ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド   作:亀川ダイブ

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大きな仕事がひとつ片付いたーー!!
更新お休み中にすごいUA数伸びてる日があるーー!!
感想や評価を下さった方、お気に入りに登録してくださった方、どうもありがとうございます!!
ということで、喜びと共に更新です。調子とノリにのって、いつもより少しばかり長めです。どうぞご覧ください!!


Episode.32 『ハイレベル・トーナメントⅠ』

《一回戦第一試合 セメントマッスル VS スカベンジャーズ》

 

 巨大な空中ウィンドウにでかでかと表示された対戦チーム名が消え、画面はシステム内に構築された仮想バトルフィールドへと切り替わる。

 今回のフィールドは月面――遠くに見えるコロニーの形状から、宇宙世紀の月なのだろう。しかしフォン・ブラウンからもアナハイムからも遠いらしく、辺り一面が荒涼たる灰色の砂漠だ。盛り上がったクレーターの縁が円形に連なる山脈を形作り、華の無い岩と砂の大地に、幾許かの変化をつけている。

 

「スカベンジャーズ……ヤマダ先輩の親衛隊だった、あの人のいるチームですね」

「だなァ。おまけに、ゾンビ使いのブラコン・シスコン兄妹ときたモンだ。キャラの濃さが半端ねェぜ」

 

 ラウンジに中継される特別映像には、各ファイターの動きを個別に追う特別枠もある。六つの特別枠のうち三つ、スカベンジャーズ側の画面には、カタパルトに足を乗せる三機のガンプラが映し出されていた。

 禍々しい凶器の数々を装備した紫色のウィングゼロ、ガンダム・セルピエンテ。

 多角形の装甲に身を固めた黒と白のナイフ使い、バンディッド・レオパルド。

 重装備の可変型高機動機にして白と黒のゾンビ使い、ガンダム・エアレイダー。

 

「相手のプロレス集団がどの程度のモンか知らねェけどよ、生半可な実力じゃあ勝負にもならねェだろ」

 

 言い捨てるナツキの脳裏に、先日の〝ジャイアントキリング〟での戦いが蘇る。暴食群狼(スカベンジャーズ)・妹のゾンビ化ビット、兄のナイフ捌き、そしてあの狂犬の黒色粒子ビーム兵器(ガルガンタ・カノン)。かなりの強敵であることは、すでに肌で感じている。

 別に仕事を持っている社会人が道楽程度でやっているガンプラで、戦えるレベルではないだろう――

 

「そうとも言えないよ、ビス子」

 

 ナツキの思考を遮るように、ナノカが口を開いた。

 

「チーム・セメントマッスル。リアルでは人気プロレスラーの三人組。トレーニングと試合のスケジュールに押されてリアルガンプラバトルは引退したけれど、オンラインではいまだ現役……特にリーダーのコオリヤマ・マドカ選手は、GBOの古参にして手練れだよ」

「ンだァ、赤姫? バトったことあるみてェだな?」

「ご名答だよ、ビス子。コオリヤマ選手と私は、戦ったことがあるのさ……クローズド・ベータでね」

 

 クローズド・ベータ――ナノカの、そしてエイトの戦う理由の根本にかかわるGBO黎明期の一幕。その現場に、セメントマッスルのリーダーも、参加していた……?

 思わず、エイトの掌に汗がにじんだ。そんな様子に気づいたのか、ナノカはゆっくりと首を横に振り、「例の事件とは無関係だよ」と告げた。

 

「ファイターとしてフィールドで出会って、戦った。激戦だったよ。当時、私はジム・ジャックラビットに乗っていたのだけれど――ジャックラビットの四丁ビームマシンガンを全弾命中させても倒れなかったのは、後にも先にも彼だけだよ」

「ジャックラビットのマシンガンって、粒子加速器付きの、あれを……全弾……!?」

「ああ。彼は、千数百発の連続射撃を、一発も避けずに受けきった。IフィールドもABC(アンチビームコーティング)もなしに、ね」

「……なんつータフネスだよ。ドムゲルグでも、さすがにそりゃあ厳しいぜ」

 

 ナツキは驚いたような口ぶりながら、目は戦意を高揚させていた。大方、真正面から全力で撃ち合ったらどちらが生き残るか、というようなことを考えたのだろう。

 

「結局私は、別の方法で彼を倒したのだけれど……兎も角、だ」

 

 ナノカは中継画面の、セメントマッスル側の枠へと目を向けた。自然と、エイトとナツキもそちらへ注目する。

 

「この勝負……私には、甘い予想はできないと言っておこうかな」

 

 ジ・Oの下半身を装備した、黄色いパーフェクトジオング――ジオ・ジオング。

 真っ赤な装甲は敵の返り血か、全身スパイク装備の棘達磨――レッドグシオン。

 筋骨隆々の太い手足、タイタスウェアの装備というだけでは説明できないほどの頑強さが見て取れる、ピンク色の巨躯。GBOJランキング百十八位〝最強概念(ゴッドマドカ)〟コオリヤマ・マドカが愛機――マドカ・タイタス。

 三機が三機ともパワー重視の重量級、極めて特徴的でコンセプトの分かりやすいガンプラだった。

 セメントマッスルとスカベンジャーズ、両チーム計六機のガンプラが出揃い、MCと実況を同時に務めるゆかりん☆の声が、高らかに響く。

 

『さぁーてさてさてっ、お時間ですよーーっ♪ それではただいまよりぃーっ、ハイレベル・トーナメント一回戦、第一試合をーっ……』

 

 ぐぐっと力を籠めるようなポーズで間を溜めて、一拍。弾けるような笑顔と横ピースでウィンク、そして実際に思いっきりジャンプをしながら、ゆかりん☆は叫んだ。

 

『はっじめまぁぁぁぁすっ☆』

 

「ガンダム・セルピエンテ。喰い千切るッ!」

「ご、ゴーダ・レイ……え、えあれいだー……!」

「ゴーダ・バン。(バンディッド)レオパルド……エモノを掻っ攫う!」

「トモエ〝ザ・フィアレス〟マサミ、ジオ・ジオング!」

「マスクマン・サクラ! レッドグシオン!」

「コオリヤマ・マドカ。マドカ・タイタス……漢の戦い、魅せるッ!」

 

《BATTLE START!!》

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 カタパルトから飛び出した両チームのガンプラたちは、奇しくも、似たような陣形を取って突撃した。前衛二機に後衛一機、お互いに正面からぶつかり合うフォーメーションだ。

 

「あんちゃん、うちの〝びっと〟は……」

生きてる(・・・・)ヤツにゃあ(・・・・・)何発いるか(・・・・・)、だな。おい色黒のねーさん、連携する気は」

「あの赤い棘達磨、視界に入るのも苛立たしいッ! 喰い千切ってやるッ!」

「……へいへい、そうかよ。レイ、時間は稼ぐ。とりあえず後ろから撃ちまくれ!」

「らじゃ、だよ……!」

 

 エアレイダーの両肩に追加装備された対艦ミサイルが、一斉に発射された。続いて、ロング・バスターライフルの細長いビームが足の遅いミサイルを追い抜くように弾幕を張る。その間をすり抜けながら、セルピエンテとBレオパルドは進撃した。

 

「来るぜ、社長」

「トモエ! 弾ぁ、ばら撒け! サクラ、行くぞ!」

「了解ですぜ、社長! やっほおおおおいっ!」

 

 後衛のジオ・ジオングが両腕を飛ばし、左右の五連メガ粒子砲、計十本の指先から次々と太いビームを照射した。エアレイダーの対艦ミサイルは全て撃ち落とされ、広がる爆炎が月面の灰色の砂地を覆いつくす。並のファイターなら二の足を踏むような凄まじい炎と爆風が荒れ狂う中に、マドカ・タイタスとレッドグシオンは、むしろ楽し気に大笑いしながら突っ込もうとした。

 

「行くぞおおおりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「だと思ったぜレスラーさんよぉ!」

 

 瞬間、爆炎の中から、Bレオパルドが飛び出してきた。

「おらあっ!」

「フンッ!」

 

 突き出された両刃ナイフの切っ先を、マドカ・タイタスは分厚い胸部装甲で受け止めた。ビームサーベルに匹敵する切れ味を持つBレオパルドのナイフが、一ミリも喰い込まず、弾かれる。バンはその頑丈さに驚愕しつつも、間をおかず、肩関節を狙った刺突を繰り出した。しかしマドカは刃物などまったく恐れずと言わんばかりに、硬く握った拳をナイフに叩き付けて防御する。武骨な拳甲(ナックルガード)に、やはりナイフは刃筋すら立たない。

 

「ちっ、硬ぇなこりゃあ」

「ウハハ、奇襲か! どうせやるならリング入り前に!」

 

 ナイフをいなした両手をそのまま高く振り上げ、頭上高くでがっちりと組み合わせた。大柄なはずのBレオパルドが作業用MS(プチモビ)に見えるほどの圧迫感、巨大な拳によるハンマーパンチ!

 

「して、おけぇぇぇぇいッッ!!」

 

 ボゴオオオオオオオオンッ! 

 月の砂が衝撃波に吹き散らされ、月面に、拳の形をしたクレーターが抉られた。砕けて飛び散った岩石が、直撃寸前で飛び退いたBレオパルドの装甲をカンカンと打つ。

 プロレス(リアル)GBO(ヴァーチャル)、その両方でコオリヤマ・マドカの代名詞ともなっている得意技〝タイタス・ハンマー〟である。小細工無しの力技だけに、単純な破壊力は下手なビーム兵器などよりも凄まじく、粒子充填(エネルギーチャージ)の手間もない。防御不能の一撃必殺。バンは咄嗟の判断で身を躱したが、それ以外に生き残るすべはなかった。

 

「ウハハハハ! まだ行くぞぉぉ!」

「邪魔だデカブツどもがああああッッ!!」

 

 Bレオパルドに組み付こうとしたタイタスの横っ面に、巨大な赤い塊が突っ込んできた。

 

「ぐはっ、スンマセン社長!」

「サクラか!?」

 

 折り重なって倒れるマドカ・タイタスとレッドグシオン、その二者を踏みつけにして立つのは、狂犬にして毒蛇、ラミアのガンダム・セルピエンテだ。

 

「私は赤いガンプラがぁッ! だいっっっっ嫌いなんだよォォォォッ!!」

 

 逆手に構えた鋸刃の大鋏、レプタイルシザーズを突き下ろす。怒り狂ったように叫びながらもその狙いは正確で、オルフェンズ劇中でバルバトスの太刀がグシオンの喉を抉った、ちょうどそれと同じ位置へと刃先を突き込む。

 

「ぐげっ!? と、頭部との接続が!」

「あぁん? アニメではパイロットを両断していたはずだが……角度が違ったか?」

 

 ラミアの顔に、嗜虐的な笑みが浮かぶ。セルピエンテの手首が角度を変え、レッドグシオンに突き刺したレプタイルシザーズがぐりぐりとその体内を抉る。

 

「こうか? こっちか? それともここか? どこを抉ればお前は死ぬんだ? あはははは!」

「ぐあっ、げはっ!? く、クソっ、舐めるな……ぎゃああ!」

 

 セルピエンテの大鋏が動くたびに、レッドグシオンの装甲の隙間から血のようにオイルが噴き出し、手足がビクビクと痙攣する。フレームやシリンダー、コード類をズタズタに引き裂く音がフィールドに響く。

 高笑いを響かせながら、大鋏で喉を抉る……セルピエンテとレッドグシオン、二機の下敷きにされたままでその光景を見せつけられたマドカは、真っ赤に血の昇った額にはち切れんばかりに血管を浮かべ、通信機が壊れるほどの怒声で吠えた。

 

「貴様ぁぁっ! サクラをなぶるようなマネをおおッ!」

 

 ガンプラ二機分の重量をパワーで跳ねのけ、マドカ・タイタスは立ち上がった。セルピエンテに掴みかかるが素早く逃げられ、手の届いたレプタイルシザーズだけを奪い取った。すぐに引き抜くが、その時にはすでにレッドグシオンには撃墜判定が下されていた。血のようなオイルにまみれ、ぐったりと倒れ伏す戦友を前に、マドカは肩を震わせ、叫んだ。

 

「絶対に……許さああああああああんッッ!!」

 

 怒りに任せ、レプタイルシザーズを真っ二つに叩き折る。同時、タイタス胸部のAGEシステムが燃えるように輝き、両肩・両膝のビームスパイクが異常なまでの高出力で噴出した。さらに両腕のビームラリアットまでもが、猛然と回転する高圧縮ビームとなって展開する。

 

「両手両足ッ、首と背骨と、その歪んだ根性も! ヘシ折ってやらああああッッ!!」

 

 ブースト全開、マドカ・タイタスは地を蹴って飛び出した。途中、岩石の塊が進路をふさいでいたが、避けることなく突っ込み、むしろ岩石の方を打ち砕いて前進。怒りの炎に真っ赤に染まったマドカ・タイタスのツインアイが、セルピエンテを真っ直ぐに睨み付ける。

 

「あはは! 何を怒っている、私は私の嫌いなものを潰しただけだぞ!?」

「やり過ぎなんだよ。チームメイトじゃなきゃあ、俺もアンタを撃ちてぇぐらいだ」

 

 口ではそう言いつつも、バンはガトリングバインダーを展開、新しく装備したビームハンドガンも同時に連射して、弾幕を張る。ラミアもケタケタと高笑いをしながら、ろくに狙いもつけずにビームマシンガンのトリガーを引きっぱなしにする。

 

「撃ちたければ撃っていいんだぞ、ゴーダ兄。まあそれで、大事な大事な妹ちゃんがイブスキのヤツにどんな目にあわされるか……私は知らんがなあ? あはははは!」

「……この仕事が終わったら、必ずテメェは撃つ。覚えときな、色黒のねーさんよ」

「どおおりゃああああああああああああッ!!」

 

 怒気を含んだバンの言葉に覆い被さるように、更なる怒りに満ちた叫び声がバンとラミアに迫った。弾幕などまるで意に介さず、ばりばりと地面を削りながら迫り来るマドカ・タイタス。その気迫は生半なものではない。

 バンはビームハンドガンを投げ捨て、左肩の大型ソード・バンディッドエッジを展開した。さらに両手にナイフを持ち、三刀流の構えを取る。ラミアもどうせ通用しないビームマシンガンは捨て、セルピエンテハングを起動させる。大きく開いた蛇の大顎の中で、振動刃(アーマーシュナイダー)の牙がギャリギャリと耳障りな唸りを上げた。

 

「はは! その時は歓迎するぞゴーダ兄。機体を赤く塗って来い、遠慮なく喰い千切る気になれる」

「……ヤツが来るぞ、色黒のねーさん」

 

 マドカ・タイタスの巨大な拳が月面を叩き、新たなクレーターがフィールドに刻まれた。バンとラミアはお互いを全く信用しないままに、チームプレイを続けるのだった。

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

「ひゃう……!?」

 

 飛行形態(ファイターモード)で逃げ回るエアレイダーの翼を、五連メガ粒子砲の野太いビームが掠った。

 

「気が進まないが……ガンプラバトルだからな!」

 

 ジオ・ジオングのファイター、マサミは、一人呟きながら武器スロットを操作した。飛び回っていた両腕を戻し、バックパックに懸架していた巨大なガトリング砲を腰だめに構える。ジ・Oとパーフェクトジオングをベースにした大型重MSだからこそ装備できる、超重量の実弾火器だ。八連装の太い銃身が回転をはじめ、一発一発がキャノン砲にも匹敵する大型砲弾が轟音と共に吐き出される。

 

「は、はわ……わわ……!」

 

 頼りなくふらつきながらもエアレイダーはなんとか回避機動(マニューバ)を繰り返し、ギリギリのところでガトリングの弾幕から逃げている。

 両チームの前衛同士が射撃による援護が難しいほどの至近距離で殴り合いを始めたため、必然的に、後衛同士が中距離から火器を撃ち交わす展開となったが――エアレイダーの撃墜は時間の問題と見えた。ジオ・ジオングが背負った、通常の三倍はある円筒弾倉が空になるより先に、エアレイダーは回避が追いつかなくなるだろう。予選会〝トゥウェルヴ・トライブス〟を生き残ったファイターにしては、やけに操縦技術が拙い。

 

「アバターも小さい女の子だったし……前衛の二人が強力だったということか」

 

 マサミはふと、相手ファイターと同じぐらいの年ごろの、姪っ子のことを思い出した。それを重火器で追い回し、追い詰めている自分にげんなりして、トリガーを引く指から自然と力が抜けてしまう。まだ弾薬は十分にあったが、マサミは大型ガトリング砲を背中に戻した。

 

「……一気に決めるか」

 

 そして両手に大型ビームサーベルを抜刀。さらに、ジ・O下半身パーツの隠し腕を展開、四本の腕に四振りのビームサーベルを構えた。全身のバーニア・スラスターを総動員して月の低重力を振り切り、重い巨体を飛び上がらせる。決して身軽とは言えない跳躍だったが、

 

「はんげきの、ちゃんす……っ!」

 

 飛行形態(ファイターモード)で逃げ切ればいいものを、エアレイダーはわざわざMS形態に変形して、ロング・バスターライフルで迎え撃とうとしている。

 技量も低ければ、判断も未熟。鈍重なジオ・ジオングでも、十分に捉えられる相手だ。ABC(アンチビームコーティング)済みの分厚い装甲でビーム弾を難なく受け止めながら、マサミは上空のエアレイダーに迫った。サーベルの間合いまであと一息。せめて一太刀で終わらせてやろう。

 

「えい……えい……っ!」

「もういいよ、お嬢ちゃん。これで、終わ……」

 

 マサミはコントロールスフィアをぐいっと引き、四本のビームサーベルを上下左右に振りかぶった。そして――

 

「……えっ?」

 

 ――そしてそのまま、素通りした。

 サーベルの刃が消え、両腕と隠し腕がだらりと垂れさがる。モノアイの光が消え、ジオ・ジオングはただぼーっとバーニアを吹かし、夢遊病のように月面から遠ざかっていく。

 理解を超えた出来事に、一瞬、マサミの思考が止まった。しかしすぐに我を取り戻し、コントロールスフィアを操作する。しかし、ジオ・ジオングは全く操作に反応しない。

 

「ど、どうした!? 動け、ジオ・ジオング! なぜ動かん!?」

「……やっと、きいて(・・・)きた」

 

 通信機からレイの声が響くのと同時、ジオ・ジオングがすべてのバーニア・スラスターを一斉に切った。地球の六分の一とはいえ、間違いなく存在する月の重力があっという間にジオ・ジオングを捉え、岩だらけの月面へと叩き付ける。GBOを通した疑似的な感覚(ヴァーチャル・リアリティ)だが、墜落の衝撃がマサミの体を激しく揺さぶる。

 

「ぐぅっ! い、いったい何が!?」

 

 各種モニターを次々と呼び出し、機体コンディションをチェックする。しかし、そのどれもが何の異常も検知できない。何も異常なく、全く正常に、ジオ・ジオングが――自分以外の何者かに支配されている!

 

「ふぅん……いきてる(・・・・)やつをうばうには、12きも……いるのかあ……」

「おい! お嬢ちゃん何をした! 何を、しやがった!?」

「……あなたの、がんぷらを……ふらっしゅ・しすてむに、くみこんだ……」

 

 がしゃこん。ジオ・ジオングの隠し腕が、勝手にビームサーベルを取り出した。その手首がくるりと回り、ビームの噴出口がジオ・ジオング自身に向けられる。

 よく見ると、隠し腕の前腕部分に何か小さな円錐形の物体が突き刺さっていた。ベルティゴのビットに非常によく似た形をしているが、より小さく、視認しにくい。戦闘で激しく動いている時には、まず気づけないであろうサイズだ。

 自分自身に向けられたビームサーベルの噴出口に、粒子の光が灯る。このままビーム刃が噴き出せば、ジオ・ジオングは自分の手で自分の腹を掻っ捌くことになってしまう。

 

「いまのあなたは……うちの〝じーびっと〟みたいなもの……だよ」

「ま、まさか……予選でやったっていう、ゾンビ化現象……い、いや、ジオ・ジオングはまだ撃墜なんてされてないはずだ! 死んでもないのにゾンビ化などと!」

「うちは、もっとつよくならなきゃ……あんちゃんに、めいわくをかけないぐらい、つよく……だから……」

 

 エアレイダーがゆっくりと、ジオ・ジオングの隣に降り立った。キュベレイのように細長いマニピュレータの指先に、薄く赤みがかった感応波(サイコ・ウェーブ)の光がまとわりついている。

 

「いきたまま……しんじゃえ……!」

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

「どおおりゃああああっ!」

 

 野太いビームスパイクがバンディッドエッジを側面から殴打し、ついに叩き割った。続いて、鉄塊のような太い脚が唸りを上げてソバットを繰り出し、Bレオパルドの横っ腹を叩いて数十メートルも吹き飛ばす。月面に突き出た岩山に背中をしたたかに打ち付け、衝撃で両目(デュアル・アイ)がチカチカと明滅する。バンはコンディションモニターに表示された警告表示を見て、苛立たし気に舌打ちをした。

 

「こいつぁ……なんてパワーだよ……!」

 

 蹴りの一発で、腰関節がガタガタだ。腹部装甲は大きく(ひび)割れ、サイドアーマーも砕けている。頑丈さには自信があるつもりだったが、さすがは本職の格闘家。このバトル中、もう激しい動きはできそうにない。

 

「あはは! ザマがないことだ、ゴーダのお兄ちゃんはぁぁ!」

 

 何とか立ち上がろうともがくバンと入れ替わるように、ラミアはセルピエンテを突撃させた。

 

「セぇぇルピエンテッ! ハングッ!」

「小賢しいわああッ!」

 

 迫り来るセルピエンテハングの大顎に、マドカ・タイタスは寧ろ自ら拳を突っ込んでいった。硬すぎる鉄拳と振動刃の牙がせめぎ合い、凄まじいまでの火花が散る。

 細身のわりに膂力(りょりょく)のあるセルピエンテだが、パワーとタフネスに特化したマドカ・タイタスと張り合って、勝てる機体(ガンプラ)などそうはない。各関節をギリギリと軋ませながら、じわじわと鉄拳に押されていく。牙を振動させるモーターが焼き付き、細く白煙を上げ始める。

 

「潰してやるぞ、蛇女ああ! てめぇの戦いにゃあ仁義ってモンが欠片もねええッ!」

「私が強いから嫉妬するんだな、そうだろうッ!!」

「話にならん! 所詮は女子供に、漢気ってやつは! 理解、できんかああああッ!」

 

 マドカは吼え、武器スロットを操作した。その瞬間、マドカ・タイタスの両腕が、一気に三倍にも膨れ上がった――否、両腕に展開したビームラリアットがその出力を急上昇させたのだ。丸太のようだった太い腕が、さらに極太のビームの塊となる。ビームの圧力に耐えきれなくなったセルピエンテは弾き飛ばされ、ラミアの頬に一筋の冷や汗が垂れた。マドカは両腕を大きく左右に広げ、ブースト全開で突撃する!

 

「ブッ潰れろおおおおッ!」

 

 ゴッシャアアアアアアアアンッ!

 轟音が鳴り響き、打ち砕かれたプラスチック片が飛び散る。リミッター解除、フルパワー状態のビームラリアットは、直撃すれば山をも砕く。飛び散った黄色い(・・・)プラスチック片は、敵を打ち砕いた証拠――黄色い(・・・)、だと!?

 

「社長……すいま、せん……!」

「ト、トモエええええっ!!」

 

 ビームラリアットが打ち砕いたのは、ジオ・ジオングの胴体だった。腹から胸、右肩に至るまでを粉々に打ち砕かれ、モノアイの光が消えたジオ・ジオングが、力なくマドカ・タイタスに倒れ掛かる。マドカは動揺しつつも、がっしりと受け止めた。

 

「な、何が起きている!? トモエっ、どうなっている!?」

「ダメだ、社長……ジオ・ジオングから、離れてくれ……!」

 

 トモエの言葉と同時、ジオ・ジオングの残った左腕と下半身の二本の隠し腕が、三方向からマドカ・タイタスを羽交い絞めにした。運悪く、リミッター解除状態も限界を迎えてしまった。全身のビームスパイクが消え、全身から白く蒸気を噴き上げて、マドカ・タイタスのパワーはがくりと低下する。

 マドカは奥歯をぎりりと噛み締めてコントロールスフィアを操作するが、さすがのマドカ・タイタスも、密着した状態で重量級の大型MSに組み付かれてはすぐには脱出できない。リミッター解除直後の強制冷却状態なら、なおさらだ。

 

「にが、さない……ん、だから……!」

 

 どこか苦し気なレイの声と共に、エアレイダーが、上空からゆっくりと降下してきた。禍々しい赤みを帯びた感応波(サイコ・ウェーブ)が、十二基のフラッシュ・ビットを通してジオ・ジオングのコントロールを奪っている。

 バンは何とかBレオパルドを立ち上がらせ、よろよろとした足取りでエアレイダーの側へと歩み寄った。

 

「レイ! フラッシュ・ビットでのコントロール権の強奪、成功したんだな」

「う、ぐぅ……っ」

「……レイ?」

 

 バンはBレオパルドの手を、エアレイダーの肩に触れさせた。接触回線が開いたはずなのに、通信ウィンドウにレイの顔が表示されない。レイの側で、表示を拒否しているようだ。バンは胸騒ぎを覚え、レイに問いただそうとするが、

 

「……おねーちゃんはやくとどめさして!」

「あはは! 任せろおおおおおおおお!」

 

 バンとレイの間を突き破るようにして、ラミアは哄笑しながら突撃した。ギシャアッ、と獣じみた咆哮を上げるセルピエンテハングの口腔には、すでに〝黒い粒子(ガルガンタ・カノン)〟が渦巻き、凶暴な破壊の気配を振りまいていた。

 

「いくら硬くとも、ガルガンタ・カノンなら吹き飛ばせようッ!!」

 

 ジオ・ジオングを背中から蹴り倒し、マドカ・タイタスを下敷きにして月面に押し付けさせる。その上に馬乗りになったセルピエンテは、零距離でガルガンタ・カノンを放射した。

 

「お嬢さんよお! こんな勝ち方が嬉しいか!」

「はは! 勝った奴が強いのさああっ!」

 

 ドッ……ビュオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ――――!!

 何もかもを塗りつぶすような黒紫の爆光が猛然と広がり、クレーターをさらに深く掘り下げる。GBO全ファイター、全ガンプラ中でも屈指の頑強さを誇るマドカ・タイタスも、宇宙要塞ソロモンを貫通せしめるほどのエネルギー放射の前にはひとたまりもない。黒い粒子の破壊力に押し潰され抉られていく月の大地とともに、フィールド上からその身を消滅させた。

 

「は……ははは……あははははは!」

 

 そしてそのあとに残るのは、スカベンジャーズの三機のガンプラ。セルピエンテはまるで人間のように肩を震わせて笑い、月面の黒い空に浮かぶ遠い地球へと、まるで祈るように、誇るように、両手を高く掲げた。月に祈る∀ガンダムにも似たポーズだったが、そこから滲む雰囲気は、禍々しい狂気に満ちていた。

 ラミアはそんなセルピエンテのコックピットで、ヘルメットを乱暴に脱ぎ捨て、狂喜に酔った恍惚の表情を浮かべ、声も高らかに叫ぶのだった。

 

「見てくださいましたか、お嬢さま! 私は強い! 私は強いんだ! 私はもう、弱くなんかないんだああああっ!」

 

《BATTLE ENDED!!》

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 ――システム音声がバトルの終了を告げても、観客たちから歓声は上がらなかった。派手で、激しく、見栄えのするバトルだった。しかし、それ以上に……人間の、生の感情のぶつかり合いをまざまざと見せつけられた戦いだった。その生々しさに、観客たちは気圧されていたのだ。

 

『…………き、決まったぁぁぁぁっ!』

 

 その重苦しい空気を明るい声色でぶち壊すように、ゆかりん☆はマイクに叫ぶ。

 

『個性派同士がぶつかり合ったハイレベル・トーナメント一回戦・第一試合っ! ガンダム・セルピエンテの容赦ない苛烈な攻めと、なんと対戦相手を生きたままゾンビ化する、驚異にして恐怖のビット攻撃によりっ! チーム・スカベンジャーズの勝利だぁぁぁぁっ!』

 

 ゆかりん☆が言い終わる頃になってようやく、観客たちの心の整理も追いついてきた。セルピエンテの残虐性に、ゾンビ化ビットの恐怖に、コオリヤマ・マドカの怒りの咆哮に、それぞれが思い思いの感想を語り合う。ハイレベル・トーナメントが持っていた、祭りとしての熱が、会場に戻ってくる。

 

「……お嬢」

「大丈夫ですわ、チバさん」

 

 再び騒ぎ始めた会場を見下ろす、特設ラウンジの片隅。

 そっと肩に手を置いてくれたチバに、アンジェリカは気丈に微笑んで返した。だがその両手は膝の上でぎゅっときつく握り締められ、肩は小刻みに震えていた。チバは見て見ぬふりをしてグラスを傾け、度数の強い酒を一息に飲み干した。

 

(……ラミア。お嬢にこんな思いをさせてまで……てめぇは何がしてぇんだよ、馬鹿野郎が)

 

 カウンターに強く叩き付けるように置いたグラスの中で、残された氷の塊が、カラリと音を立てて崩れた。

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 戦いの終了と同時に、ゴーダ・バンはGBOからログアウトしていた。特設ラウンジに戻ったところで、あの狂犬かつ毒蛇の褐色女と、仲良くお話などする気にはなれなかったからだ。

 

「ふぅ……やり切れんぜ、まったく」

 

 GBO専用ヘッドギアを外せば、そこはいつもの自宅。妹と二人暮らしの安い六畳一間に、不釣り合いに豪華なデスクトップパソコンが二台、GBO用のデバイスとともに鎮座している。イブスキ・キョウヤから〝仕事〟を引き受けた際、親を亡くした二人っきりの兄妹には魅力的すぎる額の現金と共に先払いされたのが、このパソコンとGBOデバイスだった。

 

『報酬ですよ。あなたたちがこれからやることの、正当な、ね。あなたの、そして妹さんのガンプラバトルの腕前に、私なりの値段をつけさせていただきました……どうぞ、お受け取りください』

 

 仕事を引き受けた際の、イブスキの台詞だ。妹と自分の生活費のために高校を中退し、肉体労働に勤しんでいたバンの唯一の趣味、ガンプラバトル。それが、思わぬ形で身を助けたことになるが――

 

(イブスキさんにゃあ恩があるが……納得いかねえなあ)

 

 腕組みをして深いため息を一つ。納得がいかなくても、仕事は仕事だ。自分の稼ぎでは到底及ばないような生活費を、援助してもらってもいる。引き受けた以上はやり切るしかない。バンはぐいっと背伸びをして、隣に座っているレイの肩をポンと叩いた。

 

「レイ、休憩にしようぜ。あんまり長くVRに入ってっと、目ぇ悪くな……る……っ!?」

 

 反応のないレイの顔を覗き込んで、バンは絶句した。ヘッドギアに隠れたレイの顔色は蒼白で――鼻血が一筋、たらりと垂れていた。

 

「レイっ!?」

 

 バンは慌ててレイのヘッドギアをむしり取り、並べた座布団の上に寝かせた。名前を呼びながら肩をゆすり、ティッシュで鼻血を拭って頬を軽くたたく。

 

「レイ、レイっ! 返事をしろ、レイっ!」

「ん……あ……あん、ちゃん……?」

「レイ……っ!」

 

 目を開けて体を起こしたレイに、バンはコップ一杯の水道水を持ってきて、飲ませた。

 

「んく、んく……ありがと、あんちゃん」

 

 力なく笑ってコップを返してくるレイの姿に、バンは言い知れぬ不安を覚えた。GBOをやっていて、鼻血を出すなど自分には経験がない。仕事を引き受けたばかりの頃、GBOJランキングやレベルを上げるためにかなり無茶な長時間プレイをしたこともあるが、その時でも、そんなことにはならなかった。

 バンは不安を押し隠して、レイにぎこちなく笑いかけた。

 

「どうした、レイ。鼻血なんか出してよお。VR酔いして、パソコンに鼻をぶつけたかあ?」

「も、もう……うち、そんな、おまぬけさんじゃ、ないもん……!」

 

 レイはほっぺたぷぅーっと膨らませ、バンの厚い胸板をぺちぺちと叩いた。しかし、そんな無邪気な仕草も一瞬だけ。レイは少しうつむき加減になって、ぽつり、ぽつりと言った。

 

「……ぞんびをつくると……こうなるの」

「フラッシュ・ビットを使うと……ってことか?」

「うん……キョウヤさんが、いってた……あしむ? れーと? の、ふくさよー、だって……」

「アシム……レイト……? 聞いたことねえが……クソッ!」

 

 バンは憤り、畳を一発、殴りつけた。

 イブスキさんには恩がある。〝仕事〟は途中で投げ出せない。しかし、でも、レイの身に、何かが起きてからでは……!

 

「だ、だいじょーぶだよ、あんちゃん!」

 

 レイは慌てた様子でバンの拳に自分の手を重ね、言った。

 

「きょ、きょうは、うち……かぜぎみだったから、こんなんだったけど……いままでは、はなぢ、でないこともあったし……きょうのは、ぐーぜんだよ……きっと……」

「レイ、でもお前の身体に何か……!」

「うちは、だいじょーぶだよ……あんちゃん、おかね、いるんでしょ……?」

「……ッ!?」

 

 自分を真っ直ぐに見つめるレイの瞳を、バンは見返すことができなかった。まだ十歳の妹にそんな心配をさせてしまう自分が恥ずかしく、情けなく、拳を固く握りしめて、目を逸らすことしかできなかった。

 

「いつも、あんちゃん……どろだらけで、かえってきて……うち、おにもつで、ごめんって……」

「そんなことねえ!」

「だから、あんちゃん……うちが、イブスキさんにきょうりょくして……おかね、もらえるんなら……うち、もっともっと、がんばるよ……うち、もっともっと、つよくなるよ……!」

 

 バンは零れそうになる涙をこらえながら、黙ってレイを抱きしめた。抱きしめることしか、できなかった。バンは妹の細い体を抱きしめながら、固く、固く胸に誓いを立てるのだった。

 

(お前は俺が、必ず守る。イブスキの野郎が何を企んでるか知らねえが……レイは必ず、俺が……!)




第三十三話予告


《次回予告》

『……イブスキ。貴様、何を仕込んだ』
「おやおや、これはこれは。どうしました〝覗き返す深淵(ブラック・オブ・ザ・ブラック)〟。決勝戦以外は私の好きにしろと、おっしゃったのはあなたでしょうに」
『一回戦、エアレイダーとかいうガンプラ……あのシステム、貴様、開発は諦めたと』
「ええ、そうですよ。諦めましたとも。まあ、最終的には我が〝ヘルグレイズ〟にも同等の機能はもたせますが……そこに至るまでを、自分の身を削ってまで開発することは、ね」
『……悪人だな』
「Exactly!! 反論する気もありません。まあ、あの兄妹には役にたっていただきましょう、今後もね……!」

ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド 第三十三話『ハイレベル・トーナメントⅡ』

『吐き気を催す邪悪とは、貴様のことだな。〝這い寄る混沌(ビハインド・ザ・カーテン)〟』
「ククク……お褒めにあずかり光栄ですよ。〝覗き返す深淵(ブラック・オブ・ザ・ブラック)〟」



◆◆◆◇◆◆◆



どうもお久しぶりです、亀川ダイブです。
リアル労働がひと段落し、ようやく更新までこぎつけました~。
気付けば拙作も、3万UA目前です。前書きでも述べましたが、感想・評価・お気に入り、そして読んでくださる皆様方に感謝の極みです!!

さて、今回の話では、ちょっと私的にどうするか悩んでいたのですが思いついたしやっちゃえ、とやっちゃったことがあります。
ゴーダ兄妹のくだりです。
アシムレイトの解釈はたぶん原作とズレがあるだろうし、それでアシムるんならエイトはとっくになってるだろとかあるかもしれませんが、そこはまあ、演出ということで(笑)
あと、ゴーダ兄妹のややヘビィな身の上話。今後どうストーリーに絡めていくか、作者自身も考え中です。毎度のことながら!(笑)

ともかく。なんやかんやひっくるめて、感想・批評お待ちしております。どうぞよろしくお願いします!!




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