東方姉弟録~もし霊夢が姉だったら~   作:エゾ末

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※今回はほぼオリキャラ回です。



25話 仕事場の皆

 

 僕が働いているのうどん屋には僕を含めて4人(ほぼ3人)の従業員がいる。

 

 

まずはその3人について紹介しよう。

 

店長、この前までは慧音先生効果でしっかりと麺作りに精をだしていたんだけど最近ではまた居眠りが増えてきている。なのでまた慧音先生を召喚しようか考えている最中だ。

 

次は道義さん、店長の一人息子で出汁作り担当をしている。この人はTHE・先輩ってなかんじで的確な指示を出したりしていて、もう完全に店長的な存在。たまに僕を睨み付けてくる。

 

そして最後が接客及び会計担当の大和さん。この人は兎に角でかい。そしてとてつもなくゴツい。こんな凄い図体なら建築業とかでもやっていけそうなのにここで働いている。

なんで大和さんがうどん屋で働いているのか聞いたことがあったんだけど、あまりにもしょうもない事が理由で自分の顔がかなりひきつったのを覚えてる。

 

どんな理由だったのかというと、それは大和さんの体が原因とのこと。

まあ、ようするに店の出入り口を無理矢理入ろうとして派手にぶっ壊したせいで出入り口の弁償を払うこととなり、そのときは払う分のお金がなかったということで中ば無理矢理にここで働くことになったとか。

今では出入り口の弁償も済んだのでここで働く必要はなくなったけど、うどん屋での仕事が気に入ったので今でも続けているらしい。

態々出入り口を自腹で大きく改装させたぐらいだから筋金入りだろう。

 

 

 

 

「おい、トオル手が止まってるぞ。惣菜揚がったか?」

 

「あ、はい。終わりました!」

 

「よし、それじゃあこれ、あちらの客に油揚げを5枚のせて持っていってくれ」

 

「(5枚!?)……はい、わかりました」

 

 

そんな訳で仕事場ではいつもこの男3人と一緒に仕事をしている。(欲を言えば紅がほしい)

そんな少人数で忙しいのになんで僕の出勤日が3日とかなり少なくて済んでいるのかというと

道義さんいわく

 

『お前がいないとき客が半分以下になるから別にいいよ……妬ましい』

 

とのこと。

なんで半分になのかは僕にはわからない。ついでになんで妬まれたのかもわからない。

 

 

「おまちどうしました、きつねうどんになります……って藍さん!」

 

「やぁ、トオル。久方ぶり」

 

やけに油揚げを多く注文してくる人だと思ったら藍さんだったのか。

確かに藍さんは油揚げが橙と同じぐらい大好きだから油揚げで麺を覆うほど頼んでも頷けるね

 

 

「藍さんが来るのなんて久しぶりだね」

 

「ああ、久々に間ができたんでトオルの様子を見てみるついでに昼飯でも済ませようと思ってね」

 

「そうなんだ。なんだかそっちも大変だね……」

 

 

「おーい、トオル…………!!はよこい……」

 

「あ、すいません道義さん…………じゃあ藍さん、熱いのからゆっくり食べてね」

 

「ああ、わかった」

 

 

さて、と。なにやら道義さんが僕を睨み付けているけどなんでだろうな

 

 

「おいコラトオル。あのべっぴんさんはいったい誰なんだ?尻尾があるからして妖怪であるんだろうが」

 

「ん、あれですか?あれは藍さんですよ。僕が幼いときによくお世話してもらった人です」

 

「くぅ~、なんでお前ばっかり女にモテるんだ!俺だって顔は悪くないはずなのに!!」

 

あー、なんかまた始まっちゃったよ……

僕がモテるなんてあるわけないのにね。

取り敢えずいつもの方法で落ち着かせよう

 

「あのー……」

 

「ああ?なんだトオル!」

 

「道義さんはとてもカッコいいですよ!僕なんかじゃ比にならないくらいに。

僕がモテるなんてあるわけないじゃないですか。もしモテてるならとっくに僕にも彼女ができてるはずだし。

それに比べて道義さんにはもう早恵さんというとても美しい彼女がいるじゃないですか!」

 

そう、道義さんには彼女がいる。しかもかなりの美人。そんな彼女がいるのになんで人を妬むんだろうか。お門違いにもほどがあると思うね

 

「お、おうそうだな。俺には早恵がいたじゃないか!うおぉ!そう思うとやる気が出てきた!

よし!トオル、仕事再開だー!」

 

「はい!」

 

この人、いつも思うけどかなり単純な人だな

 

 

 

「(あれ?そういえばさっき、トオルが彼女いないって言ったとき心なしか店の中にいた女性客とべっぴんさんの妖怪が物凄い勢いで肩を揺らして反応してたような……まあいっか!仕事仕事)」

 

 

「(そうか、トオルにはまだ彼女がいないのか……もう良い年頃だというのに……なんだか少し心配になってくるな。こっちとしては一人や二人できてほしいものだが……)」

 

 

「(((トオルくんって彼女いないの!?これはチャンス!!)))」

 

 

「……!?」ビクッッ

 

 

な、なに!?急に寒気が……

 

 

「どうした?トオル。顔青くして。まるで俺が注文を受けに行ったときの客の顔をしてるぞ」

 

と、どこからかくる悪寒を感じていると後ろから皿を持った大和さんが話しかけてきた。

皿を片付けている最中だろうか?

 

「あ、大和さん。大丈夫ですよ。あと地味に自虐入れるのやめてください。」

 

「がははは!単なるジョークさ!いや、実際はジョークじゃないんだけどな!」

 

「や、やめてください。僕までむなしくなります……」

 

「そういうなよ、皆が顔を青くするのも俺の筋肉量をみて絶望しているだけだろうからな……って結局顔青くしてるってことには変わりないじゃないか!」

 

「な、なにいってんですか……」

 

「あれ?おっかしーな。いつもならこれで皆大爆笑するのに」

 

「取り敢えず仕事に戻ってください。あ、ちゃんと皿は優しく持ってくださいよ!やさしーく!」

 

「ちぇっ、わかったよ。てかそんな厳重に言われなくてもそう簡単には割らんぞ俺は」

 

「今週で何枚割りました?」

 

「5枚」

 

「……」

 

「いや、考えても見ろ。先週は15枚も割ってるのに今週はまだ5枚だぞ!大きな進歩だとは思わんか?」

 

「今週て……今日月曜なんですけど」

 

「ふ、2日で5枚なんて大きな進歩だとは思わんか?」

 

「ある意味では凄いと思いますけど進歩だとは微塵も思いません。むしろ退歩してます」

 

「むむむぅ、トオルは俺に対して辛辣なようだ。

そんなおじさんは悲しく仕事に戻るとしようかね」

 

「別に辛辣に接してるわけじゃありませんよ。あ、でも今大和さんが持っている物をみて機嫌が悪くなりました」

 

「ん?俺がもってる物?それってこの皿のことか?…………ありゃ、無惨に割れてるわ。たぶん自分でボケて自分でツッコんだ時だな」

 

「どうやったらそれで皿が割れるんですか!?」

 

「がははは!これで6枚目だな!」

 

「笑い事じゃないです」

 

まったく……この人は明るいのはいいんだけど皿を割りすぎるんだよなぁ。

それでいつも大和さんの給料皿の弁償とかで僕の半分ももらってないみたいだし……

 

 

 

 

 

 

 昼過ぎ

 

 

「ふぅ~、山を越えたな」

 

「店長、俺飯食ってくるわ」

 

「おー、はよかえってくるんじゃよー。」

 

 

藍さんが帰ってすぐに昼ラッシュで大勢の人が昼飯にとうどん屋に来てくれた。このときは流石の店長も起きて麺を作るために生地を必要にこねる。

 

そして、昼も過ぎて人が少なくなって漸く僕らの昼食が来る。

でも皆が一斉に昼食をとるわけにもいかないので道義さん、大和さん、僕の順で昼食をとってる。因みに店長は昼を越えると勝手に仕事をサボって自分で作ったうどんを食べている。

 

 

 

「はぁ、今は……2時半か。あー、早く今読んでる小説の続きがみたいなぁ」

 

「ほんとトオル本が好きだよな。俺なんて文字がいっぱい書かれてる紙を見ると10秒で眠れる自信があるぞ」

 

「それは最初からみる気が無いからですよ。最初だけでいいんです、見るのは。その最初でその小説の世界に入ればあっという間に読み終わりますから」

 

「そういうものかぁ?」

 

「今度おすすめ紹介しますから見てみませんか?」

 

「いや、遠慮しておく。俺は本をみるより体を動かす方が性に合ってる」

 

「ですよねー」

 

 

ま、取り敢えず残り数時間、頑張ろうかな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 5時半

 

 

「それじゃあお先に失礼します」

 

「おう、また明日なぁ」

 

「この前のように妖怪に襲われんなよー」 

 

「それじゃあのー」

 

 

5時半、僕は皆より少し早く店を出る。理由は僕が人里から離れた神社にすんでいるからだ。

暗くなる前に帰らないと危険だという道義さんのはからいらしい。

正直ありがたい。

 

そんなことを思いつつ店の暖簾を潜って外に出ると

 

 

「あら、トオル。もうあんた終わったの?丁度迎えにいこうと思ったのに」

 

人里では珍しい霊夢の姿があった

 

「あれ?霊夢、里にいるなんて珍しいね」

 

「ちょっと妖怪退治の依頼を済ませたついでにね」

 

「そう、頑張ったね」

 

「私は言葉より行動で示してくれた方が喜ぶわよ?」

 

「はいはい、今日の夕飯ちょっとだけ豪勢にするね」

 

「よし!流石トオルだわ!さ、さっさと帰えるわよ!」

 

「あーもう、待ってよ霊夢ー!」

 

 

 

 

まあ、これが大体僕が仕事をしているときの風景である。

霊夢の所は偶々だけどね。




今回でた道義さん、生還録の生斗くんに話し方と性格がかなり似ていることに書いた後に気づきました。
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