King's Souls ~二人の王子の物語~ 作:ヨイヤサ・リングマスター
少しばかり短いですが思いついたので書いちゃったのですよw
あくまでおまけですのであまりクオリティには期待しないように。
ボーレタリア王国を包み込んでいた色のない濃霧は消え去った。
生き残った民はその事実に喜び。失った家族や友人の死を悼んだ。
そして兵士や騎士といった王国に仕える者たちは大半が戦死した。
騎士の生き残りは三英雄のメタス、アルフレッド、ウーラン。王の双剣のビヨールとヴァラルファクス。
それと民が逃げるために護衛として付き添っていた者が数人。
あとは逃げだした兵士を除けばほとんど全ての兵士が死んだことになるだろう。
唯一幸運なことと言えば、建物や物に対する被害が少なかったくらいだろう。
全てを守ろうと思ってこの戦場に自ら来たアリオナは多くの国民を救えなかったことに対して怒りを感じていた。
「……被害は甚大だ。
だが僕らは生きている。
まだ僕には理想を現実に変えるだけの力はないけど、それは理想を現実にすることが出来ない理由にはならないはずだ。
……理想は現実になるはずなんだ! ……と思いたい」
そう思いこもうとしても心のどこかで「自分は間違っていたのではないか」、「他に方法がなかったのか」と自問自答を繰り返す。
この騒ぎの中で民の希望となるべく新たな王として戴冠式を済ませ、すでにこの国の王となったアリオナは王としての苦悩を毎日のように感じていた。
国の復興はライルが一旦ヴァーダイトに帰国して色々と援助をしてくれることで物は豊かになったがアリオナの心の霧は晴れなかった。
事が終わったあとに目を覚ましたビヨールや怪我が治ったヴァラルファクス、それに三英雄たちも心配するが、何でもないの一言でその心を隠してしまう。
滅びの危機が去って大分国が落ち着きを取り戻したことで城下町は祭りが催され、一際画期に満ち溢れていてもアリオナは日々の債務に没頭しその表情からは笑顔が消えていた。
まるで多くの人間を守れず死なせてしまったことが全て自分の責任であるかのように、決して幸せを享受することを良しとせずに働き通した。
そんな身も心も一人きりになっていたアリオナの元を訪れた者がいた。
「このバッキャローがぁー!!」
城に入り、アリオナを目にしたその者は開口一番にそう言ってアリオナを思いっきり殴り飛ばした。
「陛下っ!」
近くいた兵士の一人がアリオナを抱き起すがアリオナの眼は死んだように何も見ていなかった。
「久し振りだなぁ友よ。
お前の様子がおかしいって聞いてきてみたらなんだぁ? そのシケた面はぁ!?」
「……ライル。僕はもう駄目なんだ。
何をやっても駄目なんだ」
「そうかい、なら気合いが入るまでボコってやるから歯ぁ食いしばれやグラァ!」
~ボコり中~
ボコォ
「あ、しまった!
うっかり殴り過ぎてアリオナを殺してしまった!!」
何と言うことでしょう。
ふ抜けになったアリオナに腹を立てたライルはうっかり殴り殺してしまったのです。
「うぅ~ぁ~……
お、そうだ。そこのお前。アリオナのフリしてこの国の王様やっとけよ」
ライルが声を掛けたのは先ほどアリオナを助け起こした兵士。
「えぇ!? 私はただの一般兵士で王様なんて無理ですよ!!」
「だ~いじょーぶ♪ アリオナの顔は普段フリューテッドシリーズの兜で隠れているから素顔を知ってるやつなんてそんなにいないしさ」
こうして無理矢理一般兵士とアリオナの服装を変えたライルはこれで良し、と何事もなかったかのように部屋を出て行った。
すると目の前から歩いてくるのはこの国の数少ない生き残り、『長弓』のウーランだった。
「お、ウーラン久し振り」
「お、ライル久しぶりじゃん。
そーいやさぁ、聞いてくれよ。アリオナ様が鬱になって仕事一筋で最近構ってくれないんだよぉ」
「そうか、その事ならたぶんもう大丈夫だぞ。
人が変わったかのように元気になったはずだから」
そう言ってさっさと城から出て行ったライル。
「さぁて、俺は帰ったらミーナとのにゃんにゃんタイムだぜ♪
子どもは野球が出来るくらいは欲しいな」
君を見てるといつもハートドキドキ♪ などと口ずさみながら岐路に着くライルはその後二度とボーレタリアに来ることはなかったそうなのでそうな。
……
…………
………………
こうして鬱になっていたアリオナの代わりに影武者が新しい王となったあとのボーレタリアは意外にもデーモンが来る前よりも急成長したそうな。
見事にハッピーに収まったために誰もが幸せとなり、ある意味ハッピーエンドとして終わったそうな♪
チャンチャン♪
これでキングスとデモンズでやりたいことは完全に終わりました。
「読んで楽しむデモンズソウル」では かぼたんを幸せにし、こっちの話ではオーラントやミーナを死なせずに済んだのですからこれ以上にすることなんてないでしょう。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました♪