ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド   作:亀川ダイブ

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Episode.40 『ヒートエンド』

《二回戦第二試合 ゼブラトライブ VS ドライヴレッド》

 

 MCによるアナウンスも何もない二回戦は、厳粛な雰囲気の中、大型スクリーンに対戦カードだけが表示され、淡々と進む。

 しかし観客たちは、画面の向こう側で大いに熱狂し、騒ぎ立て、GBO関連のSNSや各種ウェブサイトに記事やコミュニティを乱立させていた。常ならば、話題の上位を占めるのは勝敗予想や各チームやファイターのファンによる応援、もしくはアンチによる品のない誹謗中傷などであろうが――今大会は、やや毛色が異なっていた。

 

『なりきりプレイ? マジのやつ? 幼女ヤバくなかった?』

『〝黒い粒子〟原作なに?』

『【親衛隊】ユカリ様がああああ!【発狂】』

『チーム・スカベンジャーズ、ガチ強化人間説』

『悲報:狂犬さん、負け犬に格下げ』

『プラフスキー粒子の暗黒面~VR玩具の危険性について~』

『【お巡りさん】レイたそにゾンビ化されたい奴の数→(1154)【こっちです】』

『俺氏、身の安全のためにGBO引退を決意』

『有害VRゲームから子どもを守る会・会報第141号(緊急特集:人気VRゲーム〝GBO〟の事例より)』

 

「――正常な反応ッスね」

 

 サナカ・タカヤは溜息を一つ吐き、濁流のように流れていくニュースたちを、クリック一つですべて閉じた。薄暗い自室にいるのは、休日なのに制服姿のままの自分と、GPベースの上でGBOに接続されたケルディム・ブルーのみ。PCの画面上には二回戦第二試合の対戦カードが物寂し気に表示され、冷却ファンの音だけが低く唸っている。

 

「オーバードーズシステム……まさかこの段階で表に出すとは思ってなかったけど」

 

 ハイレベル・トーナメント二日目、本戦が始まってからすでに五時間。特に、先ほど終わったばかりの二回戦第一試合終了後から、GBOに関するネガティブな反応が目に見えて増え始めた。

 理由は、はっきりしている。どう考えても、スカベンジャーズの……特にゴーダ・レイの、あの変貌ぶりがきっかけだ。このネット上の反応(リアクション)は、幼気な少女のあのような姿に対して、極めて正常なものだ。

 

「これも計画の内ってことッスか……イブスキさん」

 

 今のタカヤは、イブスキ・キョウヤに雇われた身である。例の〝計画〟についても、その核心は知らされていないが、ある程度の予測がつく程度の情報は与えられている。

 親友のエイトを裏切ってまで、イブスキと契約を交わしたタカヤ。腕を組んで天井を見上げるその心中にはどんな思いが渦巻くのか――と、その時。PCの脇に置かれたスマートフォンが、静かに鳴動した。

 画面上にただ一文字、〝A〟とだけ表示されている。

 

「……はい、俺ッス。はい、はい…………ネット上の反応は、計画の範囲内ってトコじゃないッスかね……はい……了解してるッスよ。心配無用ッス……」

 

 電話をしながら、タカヤの目はPCの画面に向いていた。第二試合の対戦カードが燃え上がるような演出と共に消え去り、ゼブラトライブとドライヴレッド、両チームのガンプラハンガーの映像へと切り替わったのだ。第二試合が、いよいよ始まるらしい。

 白黒の魔獣、ユニコーン・ゼブラ。ゼブラトライブは事実上の単機だ。

 ドライヴレッド――爆撃とパワーのドムゲルグ、精密狙撃にファンネルまで備えるレッドイェーガー、高レベルの機動近接戦闘能力に加え絶対の必殺技を持つクロスエイト。この三機を相手に、たった一人でどう戦うのか。

 いや、あのユニコーンもまた〝黒色粒子〟の使い手。もしかしたら、ドライヴレッドは……エイトは……タカヤは通話の相手に次の試合が始まったことを告げ、会話を切り上げた。

 

「んじゃ、失礼するッス。連絡はまた、近いうちに……アカサカ室長」

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 先の第一試合、ゴーダ・レイの様子は明らかに異常だった。ジャイアント・キリングでの一件。そして今大会でのゾンビ化ビットや黒い粒子の存在、大会運営への干渉。イブスキ・キョウヤが暗躍していることは、火を見るよりも明らかだった。

 画面の向こうのことと放置するには後味が悪く感じたエイトは、ナノカから父親に連絡を入れてもらい、ヤジマ商事を通じて安全確認を取ってもらうよう依頼をした。ナノカの父はGBOの責任者として大会の様子をチェックしており、すでにヤジマ商事の上層部には報告済みだとのことだった。そして、

 

『ゲームがプレイヤーを傷つけるなど、あってはならない』

 

 ナノカの父はそう言って、安全確認を請け負ってくれた。

 だから――

 

(だから、今、僕にできることは……勝ち上がって、決勝の場で、直接! イブスキ・キョウヤを問い質すこと!)

 

 ――今この勝負を、勝ち抜ける!

 

《BATTLE START!!》

 

 エイトは力と熱意をコントロールスフィアに込め、クロスエイトを加速させた。いつも以上の初速で仮想(VR)カタパルトから飛び出したクロスエイトを出迎えたのは、広大な夜空にぽつんと浮かぶ青い地球、そして荒涼たる灰色の大地に穿たれた積層都市。

 

「月面都市か! 地球が見えるってことはァ……えっと、グラナダかァ?」

「それは月の裏側だよ、ビス子。建造物にAE社(アナハイム・エレクトロニクス)の社章を確認。フォン・ブラウン市のようだね」

 

 ドムゲルグは煙のように細かい月の砂を派手に巻き上げて着地、ホバー走行でフォン・ブラウンに向けて突っ走っていく。レッドイェーガーは月の低重力下であれば飛行が可能なようで、クロスエイトのすぐ隣を横並びに飛行している。狙撃用バイザーがすでに作動しており、特徴的な四ツ目がぐりぐりと回っていた。

 

「フォン・ブラウン市内に敵反応を確認。近い距離で三機が集まっている。どれがあのユニコーンかは、まだ分からないのだけれど……」

 

 ナノカからの索敵データが、エイトとナツキのレーダー画面にリンクする。ほぼ円形を描く月面都市の地表構造部のど真ん中に、輝点が三つ、密集している。

 

「あの白黒の粒子吸収、ビームも実弾も粒子化して呑み込んじまうンだろ。だったらブッ込んでブン殴るしかねェ。だよなァ、エイト?」

「はい、僕もそう思います。前衛・後衛はいつも通りでいきましょう。ただナツキさんには、ヒートブレイドを振り回しての近接戦闘をお願いします」

「エイト君。敵僚機のジェスタ、張り子だとはわかっているけれど警戒はしておこう。自爆なんかで不意を突かれてはたまらないよ」

「そうですね。それじゃあ……一斉射撃で都市構造物ごと爆撃、ジェスタ二機を排除したうえで僕とナツキさんは突撃。ナノさんの援護射撃の下、全火力をユニコーンに集中しましょう!」

「ああ。了解したよ、エイト君」

「おうッ、了解だァ! んじゃまァ、おっぱじめるかァッ!!」

 

 ナツキは威勢よく叫び、シュツルム・ブースターを作動させた。爆発的な推進力を得たドムゲルグはより一層土煙を激しく蹴立てて加速、一直線にフォン・ブラウンへと突撃する。ナノカもレッドイェーガーのバイザーを跳ね上げ、機体を加速。Gアンバーの銃身下部に追加されたアンダーバレルショットガンのポンプを往復させた。

 

「ドムゲルグ・デバステーターっ! 〝自走する爆心地(ブラストウォーカー)〟ビス丸っ! ブチ撒けるぜェェッ!」

「レッドイェーガー。〝赤姫(レッド・オブ・ザ・レッド)〟ナノ。始めようか」

 

 エイトはクロスエイトにヴェスザンバーを抜刀させ、バーニアユニットの出力を全開にした。先行する二人の機体を一瞬で追い抜き、さらに速度を上げながら、フォン・ブラウンの中央部へと飛び込んでいく。

 

「ガンダム・クロスエイト! アカツキ・エイト! チーム・ドライヴレッド……戦場を翔け抜けるっ!」

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 ――タマハミ・カスミの周囲には、いつも静寂が満ちていた。

 絵画コンクールに応募すれば、審査員が黙り込んだ。ピアノの発表会でも、ヴァイオリンの演奏会でも、拍手は起こらなかった。華道教室でも、書道教室でもそうだった。天才過ぎる彼女の作品はあまりにも完璧過ぎて、完全過ぎて、完成され過ぎていて、評価はされても称賛はされなかったのだ。

 さらに、苛烈に過ぎる彼女の才覚は、無自覚に人を遠ざけた。従姉が画家の夢を諦めた。友人が楽器を捨てた。習い事の先生が、引退を決めた。彼女が才能を発露すればするほど。輝かしい業績を、積み上げれば積み上げるほど。だれにも誉めてもらえない、空虚な金色のトロフィーだけが部屋の戸棚を埋め尽くしていく。

 そんな彼女が流れに流れてたどり着いたのが、ガンプラバトルだった。

 どんなに綺麗に組んだガンプラも、ファイターの腕次第で動きは変わる。自分がどんなに完璧なタイミングで攻撃や回避をしても、ガンプラの完成度による性能差が、大きく勝敗を左右する。双方を高め、極め、その先にやっと真の強さを手に入れる。

 今までやってきた数多くの習い事よりも、少しは長く楽しめそうだった――だった、はずなのに。

 黒色粒子の発見と、実装。それを操る、ニュータイプじみた操縦センス。ガンプラバトルを始めてから、僅か半年。万能の天才であるカスミは、最強のガンプラを組み上げ、最強のファイターへと成長してしまったのだ。

 ――そしてまた、退屈な日々が始まった。

 

「さぁ、来なさぁい……あなたとならぁ、きっと……本気で……」

 

 AE(アナハイム・エレクトロニクス)本社地下大規模工場施設内部、中央稼働試験場。MSの稼働試験を行うのに十分な広さを持った、ドーム状の地下空間。

 腕組みをしてエイトを待つ、ユニコーン・ゼブラ。すでにデストロイモードを発動している全身には黒いサイコフレームが露出し、その端々から黒く輝く粒子の欠片が舞い散っている。左右に控える二機のジェスタも同じように腕組みをしているが、その両目(ゴーグルアイ)に光はない。

 

「私の、退屈を……打ち破って、みせなさぁい……っ」

 

 カスミの言葉に応えるように、ユニコーンは両腕を大きく開き、天を仰いだ。

その、数秒後だった。

 

「……来たぁ!」

 

 ドゴゴゴゴォォォォンッッ!!

 数え切れないほどのミサイルが試験場の天井を吹き飛ばし、山のような瓦礫が雪崩れ落ちてきた。構造物(フィールドオブジェクト)の残骸である瓦礫はユニコーンに触れる端から分解・粒子化されて黒いサイコフレームに呑み込まれていくが、二機のジェスタはあっという間に叩き潰されて瓦礫の下に消えていった。しかしカスミは、そんな仲間のことなど一顧だにしない。

 

「おいで……おいでぇ、アカツキ・エイトくぅん……っ!」

 

 切望するような、懇願するような声色。打ち破られた天井の穴を埋め尽くす、灰色の噴煙が――突き破られた!

 

「うらああああああああッ!」

「うふふ……いただきまぁす……っ♪」

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 舞い散る火花が赤く煌めき、粒子の欠片が黒く弾ける。落下の勢いも乗せたヴェスザンバーの一突きは、黒色粒子を纏ったユニコーン・ゼブラの掌に止められていた。しかしその状況に、エイトの口の端には好戦的な笑みが浮かぶ。

 

「よしっ。実体剣なら粒子化はされない……っ!」

「うふふ……私に触れても、機能停止しないなんてぇ……うれしいわぁ!」

 

 ユニコーン・ゼブラは力任せにヴェスザンバーを押し返し、クロスエイトは宙に投げ出された。しかしエイトは即座に姿勢制御、壁を蹴って再び突撃した。崩落した瓦礫に埋め尽くされているものの、地下試験場はクロスエイトが飛び回るのに十分な広さがあった。両手のヴェスザンバーを振り抜き、弾かれ、再突撃を繰り返し、ユニコーン・ゼブラとぶつかり合う。

 

「少し、ずつでも! 削り、倒してぇぇっ!」

「あはっ♪ ブラックアウトフィンガーっ!」

 

 喜色に満ちたカスミの絶叫に応え、ユニコーン・ゼブラの両掌が真っ黒に輝いた。膨れ上がった黒色粒子によって倍以上に巨大化した右手が、ヴェスザンバーを無造作に掴み取った。急に速度を殺され、猛烈な慣性がエイトを襲う。間髪を入れず、漆黒の左掌がクロスエイトの右腕を掴み、並外れたパワーで捻り上げた。関節が悲鳴を上げ、オレンジ色火花が散る。

 

「ぐっ、このぉっ!」

 

 エイトは瞬時の判断で脚部ヒートダガーを起動、まだ機体の蓄積熱量は10%にも満たなかったが、その熱量を全て刀身に充填。小規模ながら粒子燃焼効果(ブレイズアップ)を発動し、身を捩ってユニコーン・ゼブラの顔面に蹴り込んだ。火の粉を散らす真紅の刃が(カメラ・アイ)を抉る。しかしカスミは、寧ろそのダメージを歓喜を持って迎え入れた。

 

「うふふひゃはあ! 良いわ良いわよ良過ぎるわぁ! さあ、もっと! もっと私を傷つけなさぁいっ!」

「こ、このヒトっ……ナツキさん、今です!」

「どおおりゃアアァァッ!」

 

 天井の穴から突入したドムゲルグが、全体重を乗せたヒートブレイドを叩き付ける。衝撃で試験場の床が罅割れ、周囲の瓦礫は吹き飛ばされる――が、その一撃をまともに受けたはずのユニコーン・ゼブラは、バックパックの表面装甲にヒートブレイドが食い込んだだけで、膝をついてすらいなかった。僅かに見える装甲の断面からは黒いサイコフレームが露出し、細く煙のように黒色粒子が漏れ出している。

 

「おいおい、マジかよ……!」

「あなたも……私に触れても、止まらないのねぇ……っ♪」

 

 カスミはとろけるような眼つきで頬を朱色に上気させ、うっとりと唇に指を這わせた。右目に突き刺さったヒートダガーを力づくで引き抜き、クロスエイトを片手で乱雑に放り投げ、ブラックアウトフィンガーを振りかざしてドムゲルグに襲い掛かる。

 

「うひゃははひはは! 今日は良い日ねぇ、ユニコぉぉぉぉンっ! こんなに遊び相手がいるなんてぇぇ♪」

 

 ザンッ、ガンッ、ガシュンッ! ドガッ! ドンッ、ズシャアアンッ!

 まるで無邪気な子供のように、ブラックアウトフィンガーを振り回す。どんな格闘技にもないような無秩序な掌打の連続を、ナツキは二刀流(ダブルサーベル・モード)にしたヒートブレイドで切り払い続ける。

 

「畜生っ、ヤベェぞこいつ! 狂犬野郎といい勝負なんじゃあねェのかこりゃァ!!」

「ビス子、下がるんだ!」

 

 ナノカの声に反応し、ナツキはヒートブレイドを交差させてブラックアウトフィンガーを防御。衝撃で突き飛ばされたふりをして、ユニコーン・ゼブラと距離を取った。その瞬間、ユニコーン・ゼブラの足元の瓦礫を、上空からのGアンバーの一撃が射抜いた。瓦礫は部分的に崩落、ユニコーンの片脚が即席の落とし穴に深々とはまり込む。

 

「エイト君っ!」

「うらああああっ!」

 

 その隙を逃さず、エイトは飛び出した。左右のヴェスザンバーを前面に突き出して重ね合わせ、機体そのものを一本の突撃槍と化す。メインおよび脚部バーニア出力全開、短距離で最大速度まで一気に加速。足を取られて無防備となったユニコーン・ゼブラのバックパック――先ほどの一撃でドムゲルグがつけた傷を狙い、突撃する!

 

「ひゃはっ♪」

「なっ!?」

 

 しかし、その切っ先はユニコーン・ゼブラには届かなかった。

 足は瓦礫に埋もれたままで。体は正面を向いたままで。首が180度回転し、肘関節が逆向きに90度曲がり。ブラックアウトフィンガーによる白刃取りで、ヴェスザンバーは止められていた。

 

「そ、そりゃあガンプラは、人体とは違いますけど……!」

「うふふ、素直に言っていいのよぉ? むしろ言いなさいよぉ、気持ち悪いってぇっ♪」

「エイトに触るなァッ、ド変態がァァァァッ!!」

「あらぁ、嫉妬ぉ?」

「んにゃッ!?」

 

 カスミは唇の端からこぼれ落ちそうになった涎をぺろりと舌で舐めとり、クロスエイトをハンマーのように振り回してドムゲルグへと投げつけた。真正面からそれを受けたドムゲルグは、再び吹き飛ばされ、壁に激突。さらに崩落してきた瓦礫に、半分埋もれてしまう。

 カスミはニタリと満足げな笑みを浮かべながらユニコーン・ゼブラの足を引き抜き、ゴキリと音を立てて首と腕とを元に戻すと、ブラックアウトフィンガーの出力を上げた。両手を大きく左右に広げ、通常の何倍ものサイズに拡大された黒色粒子の掌が、漆黒の蝶の羽根のように羽搏いた。

 

「うふふ……そんなにその子が好きならぁ……」

「べべべ別に好きとかじゃねェし! た、ただ、チームメイトとしてだなァッ!」

「二人仲良く、ぐっちゃぐちゃにぃ……捻り潰してあげるわぁっ♪」

「ビス子! エイト君っ!」

 

 迫るユニコーン・ゼブラの前に、赤い機影が立ちはだかった。急降下してきたレッドイェーガーはGアンバーを腰だめに構え、アンダーバレルショットガンを連射した。野太い轟音が響き渡り、一発が数十発にも拡散する、散弾の嵐が吹き荒れる。

 

「ふふっ、散弾では……あらぁ?」

 

 緩み切っていたカスミの目元が、僅かに細められた。いつも通りブラックアウトフィンガーで粒子化しようとした散弾が豪雨のように装甲を叩き、ユニコーン・ゼブラの姿勢を崩した。装甲を撃ち抜くには足りないが、次々と射ち放たれる散弾の衝撃に、カスミは足を止めざるを得ない。

 

「手芸用ビーズを金属(メタリック)塗装した特別製だ。一時間の休憩中では、この程度しか用意できなくてね」

 

 0.5㎜径の極小ビーズを金属色に塗装して詰め込んだ、特製の鳥打散弾(バードショット)。子弾の一発一発にガンプラの装甲を抜く威力はないが、一度に数十発をまともに受ければ、姿勢を崩す程度の衝撃力はある。しかし、

 

「……うふ、弾切れぇ?」

 

 急場しのぎの追加武装、装弾数は少ない。チューブ型弾倉内の五発を打ち切り、アンダーバレルショットガンの装填ポンプは下がり切った位置で停止した。カスミは両手のブラックアウトフィンガーを嬉々として振りかざし、哄笑する。

 

「ひはは、稼げたのは五秒ってところねぇ♪」

「その数秒が命取りさ」

 

 ナノカは微笑み、粒子充填(チャージ)の完了した特殊武装スロットを選択した。レッドイェーガー両肩の特殊機関――BF(ビームフィールド)ジェネレータが起動。激流の如く迸った黄金色のビームの奔流が、ユニコーン・ゼブラの全身を包み込んだ。ビームシールドと同等のエネルギーによる被膜が、拘束具のようにユニコーン・ゼブラを縛り上げる。凄まじい勢いで噴き出すブラックアウトフィンガーだけは完全には抑え込めなかったが、ユニコーン・ゼブラはもはやそれを振り回すことはできない状態だ。

 

IFBD(Iフィールド・ビーム・ドライブ)の逆だよ。君の機体は今、私のビームフィールドに縛られている」

「ふひひ、こんなもの……全部吸い取っちゃえぇ、ユニコォォォォン!」

 

 黒いサイコフレームが一際強く発光し、ユニコーン・ゼブラを縛るビームフィールドが、瞬く間にその輝きを弱めていく。ユニコーン・ゼブラの粒子吸収能力はまさに、全てを奪い尽す漆黒の闇。レッドイェーガーの粒子量は決して少なくないのだが、内蔵粒子を全て強奪し尽くされるのは時間の問題と見えた。

 

「うふふひゃは! 楽しい、楽しいわぁ! こぉんなに吸い取っても、まだ生きているなんてぇ♪ あと何秒? あと何秒ぐらい楽しめるのかしらぁっ♪」

「さぁて、ね。ただ、もう一度だけ言わせてもらおうか……その数秒が、命取りさ」

 

 ナノカは額の汗を軽くぬぐい、不敵な笑みを浮かべた。

 その時、瓦礫の山を吹き飛ばして、クロスエイトとドムゲルグが躍り出た。それぞれ手に持った大剣を振り上げ、ビームフィールドごとぶった切る勢いで振り下ろす。

 

「いくぜェ、エイトォォッ!」

「はいっ、ナツキさん!」

 

 ガィィィィンッ!

 硬質な反響、頑丈な装甲に刃が弾き返されそうになるが、何とか斬り抜ける。見れば、ユニコーン・ゼブラの白亜の装甲には、確かに傷が刻まれている。拘束用ビームフィールドの防御力はほぼゼロなので、ダメージは通常通り入っているようだ。

 ならばここからは、純粋に時間との勝負――ビームフィールドの粒子を吸収している以上、次にユニコーン・ゼブラが動き出した時のエネルギー量は凄まじいものとなるだろう。レッドイェーガーの粒子がすべて奪いつくされ、拘束が解かれる前に、どれだけの攻撃を叩き込めるか。それが、勝負を決める。

 

「どおりゃああッ!」

「うららららあっ!」

 

 剛腕から繰り出される二刀流ヒートブレイド、そして両翼(バーニアスラスターユニット)の推進力も乗せた左右のヴェスザンバー。計四本の実体剣が縦横無尽に乱れ斬る。袈裟切りが、切り上げが、逆胴が、突きが、唐竹割りが、横薙ぎが、次々とユニコーン・ゼブラに傷を刻んでいく――しかしその傷は、装甲は何とか切り裂いても、黒いサイコフレームを断つほどの有効打にまでは、ならない。

 

「ひぎっ、ぐう……うふ、うふははひひ! 良いわぁ、良いわよぉ! 縛って囲んでよってたかってぇ! こんなに攻撃されるなんて、すっごい久しぶりだわぁぁひは!」

「うぅ……え、エイトぉ。こいつヤベェよ……」

「気圧されないでください、ナツキさん! 攻め切りましょう!」

 

 とろけるような声色で哄笑するカスミの異様さに、ナツキの攻め手が僅かに鈍る。その瞬間、粒子吸収により拘束の緩んだ右手のブラックアウトフィンガーが、ヒートブレイドを力任せに掴み取った。それをエイトのヴェスザンバーに叩き付け、双方の刀身は音を立てて砕け散る。

 

「んなっ!? 馬鹿みてェなパワーしやがってッ!」

「ヴェスザンバーが折られるなんて……っ!」

 

 さらに、ビームフィールドを照射し続けていたレッドイェーガーが床に膝をついた。粒子残量が底を突き始めたらしく、まるで人間が呼吸を荒らげるように肩が上下している。

 

「二人とも! もうビームフィールドがもたないよ! 粒子が……尽きそうだ……っ!」

「ナノさんっ……クロスエイト! 蓄積熱量をヴェスザンバーに充填! 武装灼熱化(アームズ・ブレイズアップ)っ!」

 

 ナノカの言葉に応え、エイトは武装スロットを操作。蓄積熱量、約50%。機体に溜まったその熱を、掌からヴェスザンバーに叩き込んだ。銀色の刃が真っ赤に灼熱し、攻撃力を増大させる――しかし、

 

「……あはっ♪」

 

 ユニコーン・ゼブラが僅かに身を捩り、ビームフィールドが弾け飛んだ。

 内蔵粒子を全て奪われ、レッドイェーガーは糸が切れたように倒れ伏した。撃墜判定を表すアイコンがポップアップし、ナノカとの通信画面がゆっくりと消えていく。

 

「すまない、エイト君。ビス子……粒子……尽き……ここまで……」

「ナノさんっ!」

「人の心配、してる場合ぃ?」

 

 同時、自由になった左右のブラックアウトフィンガーが素早く閃き、ヒートブレイドとヴェスザンバーを掴み取った。拘束される前よりもさらに膨れ上がったブラックアウトフィンガーが、大量の黒色粒子を撒き散らしている。

 カスミは眉をハの字にゆがめて、クロスエイトを見下ろした。その目の色にはとろけきった陶酔と共に、一抹の寂しさと僅かな期待も含まれていた。

 

「ねぇ、アカツキ・エイトくぅん。できるだけぇ、死なないでねぇ? カウンタァァ……バァァァァストォォオオオオッ!!」

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 凄まじい勢いで膨張する漆黒の光球が月面都市を呑み込み、そして根こそぎ吹き飛ばしていく。フォン・ブラウン市のほぼ全域を呑み込んだ真っ黒な宵闇色の光はそのまま数秒間輝き続け、そして緩やかに収束していった。

 

「……ふん。この程度かよ、ナノカ」

 

 黒一色に塗りつぶされる画面とは対照的な、真っ白な病室。清潔なシーツに包まれたベッドの上で、トウカは一人、呟いた。

 新種のプラフスキー粒子〝黒色粒子〟は、ガンプラに絶大な力をもたらす。その性質にはまだ未解明の部分が多く、現実(リアル)のバトルシステムでは、短時間の使用でも機器が深刻な不調を起こす。そのため、電脳空間(GBO)の中で〝実験〟が繰り返されているのだが――いくら黒色粒子が強力だからといって、三対一でこの有様とは。

 

「こんな程度のチームで……ボクとの、約束なんて……」

『随分ともの悲しそうなご表情をしていますねぇ、〝覗き返す深淵(ブラック・オブ・ザ・ブラック)〟。何か……ククク。悲しいことでもおありですか』

「……何の用だ〝這い寄る混沌(ビハインド・ザ・カーテン)〟。音声通信(サウンドオンリー)で顔色も何もないだろうが」

 

 慇懃無礼という言葉がこれほど当てはまる者もないだろうというような、イブスキ・キョウヤの声色。ディスプレイの端に表示された「赤い三つ目の蛇(ヘルグレイズ)」のパーソナルアイコンを、トウカは冷たく睨みつけた。

 しかし音声通信しかつながっていないイブスキ相手に、その視線の温度など伝わるはずもなく。いつもと変わらぬ絡みつく蛇のような口調で、イブスキは言葉を続けるのだった。

 

『いやいや、なになに。私以外に黒色粒子を実装したガンプラに興味を魅かれた、というだけのことでしてね。あなたもきっとそうだろうと思ったまでのことですよ。しかし私とは黒色粒子の使い方が、思想の段階から異なっているようですねぇ。絶大な出力を利用するのは当然としても、粒子の同化・吸収能力を、敵の粒子を奪うだけに使っているようでは、宝の持ち腐れと』

「ドライヴレッドが負けた。貴様に横槍を入れさせた甲斐もなくな――」

 

 不愉快な独演会を打ち切るように、言った直後。黒い光球が収縮し、破壊し尽くされたフォン・ブラウン市跡地に――トウカは、それを見た。

 

「――っては、いないようだな」

 

 何もかもが同心円状に吹き飛ばされた、都市の残骸。その中央付近に、不自然に破壊から免れている地点があった。黒色粒子を濛々と噴き上げるユニコーン・ゼブラの、左手側。

 太陽のように燃え盛る炎の塊が、そこにはいた。

 

 

 

◆◆◆◇◆◆◆

 

 

 

 黒い粒子が爆発的に膨れ上がり、濁流の如く辺り一帯を呑み込んだ。

 既に撃墜判定を下されていたレッドイェーガーは、瓦礫に巻き込まれながらバラバラに砕け散った。絶大な防御力を誇るはずのドムゲルグでさえも、爆圧に装甲を捲り上げられ、内部フレームを露出しながら吹き飛ばされた。

 しかし、クロスエイトは。

 

「……生き、てる……!?」

 

 何もかもが吹き飛ばされた爆心地に凛として屹立する、ガンダム・クロスエイト。その右手のヴェスザンバーは真紅に灼熱し、燃え盛り、火炎が渦巻き、太陽の如く輝いている。

 

「な……なによぅ……これぇ……!?」

 

 一方のユニコーン・ゼブラは、ヴェスザンバーを鷲掴みにしていたはずの左腕を失い、膝をついている。全身の黒いサイコフレームからは黒色粒子の煙が濛々と立ち昇っているが――その黒煙は、クロスエイトの炎に触れた瞬間に燃え上がり、渦巻く炎の一部に巻き込まれている。

 

「これは……粒子燃焼効果(ブレイズアップ)が、黒い粒子を巻き込んでいる……!?」

 クロスエイトの特殊機能〝ブレイズアップ〟。それは、機体に蓄積した熱量によってプラフスキー粒子そのものを燃焼させ、武装や機体性能の強化に利用するというものだ。

 粒子そのもの(・・・・・・)を燃焼するというその特性は、通常のプラフスキー粒子のみならず、黒い粒子をも紅蓮の劫火に巻き込んだのだ。

 

(……ナツキさんでも斬れない黒いサイコフレームを、ヒートダガーで突けたのは……黒い粒子を焼き切っていたのか!?)

「ふふ……ふひひ……まさかぁ、こんな方法でぇ! ふひははははははは!」

 

 楽しくて嬉しくて、感情の処理が追いつかないといった、カスミの哄笑。それに呼応するようにユニコーン・ゼブラは天を仰いで体を震わせ、右掌を高く突き上げた。

 

「まだ遊べるわよねぇ、アカツキくぅん! ブラックアウトぉぉ! フィンガぁぁぁぁぁぁ!」

「うらああッ!」

 

 打ち下ろしのブラックアウトフィンガーを、エイトは両手持ちにしたヴェスザンバーで打ち上げた。ユニコーン・ゼブラの掌を覆っていた黒色粒子が一瞬にして焼き払われ、炎の渦となってヴェスザンバーの火勢を増す。

 続いてカスミはユニコーン・ゼブラの右足から黒色粒子を噴出、黒い竜巻のような勢いで、後ろ回し蹴りを繰り出した。普段のエイトなら身を躱すところだが、むしろ一歩前に踏み込み、灼熱化ヴェスザンバーを前面に掲げて受け止めた。その刀身にユニコーン・ゼブラの足が触れた瞬間、黒い粒子は紅蓮の炎に巻き込まれ、蹴りの勢い自体も大幅に減衰された。

 

「まだだ! まだ終わりませんよッ!」

「ひはははは! すっごぉぉぉぉい! たぁのしいぃぃぃぃっ!」

 

 打たれては斬り返し、斬られては打ち返し、黒い掌打と紅蓮の剣戟とが、何度も何度も繰り返される。明らかに体格で劣るクロスエイトだが、遥かに大柄なユニコーン・ゼブラと真正面から打ち合い、一歩も引かずに応戦している。

 その一撃ごとに、黒色粒子は粒子燃焼に巻き込まれ、クロスエイトが身に纏う炎の渦は膨れ上がっていく。

相手の粒子を奪い去り、行動不能に追い込んでいたユニコーン・ゼブラと、酷似しつつもまるで真逆――相手の粒子を受け止め、燃え上がらせ、炎として身に纏い。そして、自らの力として燃え盛らせる。凄まじい劫火を身に纏うクロスエイトの攻撃は、ヴェスザンバーの一振りごとに炎の龍のように尾を引いた。

 

(ヴェスザンバーの灼熱化で消費した蓄積熱量が、もうこんなに……これなら!)

 

 ブラックアウトフィンガーを切り払いながら、視界の隅でコンディションモニターを確認する。武装灼熱化(アームズ・ブレイズアップ)の使用で低下していた蓄積熱量の警告表示が、ちょうど《Caution!》から《DANGER!》に切り替わったところだった。

 

「あはっ♪ ユニコーンの粒子残量がどんどん減っていくわぁ! こんなの初めてぇ……わたし初めてよぉアカツキくぅんっ!」

 

 口調は陶酔しきっていても、カスミの機体操作は的確だった。掌底打ちの要領で、鋭く直線的なブラックアウトフィンガーが突き出される。エイトはあえて回避せず、ヴェスザンバーを盾にしてガード。その掌の黒色粒子を燃焼させ、そしてついに、熱量表示が100%に到達した!

 

「クロスエイト、全力全開っ! ブレイズアップ!!」

《BLAZE UP!》

 

 瞬間、月面に小型の太陽が顕現した。

 先の漆黒の光球(カウンターバースト)すら上回る凄絶な閃光が猛烈な勢いで膨れ上がり、フォン・ブラウン市のみならず、月面の約三分の一を呑み込んだ。

 その鮮烈な光の中で、ユニコーン・ゼブラの装甲が指先から順に引き剥がされていき、黒いサイコフレームが剥き出しになっていく。そこから墨が流れるように漏出した黒色粒子は、ブレイズアップの圧倒的な熱量に触れ、一瞬にして焼き尽くされる。そして、黒色粒子を失ったサイコフレームは、素体のユニコーンそのままの、美しいエメラルドグリーンのクリアパーツへと戻っていく。

 

(……負けた。やっと、負けた……これで、私も……)

 

 カスミの胸に、これまでの記憶が去来する。

 負けて、勝って、また負けて。ガンプラバトルを始めたばかりの頃は、本当に楽しかった。でもいつの間にか、勝つことしかできなくなっていた。タマハミ・カスミと同じレベルで遊んでくれるファイターは、身の回りにはいなくなっていた。遊び相手を求めて飛び込んだ電子の海でも、名のあるファイターとは――例えば、〝最高位の十一人(ベストイレヴン)〟のような――個人戦はなかなかマッチングできなかった。対等な友達のいないカスミにとって、チームバトルはハードルが高すぎたのだ。だからこそ、アカウントを複数獲得してまで参加したハイレベル・トーナメントに望みをかけていたのだが……その希望は、叶った。

 

「うらあああああああああああああああああああああッ!」

 

 身の丈を遥かに超える、紅蓮の火柱。もはや大剣と呼ぶのも似つかわしくないほどの神威の劫火と化したヴェスザンバーを振りかざし、周囲の粒子炎も全て巻き込みながら、クロスエイトが迫ってくる。黒色粒子を焼き尽くし浄化していくその姿は、カスミの目にはまるで戦火の天使にも見えた。

 

「ねぇ、アカツキくぅん。もし、よかったら……また、いっしょに……遊ん……」

 

 視界の全てが火炎に染まり――黒色粒子をすべて焼き尽くされたユニコーン・ゼブラは、その機能を停止した。

 

《BATTLE ENDED!!》

 

 軽快なシステム音声が告げると同時、真っ赤に燃え盛っていた粒子炎はすっと掻き消えた。そしてそのあとに残るのは、月――だったもの。月は、全体の三分の一ほどを粒子炎に燃やされ、その形を三日月型に変えていた。

 確かに、月とてプラフスキー粒子製のフィールドオブジェクトの一つに過ぎない。クロスエイトの粒子燃焼効果(ブレイズアップ)をもってすれば、燃やすことはできる。しかし、だからといって、天体の三分の一を焼き尽くすとは……エイトは自身のガンプラの性能に身震いしながらも、硬く握った拳を突き出して、宣言した。

 

「……僕たちの、勝ちです!」

 




第四十一話予告

《次回予告》

「ウチは負けられへん。あのイブスキのダボにワビ入れさすまで、絶対に。神戸心形流を裏切ったあいつを、許すわけにはいかんのや。本気でシバキ回して、師匠の前で頭下げさす……ッ!」
「私は負けられない。ラミアの心を取り戻すまで、絶対に。あの子に何を言ったのか、何をしたのか、させたのか……イブスキという男に直に問い質さなければ、気が済みませんわ……っ!」

ガンダムビルドファイターズ ドライヴレッド 第四十一話『フランベルジュ』

「いくで、カメちゃん。メイファ。チーム・アサルトダイブ、強襲するで!」
「頼みますわね、チバさん。ヤスさん。チーム・ホワイトアウト――参りますわ」



◆◆◆◇◆◆◆



 どうもお読みいただきありがとうございます。亀川です。
 今回はサブタイトル詐欺にもならず、また話の内容に合ったサブタイトルにできたかな、と思います。
 歪んだ可能性の獣(主に性癖が)ことタマハミ・カスミさんとの戦い、どうだったでしょうか。ドMかつメンヘラ気味の万能の天才。濃すぎる。
 ユニコーン・ゼブラの性質上、どうしてもナノさんに活躍の場が作れず……拘束用ビームフィールドは、私の大好きなマンガ「武装錬金」より、キャプテンブラボーの拘束用シルバースキンからの発想です。
 そしてエイト君、主人公の面目躍如といいますか、クロスエイトが黒色粒子に対する切り札となる可能性を示しました。
 次回は、お嬢さまの新型ガンプラが登場です。すでに製作済みなので、ガンプラ紹介も同時ぐらいで更新出来たらな、と考えています。
 どうか今後もお付き合いください。よろしくお願いします!

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