それは天神、剣糯、希望、そして、空星。
この者達が使っている『サガ』の力。
可能性は日々進化する。
闇を切り開く力を彼等は既に握っている。
勿論彼女達も成長する。
この日、壮絶な死闘が繰り広げられるだろう。しかし、諦めのない勇気は約束へと成り代わる。
たった一つの約束へ。
当日、なのは達はすずかの声掛けにとある病院に向かっていた。その病院にはすずかの友達が入院していると話され、お祝いのプレゼントパーティーをする事になったのである。
「はやてちゃん、喜んでくれるかな。」
「すずかも優しい所あるじゃない。」
「普段からすずかちゃんは優しいと思うんだけど?アリサちゃん。」
普段とは変わらない会話。
この会話を見ている五人はとりあえずいろいろな場所から相手が喜びそうな代物を用意している。しかしながら初めて出会った者達をちゃんと桜は紹介したが、アリサ達からしたら既に友達になっているらしい。
「んで、あんたらも失礼の無いようにしなさいよ?相手は女の子何だからね?」
「バニングスさんに言われなくても、礼儀はしっかりありますよ?」
蒼臥はそこを伝える。
そして、病院に着いた一行は部屋を尋ね、そこに移動する。
ノックをする二人、
「入ってどうぞ?」
ドアを開け、入っていくと、
「「こんばんは!」」
「「!?」」
「・・・・・・なんてこと」
「だろうな」
「これは・・・・厳しい」
「まさか・・・こんな子が」
桜は何も言わずに礼をし、中に進む。
それは当然だ。守護騎士達が中に居たのだから。ザフィーラ、シャマル、ヴィータ、シグナム達でさえも内心は驚いていた。
「すずかちゃんに桜君やないか!」
なのは達は桜がはやてと会っていたことは全く知らなかったが、今現在争いを起こす訳にもいかず、普通の対応を始める。
「具合は大丈夫?」
「うん、大丈夫や。それよか、まずは知らない人には自己紹介やな。うちは八神はやて言います。よろしゅうに」
「高町なのはです。」
「フェイト・テスタロッサです。」
「剣糯 聖。桜の親友だ。」
「同じく、天神 蒼臥です。」
「希望 優奈、よろしく。」
居心地は悪く、重苦しい空気がなのは達に不安を与えた。
しかし、すずか達は普通にプレゼントを渡す。桜達もそれぞれに渡す。
だが、フェイトは服をハンガーに掛けた瞬間、気付いた事がある。
「念話が使えない、通信妨害」
そこにシグナムが言葉をかけた。
「シャマルはバックアップのエキスパートだ。之ほどの事は造作も無い。」
そして、なのはを睨んでいるヴィータである。
「がるるるるる」
「あのう、そんなに睨まないで?」
「睨んでねえです、元からこうです」
そこに、
「こらヴィータ、来てくれたお客様に失礼やろ」
鼻を摘んで注意をするはやて。
だが、時間は過ぎていく。
そして、アリサ達は明日用があるため、早めに帰宅したが、それが行動を示す機会に変わる。
「屋上に行くぞ、聖達」
全員が頷いた。
なのは達でもそれは分かっていた。だからこそ移動を早めた。
そして、
戦の準備は整った。
「まさか、こうなるとは思わなかったな。」
「いくらはやてちゃんの友達でも!」
「・・・・・・・・・」
「もうすぐで・・・・はやてが元気に・・・・元気に歩けるようになるんだ・・・・・自由になれるんだ・・・・それを・・・・・・邪魔するなあああああああああ!!!!」
「待って!話を聞いて!!!!」
だが、相手にはその言葉は届かない。はやてを救い出す為に戦っている彼女達にはもう残されてはいない。だからこそ全力でぶつからなければならないのだ。
「テスタロッサ、我々にはもう時間が残されてはいない。もう少し早く出会っていれば、こんな戦いの中で会わずとも、良き友人となれたのだろうな」
「シグナム、いくら私達を斬ろうとしても何も解決はしない、そんなことをしたら、あの子が悲しむよ?」
「我々にはもう時間などない、来い!」
「たくっ、頑固な狼だよ、あんたは!」
「ヴィータちゃん!」
「うるせえええええええ!!!!!!」
ヴィータの攻撃は間違いなく、なのはにぶつけられた。だが、その姿にはとても悲しい表情をしながら立ちすくむなのはがいた。
「悪魔め・・・・」
「悪魔で・・・・いいよ・・・」
レイジングハートを構え、泣きながらも彼女達とぶつかろうとしている。
「分かってもらえるためなら!悪魔にだってなったっていいよ!!!!!」
聖や蒼臥は後ろを向けた。
桜はそこで言葉をかけた。
「聖、蒼臥、あの竜の相手は任せる。」
「承知したぜ、任せな」
「そちらも、御武運を。」
神からまた桜に連絡があった。
「はい、なんですか?」
「・・・・・君が持つV-MAX、ようやく意味が分かったよ。桜君、君はあの人を知っているんだね?」
V-MAXを使うもの、神はようやく理解できたらしい。REDとBLUEの二つのVはあれが元となっている。だが、神は更なる事情を知ったのだ。
「桜君、君はどれだけ過酷な運命を辿ってきたの?自分を壊すほどの出来事が一度や二度じゃないって・・・・・・」
「それだけ、自分は愚かだったんだ。だから今、その意味を戦いに乗せる。」
神との連絡を切り、戦いに身を投じる。
蒼臥達は亜空間から現れた、
「グワアアアアアアア!!!!」
「マジかよ。運が良かったら落とすかもな。」
「ええ、少々骨が折れそうですけどね。今度はドラゴンルーラーですか。色は白と黒。」
「上等だあああああああ!!!!」
真っ先に倒しに掛かる聖だが、勿論優奈と椿も二人に加勢する。
「ヴィータちゃん!こんなことをやっても何の解決にもならないんだよ?はやてちゃんはこんなことしてほしくないって思ってる筈なんだよ?」
「うるせええええ!あたしらにはもう残されてないんだよ!今やらなきゃ!はやてが遠くに行っちまう!そんなことさせねえ!!」
互いの激しい戦闘は増すばかり。シャマルはまた桜と対面することになった。だが、桜はまだ力を解放してはいない。時を待っているからだ。
「桜君、私は・・・私達は・・・・もう時間が無いの・・・・この方法しか・・・・・」
桜は黙って目をつぶる。
そして、
「シャマルさん、悪いが僕は一つの事しか頭に入ってはいない。だが、それにはまだ足りないんだ、この戦を打開できる力が。」
「どういう・・・・・」
その瞬間、桜は急いで空に逃げた。
しかし、守護騎士達はいきなり何者かに捕まえられてしまった。
それはクロノが追っていた仮面の二人だった。何故現れたのか、この期を待っていたのだ。
「早くしろ、結界も長くは持たない、残る足りないページは守護騎士達のリンカーコアにて蒐集する。だが、その前に」
魔法陣が展開され、はやてが召喚されてしまう。
二人は姿をなのは達に変えて、はやてを。
「ぐああああああああ!!!!」
ヴィータがリンカーコアを抜かれ、本に納められ、消えた。はやては恐怖、絶望の顔をしながら。
「な、何をしとるんや、なのはちゃん?フェイトちゃん?」
「ああああああああああああああああ!!!!!」
残る全員もその光景を見てしまう。
シャマルが消え、
「貴様らああああああああ!!!!!」
だが、闇の書は既に二人に握られており、どうすることも出来ずシグナムも消えていった。
「やめて・・・・・やめてや・・・・・」
最後の守護騎士、ザフィーラが殴り掛かろうとするが、無意味に終わってしまう、四人の守護騎士達のリンカーコアが本に閉じられ、はやてに異変が起きはじめる。
「いや・・・・・いやや・・・・・」
「始まりだ。闇の覚醒」
「理解した、之でまた・・・・・」
「いやあああああああああああああ!!!!!!!」
闇の書の現す本当の姿が変化を遂げ、その場に立ちすくもうとしている。漆黒の翼、本を持ち、長い綺麗な髪をした女性が目を開く。
だが、これによりなのは達が取り戻そうとしている人達が増えた事に変わりは無い。
聖達はその間、ドラゴンルーラー達を倒していたが、想像出来ない事態が空間を支配している事に変わりはなかった。
「だが、甘かったな。クロノは理解している。」
聖は分かっていた、あの仮面をおびき寄せるのには訳がなかった。しかし、闇の覚醒が始まった瞬間、桜は考えていた。どうやってあの闇の書のプログラムに入れるのかと。しかし更に確認出来た事があったのだ。
[桜さん、貴方はやはり]
「やっぱり、いる。RB3にいたコア。本来戦艦にいたコアは居場所を失い、新たな居場所を求めた。それが今度は膨大な魔力が宿る本の中。なら目的はもう定まった。」
なのは達は対峙する。はやてだった存在は今や悲しみに捕われた精神にて眠っている。聖達も追いついた。
ここで今いる全員は一致した。
彼女を助けることを。
「待ってて、はやてちゃん」
「私達が必ず。」
なのはとフェイトは強い意思を持ち、
「「救ってあげるから!」」
諦めない目を輝かせ、その場に立った。
はい、このような展開になりました。
本来居なければならない存在がどうしてこうなってしまったのか、理解は出来なさそうですが。しかしなのは達の諦めの悪さは筋金入りです。
では、よろしくお願い致します。