Fate/Fairy Tail 錬鉄の英雄【無期限休載中】   作:たい焼き

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人間対英霊

 「いい加減しつけぇんだよ!!」

 

 妖精女王が敵を蹂躙している頃、少し離れたホームの中でエリゴールとエミヤの戦いが繰り広げられていた。

 

 状況はエミヤの攻勢。飛来するエミヤの矢にエリゴールは対応しきれていない。原因はエミヤが持つ多種多様な効果を持つ矢である。

 

 古の宝具を矢として番えた弓から放たれる矢は驚異的だ。その上弓本体も借り物ではあるが宝具に近い力を持つ武具である。

 

 そこから放たれる矢は音速に近いスピードでエリゴールの命目掛けて喰らい付く。

 

 エリゴールもなんとか躱し続けるが、エミヤは回避先を持ち前の心眼で数歩先を読みその先に矢を置いて行く。

 

 エリゴールの暴風衣もかなり薄れて来ており、後数発耐えるかどうかという所だ。

 

 「貴様等を野放しにしておくわけにはいかなくてね。猛犬には首輪を掛けるものだろう?」

 

 「うるせぇ!!とことんイライラさせやがるハエだなぁ!!」

 

 怒りと苛立ちによってエリゴールの風の魔力が溢れ出る。それは駅の窓ガラスを片っ端から割った上に建物その物を鈍く揺らす。

 

 腐ってもかなりの魔導師ということは間違いない。

 

 そのうえ強烈な風がエリゴールを中心に吹いており、矢の威力を削がれてしまっているのが現状だ。

 

 まるで一つの台風のようだ。

 

 だが対処方法がないわけではない。風とはいえ魔法に基いて作られているのなら魔力殺しの赤い槍が有効であろう。

 

 「暴風波(ストームブリンガー)

 

 エリゴールから発せられた風は、万物を切り裂く竜巻のように渦巻きながら迫る。

 

 オレはそれをジャンプで飛び越える。当たっても薄皮を切られる程度だが、躱すことに越したことはない。単調な攻撃故に回避することも簡単だ。

 

 「かかったな!!」

 

 エリゴールは魔法で風を操作し、オレの周りに乱気流を発生させ、擬似的な拘束具を作る。

 

 「む?」

 

 「宙に浮いてしまえば貴様といえども回避は出来ないだろ弓兵!?」

 

 勝ち誇ったような台詞を吐きながらもう一度先程の魔法を放つ。先程よりも威力は増しているが、その技には既に対策を用意している。

 

 ―――投影、開始

 

 この世に一時の幻想を映し出す魔術、『投影(グラデーション・エア)』それがオレが使う事を許された数少ない魔術。武具の類であれば、解析に時間を掛けずとも見ただけで複製出来る。

 

 通常は効率が悪いため敬遠されがちだが、オレだけは違った。オレは真作に限りなく近い贋作をこの世に投影し続けることが出来たのだ。

 

 それを使って呼び出すのは、オレが参加した聖杯戦争の前に起きた聖杯戦争。オレが生まれる原因となったそこで振るわれた二対の槍の内の一振り。

 

 直接は見てないが、その槍の全貌はオレの脳内に存在している。

 

 魔力に破滅をもたらす紅槍。その名は・・・

 

 破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)

 

 真名を解放された紅い槍は、刃に触れた魔力の効果を打ち消す。

 

 数発の刺突を竜巻に向けて放った破魔の紅薔薇は、切っ先に触れた竜巻の威力を打ち消し元の空気へと霧散する。

 

 かの騎士王の魔力の鎧や最強の聖剣の擬似的な鞘である風の結界をも打ち消した効果は折り紙付きだ。

 

 「な、なんだその槍は!?」

 

 「ケルト神話に登場するフィアナ騎士団の一人、『輝く貌のディルムッド・オディナ』の所有物の一つ。破魔の紅薔薇といえば分かるかね?」

 

 「なんでそんな物をテメェが持ってる!?」

 

 余裕の表情で誤魔化しているが、オレにしてみればこれは危ない賭けのような物だった。

 

 オレの投影は基本的に魔力を元に再現されている。それで魔力を打ち消す効果を持つこれを投影すれば、自身の存在と能力の矛盾によって自滅してしまうのではないか、と。

 

 最も破戒すべき全ての符が自滅しなかった点を見れば幾らか安心出来たが、それでも確実ではなかったと言っておこう。

 

 「さて、そろそろ決着を付けさせてもらおうか。」

 

 ディルムッドが槍は一本だけではない。破魔の紅薔薇と同時に振るわれる相方が存在する。

 

 付けた傷が自然に治ることは決してなく、毒のように人の体を蝕んでいく黄色の槍。

 

 必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)

 

 本来これは長期戦に大きな効果を表す物だが、短期戦でも傷が癒えないということは厄介だ。

 

 塞がらない傷から流れた血によって逃亡しても道標を残す上に、失血状態にしてから意識を奪えば捕縛も容易だからだ。

 

 「安心しろ。私はこれの担い手ではない。だが人並み程度には使えると言っておこう。・・・さて、覚悟は出来たかね?」

 

 「ぬかせ!!弓でなければ飛び上がれば攻撃は届かねぇよ!!」

 

 「どうかな?弓でなければ届かないという道理はないぞ。」

 

 エリゴールが空高く浮かび上がる。オレもそれに続いて強化の魔術を掛けた足を使って跳ぶ。

 

 「わざわざこっちの舞台に上がってくるとはな!!」

 

 エリゴールの周辺は既に乱気流の空間が生まれていた。強烈な横風がオレからバランス感覚を奪う。

 

 「死ねッ!!」

 

 エリゴールが再び魔法をオレを落とす為に放つ。

 

 「芸がないな。それに空中で身動きが取れない、とオレは一言も言ってないぞ。」

 

 風と重力によって落下を始めたオレは、足元に一本の剣を投影、足場代わりにして更に跳ぶ。

 

 ついでにエリゴールの攻撃を破魔の紅薔薇で無効化して接近する。

 

 「何だと!?」

 

 「些か慢心が過ぎるな。」

 

 案外容易に接近出来た。やはり暗殺を得意としている分戦闘経験が乏しいのだろうか。

 

 ディルムッドのように二本の槍を振るってはいるが、あのような常識から逸脱した戦法は彼にしか出来ないだろう。

 

 彼に比べればオレの猿真似は子供のお遊戯以下だ。だが本物に近づくことは出来る。

 

 子供の遊び程度の槍とはいえ、常人から見れば異常とも見えるだろう。当たれば確実に敵を滅する黄槍は、エリゴールの足の腱や靭帯を斬り割く。

 

 「あがぁ!?」

 

 これにはエリゴールも効いたらしく、魔力のコントロールが乱れて落下を始める。

 

 「貴様の足をもがせて貰った。この黄槍がある限り歩くことすらままならんだろうな。」

 

 これでエリゴールは這うことでしか移動が出来なくなった。後は評議員に引き渡せば今回の事件も未遂で終わらせられる。

 

 だが足をもがれ、満身創痍にほど近いにも関わらず、エリゴールは笑っていた。

 

 「・・・おい、なんだか風が強くねぇか?」

 

 僅かに開かれた口から出た声に力は殆ど感じなかったが、不気味に感じた。

 

 そういえば先程よりも風が強い。それに挙動も不可解だ。まるで何かの周りに纏っているみたい・・・ッ!?

 

 意図に気付き理解したオレは、後ろに目を向ける。

 

 そこには駅を中心として吹き荒れる竜巻があった。何かを留める籠のように中の物を閉じ込めるための物だろう。

 

 名付けるなら魔風壁とでも言うべきか。

 

 「・・・なるほど、貴様の目的はここではないな?」

 

 「今更気付いたところで遅せぇよ。テメェはオレが殺さねぇと気が済まねぇが、目的の方が優先なんでな。」

 

 風の魔法を衝撃波のようにして発動、オレはそれを受けて仰け反り、魔風壁の中に押し込まれる。

 

 この魔法は外側からの侵入は容易いが、内側からの脱出には極めて強い効果を発揮するらしく、外に出ようとしたオレの腕も弾いた。

 

 「やめておけ、この魔風壁は外からの一方通行だ。中から出ようとすれば体を切り刻む。鳥籠ならぬ妖精籠ってところか。」

 

 ここにオレ達を留めておき、その隙にエリゴールは目的地に向かうといったところか。

 

 「テメェ等のせいで大分時間を無駄にしちまった。テメェには重症を負わされたが、無駄な時間はもう無ぇ。オレはここで失礼させてもらうよ。」

 

 エリゴールは整えた魔力で風の魔法を発動、目的地に向けて真っ直ぐ飛んでいく。

 

 足が使えなくても魔法で飛べば問題ない。引き渡すことだけ考えていたから見落としていた。

 

 「だが体力と魔力を消費したせいか、速度は落ちているぞ。」

 

 黒塗りの弓に番えたのは、赤原猟犬すらも上回る程の魔力を内包させて創り出された捻れた剣。

 

 それは転輪する勝利の剣(エクスカリバー・ガラティーン)の原型とされ、アルスター伝説の名剣カラドボルグ、それにオレが改造を施した物だ。

 

 ―――I am the bone of my sword.(我が骨子は捻じれ狂う)

 

 ―――偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)!!

 

 真名を解放された矢は空間すら捩じ切る貫通力を発揮する。ただ風の壁など紙切れ以下に等しい。

 

 勢いを落とすことなく容易く貫通した矢は既の所で感づいたエリゴールに回避されたが、空間ごと捩じ切る程の威力を持つ矢は、完全に躱したところでダメージは免れまい。

 

 既に負傷していたエリゴールは、更なる追い打ちを受けて意識を放しかけたがなんとか踏み留まる。

 

 「・・・何者だあいつは・・・恐ろしい奴だ・・・」

 

 ふとそんな言葉が聞こえたように感じる。

 

 だがエリゴールに与えた傷は充分エリゴールを蝕んでいる。目的地に着く前に力尽きるか、着いた先で捕縛されるかのどちらかだろう。

 

 奴が持っていたであろう呪歌を回収出来なかったが、悪用されるよりマシだ。

 

 問題はここからの脱出方法だ。これは簡単に言えば圧縮空気の檻だ。人間が触れば素手なら弾かれズタズタになるだろう。よっぽどの業物の剣や宝具ならば触れても無傷だろうが、切り裂くには程遠い。

 

 貫通するなら偽・螺旋剣クラスの威力の物でいいが、街中故に範囲が広い物は避けた方がいい。

 

 だが先程の一撃を見れば分かるがこの魔風壁、再生速度がそこそこ速い。

 

 偽・螺旋剣や他に貯蔵している低範囲高威力の宝具では人一人通れる隙間を作るのがやっとであろう。

 

 それを解決出来る策もあるが、実行出来ない。

 

 壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)

 

 宝具に内蔵されている魔力を火薬代わりにして起爆、周囲に被害をもたらす英霊の最終攻撃手段。

 

 どんな英霊でも使えるが、誰もそれをやろうとはしない。

 

 宝具とは所有者にとって半身であり、生前使い続けた己の象徴。そんな宝具を使い捨てる英霊は存在しない。後に続かない上に彼らの誇りを傷付けるからだ。

 

 真っ当な英霊は勿論、この世全ての財宝を収めた蔵を持っているかの英雄王ですら使わない。

 

 だがオレは真っ当な英霊ではないし、ただ一つを除いて宝具に愛着なんて持っていない。

 

 事実上オレだけに許された奥の手とも言えよう。

 

 しかしこれも候補から外す。理由は至極簡単で、魔力による爆発が魔風壁どころか駅その物にも被害を与えるからだ。

 

 オレは問題ないにしても、駅の中にはナツ達や鉄の森のメンバーが多くいる。それらを巻き添えには出来ない。

 

 残る手段は破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)による魔風壁その物の初期化かオレ自身の霊体化くらいであろう。

 

 (・・・破戒すべき全ての符を使うべきだな。)

 

 霊体化でオレだけ抜け出せても他の皆が出れる保証が無いため、最悪置き去りにして孤立することになる。

 

 今なら単独行動の危険性は低いが避けるべきだ。

 

 オレが破戒すべき全ての符を投影しようとした時、少し離れた位置から声が聞こえて来た。

 

 「この声は・・・ナツ達か?」

 

 ここは合流した方が得策であろう。投影を一旦やめてそちらに向かうとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「エリゴールの狙いは定例会なの!?」

 

 「ああ・・・だけどこの魔風壁をどうにかしねぇと駅の外には出れねぇ。」

 

 「それは本当か?グレイ。」

 

 皆が居る場所にはナツ達妖精の尻尾の他に鉄の森メンバーらしき男が一人居た。

 

 「エミヤ!?無事だったか。」

 

 「私は何ともない。だがそっちの男は危険域だな。何故ここまで連れて来た?」

 

 「こいつは、カゲは解除魔導師(ディスペラー)らしい。魔風壁も解けると思っていたんだが・・・」

 

 オレはその男、カゲの方に目をやる。処置はされているが、いつまで保つかは奴次第だな。

 

 ボロボロになっている体から微かに見える痣はナツによる物だろうが、背中の包帯から滲んでいる血は刺し傷だな。

 

 エルザが負傷している奴に致命傷を与えるとは思えないから、仲間の誰かによる解除封じだろう。

 

 「カゲ・・・頼む、力を貸してくれ。」

 

 近くでナツが魔風壁を強引に出ようと突撃を繰り返しているが、全て弾かれている。

 

 「ギャッ!!」

 

 「バカヤロウ、力じゃどうにもなんねぇんだよ。」

 

 「ふむ。グレイ、凍らせることは出来ないんだな。」

 

 「できたらとっくにやってるよ。」

 

 八方塞がりか。仕方ない、投影するか。

 

 「ところでエミヤ・・・両手に持ってるその槍は何だ?」

 

 武具マニアのエルザが微かに目を輝かせて尋ねてくる。幾らオレの武器が市販されていないレア物でも、そんな場合ではないだろう。

 

 「オレの武器の内の一端だ。黄色の短槍は半永久的に治癒不可能の傷を与え、紅の長槍は刃に触れた魔力を打ち消す。」

 

 「ん・・・?その槍を使えば魔風壁を消せるんじゃないか?」

 

 「残念だがら無理だ。よく見ていてくれ。」

 

 オレは破魔の紅薔薇の刃を魔風壁に突き刺し接触させる。まるで豆腐に包丁を入れたように魔風壁の風は刃を避けるがそれだけだ。そこから横に動かした途端に切り裂かれた壁は穴を埋めてしまう。

 

 「この槍が打ち消せるのは刃の触れた部分だけ。魔法その物を初期化は出来ないし、開けられても人一人やっと通れる程度の隙間を僅かな間だけ開けられるくらいだ。解決出来る程の能力を秘めてはいない。」

 

 だがナツの咆哮を掻き分けながら突っ込むくらいは可能だがね。

 

 「他に何か手はないのか?」

 

 「魔風壁自体を貫通する程度ならば、私が持つ武器に候補は大量にあるが、どれも貫通力の代わりに範囲が狭い物か、魔風壁の中を丸ごと吹き飛ばす派手な物しかない。中の我々や街への被害を考えるなら避けるべきだ。」

 

 「そうか・・・ところで、その武器なんだが・・・幾つかわけてくれないか・・・?無論何の対価も無しで貰えるとは思っていないが、こう、珍しい武器を見ると欲しいという衝動に駆られてな。」

 

 「はぁ・・・難儀な性質だな。別に構わんよ。あまり出来のいい物ではないんだがね。」

 

 などと言っている内に痺れを切らしたナツが強引に突破しようと行動に移している。それを見たルーシィが無理矢理ナツを引き剥がす。

 

 「そういえば、ルーシィこれバルゴ本人から。」

 

 そういってハッピーが鞄から取り出したのは星霊を呼び出す鍵、それも黄道十二門の内の一つである処女宮の鍵。

 

 どうやらエバルーが犯罪を犯して捕まったため、契約が解除になったため、ルーシィに契約してもらおうとハッピーに託したらしい。

 

 「バルゴは地面に潜れるし、魔風壁の下を通って出られるかなって思って。」

 

 「そっか。そういえばそうだったわ。でもなー・・・うーん、まあ契約しちゃおう。」

 

 何か気味の悪い物を思い浮かべたのか、ルーシィの表情が歪むが、ルーシィは星霊との契約の際、始めに星霊を呼び出すための呪文を唱える。

 

 「我、星霊界との道をつなぐもの。汝…その呼びかけに応じるなら応え、(ゲート)をくぐれ。開け!!処女宮の扉『バルゴ』!!」

 

 召喚に応じそこに舞い降りるはピンク色の髪にメイド服の少女。碧眼の瞳には光は宿ってないが、確固とした意志を秘めている。

 

 「これが星霊か。初めて見たな。」

 

 明らかに人外を思わせるその存在感。それも世界に十二しかない黄道十二門の内の一つとなれば、格で言えばオレのような英霊に次ぐ程であろう。

 

 「痩せたな。」

 

 「その節はどうもご迷惑をおかけしました。」

 

 「痩せたっていうか別人なんですけど!?」

 

 「私は御主人様の忠実なる星霊。御主人様の望む姿にて仕事をさせていただきます。」

 

 「前の方が迫力があって強そうだったぞ。」

 

 「では、」

 

 「余計な事言わないの!!」

 

 何があったか知らないが、やるなら早くしてほしい物だ。

 

 「とにかく今は時間がないの!!契約後回しでいい?」

 

 「かしこまりました御主人様。」

 

 「てか御主人様はやめてよ!!」

 

 ふとバルゴの視線がルーシィの腰の辺り、ちょうど護身用であろう鞭がある位置を見つめ・・・

 

 「・・・では女王様と」

 

 「却下!!」

 

 妥協して『お嬢様』辺りでいいんじゃないか?うん。

 

 「では『姫』と・・・」

 

 「そんなトコかしらね。」

 

 「そんなトコなんだ!?」

 

 「すまないが時間がない。漫才は後でやってくれ。」

 

 痺れを切らしたオレはバルゴとルーシィの会話を遮る。

 

 「バルゴ。ここから外までの穴を掘ってちょうだい。」

 

 「はい。かしこまりました。」

 

 バルゴは地面に潜ることが出来る魔法の使い手らしい。あっという間に外までの穴を掘ってしまった。

 

 「よし!!あの穴を通って行くぞ。」

 

 グレイが真っ先に穴に飛び込む。エルザがルーシィを褒めようと抱きしめているが、エルザが今着ているのは鎧だ。鈍い音が響き、ルーシィが悶絶仕掛ける。

 

 その後ろではナツがカゲを抱えて居た。

 

 「何してんだナツ!!」

 

 「オレと戦った後に死なれちゃ後味悪ぃんだよ。」

 

 「フッ・・・ナツらしいな。」

 

 皆が穴に飛び込んで行く中、オレは一人取り残されていた。

 

 理由は簡単。穴がオレにとって小さ過ぎるため、途中で支えてしまうのだ。

 

 「全く・・・これでは当初と変わらないではないか。」

 

 外界から干渉されない霊体になり、ナツ達の元へ急いだ。




 ゲイ・ジャルグがアーチャーの宝具を無効化出来るなら、槍を受ける事が出来ない分不利になるから、アーチャーにとって一番の天敵はディルムッドになるでしょうね。

 ランスロットの場合は宝具に触れられる前に爆破すればいいだけですし。

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