サヨナラ、テイトク   作:遠坂遥

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今回は敵である「バイド」についての説明と年代記のようなものになっています。
展開はオリジナルですので、正史には準じておりません。


プロローグ&年代記
バイドとは……


“バイド”、それは邪悪な生命体……。

自己増殖機能を備えた粒子で構成された生命体。

質量のある物体でありながら波動としての性質も併せ持ちあらゆるものに伝播する。

時には人の思念にさえ干渉し、そして貪る。

 

「異形の生命体“バイド”。その遺伝子は、

奇しくも我々と同じ二重らせん構造のDNAを持つことが、

すでに知られている」

――共に『R-TYPE FINAL』より抜粋

 

 

 人類は突如として宇宙より飛来した謎の生命体「バイド」と、3度に渡って大規模な戦闘を繰り広げてきた。

 

 第一次バイドミッション

 「First Strike」

 謎の生命体バイドに対抗するため「対バイド殲滅部隊」が組織され、既に人類の脅威となっていたバイドに対する初めての大規模攻撃が行われた。

 だが、結果は人類側の惨敗であった。世界中から集められた優秀な魔導師たちはことごとくバイドに敗れ、その若い命を散らしていった。

 人類は地球の中枢である北米、さらには南米、アフリカ大陸を次々に放棄。バイドへの対抗策を持たない人類は、滅びの時を待つのみとなった。

 

 

 アレン・ダイ

 第一次バイドミッション後、突如として人類の前に現れた青年。

 現代の人類の文明では到底考えられないような技術を持ち、バイドに対抗できる兵器を次々と開発した。

 採取したバイドの一部から、対バイド決戦兵器である「フォース」を創り出すことに成功。

 フォースは魔導師に空を飛ぶ力と、バイドを死滅させ得る「波動砲」を与えた。

 そして地球軍は、その兵器をもって再びバイドと対峙した。

 

 

 第二次バイドミッション

 「デモンズ・リベリオン」

 この作戦において、人類は初めてバイドとの戦いで勝利を納める。

 奪われた北米を奪還し、反攻の足がかりを掴む。

 彼は未知の科学技術を用い、新兵器を次々と発明していった。特定の魔導師専用の兵器だったフォースを初めて汎用型に改造し各隊に投入した「アロー・ヘッド」を皮切りに、「ミッドナイト・アイ」「シューティング・スター」「エクリプス」「ストライダー」を開発。

 それらは全て絶大な効果を発揮し、約3年の月日をかけて、ついに地球軍は全ての領土の奪還に成功した。

 

 人々は歓喜に沸き立った。そして、これで全てが解決するはずだった。

 しかし、そうはならなかった……。

 

 バイドの完全消滅を目論む政府は、バイド帝星への総攻撃を立案する。この作戦には救世主であるアレンを筆頭に、地球軍の主力魔導師を次々とバイド帝星へと投入していった。

 

――悪魔はどっちだ?

 

 だが、最後にもたらされたのは人類が想像もしていなかったような悲劇だった。

 バイド帝星にてアレンは通信を断つ。そしてそれから半年後、欧州の空に艦隊が飛来する。

「地球軍だ。バイド帝星より帰還した」

 アレンと思われる人物がそう応えた。だがそれは罠だった。人類が目の当たりにしたのは、おびただしい数のバイド戦闘機だった。

 焦土と化す欧州諸国。

 

 アレンと旧知の仲であった通信員は問うた。

「どうして君が世界を滅ぼさんとするのか? どうして悪魔に加担したりするのか?」と。

 

 しかし逆にアレンが問うた。

「悪魔はどっちだ?」

 それが彼の最後の言葉だった。

 

 欧州が崩壊したことで世界は大混乱へと陥り、そして人間同士の争いが巻き起こり、世界は荒廃。人々は生きる気力を失った。

 

 

 渡真利哀華(とまり あいか)

 荒廃した世界で生きる希望を失い、バイドに対抗することすらできなくなっていた人類の前に現れた新たなる希望。

 激烈な戦闘力を誇り、次々とバイドを退ける。

 彼女の活躍に人々は徐々に輝きを取り戻し、地球軍は残った魔導師を集め部隊を再編し、第三次バイドミッション「エリミネート・ネメシス」を発動させる。

 

 

第三次バイドミッション

 「エリミネート・ネメシス」

 三度目のバイドとの大規模戦闘。新型機は導入されなかったが、類まれな哀華の戦闘力と、有能な魔導師達の活躍により、バイドを退けた。

 そしてその集大成として、再びバイド帝星への攻撃が計画された。

 

「悲劇は続くのか?」

 

 バイド帝星へと進撃した哀華たち。彼女らはついにバイド帝星中枢へと攻撃を仕掛ける。

 だが、それを最後にまたしても彼女らとの通信が途絶えた。

 その事実に震撼する人類だったが、幸運にも魔導師達はその後地球へと帰還する。

 安堵する人々。だが、そこに英雄・渡真利哀華の姿はなかった。

 

 なぜ彼女だけがいないのか。彼女の残した航海日誌の最終ページには、この言葉だけが書かれていた。

 

「オヤスミ、ケダモノ」

 

 そしてそれから、彼女の行方を知る者はいない。

 

 バイドは未だ、人類に対し攻撃を続けている。

 彼女を失った世界は、それでも戦いを続ける。

 なぜアレンが、哀華があのような末路を辿ったのか。大いなる疑問を抱いたまま、そして人類を襲い続ける「バイド」とは一体何なのか、何一つ分からないまま人類は戦い続ける。

 

 いつか答に辿りつけると信じて、そしていつか、この戦いに終止符を打つ事ができると、ただひたすらに信じて……。




次回より本編です。
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