ロマンシングサガミンストレルソングより
~Believing My Justice~
「龍・神・降・臨!!!!」
蒼臥は怒りを表し、ロマンシングサガ3最強秘術、龍神降臨を唱えた。
龍神降臨とは、唱えた術者の全ての力を極限まで引き出す事ができる。しかし、その代償は重い理由があるのだ。
それは唱えた術者の命を削り続ける、言わば、諸刃の剣なのである。
その術を蒼臥は唱えた瞬間、身体の傷は全て無くなる。
「天覇、すみません、今回は少々拳で戦います。」
右拳を上段の構え、左拳中段の構えでバリアジャケットを展開。つまり、蒼臥専用ファイタースタイルとなったのだ。
「ヴィータ、空気が変わった。だが、いくら何でも私達二人に挑んで、ただで済むと思うなよ?小僧」
だが。
「言葉は終わりですか?そろそろやらせて頂きます。月の力 我が身に光を浴びせよ 炎よ 我が身を纏い その力を速さに変えよ ハードファイヤー!ムーングロウ!」
月術、朱雀術の素早さを上昇させる術を身に宿らせた瞬間、急接近してくる。
「近づけさせん!」
ザフィーラが近づけさせまいとするが、その力は予想を遥かに凌駕する。
「はあ!!!」
拳一つで妨害するバインドを全て破壊する。
だが、身体能力が更に高まっており、全くスピードに追いつけなくなっていた。しかも。
「おおりゃあああああ!!!」
鉄槌の騎士は自分の相棒を回し始め、蒼臥に向かって行く。だが、今の少年は阿修羅すらも驚くような回避、行動、受け流し、本当にこれが人間に出来る事なのかと疑ってしまう。
(こ、こいつ、前より速い!)
「拳に力を溜める。」
少年の拳に力が集められる。
しかも、ただ溜めている訳では無く、相手の行動を見ながら隙を見つけようとしているのだ。
「くそ!ちょこまかしてんじゃねえ!!!」
ヴィータが繰り出す攻撃を見ると瞬間に蹴り返す。
「な、何!?」
蹴り返した瞬間更に、
「稲褄キック!!!」
蹴りに気の雷を纏わせてそのまま胴体に。
「ぐああああ!!!」
ヴィータが飛ばされた事にザフィーラ怒りに任せ、拳を突き出して攻撃してくる。
その動きを見ては左手で受け流し距離を稼ぐ。
「準備出来た。」
ザフィーラがまた拳を構えて攻撃を仕掛ける。だが、それが狙いかのように蒼臥は真っ向から向かってきた。
「我が拳を受けてみろ!!!」
「悪いですが、貴方の拳は通らない、確実に当てる事に意義がある。」
右手の力が具現化する。その具現化した形は。
(馬鹿な!虎だと!?何なんだあの力の大きさは!はっ!?ダメだ!防御を・・・・・)
そう、蒼臥の放とうとしている技に関係する。
「この一撃、受けてもらいます!」
急接近し、ザフィーラは懐に潜り込まれて一瞬だけ少年の気迫に怯んでしまう。それがチャンスとなり。ロマンシングサガ3の強力な拳技が繰り出される。
「タイガーブレイク!!!!」
ザフィーラはその重い一撃を受け、物凄い勢いで飛ばされた。
「ザフィーラ!!!」
吹き飛ばされ、更に深いダメージを受けたザフィーラ。
よそ見をしてる暇は無く、次は吹き飛ばされたヴィータに急速に移動し、拳を構えた。
「次は貴女です!!!」
だが、
「それはさせるわけにいかない」
いきなり誰かが現れ、その少年の拳を受け止める。
「くっ!(龍神降臨を使用していても何て力。それにいきなり現れてはこの拳を止める程とは思わなかったです。)」
一旦後退する蒼臥。
守護騎士を守ったのは、仮面を付けた謎の男性。
「ここは退くことを提案しよう。でなければ目的は達成出来ないだろう」
守護騎士達は悩む。一体どうすれば良いのか。だが、主を心配させないのも騎士の勤めではある。
ザフィーラが立ち上がり、
「ヴィータ・・・・」
ザフィーラは腹を抑えながら立っている。
「相当強い力でやられたようだな。」
仮面の男はザフィーラに言葉をかける。
蒼臥も今は迂闊に動く訳には行かず、様子を見ている。幸いな事は一つ、この星に結界が張られ、管理局に見つからない事が一番大事な理由になる。
(あの男性、ただならぬ力を感じます。しかし何故あの人達に協力を、いや、何か思惑がある可能性も無くはない。)
「少年よ、また会おう。」
そしたら転送魔法が使われたのか、いきなり三人が消えた。
[蒼臥殿、今は]
蒼臥はいなくなった三人の後を見ていた。
「・・・・・・・・」
天双龍覇もやはり考えた。
どう考えても、あの関係には何処か違和感がある。
「天覇、このことは皆に黙っておきましょう。なのはさん達を今混乱させてしまったら、精神的に不安定になる気がしてなりません。ですから」
[分かりました、時が来るまでは私達で内密にしておきましょう。]
竜神降臨の力を解いて、通常に戻ると疲労が極端的に溜まっており、火傷を負っていた腕が普通に戻っていたが、己の命を削った事に変わりはなく、フラフラである。
そこに、
「グオオオ!」
大型生物がやってきた。
「グオオオ!」
「クリュー、良かった、来て・・・・・」
言葉が言い終わる前に蒼臥は倒れてしまった。
クリューは急いで蒼臥の傍に寄り、服の掴める所を見つけ、自分の背中に乗せて、安全な場所まで移動する。
他の生物達も彼が心配なので、着いていく。今の状況からすると襲われかねないと考えているのだ。その考えが出来るようになったのも蒼臥が頑張って教えていたからである。
連れて行った場所は小さな洞穴で、そこの木々や葉っぱが溜められた場所に静かに寝かされた。
「すみません・・・・皆・・・・少し・・・・眠ります・・・・ここまで力を・・・・・使ったのは・・・・初めてでしたから・・・・」
周りの生きている生物達全員が返事を返す。そして、小さな生物達は何処かに散策しに行き、クリューは絶対に離れないと言わんばかりに蒼臥の傍にいる。
「クリュー・・・・・ありがとうございます・・・・・少々・・・・・お願い致しますね?・・・・・」
「グオ」
そう伝えて蒼臥は眠りに入る。
だが、この時に問題が発生している事が海鳴市で起きていた。その理由は当たり前な事に蒼臥がいないことである。
魔力を感じさせない結界だった為に、尚更居場所が分からなくなっていたので、何処にいるのかが分かっていなかった。
しかし、蒼臥を探しているクロノ達やなのは達、桜達にまで分からないことが現実になろうとしていた。
「感じるぞ、奴の力が。待っていろ、いずれ手合わせを私から挑む事になるのだから。」
その感覚には唯一気づく者がいた。
「・・・・・まさか、奴が来るのか。」
聖だけがその違和感に気付く。
だが、今彼等は海鳴市に居ない少年を捜索することを優先したのだった。
はい、こんな感じになりました。
まあ、黙って居なくなりましたからそりゃ捜索しますね。
とりあえず、よろしくお願い致します。