姉と百合と吸血姫   作:ほうとう

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お待たせ(?)しました!

今回も原作の時系列は無視で進みます

ではどうぞ!


なんだかんだ言って、働いてる時が一番楽しい

「いらっしゃいませ~!」

 

中から聞こえてくるのはAクラスとFクラスのメイドたちの甘い声。私も一員としてメイド服を着て働いているんだけど、結構おもしろいんだよね、こういうのも。お客さんの態度もなかなかに丁寧だし、もともとのお店のコンセプトとして、優雅かつ落ち着いた雰囲気を出すことに成功したから、自然に店員とお客さん、どちらともが居心地のいいお店にしあがっている。

 

「しっかし、楽しいのは良いんだけど、さすがにちょっと客多くない?もはや文化祭のレベルじゃないでしょ、これ?」

「そうよね~ウチのバカ共が女子目当てに働きまくらなかったら、もうお客さんが並ぶの我慢できなくて帰っちゃってるわよ」

 

っと返事してくれるのはミナ、いつものポニーテールにスカートの丈を短めに穿いているところが彼女自身のスポーティーな一面とスレンダーの魅力を最大限に引き出していてベリーグッド。

 

「明久君達は今、試験召喚の試合中ですからね。あのお二人がいないだけでも随分と仕事のスピードが違うと思います。」

 

そうやって私たちの会話に入ってきたのは瑞希。ミナとは対照的に髪はいつも通りおろしてふわふわなかんじで、服の丈は正統派メイドのように長めだ。全体的に落ち着いた雰囲気を出しておきながらも、少女特有のあどけなさが残るところがめっちゃプリティー。

 

「あの二人はFクラスの中でも一番の行動力があるからね、やっぱり少しでも離れちゃうのはちょっと痛いかな・・・・・」

「そういえば、なんであの二人はあんなに頑張ってくれてるのよ?最初はトーナメントがあるからめんどくさいって言ってたのに。」

「アキ兄さんは簡単だったよ。ミナと瑞希のメイド服見たくないの?って聞いたら即刻メニューとサンプル作ってくれたし」

「「//////」」ボンッ

 

あらあら~お二人さんまだまだ初心だね~顔真っ赤にしちゃってかわいいなぁ~

 

「どうせなら、アキ兄さんが戻ってきたら、おかえりなさいませ旦那様って言ってみれば?気絶するぐらいに喜ぶとおもうよ?」

「そ、そそそそんなことできないわよ!!」

「そ、そうです!それよりも、坂本君はどうやって説得したんですか?」

「私の力使って、結婚届に血印を押させるって言ったら喜んで引き受けてくれた」

 

あのあと、「よくよく考えてみれば、俺が血を出さなけりゃ良いだけじゃねぇか!」とか言ってきたから、ヴァンパイアの能力を使って、彼の指の毛穴から血を一摘流したら土下座された。あまいね、雄二。本物は、相手の体の穴という穴から血を噴射させられるんだよ。召喚獣でもできるんだけど、それじゃチートすぎて使わないし。

 

「ねえ、そういえば吉井先生はどうしたのよ?アンタのメイド姿なんて死んでも見たいはずでしょ?」

 

そうミナが聞いてきたので、私は教室のトーナメントを写しているディスプレイに手をむけた。

 

「・・・・・・なんですか、アレは?」

 

瑞希が変なモノをみた、みたいな顔をしている。それはそうだろう、そこに写っていたのは数十台の大型テレビと、それら全てを見ているあのバカ姉だったから。

 

「あの愚姉、なにかと理由をつけて全部の一回戦を自分ひとりで審査する代わりに、他の教師としての仕事を無しにしやがった・・・・・」

「・・・・本当にアンタのお姉さんってハイスペックよね。アンタも、先生が戻ってきたらお疲れ様でした、旦那様って言いなさいよ」

「なっ///////何で私が言わなきゃなんないんだよ!!ミナと瑞希がアキ兄さんに言うんだったら私も言ってあげるよ!」

「な、で、できるわけないじゃないですか!」

 

「いいかげんにしろーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

優子が周りの目も気にしないで大声を上げるまで私たちのなすり合いは続いた。

 

 

アキ兄さんペアとバカ姉が帰ってきた。ミナと瑞希が普通に仕事どおり「お帰りなさいませ、ご主人様」って言ったせいで私もバカ姉に言うハメに・・・・・案の定、瑞希とミナの二人は顔を真っ赤にしてお店に逃げ込むし、アキ兄さんは本当に気絶して扉の前でぶったおれた。邪魔だから学園長室にいれておいた。ほら、保健室だとさ、他の人が体調崩した時に迷惑じゃない?

 

そんなことより、今直面してる問題は・・・・・

 

「ユキちゃん、この前言いましたよね?もし本当にメイド喫茶をすることができたら私専用のメイドになってくれると」

「それはアンタが勝手に言ったことでしょ!それにちょっと盛ってるよ!」

 

こんなことだ。まったく、この愚姉は私を自分専用のメイドにしたいとかほざいてる。そんなのできるわけが無いのに

 

「・・・・・ストップ、ここで痴話げんかされると他のご主人様方にご迷惑がかかるから」

 

ショコ(下の名前で呼んで良いって言われてあだ名を考えた)に話をさえぎられた。てか誰が痴話げんかだ!!他の人達も私たちの方見てるし

 

「あら、Aクラスの代表さん。私はユキちゃんに用があるのですが?」

 

え?なんでこの人が怒ってるの?メイドを独り占めしたい人が一番迷惑かけてるんだけど?

 

「・・・・・雪菜はうちのメイド、そしてオーナーは私です」

 

その通りだよ、ショコ!!さすがAクラス代表、そのまま私に心の平穏を授けてください、割と切実に

 

「・・・・・でも、お店の目的は利益を出すこと。・・・・・そちらの条件次第では貸し出し可能」

 

ちょっとーーーーー!!それじゃだめーーーーー!!私の文化祭がカオスになっちゃう・・・・・・

 

「いくらですか?」

「・・・・・一時間一万円」

 

高いなオイ、つまりあれか、ショコは暗に「貸し出せないから早く帰れ」と言いたいんだね?さすがだよ!

 

「はい、では10万円です。残りの10時間お借りしますね?」

「・・・・・!!!」

 

ですよねぇー、期待した私がバカでした。てかこの人10万円好きだな。お茶の時やアキ兄さんのデートの時も10万円渡してたよね?

 

「・・・・・分かりました、では専用の個室へどうぞ。」

「彼女と一緒に外出は可能ですか?」

「・・・・・問題ありません、しかし校内からは出ないようにお願いいたします。」

 

あれ?私の人権は?どこ?

 

 

「二人っきりになれましたね、ユキちゃん」

「べ、別に私は嬉しくないって言ってるでしょ!」

「ユキちゃん、貴女は今私のメイドさんなのですよ?ご主人様と呼んでください?」

「~~~~~~ッ//////ご、ご主人様・・・・・」

 

だ、だめ恥ずかしすぎる!他の人には全然こんな気持ちを感じないで働けるのに、どうしてもこの人に言うのは緊張というか、なんか色々な勘定が混ざり合っちゃう・・・・・

 

「かわいいですよ、ユキちゃん。本当に、その姿が見れて良かった・・・・」

 

そしたらいきなり私に抱きついてきた。

 

「な、ななななにをするんだ・・・・なさるのですか?メイドに手を出すのはそ、その規則といいますか・・・・そ、そういうものに禁止されて・・・」

「ここは個室ですし、ユキちゃんが何も言わなければ問題ありませんよ?それとも嫌ですか?」

 

自信たっぷりに聞いてくる。この人は本当にズルイ、こんなことされて私が嫌な訳・・・・

ああ、暖かいなこの人は、良い香りもするし、柔らかい。もう、考えるのもめんどくさいかも・・・・このまま身をゆだねちゃっても良いかもしれない・・・・

 

「あらあら、これではどちらがご奉仕する方か分かりませんね。」

「こうしてきたのはご主人様です・・・・それとも、何かしましょうか?」

 

少し離れると、この人はちょっと考えて、

 

「オムライスとショートケーキ、あとブラックコーヒーを作ってください。」

「・・・・・オムライスの字はどうしますか?」

「ユキちゃんにお任せします」

 

・・・・・・それが一番面倒ってわからないかな?たとえば、息子にご飯なにが良い?って聞かれたときに、何でもいい!って言われたときの母親の心境だ。

 

「・・・・・どうしよう・・・・・」

 

本当にどうしよう、何を書けば良いんだろう?何を書けば喜んでくれるかな?いや、それはなんとなくわかるんだけど、でも恥ずかしいし・・・・・

 

うん、でも少しは気持ちを出さなきゃいけないかもしれない。どうせあの人の前では「定番だから」とか、「別に本気じゃない」とかって誤魔化しちゃうんだろうけど、少しはこの気持ちを表に出したい。そうやって、私はケチャップで文字を書き始めた

 

 

・・・・・・オムライスを食べた後、いきなり私に抱きついて、そのままソファーで膝枕をしてきた。「疲れていますね?」と聞いてきたのを覚えている。あなたも疲れてるはずなのに、10万円も出してくれたのに、それで良いの?

 

「まだまだ時間はありますよ、今は昔みたいに少し休んであとで学園祭を楽しみましょ?」

 

そう言って二人して一緒に目を閉じた。この人の膝で寝るときに見る夢はいつも暖かくて優しい、できれば同じ夢を見れたらいいな




いかがでしたでしょうか?雪菜のデレ度を上げてみたのですが・・・・お楽しみいただけましたか?

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