あと、非難抽象はやめてね。
空港に着いた時間には既に夜になっており大和は近くのホテルに泊まった。
「はぁ~、疲れたー。」
「きぃ~。」
大和はベッドに仰向けに寝転がるとライトニングも同じように仰向けになって寝た。
「ライトニング、お前もか?」
「キィー。」
大和の言葉に答えるライトニング。
「そういやお前、空見たこと無いよな?」
「キィー?」
ライトニングは首を傾げる。
「ああ、ゴメン。霧が掛かってない意味でだ。」
「キィー!」
「こっちはHLじゃないから見れるぞ。明日早く起きような。」
「キィー!」
朝日が昇る頃に大和は普段通りのトレーニングを行う。トレーニングを終えると大和はライトニングに声を掛ける。
「ライトニング、起きろ。朝日が見たいんだろ?」
「キキィ!」
ライトニングは飛び起き、大和の肩に乗る。窓から朝日が差し込む光景にライトニングは目を輝かせる。そして大和はその光景を懐かしんでいた。
(あの日から三年・・・・・・・・こうして朝日を眺めることは無かったな。)
大和がそんなことを思っているとライトニングが大和の頬を突いてきた。
「ん?ああ、時間って事か?」
「キィー。」
「ありがとな、ライトニング。」
大和はライトニングにお礼を言うと一緒に朝食を取り、下宿先の寮・島津寮に向かった。
大和はライトニングを肩に乗せフェニックスを走らせ、島津寮に着いた。
「着いたな。」
大和は前もって指定されていた場所にバイクを収納する。
「さて、挨拶に行くか。」
大和は島津寮に入る。
「すみませーん、今日からここでお世話になる直江大和です。どなたかいませんか?」
「はーい、ちょっと待っておくれよ。」
奥から寮母の人が出てきた。
「おや、アンタが今日から世話になる直江大和君だね?」
「はい、お久しぶりです。」
「ホントねー。もう六年かい?随分成長したね。」
「ええ、まあ。」
「おや、その肩に乗せているのはペットかい?」
「ええ、ライトニングって言うんです。ライトニング、挨拶。」
「きぃー。」
ライトニングは手を上げて挨拶をする。
「おやおや、お利口さんだね。そういや大和ちゃん、まだ学校には編入手続きしたんかい?」
「いえ、まだこれからです。」
「だったら早く行きな。まだ学校始まってないからさ。」
「はい。それじゃあ行ってきます。行くぞ、ライトング。」
「キィー!」
大和はライトニングと共に川神学園に向かい走り出した。
大和は走って川神学園に向かっていると、変態橋の上で一つの集団が見えた。
先頭には自慢話をしている黒髪で長髪の女性。
その話を興味心身に聞きながら歩く赤髪のポニーテイルの女性。
その後ろを頭の後ろに手を回しながら聞くバンダナの男性。
その側で本を読みながら歩くショーヘアーの女性。
その後ろを歩き背の低い男性とその側を歩く筋肉質の男性。
その後ろを歩く金髪で長髪の女性と髪を後ろで二つに分けている女性。
「皆元気そうだな。後ろの二人はわかんないけど。てかガクト、ムキムキだな。一周回ってむさくるしいわ。」
大和はそういいながら皆に声を掛けようとした瞬間後ろからバイクが走ってくる音が聞こえてきた。そしてバイクの搭乗者はモロを掴むと後部座席に乗せてそのまま走り去った。
「ところであいつはいつになったら帰ってくんだろーな。」
百代がそう言うとクリスは気になり声を掛けた。
「あいつ・・・・・とは?」
「前に言っていた大和だ。」
「ああ、そういえば言ってましたね。」
まゆっちが納得する。
「大和は六年前ある人に修行つけてもらうために日本を離れた。でも私は大和を愛してる。」
京が当然のように話す。
「相変わらず京は大和一途だな。」
「あはは、そうだね。」
ガクトの言葉にモロは相槌を打つ。
「そういや今何処にいるんだろう?」
ワン子がそう言った瞬間バイク音が聞こえてきたと思ったらモロの首根っこが掴まれそのままバイクの後ろに乗せられた。
「たすけて~~~~~~~~~~~~!」
「はっはっはー!モモヨー!テメーのシャテーは貰ったぜー!」
一同唖然とした。
「はぁ~、ま~たアイツかー。仕方ない、私がちょちょいとっ!?」
その瞬間後ろから来る強い気を百代は感じた。百代だけで無くまゆっちやクリス、ワン子に京にまでわかるほどの気であった。
「Go!ライトニング!」
ライトニングが血の釣り針を手にバイクを追いかける。
「ガクト、これ持っててくれ!」
「へ?んぶっ!」
大和は鞄をガクトに向け投げる。ガクトは鞄を顔面キャッチをする。そして大和は走りながら既に切っている左手に血の鎌(サイブデス)を形成し、右手の人差し指に嵌めている仕込指輪で親指を切り、右手にも血の鎌を形成する。
「我流血闘術・血の糸(フィデュサグ)」
鎌の刃を変態橋の鉄柱に指すとそのまま糸を引く宙を跳ぶ。
「よ、ほ、は、ほい!」
まるで蜘蛛男のように宙を跳ぶ大和。一方ライトニングはモロの制服の襟に血の釣り糸を取り付けていた。
「へ?サル?」
「キィー!」
「よくやったライトニング。」
バイクの後ろに大和は乗る。するとバイクはバランスを崩し始める。
「なんだテメェ!何勝手に乗ってんだ!」
「ノーヘルに言われたくないね。それとこいつは返してもらうよ。」
「ちょ、どうやって?てか誰?」
「ん?ああ、六年ぶりだと仕方ないか。」
「え・・・・・・六年って・・・」
「そんじゃサイなら。」
ライトニングは大和の肩に飛び乗り、モロを脇に抱え大和は後ろに飛ぶ。その瞬間三人は上に上がる。
「うわ~~~~~~~~~~~~!」
「落ち着けって。ちょっと上に浮かんでるだけだから。」
「ちょっとてなに!何で僕ら上に跳べてんの!?」
「糸で上に引っ張ってっから。」
「普通に答えないでよー!てか糸ってどれ!」
「これ。」
大和の目線とライトニングの指が示す方には電柱に掴まっている血の糸で形成されていた手があった。
「んじゃ降りるぞ。暴れんなよー。」
「暴れられないよ・・・・」
大和とモロはゆっくりと地上に降りた。
「さて、お仕置きっと。」
大和は右手の糸を引く。するとバイクが走り去った方向で断末魔のような声と横転する音が聞こえた。
「これでおしまい。」
大和がそう言うと風間ファミリーが来た。
「おーい、モロー。」
「あ、皆!」
キャップがモロに声を掛け、ガクトが大和に鞄を投げる。
「おいテメェ、いきなり投げてくんなよ。」
「大丈夫だろ、そんだけ頑丈だったら。」
「おい!そんだけの理由かよ。てかお前まさか・・・・・・」
「そ。帰って来たよ、直江大和が。」
「「大和・・・・・・・・・・ええ!!」」
クリスとまゆっちは驚いた。
「大和・・・・・」
「おお、京。相変わらず変わってないな。て・・・・・・・・どした?」
「大和―――――!」
「わぷっ!」
京は大和に抱きついてきた。大和の顔は京の胸に埋もれる。
「ああ、会いたかったよ大和!結婚して!」
「とりあえず離れてくれ。それとお友達で。」
「ああ、そんな大和も素敵!」
「ぬぶぅ(見ない間に大きくなったな、いろんな意味で。そういやチェインさんも俺の隣で寝るときいつも自分の胸に俺の顔を埋めてたな。て、そんなこと考えてる場合じゃなかった。)」
大和は血の手で京を鷲掴みして離す。
「あ~、苦しかった~。」
「おーい、弟ー。」
「あ、姉さん久しぶり。背が大きくなったね。後皆も。」
「なんだよその反応、親戚のおじさんか?」
「いや仕方ないででょ。六年も会ってなかったら。」
そんな時ライトニングが大和の頬を突いた。
「ん、どうしたライトニング?」
ライトニングは時計を指差した。
「やっば!すっかり忘れてた!じゃあ折れ先に学校行って編入手続きすっからまた後で!」
大和はそう言うと両手の親指を切る。
「我流血闘術・血の鎌+血の糸(サイブデス+フィブザグ)」
大和はビルとビルの間に刃を掛け、川神学園まで跳んで行った。
「なんだったんだろう・・・・・・・・今の?」
モロの言葉に一同首をかしげ「さあ?」と言った。