私は何を間違えたろう?
私はただ、翼さんの力になりたかっただけなのに、結果として
翼さんを苦しめてしまった。
悲しませるつもりはなかったのに、泣いてた。
「ビッキー、おーいビッキーやーい。…だめだこりゃ」
私には何がダメだったのかさっぱりわからない。
どうしてなんだろう?
何故こんなことになってしまったんだろう?
「響、響ったら!」
「うぇ?」
「もう、やっと気が付いた。授業おわってるよ?」
「え?…あ、本当だ」
「ビッキーらしいけど、最近多くない?」
「アニメじゃないんだからサボりすぎはだめだぞー」
「なにか心配事でもあるんですの?」
「ううん、ないでもないよ」
私が考え事をしている間に業が終わっちゃってたみたい。
皆が居るって事は何か誘ってくれるのかな?
「今日こそふらわーにって誘いに来たんだけど、いける?」
「うん、大丈夫だよ」
「よかったー。さ、早くいこ」
「今からでしたらまだ混んでないと思いますし、急ぎましょう」
「早く、早くー」
「いこ、響」
「あ、まってよー!」
今日は特に呼び出されてないし、せっかく皆が誘ってくれたんだ楽しまなきゃ。
さて、バイトは休みは入れたし今日は土曜。
明日の心配をする必要はない。
人気のない場所まで移動は済んでるし、問題は何もない。
後は…、立花が友達と遊んでるかもしれないし6時頃でいいか。
「この行動が吉と出るか凶と出るか…」
今回の行動が裏目に出た場合、どうなるのかは俺にも分からない。
何しろ今からやる事がやる事だ、どう転んでも先は読めなくなるだろう。
だが、手をこまねいているよりはマシのはずだ。
「市街地に高質量エネルギー検知!」
「アウフヴァッヘン波形確認…、例の少女です!」
「翼と響君に連絡!現場に急行させるんだ!!」
「了解!」
おかしい、彼女は理由はなんであれノイズを倒す為に出てきていたはずだ。
今現場にノイズの反応は無い、いったい何が目的だ?
俺は今、シンフォギアを身に纏い天音遥として上空に待機している。
周囲にノイズは居ないが問題ない、狙いは最初から別なのだから。
待ち人は2人、出来れば立花の方がありがたいがそう都合よくは行かないだろう。
「…この音、バイクじゃなくてヘリか」
暫くして、こちらに近づくヘリの音が聞こえてきた。
どちらか或いは2人同時なのかは分からないが、間違いなく待ち人だろう。
「出来れば話くらいは聞いてもらいたいものだけど」
相手次第では問答無用もある、そうなったら俺はおしまいだろう。
「ま、相手の出方次第か」
友達とフラワーで食事して遊んだ後、帰路に着く途中で呼び出しが
入って私は今ヘリで現場に向かってる。
今回の相手は、人間。
私の役割は翼さんが来るまでの足止めらしいけど…、私は戦いたくない。
だって、人間だよ?
話し合えるはずだよ?
どうして戦わなきゃいけないんだろ?
しかも戦う相手は私を助けてくれた人だよ?
こんなのおかしいよ。
だから、私は話したい。
なんで逃げるのか?
どうして、一緒に戦ってくれないのかを。
「響ちゃん、もうすぐ現場だけど大丈夫?」
「はい、大丈夫です!」
今回は慎次さんも一緒だ。
私一人だと心配だからってついてきてくれたのだ。
「くれぐれも、無理しちゃ駄目だからね」
「問題ないですよ、だってあの人は私を助けてくれたんです。話せば
絶対、分かり合えるはずです!」
「響ちゃん…」
「では、行ってきます!」
「気を付けて!」
私は慎次さんに見送られつつヘリを飛び出した。
そしてシンフォギアを身に纏って彼女の…、遥さんの元に向かうんだ!
~♪~♪~♪~♪~
ヘリから飛び降りた人影は1人…。
遠目で分かりずらいが、暗くても目立つ色からして立花で間違いないだろう。
「これは逃げないで済む…、かな?」
別に攪乱を目的としたわけではないが、風鳴1人だと間違いなく話にもならないだろうから
撤退は当然選択肢に入るのだが、結果はこれ以上ない物だった。
そして暫く待っていると変身を終え、俺の近くまでやってきた。
「えっと、あの時は有難う御座いました!出来れば、私と話をしてくれませんか?」
「ああ、俺も話し合いの為に来たんだ」
「本当ですか!?」
「勿論。但し、君だけじゃなくて…。君が今所属している組織の指令、風鳴弦十郎
との2人でだけどな」
立花の方から会話を求めてきたので、俺は迷うことなく自分の要求を突き付けた。
「ええっ!指令と私の2人でですか」
「そうだ、大事な話だし他の人に聞かれたくないんでね。それが聞き届けられないなら悪い
けど、俺は帰らせてもらう」
「ま、待ってください!今指令に聞いてみますから」
「頼んだ。出来れば、適合者の方の風鳴が来る前に頼む。多分話にならないだろうしな」
さて、賽は投げられた。後は相手が乗って来るかだ…。
「俺と響君の2人でだと?」
「はい、彼女からの要求は以上です」
「指令、これは罠ではないでしょうか?」
「うーむ…」
まさか彼女の狙いが俺と響君だったとは。
しかし話があるとの事だったが、いったい何を話すつもりだ。
やはり彼女は、2年前の件に関わりがあるのか?
ともかく、会って話さん事にはわからんな。
「朔也、響君に彼女に話をすると伝えてくれ!」
「了解!」
「あおいは翼に一旦本部に戻ってくるように伝えてくれ!」
「わかりました!」
ともかく、相手に会話する意思があるんだ。
敵と断定されているわけでもない、一旦彼女の誘いに乗ってみよう。
あの後、細かい条件のすり合わせを行った結果時刻は8時、今この場には
シンフォギアを纏った俺と立花、そして風鳴指令の3人が対峙していた。
「さぁ、約束通り俺と響君の2人だけだ!話を聞かせてもらおうか」
「まずは、こんなむちゃな要求聞いてくれて感謝する。話したい事はいくつか
あるが、俺が貴方達を信用できない理由からだ」
俺は早速本題に入ろうと思ったのだが、ここで立花から声が上がった。
「えっと、なんで私ここにいるんですか?私、関係ないですよね?」
「話としては関係ないな。でも、風鳴指令の護衛が必要だからな。もっとも、俺からじゃ
なくてノイズからだが」
「え…」
「どういうことだ!」
「焦らないでください、それを含めて話すから。…信じる信じないはそちらの勝手だが、出来れば
最後まで聞いてくれるとありがたい」
俺は決裂する可能も考え、予め予防線を張ってみた。
これがどれほど有効かは不明だが、最後まで聞いてもらえれば後は向こうが判断するだろう。
「では俺が貴方達を信用できない理由だが、簡単だ。内部に裏切り者が居るからな。」
「馬鹿なっ!」
「嘘っ…!」
「馬鹿でも嘘でもない。それも、そちらが考えている内通者なんて甘い物じゃない。本件の黒幕
ともいえる存在、米国と通じ、ノイズすら操つり、完全聖遺物『ネフシュタンの鎧』
そして第2号聖遺物『イチイバル』を強奪した大物だ」
「なっ…」
「えっ、えっ。ノイズを操るって…、それに強奪?」
イチイバルまで関わっているせいか、流石の風鳴指令も絶句し立花に至っては事態を把握
しきれずに目を白黒させている。
まぁ、ノイズ以外の事は立花にしてみれば初耳だろうから仕方ないんだが。
「信じられないですか?正体不明の怪しい人間がぽんぽんと重大な事を言ってるんだ。当然
かもしれないが」
「あぁ…。正直な話、君の言葉は嘘か誠か判断しかねる。本当の話なのか?」
「勿論だ。こんな話、嘘でも言いたくない。それにまだ、相手の目的や正体を話してないしな」
「まだあるのか」
「当然。で、相手の正体だg」
「む、危ない!」
「え?うぁぁ!」
突然、風鳴指令が体当たりしてきたと思ったらそのすぐ横を紫色の鞭が掠めた。
正に間一髪と言っていいだろう。
鞭によって起こされた砂ぼこりにより、一時的に視界が0になる。
「指令!遥さん!!」
「無事か!?」
「ああ…。やっぱり、ネフシュタンの鎧で口を封じに来たか」
「なんだと!?」
「へぇ。こいつが何なのか、あんたは知ってるみたいだな」
風が吹き、砂ぼこりが晴れると、そこにはネフシュタンの鎧を身に纏う
雪音クリスの姿があった。
何か色々やらかし過ぎた様な今回。
ちょっと、見直すとダメージを受けるので次書ききれるのだろうか…?