星の在り処   作:KEBIN

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魁・武闘トーナメント(ⅩⅦ)

「よう、待ちくたびれたぜ。あやうく、帰りの便に間に合わなくなる所だった」

 参謀からクルツチーム対策を施されたジン達は、ブランチを終わらせてホテル・ローエンバウムの外に出ると、またしてもレイヴンの面々に出迎えられた。

 これで通算三度目。よくよく待ち伏せが好きな連中だが、その恒例行事も今回で見納め。ロッコ達はお昼過ぎの飛行船でルーアンに戻る予定で、その前に態々挨拶に立ち寄ってくれた。

「そっか、そいつは残念だな。折角だから、今日の試合ぐらいは見て欲しかったがな」

「悪いな、ジンさん。今からなら今夜出航する船に間に合うし、鉄は熱いうちに打たないとな」

 シャークアイは誇らしそうに後ろを振り返る。これから過酷な漁船労働が待っているというのにディン達は何時になく精悍な顔つきをしており、レイヴンレジェンドの下で本気で男を磨き直す決意だ。

 ただし、覚悟完了したのは三馬鹿のみ。他の取り巻き集団はリストラされたリーマンさながらに肩を落として諦観した表情で溜息を吐き出し、シャークアイはその温度差に気づかぬ風を装って更に嘯く。

「大海原は良いものだぜ。海に限らず大自然の雄大さは世界に対する己の矮小さを実感させてくれるからな」

 札付きの不良だったシャークアイもかつて更生活動として漁船に放り込まれて、我が儘も粋がりも正面から粉砕する大時化の嵐に揉まれて自分の非力さを噛み締めた。

 別段、レイス達に漁師を継がせる気もないそうだが、数ヶ月の遠洋漁業の実地訓練はこの先どんな職業を目指すにしろ貴重な経験になる。

「ふんっ、次に遭う時までに、兄貴の元で鍛えてくるから、首を洗って待っていろよ」

「ひゃははっ、俺達に勝った以上は絶対優勝しろよ」

「ヨシュアちゃん、もう左肩回せるようになったわ。マジにありがとな」

 難癖じみた三馬鹿のエールに、「おうよ、楽しみにまってるぜ」とエステルは激を返す。ジンと漢同士の別れの握手を交わしたシャークアイは旧総長の顔馴染の同業者に声を掛ける。

「嬢ちゃん達はアガティリ…………いや、アガットとは旧知の仲だよな? なら、姐さんのことを宜しく頼むわ。信じられないだろうが、あいつ、実は見掛けほど強い訳じゃねえんだ」

 シャークアイはそう言いよどみ、レイス達は互いに複雑そうな顔を見合わせる。

 初代レイヴンが解散する契機となった『お尻百叩き体罰』で途中から人が変わったように「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣き叫んでいた弱々しい姿が未だに瞼の奥に焼きついている。

 ワイルドな総長の女子のような豹変を目の当たりにしても、怯むどころかむしろ嬉々として百叩きを継続した遊撃士のオヤジは本当に鬼だと当時は震え上がったものだ。

「任せとけや、シャークアイさん。俺には先輩が弱いとは思えないけど、できる限り力に…………あれっ、そういう前にもアガットの脆さを指摘していた奴がいたような?」

 エステルは軽く小首を傾げ、その犯人はちぐはぐ感を覚える。

 衆人環視の前でそんな女々しい醜態を晒せば、硬派で鳴らした初期メンバーのほとんどが愛想をつかすのも無理はないが、アガットの多重人格を承知していたらしいシャークアイがアガティリアを見捨ててチームを離れたのを不自然に感じたからだ。

「もしかしてシャークアイさんは、アガットさんにブレイサーの道を歩ませる為に……」

「さてな。ただ、少なくともあの薄暗い倉庫があいつの居場所じゃなかったことだけは確かだ」

 擽ったそうに頬を掻きながらヨシュアの仮説を遮ると、そろそろ出発の時刻とのことでレイヴンのメンバーを引率し空港の方角へと向かう。

「よーし、今宵からビシバシしごいてやるから、覚悟しとけよ、お前ら!」

「「「押忍、兄貴!」」」

「「「「「「「「はあっー」」」」」」」」

 昨夜の宴会で最後の晩餐を終え、いよいよ武者修行の旅が始まるが、やはり覇気の差は明瞭。憂鬱そうな吐息と一緒に愚痴が聞こえてくる。

「とほほ。また海の悪魔が待ち構える地獄の海に戻らなくちゃならないのかよ?」

「いや、クラーケンはもう出没しないだろ? 例の飛行艇の砲撃で触手一本落とされて、這う這うの体でトンズラしたからな」

「にしても、遊撃士兄妹と連んでいる演奏家って何者なんだろうな? あの帝国の軍艦、明らかにあいつを助けに現れただろ?」

「さあな。けど、大柄な黒髪士官から「面倒をかけるな、この馬鹿者が!」ってタメ口で小突かれていたから、そんな偉い人物でもなさそうだけど」

「そんなこと、どうでもいいよ。どうせ今後の俺たちの運命に関係ないだろ?」

「畜生、大会でボコられた上に何でこんな悲惨な目に……」

「俺、生きて陸に戻れたら、今度こそレイヴンを辞めるんだ」

「けど、ルチアちゃんは可愛かったよな。ルチアたん、ハァハァ」

 どんどん小さくなるレイヴンの一団を見送りながら、ヨシュアは興味深そうに風来人の正体に迫れそうな断片情報を採取する。アガットを託された時の三馬鹿の寂しそうな背中を思い出したエステルは何とも言えない気分に浸る。

「なあ、ヨシュア。あの三人はアガットのことが好きだったのかな?」

「エステルにしては鋭いわね。多分、レイヴンをもう一度旗揚げしたのも、何時かチームに復帰して欲しかったからでしょうね」

 だが人は何時までも子供(ピーターパン)ではいられず、アガットが再び赤いバンダナを巻き締めて彼らの溜まり場を訪れる未来は永劫にない。

 シャークアイが海人を天職と定め、アガットも遊撃士として陽の当たる世界で思う存分その権能を発揮しているように、先代に続く現役不良たちが船から降りた後、どのような人生を歩むのかは誰にも判らない。

 こうして、レイヴンはグランセルの舞台から退場した。

 

        ◇        

 

「ガウ?」

「こんにちは」

「はっはっはっ、君たちか。随分と懐かしいねえ」

「何だ、エステルにヨシュアの見習いコンビじゃないの?」

 レイヴンと別れたジン達は軽くウォーミングアップを済ませて、グランアリーナの蒼の組控室に入場すると既に先客が屯しており、ヨシュアは琥珀色の瞳に失意を浮かべる。

 もしかしたら、アネラスが恒例のフレンドリーな笑顔で歓迎してくれて運良く対決を引き延ばせるかと期待したからで、これでクルツチームと相対する確率は半丁博打にまで跳ね上がった。

「お久しぶりです、メイルさん。ボースでは色々お世話になりました。どうやら強豪チームとの激突を避けられたみたいでホッと胸を撫で下ろしていますわ」

 もちろん、ヨシュアはそんな内心の落胆をおくびにも出さずに、得意の処世術でブラッキーらを持ち上げる。まかり間違えば決勝で当たる可能性もゼロではないので、情報収集を遣り易くする為にも媚を売っておいて損はない。

「ふふんっ、あんたら判っているじゃないの。けど、賞金の二十万ミラはあたし達が頂くから、ヨシュア達は準遊撃士にちなんで準優勝の名誉だけで我慢しなさ……やだっ、何かあたし面白いこと言っちゃった?」

「メイル、失礼だよ。リンデ号事件の時に調査費用を還元してくなかったら、僕らは素寒貧だったのにさ」

 あっさりと煽てに乗せられ、気を良くして寒いギャグをかますメイルをタットが窘める。

 能天気で少し頭が緩いパワフルガールに生真面目で賢そうな黒髪のクールボーイ。なぜか既視感を覚えるカップリングだ。

 「もし、戦術の引出しが馬鹿の一つ覚えの地震魔法だけなら、もうどのチームも対策済でしょうね」と内心で侮りながらも、「是非とも決勝で戦えるのを楽しみにしています」と腹に一物抱えた少女は営業スマイルで応じるが満更社交辞令ばかりでもない。

 ヨシュアは往生際悪く1/2の確率でクルツ達との決戦を免れる望みを捨てておらず、その上でブレイサーズ同士が共倒れして互いに奥の手を暴き合ってくれるのなら尚更僥倖だ。

「軍師殿、俺達のアクセサリは対クルツ戦に照準を合わせて選んできたが、それでも先延ばしを希望するのか?」

 漁夫の利狙いの他人任せ願望を見抜いたように、ジンが声を掛けてきた。ヨシュアはメイル達の接待をエステルにバトンタッチすると音量を潜めて肯く。

 是が非でも、もう一度生観戦したいのが本音。対戦チームが突撃騎兵隊よりも奮戦すれば方術の正体に迫れるかもしれない。

「私も全体Sクフラト持ちだから判るけど、無差別に蹂躙するならともかく、広範囲の対象を選り分けるのは物凄く大変なの」

 故にランダムに移動を繰り返す敵味方を瞬間的に峻別し特定者のみに強化を施すのは、クルツの力量でも骨が折れる重労働。負担を軽減する何らかの仕掛けがあると睨んでいる。

「まあ、そっちの方は検討中だけど、もう一つの宿題は大凡察しがついたわ」

 強化術とは別の課題とは、弾丸を後ろ向きで認識した不可解な洞察力のこと。

「ふむ、あれか。殺気を孕んだ攻撃なら、一定レベルの武芸者であれば察知は容易いのだがな」

 肉体の反射による無意識化の射撃だっただけにジンも怪訝に感じていたが、少女は解答を見つけたようである。

「素直に考えれば良いのよ。マトモな遣り方で殺意を消した一撃に反応できないのなら、真っ当な方法で探り当てたのではない。これも方術の一種で気配察知のようなスキルを所持しているのでしょうね」

 妄想を重ね合わせた単なる当て推論に過ぎないが、重要なのはクルツはある程度、危険を事前に予知可能な事実を認めて対策を練ることで、実際の原理が方術と無関係だとしても問題はない。

「だとしたら、尚更厳しい戦いになるだろうな」

 ジンは太眉を顰めて、気難しそうな表情で腕を組む。

 チートじみた味方強化(エンチャント)だけでも厄介極まりないのに、その上奇襲まで効かないとあれば当然の憂慮だが、ヨシュアはその先読みの早さを逆利用するつもりで、少女が考案した対抗策はクルツの異能と統率力の高さを前提にしている。

 

「なあ、ミラが目当てなら、タット達は何でブレイサーになったんだ?」

 この期に及んで作戦会議に余念のないチームリーダーと参謀の姿を尻目に、エステルは茶飲み話から逸脱して愚痴のような質問を漏らす。

 遊撃士を目指す動機は人それぞれだし、他人の価値観に首を突っ込んでも益はないと義妹から注意されているが、それでも性分として質さずにはいられない。

「B級以下の正遊撃士は副業無しで食べていけないみたいだし、見習いとはいえ俺もミラには苦労させられたからな」

 雀の涙の報酬で海外で長期間命懸けの任務に取り組んだ遊撃士の亀鑑のようなアネラス達に触発され営利主義に不快感を覚えたのもあるが、エジルやシェラザードなど知り合いの極貧ぶりを思い出すと、賞金稼ぎから鞍替えする程のメリットがあったとは思えない。

「確かに実入りの良い高額クエストは少ないけど、ブレイサーって結構お得じゃん? 報酬に税金は掛からないし、飛行船や宿泊施設などの公共機関は割り引いてくれる。何よりも遊撃士協会(ギルド)が身分を保障してくれるから、その国の憲兵から一々色眼鏡で見られないですむしさ」

 メイルは地面の上に胡座をかいて「うーん」と思案しながら、素直な転職動機をカミングアウトする。

 世間からは賞金首と同類の胡散臭いアングラ住人と冷やかな目で見下されていたみたいで、フリーダムに見えてこれでも色々と苦労していたようである。

「まあ、後は血湧き肉躍る冒険が大好きっていうのもあるかな。これでもあたし達は魔神(ガイストレイス)と戦って、辺境の自治州でローカルヒーローに祭り上げられたこともあるんだよ」

 「結局1ミラにもならなかったから、骨折り損の草臥儲けだったけどね」とメイルは肩を竦めるが、好奇心旺盛なエステルは法螺話としか思えない武勇伝よりもピクピクと蠢く少女の尖り耳の方に興味を惹かれた。

「ブラッキーさんもだけど、メイルは変わった耳の形をしているよな?」

「ちょっと、やだっ、どこ摘んでいるのよ!」

 メイルは赤面しながら耳朶を愛撫したエステルから距離を置いて、タットのマントの内側に逃げ込む。

 下心無しのスキンシップで多くの異性のハートを揺さぶってきたフラグ職人も、既に別人に旗を植え付けられた少女には効果が薄い。メイルは外蓑に隠れ潜んだたまま隙間からちょこんと真っ赤な顔だけ出して、「うっー」とセクハラ加害者を睨んでいる。レオタードっぽい露出度の高いコスチュームを着ているのに、意外と初な性格みたいだ。

「エルフ耳と呼ばれる大陸南部の部族に見られる身体的特徴だけど、伝説に聞く妖精(エルフ)と違ってメイルやブラッキーさんは普通の人間だよ。怪獣が仲間にいるパーティーで特に気にすることでもないけどね」

 性に関して未熟そうな赤マントの少年は恋人(?)への悪戯行為をさして気に留めずに、空中を浮遊するガウに餌のマンガ肉を与えながら童顔ではにかむ。メイルと同郷のブラッキーは部屋の隅っこで類友と対話を試みている。

「ふっ、以前五十万ミラのワインをただ飲みしたら、何故か借金が百万ミラに膨れ上がってしまったことがあってね」

「ほうほう、僕の方はお宝を掘り出そうと爆弾で洞窟の奥の壁を崩したら、大蜥蜴(ドラゴン)の巣と繋がって故郷の町が半壊して、生まれ育った村から叩き出されてしまったよ」

「それは中々にお茶目さんだね。周囲はユーモアを解するセンスに欠けていたみたいだか」

「そう慰めてくれたのは貴方が初めてですよ。何かオリビエさんの事を他人とは思えなくなりました」

「ふっ、僕らのように場を掻き乱すトリックスターがいてこそ、マンネリを打破し物語に重厚さが生まれるのに、嘆かわしいことに安寧に慣れた世俗人はその稀少な個性を直ぐに切り捨てようと目論むからね」

「「わっはっはっはっはっはっ」」

 何やら意気投合しているように見える。

 共にチームの必要悪(トラブルメーカー)の挙げ句、数合わせの捨駒と観客から見縊られているので、互いに共感するものがあるのかもしれない。

 

「皆様、大変長らくお待たせしました。これより武術大会、準決勝を始めます。最初の対戦は南、蒼の組、カルバード共和国出身。遊撃士ジン選手以下、4名のチーム。北、紅の組、遊撃士協会グランセル支部。クルツ選手以下4名のチーム同士です」

 館内放送のアナウンスが鳴り響く。いよいよセミファイナルの組み合わせが明らかになり、ヨシュアは軽く嘆息した後に覚悟を決める。

 決勝まで直接対決を回避して、もう少し手の内を探れたら更に勝率を高められたかもしれないが、それも儚い夢と消えた。

「現状では不確定要素が多すぎて必勝の戦術なんて望めないけど、事前準備が無駄にならなかったと割り切るしかないわね」

 後は鬼が出るか蛇が出るか? 手持ちのカードに命運を託す他ない。そう腹を括ったヨシュアは旨そうに骨筋をしゃぶるガウを意味もなく一撫ですると、男衆を率いて闘技場に飛び出していった。

 

        ◇        

 

「宜しく」

「良い試合をしよう」

 中央に整列して、軽く挨拶を交わした両陣営は「双方、構え……」の審判の合図に、無言のまま配置につく。

 顔馴染の同業者でありながら昨日の控室の時と違い雰囲気が重苦しく口数も少なめなのは、双方共に目の前の難敵が優勝への最難関であるのを感じているからであろうか?

「ねえ、クルツさん」

 グラッツと共に前衛として最前線に位置取り、後方に退くカルナを見届けていたアネラスは敵の陣形に戸惑い、思わず中衛として真後ろに控えるクルツに声をかける。

 ジンチームも自分らと似たような戦力構成なので、てっきり同じフォーメーションで正面からぶつかってくると思いきや、ガンナーのオリビエも含めてセンターラインから動かずに横一列に並んでいる。

「あれって、どういう意味が…………」

「勝負始め!」

 アネラスに限らずクルツチーム一堂が困惑していたが、その意図を推し量る間もなく試合開始の合図が告げられたので、前方を見据えて得物を構える。

 すると、親友の瞳が真っ赤に染まっている異様な光景が目に入った。

「散開しろ!」

 勝負が始まると同時に、クルツがそう大声で叫びながら後方に飛び退く。チームリーダーの危機察知能力の高さを弁えている前衛二人は、理由を聞き返すタイムロス無しに反射的に左右前方に大きく展開する。

 次の瞬間、巨大な聖痕のイメージがついさっきまでアネラス達がいた空間を貫くが、統率された退避行動に阻まれて遅延効果を受ける対象は藻抜けの殻。『真・魔眼』は不発に終わるも、実はこれもヨシュアの計算の中。

 態勢が不十分なアネラスとグラッツに敵側の前衛二名が斜め後方から襲いかかる。蒼の組の敵陣サイドに押し込むようにノックバック攻撃を仕掛けて、両端に大きく吹き飛ばす。

「ちっ、ここはあたしが援護しなきゃ…………くっ?」

 思わず前へ飛び出そうとしたカルナの足元に銃撃が連射されて、後ずさりを余儀なくされる。

 ふと、右横を見るとクルツも何者かの追撃を受けて、フェンス手前まで追い込まれている。

 

「おいおい、何だこれは?」

 ゲームスタート直後、十秒にも満たない刹那の劇的な状況変化に観衆は面食らう。

 本来は主戦場となるべき中央の緑の芝生にぽっかりと大きなスペースが空いており、長方形の闘技場の四隅のフェンス手前に敵味方が綺麗に四組のペアに分断され対峙している。

「へへっ、まさか、不動のジンに差し勝負を見込まれるとは光栄だな」

「済まんな、人使いの荒い軍師殿から超過勤務を課せられているから、最初から全開でいかせてもらうぜ」

【蒼の組フェンス左側:グラッツvsジン】

「あははっ、私の相手は新人君か。空賊砦じゃ醜態晒しちゃったし、少しは先輩の成長した所を見せてあげないとね」

「おうよ、アネラスさん。あいつの作戦には正直疑問を感じるが、こうなったら得意のタイマンを楽しませてもらうぜ」

【蒼の組フェンス右側:アネラスvsエステル】

「ふっ、麗しのレディ。是非ともこのオリビエと一緒に踊っていただきたく存じます」

「おやおや、あたしの指名料は高くつくよ、色男?」

【紅の組フェンス左側:カルナvsオリビエ】

「なるほど、これは君が考えた策か? だとしたら、見事に一本取られたな」

「そんな恐い顔で睨まないで下さい、クルツ先輩。私はちょっと悪知恵が働くだけのか弱い普通の女の子ですから」

【紅の組のフェンス右側:クルツvsヨシュア】

 

 仲間同士で力を合わせる涙と感動の団体戦の筈が、腹黒軍師の策略により突如として単体の覇を競い合う個人戦の複数同時バトルに早変わりした。

 

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