だが、新たな少年が現れ、謎が更に深まって行く。だが、五人目に宿りし力は誰にも分かることが出来ない。
一番複雑であり、理解するには時間が掛かりすぎる。それでも傍に行き共に戦うと桜達は言った。
流技を持つこの少年。
その名は、誰も持たない強き光を照らす優しさを抱く者。
更にこの戦いで、優しさを持った少年は力を解き放つ。
挿入歌 LOST CHILDより
~魂の慟哭~
二人特別挿入歌
英雄伝説 碧の軌跡より
~碧い軌跡~
どうぞ。
レッドドラゴンに挑む魔導士達。そして一番は刀を持った小さな存在。この少年が今回の謎となった今。無理はするわけには行かないが、それでも疑問となる一つの流技が気になっていた。
「翼は二つとも落としたにも関わらず、まだ力は衰えないか。流石としか言いようが無い。」
「そりゃ、イフリートを従わせていたんだ。力は馬鹿でかいさ。」
「しかしながら、僕等も負けてはいませんから。大丈夫だと考えます。」
聖と蒼臥もそれぞれの武器を構えながら会話をしている。だが、話す時間は無いと考えた桜、勿論他の者達も同じ考えだった。
「奴をここで倒さねば、町は愚か、人間達にまで被害が及んでしまう。私達の主にまで被害が来るのは御免だ。」
守護騎士達は必死だった。大好きな主を守るために戦っているのに、このままでは面子立たないと。だが、謎に包まれた存在の少年が気になってしまうシグナム。あの流技と力はどうやって身に付けたのか、そこが気に掛かってしまっていた。
「先方は任されよ。修羅」
[承知]
「ルーティア、オーバードライブ。V-MAX BLUEPOWER発動!」
[Ok Over Drive V-MAX BLUEPOWER Relese]
守護騎士達は驚きを隠せなかった。桜の力、V-MAXの姿を見ることになるとは思わなかったのだ。勿論、なのは、フェイト、ユーノやアルフでさえ考える予知は無かった。
「V-MAXか。なら俺達も出し惜しみは無しだな。変身!シャイニングカイザー!!!」
「そうですね。ならそろそろ解放しますよ。僕も。」
[蒼臥殿、開眼なされたのですか!?]
フェイトは分からなかった、蒼臥の知られざる力に全く気付く事が出来なかったのだ。
「力のコントロールは難しいですが、今なら出来る気がします。開眼、青眼の眼、赤眼の眼。」
片方が青き竜の力、もう片方には赤き竜の力が宿される。
[竜槍スマウグ、聖王の槍。お受けください。蒼臥殿。]
少年は頷き、二つの槍を手に持ち、構え出した。
椿は彼等の力に唖然とする。
聖王遺物伝説の14武器の一つである聖王の槍、とあるドラゴンから入手する事が出来る竜槍スマウグ。
守護騎士達は正直恐ろしかった。自分達が相手をしていた者達がこれ程まで強者を超えた力の者達だという事実を。
だが、話はもう無い。
「神速・韋駄天」
「合わせる。」
桜と少年が先行した。
レッドドラゴンは鈎爪を振り下ろそうとするが、二人のスピードに追いつけなかった。
「ディバイン!!!バスター!!!!」
なのはの砲撃がレッドドラゴンに命中し、
「サンダー!レイジィィ!!!!」
フェイトの雷が空から降り注がれる。
「グガアアアアアア!!!!!!」
痛みと悔やみの叫びがこだまする中、ヴィータが更に、鉄球を停滞させ、
「喰らいやがれ!!!」
全弾撃ち出す。
所々に身体の一部一部にダメージが与えられ、一瞬怯んだ所を、
「チェーンバインド!!!」
ユーノがバインド攻撃し、行動を封じる。
シャマルは自身の力を有効に使い、レッドドラゴンから魔力を奪い取っていく。
「シャイニングブラスター!!!!」
聖は片腕にエネルギーを溜め、砲撃するための魔方陣を展開。
勿論そこには蒼臥も二つの槍を構えた。
「双龍連撃波!!!!」
双龍波二つの合わせ技、槍を匠に使う蒼臥でしか繰り出せない技。
「受けて見やがれ!!!」
そこにシャイニングブラスターが加わり、赤き竜と青き竜が重なって強大な一撃となった。
椿は大剣を構え、
「乱れ雪に沿え 月満ちる時 花のようにその身を散らせ」
その技は聖達なら分かった。
ロマンシングサガの強力な大剣技、乱れ雪月花。
だが、レッドドラゴンはイフリートがやってきた技を放とうとしている。奴に使えて、従わせていた主が使えない訳が無いと。
火の鳥。
そこから自分の火球を吐き、町を飲み込む程の大きさへと変貌させる。その巨大な技に怯んでしまう。
「あ、あんなの防げねえ!!!」
「馬鹿でかいな、喰らったら一たまりも無い、いや、骨すら残らないな。」
「また、何も出来ないの?私達。」
「どうしたら・・・・・・」
半分諦めかけている者達とは裏腹に。
「ルーティア、オーバードライブ、花びら達よ、力を貸して」
[開眼、桜眼]
開眼した力、更なる解放、桜眼。
右手には桜太刀、左には桜小太刀を握り締める。
「行くよ、空君。」
「・・・・・・分かった、優くん」
椿はそこで気付くべきだった。
「龍天刀流技、奥義」
「構え、下段、中段」
二人の構えが見えた瞬間ではなく、彼等二人が呼び合った事の方が驚きを隠せなかった。ただ、聞こえていたのは椿しかおらず、他の者達は恐怖ですくんでいる。だが。
「清流・燕飛龍!」
「桜花春乱・桜嵐!」
清流・燕飛龍。
清流剣のように無駄なく敵に近付き、燕返しの一撃目を放った瞬間空に移動し、そこから更に速く動き、竜の如く強力な袈裟斬りを一瞬に三連撃を与える技。
桜花春乱・桜嵐。
太刀と小太刀を交互に回し始め、自分を軸に光速回転し、敵の技や敵を巻き添えに打ち消す。更に打ち消した瞬間から竜巻が発生し、カマイタチが起きる嵐を起こす。
レッドドラゴンや周りにいる者達が驚くのは最早敵ではなくその二人にあった。
圧倒的な力量と技、守護騎士達はもう分からなかった。自分達がやってきた事以上に彼等の何処にそんな力があるのかと。何故諦めることが無いのかを。
レッドドラゴンでさえ理解が出来なかった。何故こんな小僧共が力をと思っているだろう。しかし、まだ一度死ぬ前に思い出していた。一人の女が近くにいた家族と言えるべき存在を助け、対峙していたことを。
まるで今、互いを守り合いながら助け合う姿をその影と重ねていた。だから尚更許せなかった。また阻む小さな存在を。
「これで終わりにする。雙龍修羅。」
[合点、力解放]
刀を構え出した少年の姿にその場の全員は見ていた。持ち方が両手から片手に変わった時、また力が膨れ上がったのを肌で感じた。
レッドドラゴンはもう後には引けないと分かったのか、意地でも喰らおうと走り出す。だが遅かった、もう少年は準備を終えていた。
「龍天刀流技が最終奥義、真なる力目覚め 天より与えられた力 闇の連鎖を砕き 無栄の心を研ぎ澄ませ」
移動を始める。しかもその移動は今までとは比べものにならないほど見えない速さで敵に近付き。
「月輝き照らされた一刀 散り之く運命幾千の刃を用いて 静かな水の如く身を断ち切れ」
その言葉が終わった瞬間、いや終わる前から既に攻撃は始まっていた。
鋭い刃、刀が繰り出す攻撃とは思えない連撃が無数の刃を生み出しているかのように竜を斬り続ける。
そして敵を切り上げした瞬間、
その奥義が明らかとなる。
龍天刀流技が誇る最終奥義。
「真・天鎖無月散水!!!」
最後の叩き落としにより、敵はもう息は無かった。つまり魔物は倒されたのだった。
なのはとフェイトは驚きが堪えず、勿論彼女達だけではなくアースラでモニターから見ていた管理局員達、クロノやリンディ、エイミィも驚愕な表情をしていた。
戦いは終わり、少年は全員に戦うことを辞めるように伝える。
「この戦いで負傷した人はいますぐ治療すること。もしいなかったにしても今争いはしないほうが互いの為。そこは分かって欲しいのだけど良いかな?」
「分かってはいる。だが、まずお前が言うように、名を名乗らせてもらおう、ヴォルケンリッター、剣の騎士、シグナムだ。」
「鉄槌の騎士、ヴィータ。」
「湖の騎士、シャマル」
「盾の守護獣、ザフィーラ」
なのは達も自分の名前を教える。
「私は高町なのはです」
「フェイト・テスタロッサ」
「使い魔のアルフだ」
「僕はユーノ・スクライア。」
そして、
「剣糯 聖だ。しかし、凄い技だったなお前」
「僕は天神 蒼臥と言います。協力していただき、ありがとうございます。」
「私は空星 椿。だけど、やっぱり君だったんだね。」
椿は感じ、考えた。だがその考えや思ったことが事実となる出来事に変わるなど、本来はありえなかった。だが。確信へと変わった理由は簡単だった。
「では自己紹介です。龍天刀流技二代目師範代。希望 優奈(のぞみ ゆうな)です。」
そう、だからだった。龍天刀流技二代目師範代。この言葉に聞き覚えがある人間は二人以外考えられなかった。
「一言伝えます。僕は桜の最初の友人です。」
周りは
「「「「「ええええええええ!!!?」」」」」
なのは達や聖、蒼臥は驚きを隠せなかったのは余談では無かったが。
(・・・・・来てくれたんだ、優くん)
昔呼び合った仲、桜がたった一つだけ忘れる訳が無かった記憶はその一人の友人と出会った事にあった。
はい、展開はこうなりました。
次回も頑張らせて頂きますので、どうかよろしくお願い致します。
龍天刀流技は主に刀を使う流技で、己の為に力を振るわず、人のために振るう力であります。極めた人間は闇に負けることなく、どんな困難も乗り越える。
更に言えばどの剣技にも負けない力を宿す。