幻想血祭郷   作:BroBro

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申し上げます!血祭郷の最新話が現れましたァ!
はい、と言う事で久方ぶりの投稿です!待たれた方(いるか分からないけど)お待たせしました!今回も内容は薄いですが、何なりとご覧下さい。
では、続きです。


宇宙の帝王、勧誘します

「誰だ、お前は?」

 

 

全身が白色の生き物、『フリーザ』へとブロリーが問いかけた。恐らくサイヤ人の中でも一番の世間知らず、ブロリーは自らの母星である惑星ベジータを破壊したフリーザの容姿を知らないのだ。

 

その問を聞いたフリーザ、勿論一時期は宇宙の帝王とまで呼ばれた存在の自分に対しての問とはとても思えない発言に青筋を浮かべた。

 

 

「ほほほ、イヤ人にもジョークを言える者が居るとは思えませんでしたよ」

 

「いや、本気で知らない。誰だおまえ?」

 

 

勿論、ブロリーの問は本気の問。フリーザも嘲笑う目的で言った言葉も、ブロリーは何とも思わず問い返す。

 

その答えが更にフリーザの心を燃やした。

 

 

「まさか、まさか本当にこの私を知らない者が居るとは……余程の世間知らずか、それともただの馬鹿なのか……」

 

「恐らく世間知らずで合っている。すまないが俺は周りのサイヤ人と育ちが違うもんでな。教えてもらえると助かる」

 

 

この反応と素の言葉に流石のフリーザも呆れて怒りも忘れてしまった。今までこんな無知なサイヤ人は見たことない。一体何故こんなにも無知なのかと、冷静になってしまったのだ。

 

 

「はあ、良いでしょう。流石の馬鹿猿でも名前位は耳にした事があるでしょう。私の名はフリーザ。宇宙の帝王ですよ!」

 

「フリーザ……フリーザだと!?」

 

 

その名を聞き、ハッとブロリーは自分が誰と対峙しているか理解した。目の前に居る敵は宇宙の帝王。惑星ベジータを指先の気弾で吹き飛ばせ、サイヤ人を絶滅の危機に追い込んだ人物その人なのだ。

 

驚いたブロリーの表情を見て、フリーザは不気味に微笑んだ。

 

 

「ブロリーさん、フリーザって誰なんですか?」

 

 

隣に居た咲夜がフリーザについて問う。とても自信家の様なので、フリーザに聞こえない様に呟いた。

 

 

「俺の故郷を破壊した、宇宙の帝王だ」

 

「宇宙の……帝王?」

 

 

"宇宙の帝王"

 

それは星達の集いし場所であり、無限に広がる大海原。帝王とは王の更に上に立つもの。つまり、宇宙を支配し、管理して来た人物と言う事だ。

 

レミリアは吸血鬼の女王であり夜の女王。だが、目の前の白いのはそんなもの鼻で笑える程の権力と力を有しているのだ。

 

常人には規模が違い過ぎてよく理解出来ないが。

 

フリーザは咲夜の事など全く気にせずに高く笑った。

 

 

「ホホホホホッ、ようやく私の恐ろしさを理解したようですね。ですが……」

 

 

フリーザがブロリーを見据える。

 

 

「あなた、随分と冷静ですね。仲間の死を悲しむ事も無いと?感情まで無知と言う事ですか?」

 

 

フリーザが嘲笑う様に言った。

 

そう、それは咲夜も不思議に思っていた事だ。

 

自分の故郷を破壊した張本人。そんな人物が目の前にいるにも関わらず、ブロリーが何時も以上に冷静に見えた。

 

 

「………」

 

 

ブロリーの顔が少し歪んだ。

 

両手をゆっくりと胸の上まで上げる。

 

フリーザが攻撃に備えて瞬時に体を動かせる体勢に入った。

 

その場に居たもの、霊夢や魔理沙や幽々子等の面々も、戦いを忘れブロリーの行動を見守った。

 

 

ブロリーがニヤリと笑う。そして、

 

 

大きく拍手をした。

 

 

 

 

 

暗い空間に響く乾いた拍手の音。その調べにブロリー以外の全員が唖然とした。

 

 

「良くやってくれた」

 

 

ブロリーから放たれた言葉は全ての者の予想からかけ離れていた。

 

その言葉は怨みや憎しみから来る罵声罵倒などではなく、適度な喜びと優越から来る賞賛の言葉だった。

 

勿論その言葉には何処にも怒気は含まれていない。それを分かりやすく現している表現が拍手である。

 

それが故に、周囲の人間も、フリーザでさえも困惑していた。

 

 

「あの、ブロリーさん。自分の故郷を破壊されたんですよね?怒りとかは無いんですか?」

 

 

その場の全ての者を代表するように、咲夜が恐る恐るとブロリーに問うた。

 

 

「怒りなんぞ全くと言っていいほど無いな。寧ろ憎たらしかった奴等を滅した事を褒めてやりたい所だ」

 

 

唖然。

 

更に機嫌が良くなったブロリーに反比例する様に周囲の空気は静かになって行った。

 

 

「ふふふ、なるほど。まさか同族を怨むサイヤ人がいるとは……滑稽ですよ」

 

 

今まで黙っていたフリーザが静かに笑う。ブロリーもそれに合わせる様に笑った。

 

 

「それでいて興味深い。実に面白いですよ。あなた、名前はあるのでしょう?仰ってご覧なさい」

 

「ブロリーだ。まさかカカロットに殺られた筈の宇宙の帝王がこんな所にいるとは思わなかったな」

 

「なに?」

 

 

瞬間、空気が割れた。

 

ブロリーの何気ない言葉、それはフリーザの怒りへのスイッチを押したからだ。

 

緩和しかけていた空気が、更に冷たく、黒くなって行く。ブロリーとフリーザ以外の者達は、言葉を発することが出来なかった。

 

ただの殺気。されどこの殺気は帝王の殺気。

 

これが宇宙を支配した者の実力なのだと、彼女らは身をもって知る事になった。

 

咲夜と魔理沙以外は。

 

 

(なんか、思っていたよりも恐ろしくないぜ)

 

(こんなもの、あの時のブロリーさんに比べれば蟻も同然ね……)

 

 

そう、2人の生存者はフリーザの半端は殺気では無く、ブロリーと言う真っ黒は殺意を体感したのだ。

 

 

逃さないと、彼(ブロリー)は目で語っていた。全て壊すと、彼は行動で示していた。

 

 

体で感じた絶望の味。心が発したこれまでに無い危険信号。ブロリーの時に感じたそれらは、今のフリーザよりも格段に濃かったのだ。

 

だがそれでも強者の威圧。フリーザの殺気はその場を凍りつかせるには十分な威力を誇っていた。

 

そんな空気を読みもしないブロリーは、フフッと笑みを作りながらフリーザに語る。

 

 

「そう怒るな。俺は別にお前を苛立たせる気で言った訳じゃない」

 

「ほう、ならばどんな理由でそんな憎たらしい名を上げたのですかねぇ?」

 

「お前が奴を憎む気持ちは十分に理解できる。俺だってそうだ。カカロット、ベジータ、全て破壊し尽くさなければ俺のこの滾りは治まらん」

 

「おや、貴方も奴に殺られたクチでしたか。殺るべき目標は同じと言う事ですかね?」

 

「そう言う事になるな」

 

 

咲夜達を置いてどんどんと先へ進んで行くブロリーとフリーザの会話。戸惑いも有りながらも、咲夜達は話に食いつこうと耳を傾ける。

 

 

「そこでだ。同じカカロットを憎む者として、お前に話がある。いや、交渉と言うべきか」

 

「ほう、サイヤ人との公平な交渉とは尺な物ですが、一応話だけは聞いておきましょうか」

 

「俺と手を組まないか?」

 

「ほう………」

 

 

手を組む。つまり、ブロリーとフリーザが共に戦うと言う事だ。だが、フリーザがサイヤ人であるブロリーと同盟を組むなど有り得ないだろう。

 

サイヤ人の母星ごとサイヤ人を滅ぼそうとした人物、それに加えて生き残ったサイヤ人に殺されたフリーザを、サイヤ人であるブロリーに仲間になる訳がなかった。

 

だが、それを分かっていないブロリーでは無かった。

 

 

「一言で言おう。今の俺ではカカロットには勝てん。そしてフリーザ、お前もだ」

 

「…………」

 

「だがカカロット1人にそれほど力は無い。問題はその周り、仲間と言う存在だ」

 

「仲間……ですか?」

 

「そうだ。奴は必ず仲間に何かしらの影響を受けて力を得ていた。俺は仲間と言う物がどんな物なのか知らない。だから、それはこれからは見つけて行かなければならない。その為に、フリーザ。お前の力を借りたいのだ」

 

 

顎に手を当て、フリーザはブロリーを睨む。

 

数秒、静寂の時が流れた。

 

 

「良いでしょう。あの憎きサイヤ人を殺すためなら、ブロリーさん、貴方と手を組むとしましょうか」

 

 

静寂を破ったその言葉。だがそれだけでは終わらず、フリーザはもう一言、言葉を継ぎ足した。

 

右手の人差し指を上げる。

 

 

「但し、貴方が私に勝てたら、対等な関係を約束しましょう」

 

「ほう……良いだろう」

 

「もし私に負けたら、私の配下として働いて頂きますよ」

 

「ああ、負けないから安心しろ」

 

「そうですか」

 

 

フリーザがニヤリと笑みを作ると同時に、ブロリーも笑みを浮かべた。

 

 

「例えあなたがスーパーサイヤ人になったとしても、私に勝てる見込みはありませんよ」

 

「どうかな?やって見なくては分からん」

 

「……全く、奴といい貴方と言い、サイヤ人は腹の立つ猿ですねぇ……ですが、貴方は何か違う気配を感じますよ。私と似たような気配をね」

 

「奇遇だな。俺も無駄に話が長いお前にイライラしていた所だが、妙に俺と似たような気配を感じていた所だ」

 

 

ゆっくりと、紫色の炎と緑色の炎が揺らぐ。

 

微風が巻き起こり、大木に咲く桜を散らす。

 

地面に薄く張った水鏡が、2人の姿を映した。

 

薄暗い、白い雲と星が疎らに見える空のした。桜と水鏡が栄えるその地で、2人の"悪"が対峙した。

 

 

 

 

ドゴオォォォォォンン!!

 

 

 

 

 

水が大きな波紋を作った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これなかなか美味しいわね」

 

「ね?妖夢の作るお菓子は格別よね〜」

 

「幽々子様、何か色々とおかしい気がするんですけど?」

 

「いいのよ。フリーザさんも、私達の介入は望まないでしょうしね。そう言う人って事は妖夢も分かっているでしょ?」

 

「まぁ分かってますけど……」

 

「よく分かんないけど、山を軽々と吹っ飛ばす連中は方って置いて、私達は屋敷の中でお茶菓子食べてましょ」

 

 

ボリボリと煎餅を食す霊夢であった。




とあるアプリでブロリーと入力したら関連のエリアに『血祭りに上げてやる』『一人用のPODでかぁ?』と言う単語が出てきて久しぶりに腹を抱えて笑いました。バカミテェ……
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