ではどぞ!
目が覚めたのは一時間ぐらいたってからだった。起きるとすぐ近くにこの人の顔があるので、ちょっとびっくりしてしまう。
「早かったですね、ユキちゃん。」
「・・・・・起きてたの?」
このバカ姉は私より先に目が覚めてたらしい。やっぱり、膝枕されるのと、する方では違うのかな?それなら、ちょっと申し訳ない気がするけど・・・・・
「ユキちゃんのかわいい寝顔が見られたから大満足です、できれば今度は私がして欲しいのですが・・・・・」
「・・・・・・か、考えておく・・・・」
よ、よし!なんとか「するわけないでしょ、ばか!」とかは言わないですんだ!!
「それよりも外がちょっと騒がしいみたいだけど、どうしたのかな?」
「私も気になっていたところです、一回出てみましょうか」
そうして二人そろって個室からでると・・・・
「あ!真っ白なお姉ちゃん!」
「あれ、雪菜もウチの葉月の知り合いだったの?」
アキ兄さんとぬいぐるみやさんで知り合った葉月ちゃんがいた。
「お!久しぶりだね~葉月ちゃん、あの子は大事にしてくれてる?」
「ハイです!毎日一緒に寝てます!」
「そっかぁ~ありがと、」
相変わらず、可愛い笑顔だなぁ~。あれ?ミナが言ってた「ウチの」ってことは、ミナの妹ってことかな?確かに、改めて見るといろいろなところが似てる・・・・
「葉月ちゃん、アキ兄さんには会った?」
「ハイです!でもまたすぐに試合のほうに行っちゃって・・・・・、それとお隣のキレイなお姉さんは誰ですか?」
そう言って、バカ姉のほうを指差した
「あらあら、私はユキちゃんの義姉の吉井玲と言います。」
「葉月は島田葉月です!はじめましてです!!」
よかった・・・・この愚姉に純真な子によこしまなことを言う趣味は無いみたいだ・・・・
「ところで葉月ちゃん、もしお一人で来られたのでしたら、今から一緒に学園祭を回りませんか?お姉さんのほうも仕事で大変そうですし?」
「ふぇ!?でも真っ白なお姉ちゃんは良いんですか?」
「ええ、彼女は私が一日借りているのです。問題ありませんね、ユキちゃん?」
「え?う、うん」
やっぱりこの人はいつまでたっても優しい、誰かが寂しそうにしていると手を差し伸べる。初めて出会った日からこの人は変わらない。そんな人だからこそ私はアナタを・・・・
「では行きましょうか、迷子になると危ないですから葉月さんは片方ずつ手を握ってください」
そうやって、私たちは店を出た。
「ねえ、真っ白なお姉ちゃん、」
「ん?どうしたの、葉月ちゃん?」
どうしたのだろう?なにか嫌な予感がするんだけど・・・・・葉月ちゃんみたいな純粋な子が目をきらきらさせて質問してくるときは、大抵何かめんどくさいコトが起きるってことを私は知っている
「お姉ちゃんと玲お姉さんは恋人さん同士なのですか?」
「・・・・・・え?」
こ、これは想像以上のモノをぶっこんできたな・・・・・こ、ここはスッパリと否定しなきゃ・・・・
「ち、違うよ葉月ちゃん。さっきこの人も言ってたでしょ?私はこの人の義妹で・・・・・」
「でもでも、恋人さんって、好きな人同士のことですよね?お姉ちゃんが言ってました」
「す、好き!!??」
「ハイです、玲お姉さんも真っ白なお姉ちゃんのこと大好きですし、真っ白なお姉ちゃんも玲お姉さんのこと大好きですよね?」
「違う」とは言えなかった。その「好き」っていう言葉を一時の焦りに任せて否定しちゃうのはどうしてもできなかった。
「玲お姉さんはどうですか?真っ白なお姉ちゃんの恋人さんなのですか?」
「残念ながら、今は違いますが・・・・・そうですね、将来は恋人になれる日が来ることを心から願っていますよ。」
何回も似たようなことを聞いたことがあるから分かる、この言葉のどれにも嘘が無いってことを。でもいつか本当にアナタと一緒の未来を歩けるとしたら・・・・・
「ふふ、もし私たちが恋人同士なら、葉月さんは私たちの子供ということになりますね」
「なっ///////」
「ハイです!でもどっちがお母さんですか?」
「もちろんユキちゃんです。彼女のことは永遠に私が養っていきたいですから」
「ば、バカ・・・・・・」
「あ~!お母さんが真っ赤に照れちゃってます!かわいいです!」
「ふふ、可愛いでしょ?私のお嫁さんは、」
・・・・・・こんな幸せな日々を描いても良いですか?
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「あら、射的ですね・・・・・葉月さん、なにか欲しい物はありますか?」
「じゃあ、あの大きいクマさんが欲しいです」
随分大きいな・・・・・これ、只打つだけじゃ重すぎて落ちないんじゃないかな?
「分かりました、ちょっと待っててください」
そう言うと、店員さんに声をかけて射的を始めた
バンッバンッバンッバンッバンッ
・・・・・・おかしい、技がチートすぎる。一番バランスに影響がありそうな額の部分を、最初当てた所と同じところに残りの五発あてた。もちろん景品ゲットだ。お店の人たちは「ちくしょう、あんなのありかよ・・・・・」「吉井先生、チートはほどほどにしてくれ・・・・・」「なにか、なにか他に目を引く物はないか!」等等散々な結果だ。
「私にこのぬいぐるみを落としてほしくなかったら、50メートル離れて、単発のハンドガンを渡すべきでしたね」
これがバカ姉が残した言葉だった。
さてさて、あの後色々な場所に行きましたよ。わたあめを買ってみんなで一緒に食べたり、ロシアンルーレットたこ焼きを食べてバカ姉の料理にも負けない味のせいで悶絶したり、アイスクリームを分け合って食べてたら葉月ちゃんのほっぺについちゃったからそれをとってあげたりと、本当の家族みたいに学園祭を回った。
「そろそろアキ君も戻っている頃でしょうし一旦戻りましょうか。」
その一言で戻ってきたのは良いんだけど・・・・
「おいこらぁ!こっちは客だぞ!!早く料理もってこい!」
「なんだなんだぁ~?俺のコップはもう水が空っぽなのにまだメイドは水持ってきてくんねぇのかよ?教育がなってないんじゃねぇか?」
・・・・・こんなことを平気で大声で叫んでる禿げとモヒカンがいた。ある意味対称なコンビだよね
「ショコ、なにあれ?」
「・・・・・わからない、さっきからずっと居座ってる」
ふ~ん、なにか良い手はないかな?バカ姉に頼るのも良いけど、それじゃ後処理とかのせいで随分時間削っちゃうし・・・・
「ただいま~うっわ、どうしたのあれ?」
振り返ってみるとアキ兄さんがいた。
「お帰り、面倒なコンビがいてさ~どうしようかな?」
「俺が一回、プロレス技を使った交渉術でお引取りねがおうか?」
「馬鹿、多分あの二人、三年生だから交渉の後いろんな所でそのこと言いふらしてウチの評判崩しちゃうじゃん」
どうしようかな~あいつらをココに二度と戻らせないようにしながら、この店の評判を下げない方法・・・・・あれ、そういえばココメイド喫茶じゃん・・・・ということは
「・・・・・・・・」
「え?な、なに雪菜?君のその顔は大体僕にとって悪いことを計画してる顔だよ?」
勘がするどいな・・・・・それぐらい恋愛沙汰にも鋭ければ今頃青春を謳歌できてるのに
「バカ姉、化粧品の用意。久しぶりにヤルよ」
「おまかせください、アキ君行きますよ」
「や、ちょちょっと待とうよ二人とも・・・・いやマジ助けてくださいアレは嫌だ・・・・美波に姫路さーん!!お願い僕をたすけてー!!もしむりでもこの後の僕を嫌いにならないでー!!」
~二十分後~
「完成!!」
すばらしい、完璧だよこれは!私たち二人ならアキ兄さんの女装を120%の魅力を出してつくりあげられる!!
「お、お前本当に明久か・・・・?」
「男でもメイクだけで随分変わるものじゃの~」
「・・・・・・イイ!!」パシャパシャ
このごろ出番の無かった男(一人?)が感嘆の声を上げている。
「じゃ、いってらっしゃいアキちゃん!」
アキちゃんはあの禿げに向かいそのままバックドロップをキメた。そのまま「痴漢されました!」と叫んで雄二たちが大義名分を得てコンビを追い払う作戦、ザマァwww
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あの大体一時間後、ちょっとトイレにいってから帰ってきた後・・・・
「やぁ、雪菜ちゃん」
「竹おじちゃん!どうしたの?」
今は教頭先生をしている竹おじちゃんがメイド喫茶にいた。
「いや、君と話がしたくてね・・・・・」
「それはうれしいけどさ、孤児院の子達も連れてくれば良かったのに。さすがに、竹おじちゃんが生徒に人気るからって、一人でメイド喫茶はないでしょ?」
「う・・・・し、しかし真面目な話なんだ。他の誰にも聞かれたくなかったのだよ。一回外にでて話せるかい?」
「分かった、あのバカ姉にはおじちゃんのコトを言えば大丈夫だし今から行こう」
この会話が私の一生を決めることになるとは、その時何も私は知らなかった。
これから、この小説最大のターニングポイントが始まります。多分2~3話だと思いますが、楽しみにしていてください!
引き続きコメントと評価を(割と切実に)お願いします