転生の命を与えられて介入   作:T260

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己の守り方が自分を犠牲に、人を助け続けていることを知ったフェイト。

ただそのやり方は聖や桜も同じではあるのだが、命の使い道を自ら決めていた為普通だったら誰にも言うことは出来ない。

しかしフェイトは違った。彼等は自分の人生を蔑ろにして他の人間達を幸せにしようとしていることが理解し始めた。そこに到達出来たのは彼等の戦い方が示していた。だからこそ、守らなきゃならないのだった。

だが蒼臥は彼女の涙を見た時、気付いてしまった。それは幼いながらにしては大人の考え、

蒼臥は自分がずっと守られてきた事を改めて知り、泣いている少女を抱きしめた。

BGM サガフロンティア2より

~Thema~

BGM クロノトリガーより

~風の憧憬~

どうぞ。


第三十八話 優しさ 気持ち 正直さ

自分が傷物になりながらも戦い、自分達を守ってくれている存在に涙を流す少女を見て自然と抱きしめてしまった優しさを持つ少年。だからこそ伝えなきゃならなかった。

 

「・・・・・貴女はとても優しい心を持っているんですね。僕なんかにはそんな優しい言葉、勿体ないです。」

 

「違うよ、君達に対して私達は、特に私が言いたかったのは、君に無茶をしてほしくないんだよ。戦い方も、行動も、子供らしい姿なんて一切無かった。戦いに関しては私達も言えないけど・・・・・それでも・・・・・」

 

戦い方や行動。

 

当然当たり前なのだ。桜以外は元々の年齢は高校生の二人。だが、考えは世界中の大人達顔負けの理解力や行動力、沢山の人を見てきた人間からしたら異常だと思われても仕方ないと心からそう思える。

 

蒼臥はフェイトの頭を撫でながら言葉を届ける。

 

「フェイトさん、君の優しさには人を繋げられる力があります。大切な友達や仲間、僕等を超えている物。それが君にあります。」

 

「蒼臥達を・・・・超えている物?」

 

そう、その超えている物は一体何なのか分かってはいない。だが少年はこれ以上教えられないと悟り、フェイトの涙を優しく拭った。

 

「あ・・・・・・」

 

「君に涙は似合いません。とても可愛らしい笑顔が出来るのですから、ね?」

 

その時、フェイトは顔を真っ赤にして俯いていた。どうしてかというのはさりげない彼の一言にドキッとした。笑顔でそんなことを言われ、まともに見れないのだ。それはそうだ。フェイトだって女の子である。だが蒼臥を見たら更に真っ赤になってしまった。

 

(あ、あれ?私は何で、顔が熱い。熱?それとも蒼臥を?)

 

蒼臥は今自分がしていることを再確認。

 

「あ!ご、ごめんなさい!何かつい、軽々しく女の子に触れてはいけないのに・・・・」

 

蒼臥は慌てた。しかし、

 

「ふふ」

 

蒼臥は彼女が笑った事に気がつく。

 

「君もそんなに慌てるんだ。」

 

少年は恥ずかしそうな表情をしていた。

 

「僕だって恥ずかしい事は恥ずかしいんです。それに・・・・泣いている女の子を放っては置けないんです。あなたたちに、泣いてほしく・・・・・・無いから・・・・・」

 

その時、フェイトは言葉を無くしたように彼を見ていた。

 

何故かは簡単、少年が泣いていたから。

 

「蒼臥?」

 

「うう・・・・くっ・・・・・」

 

誰にでも辛い時がある。泣きたい時がある。だが三人の少年は過去が想像を超えた苦しみ、悲しみが覆い尽くす。聖でさえもあの時は自分の辛さを訴えた。

 

桜は時の庭園で過去の孤独だった時を少し明かし、姉が現れた時、更に一部を話した。今度は紛れも無く、天神 蒼臥の番である。

 

「蒼臥・・・・私で良かったら・・・・・話、聞くよ?」

 

「・・・・・大丈夫・・・・・です・・・・・貴女に迷惑・・・・かけられませんから・・・・・」

 

必死に抑え込もうとしている溢れ出た感情、だが彼女にはもう迷いなど無い。どうしてかと言っても愚問である。

 

それは、今度は自分が助ける番だと考えてるからだ。

 

いつも助けられている事の返しでは無く、友達として傍に居たいからである。だがそれだけでは無いような雰囲気があるのは余談である。

 

「迷惑じゃないよ?君が辛いなら、私は傍に行く。勿論私達だけじゃない。皆、君達を守るために、助けるために支える。だから・・・・・泣かないで?」

 

この時、蒼臥の溢れ出る感情は更に流れる。

 

「うう・・・・ああああああああああああああああ!!!!!」

 

涙は止まらない、蒼臥は心の奥底から吐き出した。涙を、声を、感情を。

 

本当はまだ誰も、心から信じることが出来なかったのだ。外の世界、彼を信じた者があまりにもいなかった為、叫んだ声が誰にも届かなかった世界。

 

ようやく今、彼の心が開いた。

 

誰でもない、自分の出番が来たのだと。

 

[逃げてはいけない、蒼臥殿]

 

「天破・・・・・うん」

 

涙を拭ってフェイトに向き直る。

 

「ありがとう、フェイトさん。もう大丈夫です。」

 

フェイトは頷いた。

 

「訓練、まだ続けてるんだけど、出来たら、手合わせお願い出来ないかな?」

 

「はい!喜んで!」

 

こうして四日目は終わったが、五日目、はやては入院するために病院に運ばれた、つまり時間が危うくなってきたのだ。だが、その五日目にアースラにいた優奈は精神統一をしながら現在の状況を考えていた。

 

「闇の書と呼ばれる力は元々は別の呼び名か。また不思議な縁があるようだ。だが、桜一人を入れさせる訳にもいかないし、かといって親友の意思を無駄にしたくもない。」

 

[主よ、やはり見守るべきだ。主の良き仲間であるなら最後まで信じようではないか。]

 

「確かにその通りだ。もし危うくなるのなら、そこで助けねばならない。誰一人無くしていい命など無いから。」

 

そこで、

 

「優奈、ここにいたのか。」

 

聖がやってきた。

 

「聖、どうしたんだい?」

 

聖は思った事を話す。

 

「桜が抱えている気持ち、やっぱり無視できなくてさ。無茶を通り越した無茶をしている気がして落ち着かないんだ。何か分からないか?」

 

その瞬間、聖にあった正直な言葉に優奈は一つの事を聞いてみることにした。だがそれを聞くのには誰もいないことを確認する必要があったが、幸い、誰もいないため安心して聞く。

 

「聖、君は転生した時、元々の年齢を覚えているかい?」

 

「ああ、俺は元々16歳。お前は?」

 

「僕は13歳。元々の年齢は君より幼い、が、桜の方が幼いんだ。」

 

聖は優奈の本当の歳を聞いたが、更に驚いたのは自分より若い人間がいたことだ。桜の元々の年齢を聞いた瞬間拳を握りしめた。あんな歳で大人を圧倒する理由が納得できた瞬間だった。

 

(あいつ、やっぱり俺達より過酷な運命じゃないか!抱え方が目茶苦茶だろ!)

 

しかし今はどうすることも出来ず、ひたすら練習や特訓に回すが、なのはが聞いたら何をするか分からない。

 

桜の過去がもし本人からではなく、赤の他人が喋ったらと考えたら、あわてふためく。

 

だが、椿はそのことを知っている。お姉さんだからではなく、桜を理解している人間の一人である。誰にも理解されようとしない人間は世界中に沢山存在するが、桜も少なからず入っている。

 

そして、桜は今、一人で外にいる。

 

「・・・・・・・・」

 

長く歩いていると。

 

「あら、桜君じゃない?」

 

振り向いたら、なのはのお母さんがいた。

 

更に居たのは、分からないが女の子二人だった。

 

「桃子さん、この子は?」

 

「初めまして、空星 桜。男の子です。」

 

自己紹介をした。

 

「礼儀なってるわね。あたしはアリサ、アリサ・バニングス、んでこっちは」

 

「月村すずかです。よろしくね?」

 

話を聞いた所、なのはの学友らしい。少年は学校は行ってないため、あまり関係は無いらしいが。

 

だがしかし、桃子さんから店に来るよう促され、現在、ケーキを食べながらアリサ達と話をしている。

 

「へえ、あんた引っ越してきたばかり何だ」

 

「うん、まだ5ヶ月位だけど。慣れた。」

 

「凄いね、私達なんて家が大きいからたまに迷っちゃうんだあ。」

 

「あたしは迷ってないわよ」

 

そんな会話をしていると、

 

「お母さん!ただいま!」

 

なのはが帰ってくる。

 

「お帰り、なのは。お友達来てるわよ?」

 

見たら、

 

「アリサちゃん!すずかちゃん!それに桜君だ!」

 

桜を見た瞬間に元気が更に出てくるなのはに対してアリサ達は。

 

「ヒソヒソ・・・(すずか、何か空星を呼ぶとき、妙に元気じゃなかった?)」

 

「ヒソヒソ・・・(うん。なのはちゃん、桜君と友達何じゃないかな。それなら納得出来るんだけど。)」

 

「ヒソヒソ・・・(いやいや、もしかしたらあっちかもよ?)」

 

会話が実際聞こえているため、

 

「アリサちゃん!!!桜君は友達なの!!!彼氏とかそんなんじゃ・・・・・」

 

その台詞に真っ赤になるなのは。だが桜は平然としている。いや、寧ろ微笑ましいと思えたのだ。最近の皆は笑顔があまり無かった。表情は薄いにしても、桜はこの時笑っていた。

 

そんなこんなで五日目が終わり六日目が始まった。今まで以上に張り切る皆、そして会議終了後。

 

「もし、お前がいるのなら、何が何でも破壊する。V-MAXと花びら達とメガシード、僕の全てを使ってでも、絶対に破壊する。」

 

自分の胸に手を当てて、やるべき事を再確認し、T260のラストミッションを遂げようと決めたのだった。

 

 

 

 

 




はい、こうなりました。

覚悟は決まった。後は突き進むのみ。と言わんばかりになってしまいましたが、また次回、読んで下さればと嬉しく思います。

それでは、よろしくお願い致します。
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