ドラセナの残したもの   作:歩実

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Part2 選択

今まで自分はいち平凡な子供だと、そう思っていた。

ただ、村で幸せに暮らしていればよかった。

けれど時はそれを許さず、村は焼かれ、幸せは奪われてしまった。

運命は残酷なもの。

・・・イヅキの友達は言っていた。

その通りだな。一番幸せだった頃のまま、時が止まってくれればいいのにと、何度も願った時もある。

それはいつも叶えられないまま。

イヅキの国、ドラセナ。

先ほど、村が焼かれたにもかかわらず、思い出だけは失いたくなかったイヅキは、自分でも知らない不思議な力を使って村を守った。

そのあと、それを見たドラセナの騎士が自分は皇族だ、と言う。

初めは信じられなかった。

自分が皇族だなんて。

けれど、だんだん真剣に自分のことを見つめ、答えを待っているドラセナの騎士を見ていると、嘘を言っているようにも思えなかった。

「あなたたちの目は、嘘はありません。今は、信じます。・・・けれど、なぜ自分が皇族だと、お分かりになったのですか?」

イヅキは確証が欲しかった。

自分が皇族だという証が。

「・・・さきほども言いましたように、まず皇族の証の証拠の一つは、イヅキ様が飛翔型を倒された力・・・・竜の力です。あの力は、まず皇族でないと目覚めません。皇族であっても、その力が覚醒するのは珍しいのです。」

村を襲おうとしたあの飛翔型を倒した竜の力。

それが皇族であることの証。竜の力は、この国を守る赤竜にその心を認められない限りは覚醒しない。

つまり、イヅキはその精神を赤竜に認められたのだ。

「証拠の一つは、とおっしゃりましたよね?もうひとつあるのですか?」

イヅキがそう言うと、騎士は頷いた。

「確かに、証拠はもうひとつあります。・・・けれど、それは皇帝陛下から固く禁じられております。

申し訳ありません。」

「皇帝・・・」

ドラセナの皇帝。

イヅキはあったことも見たこともない。

今さっき知らされたのだ。自分の父親がドラセナの皇帝だと。

当然意識するはずもない。

「わかりました。今すぐにでもボクは皇帝陛下に謁見をしましょう。」

「・・・・・!!!わかりました。皇帝陛下にお伝えします。イヅキ様は少し待っていてください。」

そう言って騎士達は皇宮の方に急ぎ走って行ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようやく時は動き始めた。私の望むままに動いてくれるかしら?きっとあなたは心も体も強いのでしょうね。ああ・・・・・あなたを する時が今から楽しみだわ。」

「大丈夫よ。心配なさんな。あの子はきっとここまで来るわ。かつて父上がたどり着いたように。」

 

 

 

 

 

 

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