピー

 

 『昔を思い出しながら眠りにつく』

 

 

 ~終わり~


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