転生の命を与えられて介入   作:T260

33 / 47
海鳴市、結界内にて戦っているなのは達とヴォルケンリッター四人、そしてアルカールと桜。

この戦いには町を守るため、大切な人を守るための意味を持つ。

守りたい命、仲間、そして家族。

しかし、その中で、メガシードが鼓動を始める。

目覚め始めた力。

その痛みは彼の過去に深く関わる。

彼にしか伝わらない、彼にしか出来ない本当の心とは何なのか、

今、眠っていた心が呼び起こす。

挿入歌 東方万華鏡より

~色は匂へど散りぬるを~

どうぞ


第三十二話 目覚めし力 開かれた眼 

守るために戦っている戦士達、しかし、アルカールの言葉を考えている少年。その意味に含まれる中には彼なりの思いがあるのだが、桜が死を恐れないのは理由がある。しかし、まだ本人は誰にも伝えない。

 

「はあ!」

 

「温いわ!」

 

激しい戦い、なのに。

 

「アクセルシューター!!!」

 

[SHOOT!]

 

悩み、戦い、悔やみ、悲しみ、その感情には人の心が現れる。

 

(僕は・・・・・何のために戦う?)

 

「今だけは協力してやるがな!次はねえからな!」

 

「それで良いよ。今はダメでも、絶対に分かりあって見せる!」

 

[桜さん。]

 

「ルーティア・・・・・」

 

深く沈む中を必死でもがく。

 

「桜!危ない!」

 

「させん!スパークリングロール!」

 

イフリートが狙ってきた攻撃をアルカールが防ぐ。そして、桜に小さな異変が起きる。

 

しかしその中で少年は驚愕な表情する。

 

何が起きたのか全ての時間や人の動きが止まっていた。敵、味方、ありとあらゆる時間が制止していた。

 

全ての時間が制止したその場所で、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと会えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君がそうなの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

具現化したとは言い難いその存在。しかしはっきり感じられたのはメガシードによるものだった。

 

「会えた。ようやく。」

 

「君が、桜花幻影。」

 

その存在は頷く。

 

生まれて初めての出来事。

 

「今は時間が無い。だから伝えるべき事を今から聞いてほしい。」

 

桜は今の状況を把握し、桜花幻影が語る言葉に耳を傾ける。

 

「メガシードは解放されつつあるのは理解していると考えられる。けどその中にはまだ僕も知らない力がある。君のオーバードライブにその力があるようだ。」

 

「オーバードライブに?」

 

桜花幻影は更に。

 

「君が最も大切にしていた思い。その何かが君の力になっている。」

 

「最も大切にしていた・・・・思い・・・・・」

 

家族の思いが一番だと考えていた桜。

 

「君は知っている。家族の前にあった出来事が。とある公園を通った道、進み続けた一つの木を。」

 

「一つの木?」

 

「これ以上はもう伝えられない、だけど・・・・・」

 

桜花幻影は自分の髪に刺している一つの物を渡す。

 

その渡された物に彫られていたのは華だった。綺麗に咲いているかのよう、色鮮やかな桜の華が一輪彫られていた。

 

「・・・・・早く思い出して。この簪は君が元々持っていたんだよ?」

 

そして、

 

「もう時間が来てしまう。最後の一つを教えてあげよう。」

 

「え?」

 

目を閉じた瞬間、動き出すと同時に聞こえた一言。

 

君は 僕と一度出会っている

 

と。

 

「ファイアーボール!!!」

 

「ストラグルバインド!!!」

 

「ブレイズキャノン!!!」

 

攻撃がぶつかり爆発する。

 

そして、手に握られた簪。

 

(夢じゃない、それに、君と出会っている?分からない。だけど今は。)

 

「ふははははは!!!!強い!強いぞお前達!なら受けて見ろ!力を高めた火の鳥だ!!!これを受けたらさっきの様にはいかないぞ!」

 

また放たれようとしている業火の炎。

 

だが、

 

[桜さん]

 

「・・・・・・精神集中・・・・・」

 

ゆっくりと目を閉じる。

 

そして、他の人には見えない力が桜に集まって来る。

 

力の高まり、魔力の増大。

 

その意味が成そうとしている。

 

それに気づいたのは姉である椿であった。

 

「桜??一体何が集まっている?あの子の中に何があるというの?」

 

力がどんどん高まる。

 

その姿にイフリートは一瞬だけ身を奮わせる。

 

(何なんだ、奴の今の落ち着き様は。違う。力が集まる。何処から?分からないが、まとめて潰す。)

 

分からない、誰にも知ることが出来ないその姿は予想することも敵わない。

 

「・・・・・メガシード解放・・・・・・花びら達よ・・・・・力を貸して・・・・・」

 

守護騎士達でさえ理解が出来なかった。

 

「空星?」

 

「何をする気なのだ。」

 

言葉を掛けても反応しない。見る限り、何かに集中しているのか、右手と左手を上段、下段に構える桜。

 

「・・・・・・まだ分からない部分はある。だけど今は・・・・・」

 

そう、少年は目先にある脅威を掃うために。

 

「ルーティア、君の力も貸して欲しい。」

 

[仰せのままに]

 

その時、ようやく安全確保が終えた為、加勢に来た三人なのだが。合流した瞬間に驚きを隠せない光景が目の当たりになる。

 

「我が花は優しき力 力を望み 力を望まず 抱きし思いを願い また流るる雫に身を委ねる 花びらよ 一つの望みは他が為に 我が手に闇を屠る刃を」

 

[能力解放]

 

その瞬間、少年より現れた花びらが彼の手に刃を齎す。

 

「オーバードライブ。」

 

目が開かれた。

 

「桜の目が変わった!?」

 

「なんだ?あの花びらは。」

 

開かれた目を見ると、様子が違った。皆が思ったのは何処にあんな力があったのか、どうしてそこまでに至ったのか。

 

「桜眼」

 

呟いたのは椿だった。

 

「桜眼?何ですか?それは」

 

シャマルが気になった様で聞いてきたが、衝撃の真実を聞かされることになった。

 

「桜には前々から特別な何かがある事をお母さんに一度だけ聞いたことがあった。あの子は強く集中しだすと地面にある花や木々に咲いていた花、色々な花びらが桜の傍に来るの。円を描いたり、桜の手に集まってきたり。更には風に流されながらも遠くから来る花びらも。」

 

ようやく知った不思議な内容。

 

しかし。だからと言ってそんなことは偶然だと思いたかった。が、今現在起きている出来事を見ては信じる他無かった。

 

「右手、桜太刀。」

 

右手に花びらで形成された刀が現れ、桜は握った。

 

「左手、桜小太刀」

 

左手には小太刀が。

 

「なめんなよ小僧!」

 

火の鳥が放たれ、他の者達は防御を固めるが、桜だけはその握られた太刀と小太刀を上段水平、下段斜辺へと構える。

 

「奥義」

 

そして、

 

[この奥義は阻むものを切り裂き、闇を葬る。]

 

見えない速さで火の鳥が乱れ斬り裂かれ、

 

「ばかな!!?」

 

「桜花春乱」

 

イフリートの胴体を、

 

「朱雀・隼」

 

貫き、切り裂き、微塵も無い攻撃が繰り出され、イフリートは何も言葉も言う事が出来ず倒された。

 

アルカールは驚いた。だが、そろそろな頃合いがやってきたのだ。

 

「名はなんだ。少年」

 

「空星、空星 桜。」

 

名前を名乗り、アルカールは。

 

「桜、君はやはり普通とは違う。だが、忘れてはならない大事な言葉を伝えよう。」

 

大事な言葉。アルカールはかつて自分の世界にたった一人だけ送った言葉があり、今度は少年に送ろうとしていた。

 

「決して恨みや憎しみだけで戦うな。間違えば君は世界から消えることになる。それだけは忘れるな。そして、この世界のアルカイザーよ。」

 

最後に聖に顔を向け、

 

「君はまだ幼いが、力は本物だ。自分を失うな。」

 

「当たり前だ。何のためにヒーローをやるのか分からないだろうが。」

 

伝え終わり、天に帰って行った。

 

そして、

 

「今日はもう戦わない方が良い。今互いに傷つけ合っても、悲しくなるだけだ。今日は一時休戦。このまま大人しく下がるべき。違う?」

 

桜の言葉にシグナムが頷いた。

 

「良いだろう。今日だけはお前達に手は出さん。街を互いに守ってくれた事は感謝しよう。だが、次からはまた敵となる。」

 

「ぜってえ負けねえからな!」

 

しかし、シャマルは。

 

「桜君」

 

やはり心配なようだった。

 

「シャマル、何故この少年を気にかける。」

 

家族を失ったと聞いた時、この少年に悲しみばかりが渦巻いているということを感じてしまって以来、はやてと同じ事が起きてしまうのではないかと考えているのだ。

 

「今は身を引くべき。」

 

そう呟いた桜は先に戻って行った。

 

守護騎士達もとりあえずに家に帰る。

 

だが、聖と蒼臥は思った。

 

「聖、やはり桜は」

 

「ああ、間違いない。俺達の中で一番闇を背負い込んでる。下手したら本気で死ぬぞ。」

 

会話をしながら皆はアースラにまた集まるが、なのはとユーノは悩んだ。

 

これ以上、あの少年を戦わせて良いのだろうか、と。

 

だが、その頃、桜は一人で考えていた。

 

(桜花幻影、僕が君に出会った事があるのなら一体何処で?そして、この簪は僕が持っていた?いつだろうか、そんなことあったのだろうか)

 

しかし、疲労が身体全体に襲い掛かり、桜はベッドに入り眠った。

 

その頃

 

「メタルブラック、何故あの方に尽くさない!お前はあの方のおかげで生きているのだぞ?」

 

大きい巨体がメタルアルカイザーに怒鳴っている。

 

「笑止、私はある目的があると前から言ってある筈だ。シュウザー、悪いが私はアルカイザーと一騎討ちを臨んでいる。余計な口出しはしないでもらおう。」

 

「ぐぬぬぬぬ・・・・・」

 

(さあ、早く現れるがいい、アルカイザーよ。私は待っているぞ。)

 

メタルアルカイザーは待っている。

 

あのヒーローがやってくることを。

 

そして、なのはとフェイトは願っている。

 

きっと彼女達と分かり会える日を。




はい、話が長々しくなってしまいましたが申し訳ありません。

では、次もよろしくお願い致します。

不甲斐無い作者ですみません(T-T)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。